東京の最新スポット「シオサイト」。そのとあるビルの屋上でコナンと対峙していたのは、宿命のライバル・怪盗キッドだった! ことの起こりは10時間前―― コナン、蘭、小五郎は、女優の牧樹里のもとに届いた怪盗キッドの予告状を睨んでいた。『Romeo・・・Juliet・・・Victor・・・Bravo!26の文字が飛び交う中、“運命の宝石”をいただきに参上する。怪盗キッド』そしてスペードの2が縦半分に割られたトランプの絵。これは一体何を意味するのか? 小五郎は樹里が舞台「ジョゼフィーヌ」で使うスター・サファイアの指輪が“運命の宝石”と呼ばれている事を知り、今夜の楽日にキッドが奪いに来ると推理する。 その夜。劇場に万全の警備を敷く中森警部が連れて来たある人物とは? コナン達が見守る中、舞台の幕が上がる・・・。 その対決の行方は――!?
太平洋を航行する、豪華客船アフロディーテ号。コナン、蘭、小五郎、そして少年探偵団と阿笠、園子達一行は、その処女航海に参加していた。八代財閥グループが威信をかけて造ったその船には、政界や芸能界の著名人も多く招待されていた。そんな船中で、不審に動く人影が・・・。そしてついに、殺人事件が発生! その裏には、15年前、北大西洋の海上で沈没した貨物船・第一八代丸の事故とさらに半月前、八代グループの設計士が心臓発作で起こした交通事故の二つが関連しているらしい。いったい犯人とは何者なのか?その真の目的は!?海上という、逃げ場のない所で恐ろしい陰謀に巻き込まれるコナン達。過去と現在、陸地と海上――シリーズ最大の重厚かつ二重のサスペンス!
舞台はヴェスパニア王国。 サクラ女王とその息子・ジル王子が猟銃事故で死んでしまう。 その悲劇的なニュースは、世界中に知れ渡った。 それは江戸川コナン、そしてルパン三世の耳にも例外なく・・・。 サクラ女王の長女・ミラ王女が次期女王の座につくことになり、 その王位継承をめぐる事件に巻き込まれるコナンと蘭。 ミラ王女に容姿がそっくりな蘭は、ミラ王女の身代わりとして ヴェスパニア王国に連れ去られてしまう。 その頃、ルパンはヴェスパニア王国につたわる「クイーンクラウン」を 盗む計画をしていた。 そしてルパンとコナンは、それぞれの想いを胸にヴェスパニア王国へ! ルパンはお宝を手にいれることができるのか? またお宝「クイーンクラウン」の隠された秘密とは一体? 一方コナンは、一連の事件の裏にある大きな陰謀を暴き、 真犯人を見つけ出すことができるか? 才知ある二人がとてつもなく大きな謎に挑む 本格スリルサスペンス・アクションドラマ! 決して交わるはずがない「世紀の大泥棒」と「迷宮なしの名探偵」。 出会ってしまえば、おのずと戦う運命にある二人。 その時は、必ずやってくる・・。 果たしてルパンVSコナンの決着はいかに?
コミック総累計1億2,000万部を突破した「週刊少年サンデー」で連載中の青山剛昌原作の人気シリーズ「名探偵コナン」の劇場版第13弾。コナンが宿敵“黒づくめの男たち”と対決する今作では、高校生探偵・工藤新一が名探偵・江戸川コナンとなったシリーズの原点とリンクするバトル・サスペンスが展開。監督は『名探偵コナン 戦慄の楽譜(フルスコア)』の山本泰一郎。シリーズ史上最大の危機に立ち向かうコナン因縁の対決に注目だ。
買い物帰りのコナンと蘭は東都環状線の夏葉原駅の改札で揉め事を目撃する。改札でIC乗車券をかざしてから後ずさりした老人の法月徳馬(のりづき・とくま)に若者の前田浩介(まえだ・こうすけ)がキレたのだ。この後、コナンたちが乗車した電車の中でスリが発生。犯人は先刻の前田だった。ナイフを振りかざして逃げる前田。その時、徳馬が杖で前田の手首を叩き、前田は畑端駅で鉄道警察官に連行される。 事件を目撃したコナンと蘭は事情聴取を受けるために畑端駅で下車。警察官は徳馬も呼び止めるが、徳馬は電車に乗って行ってしまう。その時、蘭は徳馬とミツという老婆が写った写真を拾う。事情聴取後、コナンと蘭が同じ路線の電車に乗ると、3つ先の巣亀駅で別の事件が起きていた。詐欺グループの1人、兼村恒夫(かねむら・つねお)が高架下で殺害されたのだ。兼村らは老人に架空の投資話を持ちかけ、大金を騙し取っていた。 兼村は背後から殴られ、傷は1つしかないという。コナンが現場検証する目暮警部に声をかけると、そこに徳馬が現れる。徳馬は電車の中から事件を目撃し、米花駅から警察に通報したという。コナンは徳馬が米花駅から通報した事に違和感を抱き、杖をついていない事にも気付く。その時、近くで詐欺グループの主犯格、桐谷輝彦(きりや・てるひこ)が発見されて容疑者に。桐谷は兼村の知り合いと名乗る人物に呼び出されたと容疑を否認。徳馬を犯人と疑うコナンは変声機を使って高木刑事に連絡し、徳馬の事を調べてもらう。 蘭は公園を訪れ、子供相手に紙芝居をする徳馬に写真を返す。ミツは病気で他界したばかりだという。この後、コナンも公園にやってくる。そして徳馬が帰った後に高木も公園に現れる。高木は詐欺の被害者の中に徳馬の知人がいたとコナンに報告。徳馬は剣道5段の腕前だという。コナンは巣亀駅で途中下車した徳馬が兼村を殺害し、再び電車に乗ったと推理。コナンはこれを立証ため、巣亀駅を調べるが、駅は工事中で防犯カメラにシートが被せられていた。乗降客は老人が多く、IC乗車券の使い方や改札のゲートの開閉に戸惑う姿も。そしてコナンは切符を買う老人を見て事件の謎を解き…。
コナンは蘭、園子と共に北軽井沢高原リゾートパークにやってくる。明日はテニスコートで大会が行われるという。そこにテニスサークルの副部長の後藤貴雄(ごとう・たかお)、部員の土田有夏(つちだ・ゆか)、大竹千絵(おおたけ・ちえ)が現れる。松葉杖をつく部長、吾妻史裕(あずま・ふみひろ)はケガをしてしまい、大会には代わりに後藤が出場するという。園子はテニスを教わっている後藤に気付いて声をかける。 トイレに行ったコナンはロッカールームで土田が恋人の後藤にビンタする場面を目撃。土田は後藤が園子と連れてきた事に嫉妬したのだ。後藤は逆タマに乗ろうと企てていた。今度は後藤と大竹が話す姿を見かけるコナン。大竹がお金を返して欲しいと頼むと、後藤ははぐらかして大竹を抱き寄せる。コナンは後藤が二股していると勘繰って呆れる。 この後、後藤は練習試合を行う。試合中、球がスタンドに飛び込むと、両手にテニスグローブをはめた吾妻はその球を避けるように右手の甲で弾く。そして後藤は第1ゲームを先取。休憩中、土田は蜂蜜レモン水、大竹はタオル、園子はグリップテープをそれぞれ後藤に差し入れする。吾妻はスタンドから檄を飛ばし、後藤とハイタッチを交わす。後藤は相手選手が弱いため、ダブルスにしようと提案し、ハンデとして下手な園子とペアを組む。 そして第2ゲームが始まって間もなく、後藤は倒れて悶絶し、病院に搬送される。後藤が倒れた原因は毒物の中毒で、群馬県警の山村警部は後藤を狙った殺人事件と判断。コナンは園子たちが後藤に差し入れした事を山村に報告する。鑑識の結果、ドリンクのボトル、タオル、ラケットのグリップから毒物が検出され、山村は園子たちの事情聴取を行う事に。山村は休憩中の後藤の行動を整理。女子3人が差し入れした後、後藤はペアを組んだ園子と握手。その後、後藤はベンチでタオル、ドリンク、グリップテープの順に触ったのだ。土田は園子を犯人と疑う。土田は園子が逆タマ狙いの後藤を逆恨みしたと推理。後藤のラケットのグリップ、園子のテニスグローブから毒が検出されたため、山村も園子が犯人と断定。だが、コナンは1つだけ弾みの悪い球がある事に気付き、誰が犯人かを見破って…。
コナンと小五郎、蘭が喫茶店ポアロにいると、そこに猫が入ってくる。続けて飼い主のダイアナが現れ、猫を見つけてくれた事を小五郎に感謝する。ミステリーの大ファンというダイアナは小五郎が探偵と知り、英・ロンドンの自宅に招待。コナンたちは4連休を利用してロンドンに行く事に。パスポートがないコナンは哀に渡された薬を飲んで一時的に工藤新一に戻り、阿笠博士と飛行機に乗って小五郎と蘭とは現地の空港で合流する。 ダイアナと会う夜まで時間があるため、コナンたちはシャーロック・ホームズ博物館を見学する。そしてコナンはアポロという少年がホームズに会わせろと係員に詰め寄る場面に遭遇。アポロは早くしないと事件が起きて人が殺害されると訴えるが、係員は取り合ってくれない。アポロは姉の試合の時間が迫っていると気付き、その場を去ろうとする。そんなアポロにホームズの弟子だと声をかけるコナン。コナンは鋭い洞察力からアポロの名前、姉がテニスの世界ランク1位のミネルバ・グラスだと言い当てる。 アポロはコナンがホームズの弟子だと信じ込み、事件について話し始める。アポロがウィンブルドンの観客席から練習する選手たちを観戦していると、キャップを被った男が声をかけてきたという。男はロンドンのどこかで人が死ぬとアポロに伝え、「君の目の前でな」と付け加えたらしい。さらに男は「ロンドン警視庁に伝えろ、それは私の黙示録。どうしても解けなかったら、ホームズにでも泣きつけ」と言って紙切れをアポロに渡したという。 コナンはその紙切れの内容を確認。それは「轟く鐘の音で、私は目を覚ます」「私は城に住む鼻の長い魔法使い」「腹ごしらえは死体のように冷たくなったゆで玉子」「仕上げにピクルスを丸かじりすれば十分だ」「そうそう、祝いのケーキを注文しておこう」「再び鳴る鐘の音が私の憎悪を掻き立てる」「全てを終わらせろ 白い背中を2本の剣で貫いて」と書かれた7行の暗号文だった。この後、コナンは姉の試合に行くアポロの代わりに暗号文を持ってロンドン警察へ向かう。警察署は同じ紙切れを渡された子供たちで溢れていた。コナンは「君の目の前でな」という男の発言から大量殺人が計画されていると推理して…。
小五郎と蘭は人が集まりそうな場所を巡るが、不審な点を見つける事ができない。蘭は新一に暗号文の解読を頼もうと考えるが電話をかける事をためらう。先ほど電話した時、素っ気ない新一に怒鳴ってしまったからだ。蘭が自分にも非があると反省していると、女性が恋の悩みかと声をかけてくる。それはミネルバ・グラスだった。少し前、同じように恋の事で悩んでいたというグラスは蘭に恋愛のアドバイスをして弟のアポロと去っていく。 午後8時、コナンは阿笠博士と暗号文が示している場所を探してロンドン中を駆け巡っていた。その時、コナンの携帯に蘭から連絡が入る。ダイアナと食事をする約束の時間だった。コナンが食事に行けない事を伝えると、蘭はコナンたちの現在地を確認。捜査を邪魔されたくないコナンはビッグベンにいると言わず、ロンドン・アイにいるとウソをつく。この後、蘭はコナンと阿笠を迎えに行くため、ロンドン・アイに向かう。 途中、蘭は新一の携帯に連絡を入れる。コナンは新一の携帯と気付かずに電話に出て、慌てて変声機を使う。蘭が暗号の事を相談すると、新一(コナン)はコナンから聞いていると説明。その時、ビッグベンの時計の鐘が鳴り、新一(コナン)は1つ目の暗号文「轟く鐘の音で、私は目を覚ます」はビッグベンの事だと気付く。だが、同時にロンドンにいることが蘭にバレてしまい、新一(コナン)は慌てて電話を切る。 蘭は新一を見つけ出すため、急いでビッグベンへ向かう。コナンと阿笠は蘭に見つからない内にその場を離れようとする。その時、ビッグベンの横にあるウェストミンスター橋の排水口の外れたフタにつまずくコナン。排水口の脇には「The valley of Fear(恐怖の谷)」とホームズの話のタイトルが書かれていた。 蘭は近くの人に声をかけ、日本人の少年が電話ボックスに入った事を聞き出す。電話ボックスに追い詰められたコナン。ここで見つかればコナンの正体が新一だとバレる事は確実だった。コナンはやむなく哀に渡された薬を飲んで新一に戻って蘭と対面する。だが、それは帰国用の解毒薬。これでコナンは帰国する事ができなくなってしまう…。
蘭が新一と再会した翌日。蘭と小五郎がコナンを心配して様子を見に行くと、阿笠は風邪で寝込んでいると説明する。実は、コナンはまだ新一に戻った状態で、姿を見せられないのだ。新一は布団の中から変声機を使い、コナンとして、7つの暗号が建物や場所を示していると蘭たちに伝える。蘭と小五郎はすぐに外出して暗号を解読する事に。新一はいつコナンに戻るかわからないため、外出する事ができない。 この後、新一は阿笠に新聞を見せ、暗号の紙から指紋が検出され、容疑者が割り出された事を伝える。容疑者はハーデス・サバラという逃走中の連続殺人犯だった。ロンドン市街に出た蘭と小五郎。蘭が通行人に玉子型の建物があるかを訊ね、3行目の暗号「腹ごしらえは死体のように冷たくなったゆで玉子」はロンドン市庁舎と解読する。 蘭は市庁舎を訪れ、マザリン・ストーンと書かれた人形を発見。「解けなかったらホームズに聞け」という犯人の言葉から蘭は「マザリンの宝石」というホームズの話のタイトルを思い出す。蘭はこの小説の台詞「僕は頭脳なのだよ、ワトソン君」から、人形の頭を胴体から抜き、人形の首の付け根に記された「T」という文字を発見する。蘭は暗号の場所に隠された文字をつなぎ合わせると何かの言葉になると推理。同じように4行目の暗号文「仕上げにピクルスを丸かじりすれば十分だ」がガーキンと呼ばれる建物と見破る。 その頃、新一はハーデスの事を調べていた。難病の母親の手術費を作るため、借りた金を株やブックメーカーに突っ込むが全て外したハーデス。母親は手術が受けられずに他界し、人が変わったハーデスは借金返済を迫った知人や友人を惨殺、手術を断った病院を次々に爆破したという。さらに元軍人の爆弾のプロ、ヘスティアという女性の仲間がいる事も判明。この後、蘭は新一に連絡して状況を報告。ガーキンの状況を聞いた新一は電話で指示を出し、蘭は「N」という文字を発見する。新一は一緒に推理するため、蘭のものに駆け付けようとするがコナンに戻ってしまう。さらに蘭は新一(コナン)に電話でサポートされながら偶然会ったアポロと共に暗号を解読。そして発見した文字をつなぎ合わせると…。
コナンは変声機を使い、新一として蘭を電話越しにサポート。これまでに解読した暗号文は5つで、新一(コナン)は発見した5文字を並び替え、SATAN(悪魔)というキーワードを導き出す。残りの暗号文は2つで、新一は「私は城に住む鼻の長い魔法使い」がエレファント&キャッスル地区を示していると解読。蘭、小五郎、アポロはエレファント&キャッスル駅に向かい、アポロは駅前を行き来する不審な男に気付く。 男はIdentityと書かれたアタッシュケースを持っていた。連絡を受けた新一はホームズの小説「A case of Identity(花嫁失踪事件)」を連想し、声をかけろと指示する。男は何者かにお金をもらい、駅前でウロウロするように頼まれたという。新一は小説の台詞からズボンのヒザを見るように指示。蘭はズボンのヒザ裏の部分に書かれた文字「U」を発見する。 最後の暗号文は「全てを終わらせろ白い背中を2本の剣で貫いて」。新一は阿笠博士が持つ紅茶カップの2本の剣のマークに注目し、蘭たちはその食器メーカーのお店へ向かう。何者かが店の看板にいろんな色の糸の先にベルがついた飾りをつけたらしく、新一はホームズの小説「緋色の研究」を連想。新一は糸の束から緋色の糸を見つけろと指示し、蘭は緋色の糸のベルに書かれた文字「R」を見つける。新一は全ての文字を並べ替え、SATURN(土星)というキーワードを導き出す。サタデーの語源はローマ神話の農耕の神サトゥルヌスで、英語読みがサターンだった。新一は犯人が土曜日に事件を起こすと推理する。 そして翌日の土曜日。犯人のハーデスは2つ目の病院を狙った時、警察は暗号文を解読したが、爆発処理班が突入した直後に病院を爆破したという。犯行を止めるには暗号文を解読し、気付かれずに予告の場所に行ってハーデスを捕まえなければならない。阿笠は地図上の暗号文の場所に×印をつける。小五郎は7つの×印を線で繋ぎ、その形から風船を連想する。だが、コナンはその形をテニスのラケットと判断。この日はアポロの姉、ミネルバ・グラスが出場するウィンブルドン女子シングルス決勝の日。コナンはたくさんの観客が集まるウィンブルドン女子シングルス決勝の会場が犯人の狙いだと推理して…。
コナン、小五郎、蘭、阿笠博士はウィンブルドンのセンターコートに入れず、マレーマウンドの大型モニターで女子シングルス決勝を観戦する。芝の女王ミネルバが第一セットを0-6で取られた事を不思議に思うコナン。そして、コナンはセンターコートの観客席にいるアポロを呼び出し、姉のミネルバが犯人のハーデスに狙われている事を教える。自分が狙われていると知ったミネルバはサーブの位置でそれを伝えようとしていたのだ。 ヘタに騒げばハーデスはその瞬間にミネルバを殺害する可能性も高い。コナンはアポロのチケットで会場に入り、気付かれないように変装したハーデスを見つけ出す事に。観客席に移動したコナンはミネルバがサーブを落とした位置で点字を示している事に気付く。母親は目が見えないため、ミネルバは点字を知っているのだ。ミネルバは「HELP」と点字がわかる観客にメッセージを送っていた。 コナンは観客席で両手を広げ、「僕が助けてあげるよ。僕はホームズの弟子だからさ」とミネルバに訴えかける。ミネルバもそれに気付き、サーブで犯人からのメッセージを打とうと試みる。ミネルバは「GAME」「SET」「DEATH」「MOM」と点字で示し、コナンはハーデスの狙いがミネルバ本人ではなく、母親だと気付く。ミネルバが負けた去年の全仏オープンテニスだけ応援に行かなかった母親。ミネルバの優勝に大金を賭けたハーデスは母親が来なかったせいで負けたと考え、母親を逆恨みしているのだ。 この後、コナンは観客席にいる母親がファンからもらったぬいぐるみを抱えている姿を見て、その中に爆弾が仕掛けられていると推理する。ハーデスは試合終了と同時にそれを爆発させ、母親を殺害しようと計画していた。不審な動きをすれば、遠隔操作で爆弾のスイッチを押される可能性が高く、コナンは観客1万5千人の中から変装したハーデスを見つけて捕まえるしか方法はないと考える。コナンはアポロに連絡し、母親がいつも日陰になる一般席から試合を観戦している事を知る。コナンはハーデスが毎回犯行の瞬間を撮影している事に着目し、母親を正面から撮影できる向かい側にいると推理するが…。
アポロは試合中にミネルバがギリギリ外れる高いロブを打って観客席の母親を見つける事をコナンに伝える。コナンは観客席にいる犯人、ハーデスを見つける方法に気付き、「チャンピオンシップ・ポイントを取られても諦めないで!粘って絶対勝って!」とミネルバにメッセージを送る。この後、雨で中断されていた試合が再開され、ミネルバはコナンの指示通り、ラリーで時間を稼ごうと考える。第2セットは6対6のタイブレーク。ミネルバはこのセットを落とすと同時に母親が殺害される後がない状況だった。 相手にチャンピオンシップ・ポイントを取られた状況の中、ミネルバは必死にラリーを続けて時間を稼ぐ。その間に観客席のどこかにいるハーデスを探すコナン。だが、ハーデスを見つけ出す前にミネルバは相手にセットポイントを奪われて万事休す。審判は試合終了を告げ、ハーデスは爆弾のスイッチに手をかける…。その時、ミネルバは「チャレンジ」と審判に叫び、相手の球がアウトだったと主張する。これは審判の判定に不服がある場合にボールが落ちた位置を確認できるシステムで、CG映像によって判定が確認される。 その結果、ミネルバの主張が通って判定が覆る。この後、ミネルバは観客席にいるコナンの表情を見て、ハーデスを見つけ出した事を確信。ミネルバは第2セットを奪取し、勝負はファイナルセットに持ち込まれる。コナンはハーデスがいるスタンドの入口で警備員に制止されてしまう。コナンが持っているチケットではハーデスがいるスタンドに入る事ができないのだ。その時、ずっとコナンを監視していたサングラスの女が現れる。 女はぶつかった時に取り違えたと言って、コナンにハーデスがいるスタンドに入れるチケットを差し出す。その女はコナン(新一)の母親、工藤有希子だった。コナンは驚きつつもチケットを受け取り、スタンドへ続く階段を駆け上がっていく。有希子がコナンを見送ると、そこにコナン(新一)の父親、工藤優作がやってくる。この後、コナンはハーデスの背後に忍び寄り、時計型麻酔銃を構える。だが、コナンは女性客に「ホームズの弟子」と声をかけられ、ハーデスに気付かれてしまい…。
白鳥警部と千葉刑事は帝丹小学校を訪れ、子供の誘拐事件が多発していると小林先生に注意を呼びかける。この後、コナンと少年探偵団は小林から防犯ビデオを探して欲しいと頼まれ、視聴覚室の準備室へと向かう。そして、コナンが防犯ビデオを見つけ出した直後、棚の奥から千葉が現れる。この小学校の卒業生の千葉。コナンたちが何をしていたかを訊ねると、千葉は13年前のラブレターの返事を探していた事を打ち明ける。 小学生の時、放送委員だった千葉。ある時、千葉は実写で特撮ドラマを撮って学芸会で流そうと委員たちに提案したという。すると同級生の三池苗子が張り切ってくれ、最初は乗り気じゃなかった他の委員たちも協力。特撮ドラマは何とか完成したという。千葉が特撮好きなのか確認すると、苗子は頬を赤らめながら「私が好きなのは特撮じゃなくて…」と意味深な発言。翌日、千葉は思わず苗子にラブレターを渡してしまったという。 その後、苗子はすぐに転校してしまい、返事の手紙は引っ越し先から送られてきたという。その手紙の内容をコナンたちに教える千葉。手紙には「私の気持ちを手紙に書くのは簡単だけど、千葉君に伝わらないかも知れないから、いったん視聴覚室の倉庫に保管しておきます。この想いが千葉君に刻み込まれるように」と書かれていたという。手紙を読んだ千葉は倉庫を隅々まで探したが、手紙らしき物は見つけられなかったという。 それ以来、13年間も苗子に会ってない千葉。来週、同窓会があるらしく、千葉は苗子から電話をもらったという。苗子は返事のビデオを見たかを確認。千葉が見てない事を伝えると、電話を切れてしまったという。この後、コナンたちも一緒にビデオレターを探す事に。哀は映像の最後にビデオレターがあると推理し、ビデオの最後の部分だけを確認する。 だが、全て確認してもビデオレターは発見できない。コナンはビデオのフタを開ける千葉のクセに注目する。この巻き戻されているかを確認するクセはビデオ店でバイトしていた兄の影響。千葉は当時からフタを開けていたらしく、コナンはこのクセがビデオレター発見の鍵になると推理し、見つけ出した千葉の特撮ドラマのビデオのフタを開けるが…。
早朝、公園の花時計の前でバトンを練習する歩美。その時、ストーカーが現れるらしく、コナンは元太、光彦、哀と様子を見に行く事に。遅刻したコナンが歩美たちと合流すると、怪しい男は視線に気付き、花時計に接した展望台に身を隠す。大きめのコートを羽織り、麦わら帽子を被る男。歩美によれば、3日連続で現れているという。元太が注意するために近づくと、男は酒瓶を持ちながら酒臭い息を元太に吹きかけ、背中を向けて大笑いする。 歩美は翌朝も同じ場所で練習し、コナンたちは男を警戒しつつ練習を見守る。この日は男が姿を現さず、元太たちも一安心。その時、花で埋もれた時計の盤面の近くにいた歩美が悲鳴を上げる。コナンが駆け付けると、盤面の最下端の6の白石付近の花が散乱。そこにコートに麦わら帽子の男が酒瓶を持ったまま絶命していた。コートには赤や黄色の塗料が付着し、男の頬からは出血。その傷は花時計の長針がかすめた時にできたものだった。 目暮警部たちは捜査を始め、高木刑事が展望台の上で男の靴の片方を発見する。コナンを迎えに来た小五郎は男が酔っ払って足を踏み外し、展望台から落下したと推理。公園の警備員によれば、午前3時半に巡回した時は異常がなかったという。歩美が練習を始めたのは午前5時半。男は花時計の6の白石付近に倒れていたため、光彦は4時半に長針が男の頬を傷つけたと推理する。この後、コナンは花時計の扉の所にあるベンチが動かされている事に気付く。扉の南京錠も外されていて、コナンは誰かが中に侵入したと考える。 元太は男の顔を見て、実家の酒屋に来た事がある客だと気付く。元太の情報を頼りに看板屋の工場へ向かう高木とコナンたち。工場主は男の写真を見て、工場に勤める与田昌作(よだしょうさく)だと証言する。もともと酒癖が悪かった与田。工場主によれば、与田は屋根から落ちた事があり、それ以来、高い所に上がれなくなったという。話を聞いたコナンは与田が展望台から落ちた事に違和感を抱き、事故ではないと疑い始める。この後、歩美が警備員に練習の許可をもらった時、与田ではない男が話を聞いていた事が判明。コナンは花時計の機械室を調べ、与田は事故ではなく、何者かに殺害されたと確信して…。
2年前から保科家当主、保科瑠華子(ほしなるかこ)の誕生日が近づくと送られてくる脅迫文。一昨年も昨年も瑠華子は無事だったが、執事の青梅岳道(おうめがくみち)は時の番人と名乗る脅迫文の送り主を突き止めて欲しいと小五郎に依頼する。小五郎は瑠華子の誕生会でボディーガードもする事に。そして、生憎の雨となった瑠華子の誕生日。小五郎、コナン、蘭が約束した午後2時半過ぎに館に到着すると、瑠華子は2分17秒遅れたと指摘する。瑠華子は異常な程、時間に厳しい人物だった。 この後、傘を差した建築家の軽辺定悟(かるべていご)、内装デザイナーの周防知秋(すおうちあき)がやってくる。軽辺はこの館を設計し、知秋は内装を担当したという。続いて、時計職人の古垣倫作(ふるがきりんさく)が現れ、自身が作った館の大時計の調整に取りかかる。以前は古垣の古い友人が調整していた大時計。その友人とは時計技師だった知秋の兄で、4年前に事故で他界したという。 3時ジャスト、館に飾られたたくさんの時計が一斉に鳴り出す。だが、瑠華子は1つの時計が0.5秒遅れていると激怒し、調整を青梅に命じる。瑠華子は知秋の兄の死後、代わりの時計技師を3人も雇っていた。この後、コナンたちは大時計の機械室を見学。この大時計は裏庭側にも文字盤があるらしく、コナンは文字盤の扉を開け、裏庭の井戸の前で合掌している古垣に気付く。知秋の兄は大時計の文字盤の修理中に風にあおられ、井戸に落ちて亡くなったのだ。瑠華子によれば、来週、業者が井戸を埋める予定だという。 知秋の兄と幼馴染みだった軽辺も後で井戸をお参りする事に。知秋の兄が亡くなったのは4年前の瑠華子の誕生日だという。そして6時少し前、招待客たちが大広間に集まると、突然、灯りが消え、青梅がバースディケーキを瑠華子の前に運んでくる。瑠華子は自分の金の懐中時計で時間を確認。時刻は5時59分を差していた。瑠華子はケーキに息を吹きかけ、ロウソクの火を消すが、6時に時計が鳴らない事に腹を立てる。その直後、瑠華子は大きな悲鳴を上げる。急いで電気を点けると、瑠華子は胸を刺されて絶命していた…。
暗闇の中で刺殺された保科瑠華子。裏庭に面した窓枠やベランダの手すりには血の跡が残っていて、犯人はこの窓から裏庭に逃げだと考えられる。だが、何故か、雨でぬかるんでいる地面に犯人の足跡は残っていなかった。目暮警部は館を設計した軽辺の手や服の袖口に瑠華子の血痕が付着している事に気付いて理由を訊ねる。軽辺は倒れた瑠華子に駆け寄った時に付着したと説明する。この後、軽辺は犯行時に布がこすれるような音がしたと証言し、犯人はドレスを着た女性かもしれないと目暮に伝える。 館の内装を手掛けた知秋は自分が疑われていると知って不機嫌に。知秋は4年前に事故死した時計技師の妹。警察は知秋が瑠華子を恨んでいると考えていた。知秋は瑠華子が刺殺された後、犯人が自分の左脇を素早くすり抜けたと証言。知秋の腕にはその時にこすれた血の跡が残っていた。この後、目暮は大時計を作った古垣の右肩に血が飛び散っている事に気付く。古垣は瑠華子が自分の右側で刺されたと説明した後、犯人はかなり太っていたと証言。瑠華子が悲鳴をあげる直前、古垣は弾力のある柔らかい体に押されたという。 コナンはロウソクの火を消した後、すぐに明かりが点かなかった理由を訊ね、執事の青梅は瑠華子の合図がなかったからと証言する。いつもは火を消した直後に午後6時の鐘が鳴り響き、その後、瑠華子が指を鳴らして明かりを点ける合図を送っていたという。だが、6時に鳴らなかった時計。青梅は3人の時計技師が時計を調整し、全ての時計は時間通りになっていたはずだと首をかしげる。小五郎は瑠華子のそばにいた青梅が返り血を浴びていない事を不審に思う。青梅は犯人が大柄だったからかもしれないと言い訳する。 目暮は皆の証言を参考にドレスを着て、素早く動き、太って大柄の人物を探すが、招待客に該当する人物はいなかった。コナンはベランダの手すりや窓枠に付着した瑠華子の血に注目。小五郎は事前に瑠華子の血を手に入れた犯人が窓から逃げたと見せかけるため、あらかじめ血を塗っておいたと推理する。その時、午前0時になって大時計の鐘がなる。コナンは大時計を見て何かを閃き、時の番人と名乗る犯人のトリックを見破って…。
小さな店が軒を連ねる杯戸町のガード下にあるゴールデン横丁。小料理屋「さつき」のカウンターは小五郎、常連客の会社員、中村進(なかむらすすむ)と日本舞踊の師匠、扇千尋(おうぎちひろ)、フリーターの篠原真雄(しのはらまさお)の4人が座って満席の状態。週末は競馬好きの常連客が集まるらしく、小五郎は東都ダービーで万馬券を獲ったと自慢し、常連3人に1杯ずつ奢ると女将の三島さつき(みしま)に伝える。 カウンター内のさつきは座ったまま、くるりと体の向きを変え、背後の棚にある焼酎に手を伸ばす。小五郎が不思議がると、さつきは狭いカウンターで簡単に体の向きを変えるため、足元にテレビの回転台を据え付けていると説明。その頃、蘭は帰りが遅い小五郎をコナンと共に迎えに行く事に。この後、扇が日舞の先生という話題になり、さつきは弟子がほとんどいない事を小馬鹿にする。扇とさつきは睨み合い、一触即発の雰囲気になる。 篠原は仲裁に入って2人をなだめる。篠原にとって、さつきは飯を食べさせてくれ、魚市場のバイトも紹介してくれた恩人だという。この後、一番奥に座っていた扇が店外にあるトイレに行くと言い、小五郎と篠原、中村は扇を通すために店の外に出る。中村はついでにタバコ屋へ行き、篠原はお金を下ろしてくると横丁の人混みの中へ。小五郎がタバコを吸うため、横丁を歩き出した時、扇は店のガラス戸を激しく閉め、不機嫌そうに路地を抜けてトイレに向かう。その直後、小五郎は路地から出てくる中村を見かける。 ゴールデン横丁にやってきた蘭とコナンは店に入ろうとする小五郎に気付く。小五郎は戻ってきた扇、篠原と店の前で合流。扇がガラス戸を開けると、さつきがカウンター内で血を流して倒れていた。篠原が駆け寄ると、さつきは胸に包丁が刺さった状態で絶命していた。小五郎は目暮警部、高木刑事らに事情を説明。小五郎は店の包丁が凶器だと推理し、コナンは店の包丁に注目する。小五郎たちが店を出た3分の間に犯行は行われ、その間、さつきが一人きりと知っていたのは中村、扇、篠原と小五郎だけ。容疑者は常連客3人に絞られ、3人にはそれぞれ動機がある事も判明。コナンは店の棚を見て何かに気付き…。
コナンは蘭、園子と共に合宿所「チャンダニ」でヨガ・ダイエットに励む。蘭が福引きでヨガ合宿を当てたのだ。休憩中、オーナー兼インストラクターの里山月子(さとやまつきこ)は施設の評判が良い事を蘭たちにアピールし、シェフの飯盛薫(いいもりかおる)は料理の評判も良いと付け加える。すると参加者の出川アツ子(でがわあつこ)が不味い料理だったと発言。薫はアツ子に難癖をつけられ、前のレストランを辞めさせられていた。 さらにアツ子はハーブティーが熱くて舌を火傷したとクレームをつけ、合宿所で酷い扱いを受けたとネットに書き込むと月子を脅す。猪俣保子(いのまたやすこ)は友人のアツ子をなだめようとするが、逆にアツ子は保子に使用人の娘と酷い事を言う。アツ子は土下座すれば許してやると言い、月子は言われるがまま土下座して謝罪。園子はアツ子が出川財閥の娘だと気付く。アツ子は手のつけられないクレーマーとして有名だった。 この後、アツ子の携帯に弁護士から連絡が入る。アツ子は裁判に敗訴したと聞いて激怒。アツ子はクレームを逆に訴えられ、いくつも裁判を抱えていた。アツ子は合宿所のアイドル犬を威嚇して去っていく。夜、ビュッフェ形式の食事が用意され、月子は摂取カロリーを守り、部屋で食べるように皆に伝える。アツ子は部屋のラップが空だと月子に文句を言い、蘭が取った煮物を横取りする。月子はすぐに新品のラップをアツ子に用意する。 その時、月子は空に月が出ている事に気付く。月には浄化のパワーがあり、月子は庭に出てヨガをしようと提案。皆は料理を部屋に置きに行き、準備をして庭に向かう。その時、コナンたちは玄関で薫と会う。薫は明日使う野菜を採りに行くという。この後、皆は庭でヨガを始めるが、うまく出来ないアツ子は怒って部屋に帰ってしまう。保子とコナンたちがアツ子の部屋へ向かうと、電子レンジのチンという音が聞こえてくる。アツ子は食事の邪魔をしないでと皆を追い返す。ヨガの後、アツ子の様子を見に行った保子は鍵が閉まっていて返事がないと皆に報告。月子は暗証番号式の金庫から合鍵を取り出し、アツ子の部屋のドアを開ける。すると、そこではアツ子が遺書を残して絶命していた…。
小五郎は人気番組「世界一受けたい授業」に講師として出演する事になり、コナン、蘭と日売TVにやってくる。その時、弟子の沖しのぶ(おき)を怒鳴り散らす演歌の大御所、君島伸郎(きみじまのぶろう)を目撃。君島は自分にも他人にも厳しい事で有名だった。この後、ADの橋本義成(はしもとよしなり)は小五郎たちを控え室に案内し、他の出演者に紹介する。犯罪心理学の授業を行う小五郎は1時間目の講師。2時間目はポン菓子会社社長の山崎哲史(やまざきてつし)、3時間目は古美術品鑑定士の本間健太郎(ほんまけんたろう)が講師を務めるという。 小五郎はコナン、蘭を引き連れ、ゲストパネラーの沖野ヨーコの楽屋へ遊びに行く。だが、ヨーコがまだ来てなかったため、小五郎らは司会を務める堺校長の楽屋へあいさつに行く事に。楽屋ではゲストパネラーの1人、君島が陶磁器の壺を堺に自慢げに見せていた。この壺は清朝6代皇帝、乾隆帝の時代に作られたもの。収録の時に本間が鑑定する予定らしく、君島によれば、相場では1億から1億6千万円の価値があるという。 スタジオではリハーサルの準備が進められ、山崎は回転式の圧力釜に生米などの穀物を入れ、急減圧で爆発させて駄菓子にするポン菓子機をセッティングしていた。そこに現れた君島は打ち合わせ中の本間にあいさつ。本間は骨董品の真贋の見極め方をレクチャーするという。君島は桐箱から清朝の壺を取り出し、その壺を手にした本間は「見事だ」と思わず呟く。この後、司会の堺校長と上田教頭、有田学級委員長がスタジオにやってきてリハーサルがスタート。ヨーコはコナン、蘭と一緒に小五郎のリハーサルを見学する。 その時、山崎が携帯のカメラを使い、ハンカチで汗を拭うヨーコを無断で撮影。小五郎たちは盗撮を注意し、怒った君島は山崎の携帯を真っ二つに折ってしまう。続いて2時間目のリハーサルが始まり、ヨーコが山崎の指示に従ってハンマーでポン菓子機のバルブの“爪”を叩く。すると、物凄い音と共に金網部分に大量のポン菓子が作られる。この後、ディレクターの土屋大輔(つちやだいすけ)が青い顔をしてプロデューサーの上諏訪幹彦(かみすわみきひこ)のもとにやってくる。君島が所有する清朝の壺が何者かに盗まれてしまったのだ…。
人気番組「世界一受けたい授業」のリハーサル中、君島が所有する時価数億円と目される清朝の壺が何者かに盗まれてしまう。壺が隠せるような大きな荷物をスタジオから運び出した者がいなかったため、コナンは犯人がまだスタジオ内にいると判断し、消えた清朝の壺もスタジオのどこかにあると推理する。皆は手分けしてスタジオの隅々まで調べるが、清朝の壺を見つける事ができない。 困った上諏訪は壺を見つけ出して欲しいと小五郎に捜査を依頼。小五郎は事件の状況をおさらいする事に。橋本と有田学級委員長は1時間目のリハーサルの時まで壺はあったと証言する。それを聞いた小五郎は1時間目のリハーサル後に何者かが壺を盗み、スタジオのどこかに隠したと推理。小五郎はポン菓子機のケースの中身を見せて欲しいと山崎に頼む。小五郎は山崎が君島に携帯を壊された事を根に持って犯行に及んだと考えていた。 山崎はポン菓子機のテスト中、ずっとセット内にいたと無実を主張するが、小五郎は土屋が何かを隠していると睨んでいた。すると観念した山崎はヨーコが汗を拭いたハンカチを盗んだ事を白状。上諏訪は山崎の行為に呆れつつも壺の事件を最優先する。その直後、本間が大きなバッグを持ってスタジオを出て行こうとする。本間は収録が中止になると考え、帰ろうとしていた。小五郎は本間が清朝の壺をバッグに入れて持ち去ろうとしていると判断。だが、バッグの中身を調べても壺は入っていなかった。 無実が証明された本間はスタジオを出て行こうとする。だが、上諏訪は壺が見つかれば予定通り収録を行うと本間を引き留める。すると、本間は壺が見つかっても収録できるかどうかと意味深な発言をする。それを聞いたコナンは本間が何かを知っていると察する。この後も壺は見つけられず、上諏訪は収録の中止を決断。土屋は美術スタッフにセットをバラして下さいと指示を出す。コナンは土屋の発言をヒントに事件の真相を見破って…。
コナン、小五郎、蘭は公園を出た直後、人が暴走車に轢かれそうな場面に遭遇。コナンは「あぶない」と大声を上げ、中北楓(なかきたかえで)と須坂衛子(すざかえいこ)は繁みに飛び込んで轢かれずに済む。衛子はコナンらを紅葉御殿と呼ばれる片寄王三郎(かたよせおうざぶろう)の屋敷に案内。衛子はこの屋敷の運転手で、8歳の楓は両親を交通事故で失い、最近、王三郎に引き取られたという。 車椅子に乗る王三郎はミステリーファンで、小五郎たちを歓迎する。楓が車に轢かれそうになった事を報告すると、王三郎は息子の片寄荻人(おぎと)、娘の片寄野笛(のぶえ)に疑いの眼差しを向ける。この後、荻人と野笛が屋敷を案内。壁にすぐぶつかる階段、天井に描かれたドアなど、屋敷は至る所に王三郎の趣味で、目くらましが施されていた。途中、荻人と野笛は言い争いを始める。2人はお互いに事故に見せかけ、楓を消そうと考えていた。2人に血の繋がりはなく、どちらも他界した母親の連れ子だった。 この後、王三郎は小五郎たちを自分の部屋に招いて紅茶を振る舞う。王三郎は変わっていて、ミルクを入れてもスプーンを使わないという。午後3時に先約があるという王三郎はその後に相談があると小五郎に伝える。衛子は王三郎がガンで長くない事を小五郎に教える。コナンは楓と庭に行って遊ぶ。楓は樹上にある小屋に行こうとして縄梯子を登り始める。その時、縄が続けざまに切れ、楓は下に落ちそうになる。コナンは縄が刃物で切られている事に気付き、何者かが本当に楓の命を狙っていると確信する。 今度はサッカーをするコナンと楓。楓がヘディングしたボールは王三郎の部屋の方へ転がっていく。コナンは客がいるのに静か過ぎる事を不思議に思う。その時、部屋から唸り声が聞こえてくる。コナンが部屋の中を確認すると、そこでは王三郎が毒殺されていた。テーブル上には王三郎のカップが転がり、もうひと組のカップは口がつけられていない状態だった。コナンはほのかに湯気が立っている事から犯人がまだ近くにいると推理。荻人と野笛はお互いに相手を犯人と疑う。2人が遺産を必要としていた事が明らかになるが…。
自分の部屋で変死した王三郎。庭にコナン、廊下に蘭がいた中での密室犯罪だった。王三郎は暗号文を残していて、そこには「さあ 傘をすぼめよう 東に沈む夕日を ながめよう 紅葉を支える 二本の竿を見よう より長き竿を探ろう そこにわが紅葉の夢が 眠っているだろう」と書かれていた。荻人と野笛は隠し財産の場所を記した暗号と考える。 衛子はコナンたちのために紅茶を入れ、王三郎が死ぬに死ねないと生前話していた事を告白。王三郎は自分が死ねば楓の身がいっそう危なくなると心配していたという。この時、コナンは王三郎が紅茶に砂糖を入れなかった事を思い出して何かに気付く。小五郎は暗号の解読に取りかかる。そんな折、荻人と野笛が行方をくらました事が判明する。目暮警部は山に逃げたと心配するが、庭と山の境界線にある柵には野生の獣の侵入を防ぐために弱い電流を流しており、触れると小屋から警報が鳴るシステムになっていた。 コナンは庭の一番高い所から全体を見渡し、キラリと光る場所を発見。それは西側の山が映る鏡で、コナンは暗号文の東に沈む夕日の事と推理する。その時、野笛の悲鳴が聞こえてくる。コナンと楓が声のする方に向かうと、野笛が矢を射かけられたのを見た蘭と小五郎がやってくる。コナンらは目くらましで迷ってしまい、楓が先頭に立って道を案内しようとする。すると、足元の土が崩れて落とし穴が出現。楓は何とかジャンプして落ちずに済むが、穴の底には虎挟みが仕掛けられていた。 この後、背中に矢が刺さって絶命した野笛を発見。コナンは遺体の下敷きになったもう1本の矢に気付く。小五郎は傷口を見て矢に毒が塗ってあったと推理する。この後、小五郎は樹上の小屋で犯行に使ったと思われる洋弓を発見し、洋弓が趣味だった荻人が犯人だと推理する。だが、コナンは傷口が1つなのに2本の矢があった事が引っ掛かっていた。その時、目暮は警備の巡査から荻人が崖から転落する姿を見たという連絡を受ける。コナンは荻人が柵の越えた時、サイレンが鳴らなかった事を不思議に思う。さらにコナンは柵の近くに設置された監視カメラに気付き、事件の真相に近づく…。
コナンと蘭はタウン誌記者の梨田輝之(なしだてるゆき)に案内され、岡山を観光する。蘭がタウン誌主催のスイーツグルメツアーの体験執筆者に選ばれたのだ。観光中、コナンらは夢二郷美術館の前で記憶喪失になった女性と知り合う。彼女は後楽園で詩歌「宵待草」を口ずさんでいた女性だった。この後、岡山駅にいた小五郎も彼女が運ばれた病院に駆け付ける。彼女は何らかの衝撃により、突発的な記憶障害になっていた。 小五郎は女性から依頼され、彼女が何者かを調べる事に。医師は彼女の記憶の一部と説明し、彼女が描いた8枚のスケッチを小五郎たちに見せる。2枚は後楽園と夢二郷美術館の事と判明。梨田はタウン誌のウェブ版に彼女の写真とスケッチを掲載して情報を募る。コナンらはスケッチを手掛かりに彼女の記憶を辿る事に。途中、コナンは何者かが彼女を尾行している事に気付く。この後、女性は老夫婦の携帯から流れる水琴窟の音に反応する。 コナンたちは水琴窟がある旧野崎家住宅を訪ねる。そこに彼女を知る友人の野々宮香苗(ののみやかなえ)が現れ、彼女は吉瀬万由子(きちせまゆこ)と判明。香苗は万由子を捜していたらしく、記憶喪失と知って動揺する。昨日、貴金属店から3億円相当の宝石類が盗まれる事件が発生。容疑者として逮捕されたのが香苗の兄、野々宮圭吾(けいご)だった。圭吾は真犯人に襲われ、濡れ衣を着せられたと身の潔白を主張。万由子はその様子を見ていたらしく、圭吾の無実を証明するためには万由子の証言が必要だった。 コナンらが万由子のアパートへ行ってみると、部屋は何者かに荒らされていた。コナンは顔の部分が破られた1枚の写真に注目。その人物の胸にはバッジのようなものが光り、小五郎はこの人物が部屋を荒らしたと推理する。コナンは冷蔵庫に貼られた紙片に注目。それはオーダージーンズの注文票だった。コナンらはその店を訪ねて店員から話を聞く。店を出た後、梨田は有名パティシエの平良賢三(たいらけんぞう)に声をかけられる。2人の会話から梨田が有名なソムリエだった事が判明。コナンは写真の男性のバッジがソムリエバッジだったかもしれないと考えるが…。この後、万由子が突然姿を消して…。
突然、コナンたちの前から走り去ってタクシーに乗り込んだ万由子。万由子がいた場所には「過去を知りたければ、一人になれ!」というメモが落ちていた。コナンは蘭と共にタクシーに乗って万由子の跡を追う。鷲羽山展望台に到着後、万由子は何者かに拉致されそうになるが、コナンがキック力増強シューズを使って撃退する。かすり傷を負った万由子は念のために再入院し、梨田は友人の見舞いに来ていた平良とロビーで再会する。 万由子の話を聞いた平良は何でも協力すると言って梨田と握手を交わす。コナンはそんな2人を見て何かに気付く。万由子は去っていく平良を見て、どこかで見た事があると感じるが、平良はマスカットパフェで有名な人気パティシエ。梨田は雑誌でも取り上げられる有名人だから知っていると推測する。すでに何を描いているかがわかったスケッチは3枚。コナンたちは残る5枚を再度確認し、1枚の絵が吉備津神社の鳴釜神事を描いている事に気付く。そして、コナンたちが神社に行くと、万由子は神事を見て涙を流し始める。 この後、神社の阿曽女は一昨日、万由子が神事に来たと証言。それはジーンズを注文した日、強盗事件の前日だった。その時、万由子は過去を捨ててやり直したいと話していたという。次にコナンたちはタウン誌のウェブ版に書き込まれた倉敷で万由子を見たという目撃談を頼りに倉敷へ移動する。コナンたちは大橋家住宅、美観地区の倉敷格子が1枚のスケッチと一致している事に気付く。この時、コナンは観光客に紛れて男と話し込む香苗を目撃。コナンが何かあったかと訊ねると、香苗は道を聞かれたと答える。 他のスケッチと一致するものも次々と見つかり、万由子の記憶も少しずつ蘇っていく。そして、桃らしきもの、ブドウらしきものが描かれた2枚のスケッチが残る。万由子は桃らしきスケッチを見て、桃太郎からくり博物館へ。その時、コナンは博物館の鏡のトリックを見た小五郎の発言を聞いて何かを閃く。この後、万由子は何者かによって再び連れ去られそうになるが、その人物に噛み付いて何とか逃げ出す。この時、コナンはある人物の不審な行動を目撃。コナンはその人物にある事を自白させる作戦を思いついて…。
正月早々、風邪を引いたコナンにテレビ電話をかけてくる光彦、歩美、元太、哀。この日は歩美の自宅マンションでカルタ取りをする約束だったのだ。コナンが事情を説明していると、歩美の部屋の呼び鈴が鳴り、同い年位の浦船正男(うらふねまさお)が訪ねてくる。正男は知らない奴らが家に来たと助けを求めるが、その直後に父親と母親が現れ、正男のウソを謝罪。正男は2人を知らないと訴えるが、両親に連れて行かれてしまう。 歩美は先日、同じフロアの2806号室に引っ越してきた家族と推測。歩美らは正男の悪ふざけと考えるが、テレビ電話でやりとりを見ていたコナンは正男がトラブルに巻き込まれていると推理。コナンは正男と2人が血の繋がった親子ではないと断定し、警察を呼べと伝えて電話を切る。元太たちは意識がもうろうとしていたコナンの推理に半信半疑。高木刑事に電話する前に2806号室の隣りの住人たちに話を聞いて確かめる事に。 2807号室の女性は2806号室の前の住人なら知っていると証言。それは磯部商事の社員だった植村で、磯部商事は脱税疑惑で騒がれている会社だった。女性は正男にひどいイタズラをされた事を明かす。2805号室の男性は2週間位前に2806号室に入っていく日売テレビのプロデューサー、桧田を見たと証言。男性は正男にとんでもないウソをつかれたという。どちらの隣人も正男の両親とは面識がなかったが、元太たちは隣人の話から、正男の先ほどの発言もウソと考える。哀は日売テレビに連絡して桧田から話を聞こうとする。だが、桧田は2週間位前に交通事故に遭い、昨日まで意識不明だったという。 光彦は桧田が2806号室の秘密を知り、事故に見せかけて襲われたと推理。正男も秘密を知ってトラブルに巻き込まれた可能性があり、哀たちは直接2806号室に行って確かめる事に。玄関先に出てきた母親は先ほどのウソを正男に謝罪させ、すぐに皆を帰らせようとする。夕方、出掛ける用事があるという。だが、歩美は出掛けるまで家の中でカルタをやろうと提案。正男もカルタをやりたいと訴え、母親も渋々納得する。この後、カルタが始まり、哀は正男がカルタの文字で何かのメッセージを作ろうとしている事に気付くが…。
カルタ中、哀は正男が特定のカルタだけ必死に取ろうとする姿を見て、カルタの文字でメッセージを作ろうとしていると察する。そして、カルタの札が残り4枚になった時、正男はトイレに行きたいと言い出す。読み手の母親が付いていく事になり、カルタは一時中断される。母親によれば、正男は閉所恐怖症。1人ではトイレに行けないという。 この時、正男はあのタオルを出してと母親に頼む。正男は諏訪湖の毛ガニのタオルだと説明し、あれがなきゃできないと訴える。母親は訳がわからずにキョトンとなる。歩美は部屋を出て行く2人の様子を見て本当の親子と推測。だが、光彦は母親が正男に付いていった事が気にかかり、哀も妙な真似をさせないように監視するためと感じていた。そして、哀は正男がトイレに行ったのは暗号を解く時間を与えるためと判断する。 この後、哀たちは「る」「こ」「に」「て」という正男が取ったカルタ4枚の暗号解読に取りかかる。同時に哀たちは風邪で寝込んでいるコナンにもメールで暗号などの情報を送る事に。メールには2807号室、2805号室の住人の証言、タオルの事、4枚の札の事を記入する。哀はメールを送信した直後に暗号を解読し、正男が言っていた事は正しかったと気付く。あれがなきゃできないという正男の発言は暗号を解読するためのメッセージだった。 哀は訳がわからない歩美たちに解読した内容を伝える。「諏訪湖」「毛ガニ」「タオル」という単語の真ん中の文字は「わ」「が」「お」。これを助詞に置き換えて3つの単語を読むと「す」は「こ」、「け」が「に」、「た」を「る」に変換するというメッセージに。これを踏まえると「るこにて」は「助けて」という言葉になるのだ。 哀は母親の名乗る女に気付かれないように正男が暗号を考えたと推理。その頃、蘭は布団で寝ているコナンのために着替えを用意。だが、布団は「すぐ戻るから」というメモを残して、もぬけの殻になっていた。哀は何食わぬ顔をして外に出た後、高木刑事に連絡しようと考える。その時、哀はテーブルに置かれた通話中の携帯電話に気付く。それは母親を名乗る女が置いておいた携帯だった。哀たちの会話は全て筒抜けになっていた…。
蘭が高校に急遽泊まる事になり、外食する事になった小五郎とコナン。2人は死ぬほど美味いラーメンとうたうチラシを見て、そのラーメン店を訪ねる事に。そこはカウンター6席の年季が入ったお店だった。小五郎たちは花が置かれた一番奥の席に座ろうとする。すると店長の小倉功雅(おぐらかつまさ)は別の席にして欲しいと頼む。先日他界したお得意様の席だったらしく、四十九日が過ぎるまではそっとしておきたいという。 小五郎たちはアルバイトの大橋彩代(おおはしさよ)にラーメンを注文。この後、小倉は来店した客を見て、帰れと怒鳴り声を上げる。それはコート姿にメガネをかけた不動産会社社長の西津徳盛(さいずとくもり)だった。地上げ屋の西津は立ち退きを迫り、小倉が断ると、若い連中を使って店内で騒ぎを起こし、客が激減してしまったという。西津は奥の席に座り、わざと花を飾ったコップを零すが、小倉は自分で拭けと激怒。西津は文句を言いつつ胸ポケットからハンカチを取り出し、右手で溢れた水を拭き取る。 隣りの理髪店で散髪してきた西津は理髪店店長の谷中篤(たになかあつし)が悪口を言っていたと小倉に告げ口。谷中はお洒落な商店街にボロいラーメン店は似合わないと話していたという。すると谷中が来店し、改装すればもっと繁盛すると言っただけと弁解。谷中は小五郎の隣りに座ってラーメンを注文する。間もなく、コナンと小五郎のラーメンが完成。小五郎の目の前の箸立てが空っぽだったため、谷中は別の箸立てを取ってくれる。 コナンと小五郎はラーメンの味を絶賛し、小倉は今後も店は安泰だと胸を張る。すると西津は会社が火の車で死にたい気分だと泣き言を言う。この後、西津のラーメンも完成。コナンは左手を伸ばして箸を取る西津に違和感を抱く。先ほど、右手でテーブルを拭いていたからだ。子供の頃、両親に直され、両利きになったという西津は食べるのは左だと説明する。西津はこのラーメンを食べて誰かが死ねば、すぐに店は潰れると悪態をつく。小五郎は西津の言動に我慢ならず、表へ出ろと西津の襟首を掴む。その時、西津は急に苦しみ出す。小倉はまた騒動を起こすつもりと相手にしないが、西津は本当に絶命していた…。
地上げ屋の西津はラーメンを食べた直後に苦しみ出して絶命。ショッピングモールの建設を計画していた西津は、商店街を潰すために社員を使って度々営業妨害をし、商店街の人たちに煙たがられていた。西津は青酸系の毒物を摂取。目暮警部らは殺人事件と判断して捜査を開始する。容疑者は店にいた店長の小倉、アルバイトの彩代、隣りの理髪店店長の谷中の3人で、谷中だけは西津にも西津のラーメンにも近づいていなかった。 谷中が西津に一番近づいたのは小五郎たちに箸立てを取ってくれた時。だが、その箸を西津は使っていなかった。箸の補充は彩代の仕事だが、西津が座った常連客の指定席の箸には触れていないという。この後、彩代は先日他界した常連客が父親だった事を打ち明ける。弁護士だった彩代の父親は西津の営業妨害に困り果てた商店街の人たちに頼まれ、訴訟を起こす準備をしていた。だが、高血圧だった父親は店で騒いだ西津の部下たちが起こしたケンカを止める時、持病の発作が起きて亡くなってしまったのだ。 この後、ラーメンから毒物が検出されなかった事が判明する。毒が検出されたのは西津の左手の親指と人差し指、西津が使っていた箸、及び座った席のテーブルの上。さらに西津の上着の内ポケットから同じ毒物の粉末が出てきたという。谷中は会社が火の車で死にたい気分と西津が言っていた事を思い出し、小倉もラーメンに毒を入れて店を潰してやると西津に脅されたと証言。目暮は自殺した可能性もあると考えを改める。目暮は西津が倒れた時の状況をもう一度説明して欲しいと小五郎に頼んで店の中へ入っていく。 コナンは西津の上着のポケット以外の持ち物から毒が検出されなかったかを高木刑事に確認。高木はハンカチや財布、タバコ、ライター、床に転がっていたメガネを調べたが検出されなかったと説明する。すると、今度は容疑者3人の身体検査をしたかを確認するコナン。だが、3人は毒を入れるような容器を持っていなかったという。コナンは高木から3人の所持品を聞いて何かに気付き、西津が以前起こした食中毒騒ぎの事を高木に詳しく聞く。話を聞いたコナンは犯人とトリックを見破り、店内の小五郎に麻酔銃を発射して…。
ケーキバイキングを食べるため、バスに乗って杯戸ホテルへ向かうコナン、蘭、園子。蘭は空手の関東大会で優勝し、園子は優勝したらケーキバイキングを奢ると約束していたのだ。途中、園子はお尻を触られたと騒ぎ、世良真純(せらますみ)の腕を差し上げる。園子から懲らしめてと頼まれた蘭は世良に足蹴りをしようとする。だが、蘭は逆に世良に回し蹴りをされそうになる。世良はジークンドーの使い手だった。 この後、コナンが痴漢は別の人と園子に伝え、世良への疑いは晴れる。世良も杯戸ホテルに行くところだという。ホテルに到着後、コナンたちはフロントで世良と別れ、改装中という別館のロビーへ向かう。コナンたちはお目当てのカフェがある2階に移動するため、エレベーターに乗ろうとする。その時、エレベーターから昼川利子(ひるかわとしこ)が出てくる。昼川はこのエレベーターではカフェに行けないとコナンたちに教える。 連れの男性と女性と合流した昼川は上住貞伍(うえすみていご)が泥酔して悪態をついた事を報告。上住は酔いが覚めたら、謝罪して罪を認めると約束したらしく、昼川たちは謝罪を録音するため、車に乗ってレコーダーを買いに行く事に。杯戸ホテルのオーナーの息子である上住は振り込め詐欺の首謀者。一度逮捕されるが、証拠不十分で釈放され、昼川たちはその被害者だった。そして、コナンたちがお目当てのカフェを見つけた直後、ドーンという大きな音が聞こえてくる。コナンは音がした駐車場へと駆けていく。 駐車場では昼川たちが立ち尽くし、頭から血を流した上住が倒れていた。昼川は車をバックさせた途端、上住が落ちてきたと証言。この直後、昼川は屋上に不審な人物がいたと発言。コナンは昼川たちと屋上へ行ってみる事に。エレベーターは前後に扉があるタイプで、昼川は怖がって屋上に降りる事を躊躇する。だが、屋上に人影はなく、縁には上着の上に揃えた靴が置かれていた。男性はこの状況を見て自殺したと判断する。その時、世良が現れ、これは殺人だと指摘。世良は自殺の時、靴を揃えるのは映画やドラマの演出と説明し、泥酔して靴を揃える事もあり得ないと言い放つ。世良はコナンと同じ探偵だった…。
振り込め詐欺の首謀者、上住がホテルから飛び降りて自殺。だが、コナンと探偵の世良は何者かに殺害されたと推理する。世良はコナンたちが屋上に向かった後、エレベーターが6階と2階に止まったと証言し、詐欺の被害者の女性は幽霊がボタンを押したと怖がる。別館には幽霊が出るという噂があり、夜中に徘徊する無人の車イスを見た人がいるという。すると、昼川は幽霊騒ぎの原因を語る。被害に遭った昼川の母親は体を壊し、父親は別館にいる上住に謝罪を要求していたという。入院した母親が亡くなると、父親は跡を追うように自殺。体が不自由な父親はホテルで電動車イスに乗っていたという。 別館2階の壁は上住にスプレーで落書きされ、廊下にはペンキ缶が散乱していた。2階には電動車イスがあり、千葉によれば、発見した時はまだ動いていたという。さらに千葉刑事は車イスの車輪の間に妙な釣り糸が付いていたと目暮警部に報告。この車イスは上住が使っていたものだが、上住は足が悪かったわけではなかったという。高木刑事は上住が幽霊騒ぎを起こしたと推理。無人の車イスを釣り糸で操り、皆を脅かしていたと考える。 車イスに付いた釣り糸はかなり長く、先端には切れた輪ゴムが数個付いていた。コナンは足掛けについた傷に注目し、犯人が上住を殺害した時に車イスを使ったと推理する。だが、そこは上住が転落した駐車場の逆側。目暮は車イスを使っても何もできないと考える。コナンはエレベーターの扉が前後にある理由をホテル従業員に確認。別館の1、2階には大ホールがあり、他の階と反対の扉を使った方がスペースを広く使えるという。 この後、世良は上住が以前割って、今はシートが被せられた窓ガラスを調べる。世良はこの窓が転落現場の真上なのは偶然ではないと考えていた。コナンは窓の下の壁と床の境目に大量のペンキが付着している事に気付く。ペンキは完全に乾ききっていて、上に何か置いてあったような跡が残っていた。さらにコナンは後ろに転がっているペンキ缶の側面の傷、エレベーターの下部の傷を見て、犯人が上住を殺害したトリックを見破る。ほぼ同時に犯人に気付いた世良は皆の前で自身の推理を披露する。それを聞いたコナンは…。
コナンは元太、光彦、歩美、哀と阿笠博士の家に集まり、カレーを作っていた。その時、阿笠が所有する壺の話題になる。その壺は数年前にフリーマーケットで古臭い絨毯と一緒に購入したもの。最近、壺と絨毯が倉庫から出てきたという。阿笠は壺の価値が知りたくて動画サイトに鑑定を求める映像をアップし、絨毯はリビングに敷いて使っていた。 この後、元太が蹴ったサッカーボールがカレーの鍋に入り、近くにいた歩美はカレーまみれに。カレーを作り直す事になり、コナンと哀、元太、光彦は足りない食材を買いに行く。その間に歩美はシャワーを浴びてカレーを洗い流し、汚れた服の代わりに哀の服に着替える。買い物中、阿笠の動画に哀が映っていた事が明らかになり、コナンは黒ずくめの組織に哀の所在を気付かれたかもしれないと心配する。 コナンたちは急いで阿笠邸へ戻り、リビングで気を失った阿笠を発見する。目を覚ました阿笠は呼び鈴が鳴り、玄関を開けた直後、何者かにスタンガンで気絶させられたと状況を説明。光彦は壺を狙った犯行かもしれないと考えるが、壺は盗まれていなかった。この後、元太は歩美が誘拐された事に気付く。床にはコーヒーが零れていて、コナンは犯人が歩美を零れたコーヒーの上で押さえつけたと判断。コナンは絨毯がない事にも気付き、犯人は歩美を絨毯に包み、業者を装って連れ出したと推理する。 コナンは手掛かりを掴むために阿笠の動画を確認し、阿笠のメガネに映り込んだ哀に気付く。歩美は哀と間違えられて誘拐された可能性が高かったが、コナンは現場の状況から黒ずくめの組織の犯行ではないと考える。その時、壺から携帯の着メロが聞こえてくる。壺の中には歩美の携帯があり、貼り付けられた紙にはメールを読んで指示に従えと書かれていた。犯人は阿笠の携帯を盗み、その携帯から指示を出してくる。犯人のメールには灰色の猫の画像が添付され、この猫を見つけ出せと書かれていた。阿笠がアップした動画に犯人が探している猫が偶然映っていたのだ。コナンたちは手分けして近所に猫を探しに行くが、なかなか見つける事ができない。そんな中、再び犯人からメールが届いて…。
犯人は自分たちで猫を見つけ、歩美を絨毯に包んだまま解放する。絨毯は裏が少し汚れていたもののシミ1つなかった。歩美は犯人が2人組だったと証言。犯人は主人の猫だから見つけなきゃヤバイと話していて、歩美を絨毯から一度出して水を飲ませてくれたという。コナンは犯行の手際が良い事から阿笠の家の事情を知っている人が犯人と推理。最近、3組が壺の動画を見て阿笠の自宅を訪れたらしく、コナンはこの中に犯人がいると考える。 見栄えするため、絨毯の上に壺を置いて3組に鑑定を頼んだ阿笠。1組目の若い姉妹はしばらく壺を眺めた後、500円で売って欲しいと頼んできたという。2組目は、壺には触れずに虫眼鏡で念入りに調べていた中年夫婦。この夫婦は高価な壺かもしれないから、きちんとした鑑定家の所に持って行った方が良いと勧めてきたという。 3組目は失礼な親子。息子は壺を少し触り、中を見ただけでニヤニヤしながら値段を聞いてきたという。小馬鹿にした態度をカチンときて、絨毯をおまけに付けて50万円とふっかけた阿笠。すると、父親の方が見る目がない人は悲しいと言ってきたという。3組とも家に来たのは哀が学校に行っている時間帯。3組の中に哀の帰宅時間や友人の事などを聞いていた人たちがいたが、阿笠は誰だったか覚えていなかった。 哀は3組の中に猫の事を聞いてきた人がいたはずと考えるが、不思議な事に猫の話題に触れた人はいなかったという。コナンは犯人が探していた猫に見覚えがあった。それはロシアンブルーという妃英理の飼い猫と同じ種類だった。猫の話になると、歩美と光彦は“ツボ猫動画”の話題を話し始める。それは壺に猫が入る姿がかわいいと評判の人気動画で、話を聞いたコナンは動画のタイトルを阿笠に確認する。阿笠は動画に「ワシには猫に小判な、この壺の鑑定を…」というタイトルを付けていた。コナンはタイトルを聞いて「猫」と「壺」で動画を検索。すると阿笠の動画の1つ上に英理の飼い猫の映像が出てくる。英理の猫と犯人が探していた猫は驚く程そっくりだった。この後、コナンは歩美が連れ去られた時の状況を聞いて犯人の本当の狙いを見抜き、3組の中の誰が犯人かを特定する…。
コナンは元太、光彦、歩美、哀、阿笠博士と映画を観に行く。その帰り、コナンは駐車場で車上荒らしをされた車を発見。その車は後部座席にプラモやフィギュアの箱を大量に載せていて、車内の天井には赤いスプレーで「死ね」と書かれていた。そこに千葉刑事と友人がやってくる。被害に遭ったのは千葉の車だった。交通課の宮本由美によれば、同じ手口の車上荒らしは3件起きていて、千葉は4人目の被害者だった。 千葉は気付かないが、由美と一緒に現場に来た新人の三池苗子は千葉が小学生の時に撮影した特撮ドラマの出演者。彼女は千葉の初恋の人だった。千葉は勝手にフラれたと勘違いしていたが、コナンたちは2人が両想いだと知っていた。千葉は他の被害者の車の写真を確認。1台目はリアウィンドウにキャラが貼られたオタクの“イタ車”。2台目は後部座席にゴルフバッグを大量に載せた会社員の車、3台目は改造している走り屋の車だった。 事件は米花町内の駐車場で起きていて、コナンたちも由美たちの捜査を手伝う事に。コナンは千葉と苗子に2人きりで捜査するように仕向け、皆と一緒に2人を尾行する。この後、千葉と苗子はデパートの駐車場へ入っていき、コナンたちは名和武朗(めいわたけろう)の改造車の影に隠れて様子を伺う。その時、コナンたちは重井徳子(しげいとくこ)から車の近くにいたら危ないと注意され、近くにいた福地明歳(ふくちあけとし)に庇ってもらう。結局、コナンたちは駐車場の出入り口で千葉たちが出てくるのを待つ事に。 30分後、駐車場から大きな音が聞こえてくる。駐車場では福地の車に後ろから徳子の車が追突していた。徳子の車のフロントガラスには「死ね」と書かれ、運転席には誰も乗っていなかった。福地は娘に頼まれた人形が売り切れで別の店に行こうとした時、追突されたと証言。その時、頭を打って意識を失ってしまったという。苗子は駐車場から出ようとする名和に駐車場を封鎖したと伝える。この後、駐車場に戻ってきた徳子は追突した自分の車を見て驚く。徳子の車の鍵穴はこじ開けられたような傷が付いていた。事故の後、駐車場からは誰も出ておらず、車上荒らしの容疑者は名和、徳子、福地の3人に絞られる…。
車上荒らしの容疑者は駐車場にいた名和、徳子、福地の3人に絞られる。自分も疑われていると知った福地は妻と娘が帰りを待っていると言って泣きそうになり、徳子も夫の夕食の支度をしないといけないと迷惑がる。名和は両親が学校の先生らしく、親がうるさいので早く帰りたいという。名和は車検に通らないような高さのあるウイングを車の後部に付けていて、コナンは3番目の被害者の車にもウイングが付いていた事を思い出す。 コナンは同じようにウイングが付いているのに名和の車は被害に遭わなかった事を不思議に思い、被害者の車の写真をもっと詳しく見たいと考える。苗子は被害者の車を色々な角度から撮った写真をミニパトへ取りに行き、千葉は元太たちに促されて苗子を手伝う事に。その時、風が吹いて苗子が被っていた帽子が舞い、千葉はその光景をポカ~ンと眺める。2人は立ち止まって見つめ合い、イイ雰囲気になる。 この後、被害者たちの写真を見たコナンはある事に気付き、最近この辺で子供が巻き込まれた交通事故がなかったかを由美に訊ねる。由美は先月、高校の先生のワゴン車が事故を起こしたと教える。先生は家族で海水浴に行く途中に事故を起こし、全面的に過失を認めて示談が成立。車の中には浮き輪やビーチボール、ゴムボートなどをたくさん積んでいたという。事故の詳細を聞いたコナンは車上荒らしが狙う車の共通点に気付き、容疑者3人の中の誰が犯人かを見破る。 苗子はデパート側から封鎖している駐車場に客の車を入れたいと催促された事を由美に報告。由美は警察署に移動して容疑者3人から話を聞く事に。コナンは“イタ車”のプリントをしてくれる知り合いがいないかを千葉に確認。千葉は2、3時間でやってくれる知り合いがいると答える。事情聴取の間にコナンたちは佐藤刑事の車のリアウィンドウにキャラクターのシールを貼って犯人を誘き寄せるトラップを仕掛ける。すると、佐藤の車の車に犯人が近づいてきて…。
コナン、小五郎、蘭、安室透は圭を自宅マンションの部屋の前まで送り届ける。皆が帰ろうとした時、コナンは部屋から異臭がする事に気付いてトイレに行きたいと騒ぎ出す。すると安室と小五郎もトイレを我慢していた事を明かし、圭は皆を部屋に上げてお茶を出す事に。テレビでは、すでに小五郎の事務所の事件が報じられていた。蘭が携帯の電源を切っていた事に気付いて電源を入れると、すぐに電話がかかってくる。 蘭に電話をかけてきたのは心配した世良真純だった。だが、通話は途切れ途切れになり、安室は電話が繋がりにくいのは部屋に盗聴器が仕掛けられているからと考える。安室は全室回って盗聴器の設置場所を突き止めていいかと確認し、圭は片付けるから5分待ってほしいと伝える。だが、圭はこっそり外へ出て行こうとする。コナンが声をかけると、圭はコンビニに行くと説明。コナンは一緒に行くと言って圭の車の後部座席に乗り込む。圭が外出した事に気付いていない安室と小五郎、蘭は合図を待てずに盗聴器探しを始める。 次々と盗聴器が見つかる中、小五郎は変な臭いがする大きなスーツケースを発見。中には小柄な男の遺体が詰め込まれていて、安室は圭が発覚を恐れて逃げたと推理する。その頃、コナンは圭からもらったジュースを飲んで眠りに落ちていた。蘭たちはコナンがいない事にも気付き、小五郎が圭の携帯にメールを送ると、圭からすぐに返信が届く。圭は遺体の事に触れた後、夜が明けたら一緒にいるコナンを解放すると約束。ただし、警察に通報し、逃亡の邪魔をするならコナンの身の安全は保障しかねると書かれていた。 蘭は阿笠博士に連絡し、追跡メガネを使って探偵バッジを持っているコナンを見つけ出してほしいと頼む。阿笠と哀は車を修理に出していたため、沖矢昴に車を出してもらって追跡を開始する。安室は部屋の状況から、この部屋の住人が銀行強盗事件に何らかの形で関係していると推理。安室は、部屋の住人は男性と睨んでいた。テレビには銀行強盗事件を報じる番組ばかり録画されていて、蘭は録画されていた番組を見て、ある事に気付く。強盗事件で殺害された銀行員、庄野賢也は圭が兄と話していた男性だった…。
圭は車の中から3人の女性に電話をかけるが繋がらずに苛立つ。この後、圭は眠っているはずのコナンに声をかけられて驚く。コナンは睡眠薬入りの飲料を飲んでいなかった。コナンは圭の名前が本当は浦川芹奈(うらかわせりな)という事を見破る。コナンは寝たフリをして芹奈が持っていた携帯を調べ、芹奈が自分の携帯と事務所で亡くなった本物の樫塚圭の携帯をすり替えたと推理する。芹奈は縛られて何もできなかったと主張するが、コナンはトリックを使えば、ガムテープで自分を縛る事はできると考えていた。 さらにコナンは芹奈が自殺にみせかけて圭を殺害したと推理し、発射残渣が出ないように靴ヒモやタオルを使ったトリックも言い当てる。強盗犯を捜し回っていたと芹奈。圭は強盗犯の1人で、圭のマンションで遺体となって発見された小柄な男も強盗犯だった。芹奈は圭の携帯の電話帳から3人目の痩せた強盗犯を捜していて、3人の女性と連絡を取ろうとしていた。強盗犯の中に女性がいた事はマスコミに発表されておらず、コナンはこの事実を知っている芹奈は強盗現場にいたと考える。コナンは銀行員の賢也が犯人に向かって発した言葉は「OK!止めてくれ」ではなく、「おい圭!止めれくれ」だったと推測。賢也は強盗犯の中に友人の圭がいると気付いてしまい、圭に口封じのために殺害されたのだ。芹奈は賢也の妹ではなく、同じ銀行に勤めていた彼女だった。 芹奈は強盗犯3人に復讐しようと計画し、賢也の友人から圭を見つけ出す。芹奈は圭の留守中に自宅を訪ね、襲い掛かってきた小柄な男を撲殺。圭は姿を消した小柄な男が逃げたと思い、ロッカーに隠した現金をもう1人の犯人と山分けしようと企む。だが、隠し場所は小柄な男しか知らず、圭はロッカーを捜し出してほしいと小五郎に依頼したのだ。芹奈は圭と仲間のやりとりを盗聴。小五郎に圭が銀行強盗だと気付かれたら、復讐の機会を失うため、芹奈は事務所で圭を待ち伏せしたのだ。コナンは最後の強盗犯を特定するため、3人の女性に会ってみようと芹奈に提案。豊北倫子(とよきたりんこ)、降屋栄絵(ふりやさかえ)、手川隆代(てがわたかよ)の自宅を訪ねたコナンは誰が強盗犯かを見破るが…。
痩せた強盗犯を特定するため、豊北倫子、降屋栄絵、手川隆代の自宅を訪ねるコナンと芹奈。コナンたちは引っ越して来たと言って倫子の自宅アパートを訪ねる。コンビニで深夜に働いているという倫子。訪ねた時、倫子は自炊した料理を食べようとしていた。続いて、コナンたちは同じように引っ越しのあいさつを装って栄絵の自宅アパートにやってくる。栄絵はブランド物の袋をたくさん持っていて、明日にはこのアパートを出ていく事を明かす。栄絵は宝くじに当たったらしく、お金を使いまくっているという。栄絵は帰ろうとするコナンたちにゴミ袋を渡し、ゴミ集積所に出して欲しいと頼む。コナンはゴミ袋にコンビニ弁当の食べかすばかり入っている事に注目する。 最後にコナンたちは隆代の自宅マンションを訪ね、引っ越して来たとあいさつする。隆代はライターをやっていて、締め切り間際だという。仕事机には電気スタンド、メモ用紙などが置かれていた。コナンは大きなゴミ袋に目を留め、隆代が牛丼ばかり食べている事に気付く。3人の自宅を訪ねたコナンは誰が痩せた強盗犯かわかったが、教える事はできないと芹奈に伝える。コナンは芹奈が強盗犯を殺害して自殺するつもりだと考えていた。 その頃、昴が運転する車に乗ってコナンの救出に向かう阿笠と哀。小五郎と蘭も安室が運転する車で痩せた強盗犯の自宅に向かい、蘭から話を聞いた世良もバイクに乗って安室の車の後に続く。芹奈は自殺する気だとコナンに見抜かれて動揺する。コナンは言う通りにしてくれるなら強盗犯を教えると芹奈に伝える。コナンは推理に納得したら強盗犯を警察に任せて、自首してほしいと考えていて、芹奈は言う通りにすると約束する。 コナンは強盗犯3人を捉えた防犯カメラの映像から痩せた強盗犯の特徴を見つけ出していた。痩せた強盗犯は右手で拳銃を構えていたが、コナンは痩せた強盗犯の他の行動から本当は左利きだと見抜いていた。この後、コナンは3人の中の誰が左利きかの強盗犯かを芹奈に教える。コナンは部屋を訪ねた時の状況からも強盗犯を特定していた。そんなコナンたちの会話を盗み聞きする人物がいた。それは拳銃を手にした痩せた強盗犯だった…。
新一と蘭は遊園地トロピカルランドでデート中に事件に巻き込まれる。 2人がジェットコースターに乗っている最中に殺人事件が発生。 容疑者の乗客7人の中には黒ずくめの組織のジン、ウォッカの姿も。 新一は犯人と殺害トリックを見破って事件を解決するが…。 その後、新一は怪しい雰囲気漂うジン、ウォッカの跡をつけ、闇の取引現場を目撃する。 だが、ジンたちに気付かれた新一は組織が新開発した毒薬を飲まされ、子供の姿になってしまう…。 今回の完全新作では、新一と最後に別れた時の蘭の届かぬ想い…、新一が子供の姿になった時の衝撃の事実…、 黒ずくめの組織ジンとウォッカの真の企み…など、800話以上の物語へと繋がる知られざる真実が次々と明らかになる!?
千年の時を超え〈哀しき真実〉が今、暴かれる! 爆破された、大阪のシンボル! 日売テレビで、爆破事件が発生!その時百人一首界を牽引する「皐月会」が開催する会見が行われており、大パニックに!崩壊していくビルの中、西の名探偵・服部平次とその幼馴染・遠山和葉だけが取り残されるが、間一髪の所でコナンによって無事救出される。まるでテロのような事件、しかし犯人の目的もわからない不可解な状況に違和感を禁じ得ないコナンと平次。 平次の婚約者?謎の美女・大岡紅葉! 爆破騒動の中、コナンは平次の婚約者だと言い張る女性と出会う。その名は、大岡紅葉。紅葉はなんと競技かるたの高校生チャンピオンだった。ひょんなことから、和葉はそんな紅葉に平次を懸けた勝負を百人一首で挑むこととなり、実力者である平次の母親・静華を師に、特訓する日々が始まった。 残された、京都のメッセージ! 時を同じくして京都・嵐山の日本家屋で、皐月杯の優勝者が殺害される事件が発生。その時、殺害現場のモニターに映し出されていたのは、紅葉の姿。そして意味深に数多のかるた札が被害者の周りに散らばっていた。果たして紅葉と事件の関係とは? 恋の歌が生んだ、悲劇! コナンと平次は大阪府警・京都府警とともに、2つの事件に関係する皐月会の捜査を始める。やがて、次々と捜査線上に浮かび上がる謎の存在。紐解いていくと、そこには“百人一首にまつわる共通点”が隠されていた――。大阪と京都、2つの事件が1つに繋がる時、仕掛けられた運命の歯車が加速し始める! 東西の名探偵を翻弄する、古からの歌。 時を超えて詠み継がれるその歌は、 秘めし想いが綴られた“恋歌”か、 復讐に血塗られた“哀歌”か—。
シンイチ、ランとそのクラスメートは修学旅行で京都にやって来て、映画「ファイティングレッド天狗」のスタッフとキャストメンバーであるニシキとイハヤの殺害に巻き込まれます。犯罪現場に残された証拠は、殺人が天狗によって犯されたことを示唆しているようです。セラは、イハヤの死を取り巻く状況について容疑者に質問し、ケイコ、アガタ、マヤマのいずれかが彼を殺した可能性があると信じています。後で、モミジからのヒントは、シンイチと彼の友人が、暗号が京都の場所の名前を参照していることを理解するのに役立ち、暗号を解読することに一歩近づきました。圭子と元同級生に暗号を作ったデクリについて聞いてみると、デクリが5人に恨みを持っていたことが明らかになった。シンイチは、ケイコと彼女の元クラスメートについて、母親のユキコに電話をかけると、新しい情報を得る。真一が真実に迫る中、ホテルの受付係と綾小路警部に尋問し、犯人を特定。しかし、彼らを逮捕するのに十分な証拠がないので、シンイチは綾小路に助けを求めます。翌日、犯人は彼の最終目標に対して彼の動きをします...
警視庁交通部交通課の百崎橙子、八木紫織が立て続けに殺害された。 佐藤刑事、高木刑事、千葉刑事など警視庁の刑事たちは、八木の落下現場付近の聞き込み開始。一週間前に付近で別の事件が発生していたことを知る。そこに交通課の宮本由美がやってきて、“駐車禁止の標識”が2人のダイイングメッセージではないかと助言する。一週間前、百崎と八木が取り締まった青野健吾、赤峰萬治、白山祐三という3人の男性に容疑者は絞られるが、決定的な証拠はない。由美は、八木が残したもう一つのダイイングメッセージ『7155』から、さらなるヒントを得るために前日、2人と一緒にカラオケに行っていた三池苗子に電話をする。 そんな苗子の話を聞き『由美』という名前に怒りを燃やす怪しい男がいた…。 一方、現場にやってきた江戸川コナンは千葉刑事に声をかけ、現在の捜査状況を知る。コナンは千葉刑事に車で送ってもらっている最中、あることに気が付く…。
江戸川コナンは、警視庁交通部交通課の八木紫織が殺害された現場で千葉刑事に声をかけ捜査状況を確認。ダイイングメッセージなどから犯人が、一週間前、運転中にスマホをいじっていたことで交通違反の取り締まりを受けた青野健吾であることを特定する。さらに佐藤刑事たちは、取り締まりを受けていた際に“由美”という名前を耳にしていたことを知る。実際には二人の友人だが、交友関係から同じ交通部の宮本由美が狙われるのではないかと、犯人の捜索が始まる。しかし、犯人の姿は見つからず、由美ともなかなか連絡が取れない。そのころ三池苗子は、由美の連絡先を聞きだそうとする青野に監禁されていた。決死の覚悟で千葉刑事に連絡を入れるが喋ることができず、監禁場所のヒントを残すだけで携帯電話を取り上げられてしまう…。
コナンと蘭は、駅前で失踪した妻を探す男性・樋口正樹と出会う。妻の樋口知実が失踪した日は、お祝いをする予定で、財布や携帯電話も自宅に置いたままだという。事件だと考えたコナンと小五郎は、樋口の自宅近くで聞き込みを開始するが、目撃情報も少ない。 そんな中、『今夜は許して!』『殺すのは明日にして!』など河原で物騒な言葉を聞いたという青年、正樹と知実が怒鳴り合う声を聞いたという主婦、公園で『私を追い出して!』と叫んでいる知実を見かけたという女性の目撃証言を得る。出てきた話は正樹と知実が揉めていたというようなものばかり。 さらに「奥さんの遺体を庭に埋めていた」という匿名の通報で目暮警部、高木刑事たちがやってくる。庭の捜索を始めると、そこから遺体が発見され…。
とあるマダムに依頼され、行方不明になったペットの“アルマジロ君”を探すことになったコナンと小五郎。捜査中に乗ったタクシーの運転手は小五郎の大ファンで猛アプローチ! 先ほど乗車した不審な“サングラスの兄弟”について語り、その道順を案内し始める。 兄弟は行き先を告げず遠回りし、小さな百円パーキングで降りて行ったという。その後、向かっていった公園では『お化け煙突祭り』のお囃子の練習が行われていた。 ハロウィンの影響で盛り上がっている『お化け煙突祭り』では、売上金を大きな金庫で管理しており、それは当日の交通規制で銀行の集金車が回収しに来ることになっている。コナンは、兄弟がこの売上金を狙っているのではと推理する。
毛利小五郎探偵事務所に、高木刑事と佐藤刑事がやってくる。「最近、おかしな事件がいくつも起きている」という2人は、事件の資料を小五郎に見せる。 事件の内容は結婚詐欺、銀行殺人、空き巣……とバラバラ。しかし、これらの事件には共通点があり”事件のプロット”が証拠品の中に必ず入っているというのだ。捕まった犯人たちの供述によると「犯罪アドバイザー」から犯罪計画書を売ってもらったという。居場所を突き止めた2人は警察側のアドバイザーとして小五郎に白羽の矢を立てたのだった。 ”現代のモリアーティ”と名乗った犯罪アドバイザーの浜中繰は、「犯罪小説のプロットを売っている」と言って自分のやってきたことを認め、犯罪教唆で逮捕される。佐藤刑事の凄みに押され、かかわっている事件について浜中は話し始めるが、『石神隆復習計画』というプロットの容疑者だけが見当たらず……。
コナンたち少年探偵団がケガをした猫を保護した日、夏目漱石の小説『坊っちゃん』を再現した料亭『坊っちゃん亭』で接客係主任の“うらなり”が遺体となって発見された。警察の捜査が進む中、犯人の有力候補と思われた経営者の“赤シャツ”までもが、翌日、遺体となって発見される。警察は逃られないと思い詰めた末の自殺だと考える。 しかし、“うらなり”の遺体が移動させられていたことに気が付いたコナンは、敷地内に住んでいた“赤シャツ”に疑いの目を向けさせるための偽装だと見抜く。 そのことを小五郎や目暮警部に伝えようとするコナンを止め「あの猫にひどいことした犯人、私たちで見つけたい!」という歩美の提案により、少年探偵団はそちらの犯人について捜査することにする……。
平次と和葉は、コナンたちと博物館“鈴木ミュージアム”に行くため、新幹線で東京に向かっていた。 鈴木ミュージアムには、世界最大級のコンクパール「妖精の唇(フェアリーリップ)」が展示されており、怪盗キッドがこれを狙っているらしい。コナンたちは鈴木次郎吉のキッドへの挑戦状でそのことを知る。挑戦状には「その宝石は全方向から速やかに見ていただける準備をしています」と書かれていた。 鈴木ミュージアムでは、「妖精の唇」を硬質ガラスでできた部屋で、巨大な氷柱の中に入れて展示。そこには中森警部とともに、長野県警本部捜査一課の諸伏高明警部がいた。 一方、怪盗キッドはすでに機動隊員に紛れて下見に来ており、高校生探偵2人と頭の切れる高明警部の存在を脅威に感じていた。予告状を出すことをためらっていたが、そこに「預けた本物のコンクパールの指輪に模造品を付け替えられて返された」と訴える人物が現れ……。
コナン、蘭、小五郎、そして大阪からやってきた平次、和葉は世界最大級のコンクパール「妖精の唇(フェアリーリップ)」を見るため、博物館“鈴木ミュージアム”にやってくる。 一方、「妖精の唇」を盗むと予告した怪盗キッドは和葉に変装して平次を翻弄。展示部屋に潜入し、氷の中にたくさんの宝石を増殖させるマジックをみせる。それが“フローラルアイスパフォーマンス”と高明警部が見破ったことにより、その場にいた平次と和葉は怪しまれる。しかし、入り口に設置されていたセンサーは反応せず、なんとか切り抜けることができた。 コナンは、言動から和葉が“怪盗キッドの変装”だと見抜く。コナンからその事実を伝えられた蘭と小五郎は“平次も気が付いており一緒にいるのは捕まえておくためだ”と怪盗キッドを泳がせることにするが……?
毛利小五郎事務所にやってきた武藤雅子の夫・武藤一誠。失踪していた彼の本来の仕事は貿易商ではなくリサイクル業者の社長だった。見栄を張って雅子に隠し事をしていたことを反省し、武藤夫婦は無事和解したかに思えた。 しかし翌日、一誠が遺体となって発見されたと探偵事務所に連絡が入り、急いでコナンと小五郎は現場に向かう。 遺体の死亡推定時刻は本日2時から6時の間。死因はまだわかっていなかったが、遺体は燃やされ黒焦げになっており、身元の判明を遅らせるためか歯がすべて抜かれていた。 コナンは、死亡したのは本当に一誠かと疑問を持つ。小五郎とともに会社へ聞き込みに行くと、無断欠勤している社員・野中貞彦の存在を知る。コナンと小五郎は、野中の自宅に向かうが彼の姿はない。そんな中、コナンはある所持品がないことに気が付き……。
コナン、蘭、園子はショッピングモールに買い物に来ていた。そこでスマートフォンで操作できるアザラシのおもちゃを販売している4人のモデルを見かける。 そんな中、転んでしまったコナンは、蘭、園子とともにバックヤードで休憩させてもらうことになる。そこには、先ほど見かけたモデルたちがいた。西条彩華、深本舞衣、小諸美奈、大淀祐子の4人は、それぞれに雰囲気が悪く、特にCMのオーディションで争った彩華と舞衣は最悪なものだった。 買い物に戻ったコナン達だったが、直後に悲鳴が聞こえる。悲鳴の聞こえた倉庫に駆け付けると、そこには立ち尽くしている舞衣と、頭から血を流して倒れている彩華がいた。 彩華は、工事中だった倉庫の足場から転落したようで、事故、殺人どちらの可能性もあった。控え室のゴミ箱から『舞衣へ。さっきはごめんなさい。私、調子にのってた。謝りたいので、倉庫の二階に来て。彩華』という手紙が見つかり、現場にブローチが落ちていたことで、舞衣に疑いの目が向くが……。
コナンたち少年探偵団は登校中、歩美から「絵日記に何を書いていいか迷っている」と相談を受ける。それぞれに案を出し、コナンも「歩美ちゃんなりの観察眼で、毎日周囲を見渡すんだ。そうすればネタはきっと見つかるはずだよ」とアドバイスする。 そんななか、通学路にある米花町商店街の宝石店『金子宝石店』に人だかりができているのを見かける。店のショウウインドウには豪華な宝飾時計があった。店主が「町おこしのために」と仕入れた商品で、住民たちも興味津々の様子だ。装飾時計は世界に5本しかない限定品で、値段は億はくだらないという。当然、万全のセキュリティで守られているのだが、コナンは泥棒に狙われていることに気が付く。 そのきっかけは、コナンのアドバイスを受けて歩美が描いていた数日間の絵日記だった……。
毛利探偵事務所に依頼人・大出房矢がやってくる。房矢の依頼は、父親・大出頼太が殺害された事件の犯人を見つけてほしいというものだった。 事件は先週の水曜日、手倍町の自宅で発生。一人でいた頼太が何者かに頭を殴打され亡くなり、現金三十万円ほどが盗まれた。十日経った今も、犯人はまだ捕まっていないというのだ。 房矢は生真面目な父親への反発でグレていた時期があった。最近、姉が地元では有名な資産家一族の御曹司と婚約したのを聞きつけ、その頃のワル仲間が「婚約相手を自分たちにも紹介しろ」と迫ってきていたのだ。姉に迷惑をかけないよう家出を計画していたため、事件の日、在宅しているはずの時刻に家にいなかった。房矢は、そのせいで強盗に入られたのだと考え後悔していたのだった……。
コナンは、蘭、園子とSNS映えすると評判のドーナツを出す町家カフェにやってくる。 しかし、店内には店長の富田智、店員の酒井千登勢、客も怪しげな2人しかいない。1人はずっと挙動不審な古川義久、もう1人はずっとドーナツを観察して撮影している野中健司。 そんななか、トイレに行った野中の悲鳴が聞こえる。そこには頭を殴られて倒れている富田の姿があった。 容疑者は店内にいた3人に絞られる。ずっとドーナツを揚げている音がしていた酒井、テーブルに居たことを全員が証言できる古川。一方で、被害者の次にトイレに行き、近くでカフェをやっていて「いつもこの店に偵察に来て、レシピを盗んでいっている」と言われる野中に疑いの目が向くが……。
コナン、蘭、園子、京極、世良の5人で映画を見に行った帰り道、拳銃を持ち女性を人質にとった男に遭遇。京極の活躍で事件は解決……と思いきや、それはTVドラマの撮影をしている俳優だった。京極は気絶してしまった俳優の代役を務めることになる。 コナン達が見学にやってきた撮影現場は廃校の校庭と四階の教室。そこには、監督の富岡茂松と助監督の尾取大策、俳優の徳園彩也、神明奈々子、メイクの油井英香、ADの吠木曜太といった多くのスタッフがいた。京極は刑事役とアクションの練習を始める。 休憩後、四階から徳園が落下シーンを撮るためのカメラが校庭にセットされた。その時、悲鳴と共に徳園が落下し、四階の窓から京極が姿を現す……。
のどかな里山にある古民家カフェ・竹の家にやってきたコナン、蘭、小五郎。そこでは《奥穂里山フェス》が行われていたが、店内には古民家カフェ経営の夫婦・竹原玄一と竹原佐登子、鷹匠の赤柴徹、ポン菓子の実演を行う石間明彦しかおらず、フェスとは思えないほどガランとしている。それでもコナンたちはポン菓子や鷹匠を体験し楽しむ。 そんな中、イノシシ猟に出ていた玄一が銃で撃たれ負傷した姿で現れ、目の前で絶命してしまう。直前に、鷹匠の鷹がバランスを崩し、玄一がいた茂みの中に入っていたのを見ていたため、小五郎は「鷹に襲われそうになったことに驚き、身を守ろうとして咄嗟に猟銃を撃ったが暴発してしまった」と考える。 しかしコナンは、トイレに行った際に見かけた玄一と客でもない人物がコソコソと会って話をしていたことや、鷹がバランスを崩す前に何かが光ったことなどが引っかかり……。
園子の招待で、新進気鋭のアーティスト・べこべ素子の展覧会にやってきたコナンと蘭。素子は、伝統的な赤べこと現代アートを融合させた前衛的な作品を発表しており、世界でも注目を集めているらしい。三人が展示会場を見て回っていたところ、叫び声が聞こえてくる。駆け付けると、そこには首を絞められて絶命している素子の遺体があった。 遺体の左手には赤べこ、右手の指の先には血のダイイングメッセージ『フク』が残されており、警察の捜査によると凶器はまだ特定できていないという。ダイイングメッセージから『フク』が付く人物が犯人の可能性があると言う園子。しかし展示会場には、第一発見者であり元交際相手のダンサー・福井純也、素子の事務所所長・福元俊晴、学生時代に同じ工房に居たことのある赤べこ職人・福良一という三人の『フク』が居た。それぞれ話を聞くが、三人とも素子と因縁があるようだ。しかし決定的なものはなく、コナンたちは名前の『フク』でない可能性も考え始めるが……。
平次と和葉は、コナンたちと博物館“鈴木ミュージアム”に行くため、新幹線で東京に向かっていた。 鈴木ミュージアムには、世界最大級のコンクパール「妖精の唇(フェアリーリップ)」が展示されており、怪盗キッドがこれを狙っているらしい。コナンたちは鈴木次郎吉からキッドへの挑戦状でそのことを知る。挑戦状には「その宝石は全方向から涼やかに見ていただける準備をしています」と書かれていた。 鈴木ミュージアムでは、「妖精の唇」を硬質ガラスでできた部屋で、巨大な氷柱の中に入れて展示。そこには中森警部とともに、長野県警捜査一課の諸伏高明警部がいた。 一方、怪盗キッドはすでに機動隊員に紛れて下見に来ており、高校生探偵2人と頭の切れる高明警部の存在を脅威に感じていた。予告状を出すことをためらっていたが、そこに「預けた本物のコンクパールの指輪に模造品を付け替えられて返された」と訴える人物が現れ……。
本庁の刑事恋物語~結婚前夜