人と妖の間で忙しい毎日を送る夏目は、
偶然昔の同級生・結城と再会したことで、妖にまつわる苦い記憶を思い出す。
そんな頃、夏目は、名前を返した妖の記憶に出てきた女性・津村容莉枝と知り合う。
レイコのことを知る彼女は、いまは一人息子の椋雄とともに穏やかに暮らしていた。
彼らとの交流に心が和む夏目。
だが、親子の住む町には謎の妖が潜んでいるらしかった。
そのことを調べに行った帰り、ニャンコ先生の体についてきた"妖の種"が、
藤原家の庭先で、一夜のうちに木となって実をつける。
どことなく自分に似た形のその実を食べてしまったニャンコ先生が、
なんと3つに分裂してしまう――!?