私、音無響子です。今日から一刻館の管理人。そこで、五代さんと出会ったのですが…。坂の途中に愛がある。「めぞん一刻」スタート!
私、管理人としてやっていけるのかしら…。時はクリスマス。プレゼントをめぐって、恋のトライアングルなんですって。
五代さんの大学受験がいよいよ始まりました。だけど、みなさん邪魔ばかりして…。五代さん、がんばって!
どうしてかしら、五代さん、なかなか合格してくれません。まぁ、試験場から逃げ出したりして! 私、明日はついていきます。
大学受験に失敗、浪人生飛び下り自殺…。ま、まさか五代さんが!? 五代さん、早く帰ってきてください。私、あなたの合格を信じてます。
五代さんが大学生になって、一刻館にもやっと春が来ました。でも桜の季節って、私にとっては辛いんです。
私の夫の名前は惣一郎です。死んでしまいましたが、私の心の中に生きています。惣一郎さん、あなたとの楽しかった日々を、私は決して忘れません。
やめてください五代さん! いけません!! いくら酔っぱらってるからって、私許しませんよ!! 愛は叫ぶものではありません。愛とは貴いもの、心に秘めておくものです。
私、テニススクールに通うことにしました。だって、一ノ瀬さんたちが、私のこと暗いっていうんですもの。すごいんですよ、コーチの三鷹さんって、笑うと金歯じゃないのに歯が光るんです。
夏休みだというのに、どこにも連れてってもらえない賢太郎くん。みんなで海に行くことになったのですが…。三鷹さん、惣一郎さんはあなたのことを好きみたい。だって、とてもなついてますもの。
さてここで問題です。思いだすたびに胸がキュンとなって、甘酸っぱい味がする思い出って何でしょう? それは初恋。おませな賢太郎くんの初恋の相手って、いったい誰なんだろう。
そりゃあ私は未亡人です。惣一郎さんのことだって忘れたくありません。でも五代さんが女の子とデートだなんて…。決してヤキモチじゃありません。でも、腹の立つのはどうしてだろう?
五代さん、お電話ですよ! …もう何なの!! 次から次へと女の人から!? おまけにこずえさんとも痴話ゲンカ。私今日から一刻館に、ピンク電話を入れますからね! あんな色ガキ、もう知りません…!!
私が一刻館にやってきて、1年が経ちました。五代さんから食事のお誘いを受けたのですが、会うお店を間違えてしまって…。今、雨の中を走っています。だから、だから…待っていてください! 五代さん!!
まあ、このお姫様のお人形、五代さんが作ったんですか? 行きます、私、大学祭。だってちょっぴり、学生気分に浸れるんですもの。え、私が代役を? 無理ですそんな…人形劇なんて! それに王子様が…。
足をネンザして、私は部屋に籠りきり。三鷹さんたちが代わるがわる、食事を用意してくださるんですよ。けれど少し、親切すぎて…。え~い、もう起きちゃお。ダメです五代さん!? 今ドアを開けないで!?
私…雨が降ると、思い出すことがあるんです。あのころはまだ高校生で、初めての恋に無我夢中。それなのにどうして今、惣一郎さんはいなんでしょう…。きっと泣いてくれているんですね、空の雲も…。
一刻館に来てから、もう2度目のクリスマスだなんて…。五代さん、受けとってください。私の編んだマフラーです。ウフフ…そしたら五代さんたら、ブローチを贈ってくれたんですよ。うれしかったなあ…。
ええッ! 五代さんと二人きり!? 大晦日の夜に、私は不安で一杯です。もちろんあの人のこと、信じて…いますけど…。どういう意味なんですか、「やりてえよおッ!」って? 惣一郎さん、お守りください…。
帰省したまま帰ってこない五代さん、私、ちょっと怒っています。だってこずえさんも一ノ瀬さんも、みんな待っているんですよ。お正月を過ぎて、胸に穴の開いたようなこの気持ちは、何だろう?
響子響子って、何ですか五代さん!? 私の名を呼んでは、知らんぷりをして…。まあ! 今度は夜這いですって!? ちゃんと納得のいくように、説明してもらいますからね!! あら、こんなところに猫の餌?
お父さんお母さん! 私、管理人はやめません!! 実家でキッパリそう言ったのに、私の両親ってしつこいんです。でも、私の家は一刻館。決意も新たに修理を始めましたが。きゃあ手すりが!? 落ちるう~!!
泣かないでください五代さん。私、どこにも行きませんから。策略を止めてやれひと安心と思ったら、今度は一ノ瀬さんをだますなんて…。私の母は異常なんです。でもみなさんに、迷惑をかけてしまって…。
満開の桜が春を告げて、今年も惣一郎さんの命日がやってきました。お義父様お願いです。自分の行く道がわかるまで、私にもう少し音無の姓を名乗らせてください。でもその間に五代さん、こずえさんと何を?
私と生涯、ペアを組みたい!? 三鷹さんからの突然の申し出に、テニススクールは大騒ぎ。でも私…プロのテニスプレイヤーになんて。え、違う? プロポーズ? そんな急に…困ります。でも続いて、五代さんまで…。
再婚、再婚って、みんな同じことばかり。そりゃ私も、時々は考えますけど…。五代さんも三鷹さんも、待ってくれるっていってるし…。え、五代さんは、こずえさんとデート? まあ、それに三鷹さんまで…!?
茜さす秋の時計坂を登っていくと、惣一郎さんのことを思い出します。白い犬を連れてきた時、夕陽に映えたあなたの姿に。今はその白が惣一郎さん。でも、焼鳥の匂いにつられて、いなくなってしまうなんて…。
秋も深まり、もうすぐ小学校の運動会。なのに、賢太郎くんの様子が変なんです。父兄参加レースに、両親には出てほしくないんですって。一ノ瀬さんと、初めてお会いした御主人に、何か問題があるのかしら?
うらめしや~。「番町皿屋敷」のお菊です。うふふ…私、秋祭りの肝だめし大会にでてるんですよ。でも井戸の中で待っても、誰もこないのはなぜかしら…? まあ、井戸が違うんですって!? ああ、うらめしい…。
なんですって! 私と三鷹さんが結婚!? 誤解とは知らずに、五代さんが出ていってしまいました。本当のことを言わなけりゃ…。そう思って私がたずねた引越先に、なぜか女の人が。え、五代さんと暮らしてる?
五代さん、同棲と思いこんだりしてごめんなさい! 5号室に入居者なんていないんです。怒りにまかせて、私が嘘を言ったから…。だから帰ってきてください。そうでないと私、私…誰に謝ればいいんですか…。
朝の一刻館に響きわたる五代さんの悲鳴。まあ、四谷さんが玉子をくれたんですって!? 生卵? それともゆで卵かしら? 小さな卵の起こした波紋が大きく広がって、中から出てくるのは、まさか…四谷さん?
惣一郎さんの昔の日記に書かれた、女性からの手紙。私、そんな葉書を出した覚えは…。疑問があらぬ方向に広がって、ただ葉書を見たいという思いだけがつのっていきます。信じていいですよね…惣一郎さん!?
突然上京したお婆ちゃんに、振り回されっぱなしの五代さん。私も含めた三人で、三鷹さんのマンションを訪問することになったのですが…。いったいお婆ちゃん、五代さんに何をけしかけているのかしら?
ゆかりお婆ちゃんに頼まれて、今日は五代さんとデートです。あら四谷さん? まあ、今度は一ノ瀬さん? 偶然の出会いにしては…と思ったら案の定!? 五代さんと逃げ回る私ですが、もう息が切れそうです…。
あ、朱美さんッ!? 今キスしたのは五代さんです! あなたの恋人ではありません!! そして失恋をめぐるゴタゴタの果てに、朱美さんは姿を消してしまいました。帰ってきてください、霧笛の響く波止場から…。
押し入れで見つけた、私の高校時代の制服。懐かしさにかられて、ふと着てみたのが不幸の始まりでした。日曜の午後、仮装大会で盛りあがる一刻館。こ、これは違うのよ賢太郎くん! そんな目で私を見ないで!?
五代さん、お出かけですか? まあ、こずえさんとデート!? それなら服装もしっかりしないと…ほら、ネクタイが曲がってますよ。ところがある日、三鷹さんとこずえさんがつき合っていると噂が立って…。
部屋を掃除中に見つけた石は、惣一郎さんからの懐かしい贈り物でした。それで詳しく知りたくなって、どんな石か調べてくれるよう、五代さんにお願いしたのですが…。そうして迎えたクリスマス・イブは…雪。
坂本さんに預けた石を取りにいったまま、戻ってこない五代さん。茶々丸のクリスマス・パーティで、私はドキドキと待っています。ああ、来てくれたんですね! そして渡された、彼の手書きカードには…。
お正月を迎えて、みんなで温泉にやってきました。着いた旅館がどうも貧相だと思ったら、やっぱり原因は一ノ瀬さんたち。宿代を宴会費に回していたんですって。酔って騒いで、どこが一刻館と違うんでしょう…?
五代さんが2階から落ちて、足を折ってしまいました。私が悪いんです、つまらない意地をはったから…。だから入院の間、あなたのお世話をさせてください。そうでなくては私の…、私の気がすみませんもの。
五代さんの隣に三鷹さんまで入院して、でもどうお世話しようかなんて、気を揉んだ私がバカでした。五代さんにはこずえさん、三鷹さんには女子大生。それなのに帰りの遅い二人が、何で心配になるのかしら…。
四谷さんの正体って、いったい何なんでしょう? 一刻館の古い写真が波紋を呼んで、四谷追跡大作戦の始まりです。私も参加させられて、尾行のために変装ですって。でもこんな姿で、街を歩くなんて…。
期末試験を落としたら、五代さんは留年!? ああどうしよう、みんな私の責任だわ。そこで試験が終わるまではと、2階での宴会を禁止したのですが…。それでもだめなら五代さん、私、一年ぐらいなら…。
まあ、五代さんも三鷹さんも、スケートは滑れないんですか? それなら私がコーチします。さあ怖くないですよお、こっちへいらっしゃ~い…。でも必死の二人に追いかけられて、私も…もう…クタクタです。
近所の居酒屋で、五代さんと坂本さんがアルバイトを始めました。誘われて私も行ってみると…やっぱり来たんです、一ノ瀬さんたちが!? 大丈夫です五代さん、三人は私が…お姉さんにまかせなふぁい!
風邪で倒れた母を看護するため、実家に戻ってもう一週間。一刻館に帰りたいばかりに、ふともらした一言から、五代さんが家に来てしまいました。好きな人はと聞かれて、管理…って、そんな、五代さん!?
三鷹さんひょっとして、犬が嫌いなんじゃないかしら? だって朱美さんたち、最近、三鷹さんと犬のことばかり話しているんですよ。特訓がどうかと言って、出かけていくし、まさかとは思うけど、でも…。
一刻館に新しい人が入りました! その名も三越善三郎さん。穏やかでやさしくて、そして、そして…雰囲気がどこか惣一郎さんに似てるんです。なのに、なごんだ気持ちでいるところに、突然変な噂が…。
噂です! 一刻館が取り壊されるなんて!? 噂の真偽を確かめようと、私たちは街を奔走したんですが…。えッ! 三越さんが不動産屋に出入りしている!? そんな、何かの間違いです。そうでしょう、三越さん…。
惣一郎さんごめんなさい! あなたのこと、忘れたわけじゃないんです。ただ生きている人たちが、だんだんと心の中で大きくなって…。桜吹雪の舞う中で、今はただお墓に眠るあなたと、話をさせてください…。
教育実習、がんばってくださいね! お義父さまの紹介で五代さんは、私の通った女子高の先生になったのですが…。シャツにハートマークをつけたり、隠し撮り写真を送ってきたりするのは、生徒の…八神さん?
五代さんが忘れていったノートには「好きです」の文字がいっぱい。持ち主はやっぱり、八神さんでした。そして母校で懐かしさに浸っていると、体育用具室で変な物音が。まあ五代さん! 八神さんを相手に!?
家へ帰りなさい、八神さん! 高校生が先生の部屋に泊まるなて、管理人として私が許しません。どうしても止まるというなら、私の部屋へ…。え、教師と生徒の交際法? どうしてそんなこと聞くんですか!?
五代さんの教育実習が終わりました。これで八神さんとも…とホッとする暇もなく、今度は三鷹さんのお見合い話です。相手は九条家のご令嬢。ところが三鷹さんは、見合いを止められるのは私だけ、と言って…。
私のために縁談を断るという三鷹さん。それがどうしてか、断りきれないと言ううちに、今度は突然のプロポーズです。一週間後に返事をと言うのですが、でも私…どうしたらいいの? とても…胸が苦しくて…。
早く帰ってきて五代さん! 結婚するなって…言って!! …そんな時に朝帰りするなんて、昨日の徹夜は何だったの!? 怒って三鷹さんに会いに出かけた私ですが、プロポーズの返事をする前に、もう眠くて…。
三鷹さんのプロポーズがうやむやになって以来、五代さんともうまくいかない私です。そしてらいきなり僕の本心ですッ…て、何なんですかこのテープ? 部屋で再生してみたら、もう全身から、力が抜けて…。
誤解なんです、五代さん! あれは三鷹さんが一方的に、私の上にかぶさってきて…。だから信じて…え!? 今、もう何とも思っていない…って言ったんですか? …わかりました。大丈夫なんですね…私がいなくても。
五代さんには誤解され、三鷹さんからはしばらく会えない…と速達が。傷心をいやしたいと、北陸への一人旅を思い立った私ですが、…なぜでしょう? 旅先でも、五代さんの幻ばかりが現れて…。
旅に出ると感傷的になるんですね。不思議に五代さんが、身近にいるように感じられて…。気分を変えようと、今夜は温泉宿に一泊です。露天風呂に身を浸すと、湯気の向こうに見える人影は、まさか…そんな!?
家庭教師を始めようと、生徒を募集中の五代さん。どんな子が来るのかしらと思っていたら、あの八神さんが訪ねてきました。生徒になるのはお友だちの弟さんらしいのですが、五代さん、油断は禁物ですよそんな…?
ごめんなさいね八神さん。朱美たちがうるさくて、勉強がはかどらないでしょう? え、それで最後の家庭教師は、八神さんの家で? 五代さんご無事で…と祈っていたら、帰ってきたもののその姿は…。
いけません八神さん! 四谷さんに家庭教師を頼むなんて!? 住人のことを悪く言いたくはありませんが、あの人はキケンなんです…。それでも八神さんは、聞かずに4号室に。そして絶叫! 四谷さん、何を…!?
寝ずに勉強して、再び成績を上げた八神さん。五代さんのためならなんて、ぬけぬけと言って…あなたはいいわよね。まだ一人しか、好きになったことないんでしょ? 私は怖いの、皆…嘘になってしまいそうで。
五代さんの就職を心配して、ゆかりお婆ちゃんが上京してきました。でも肝心の五代さんは、会社訪問が思わしくないみたい。宴会で奇声を上げたと思ったら、今度は泣きだして…。大丈夫ですか、五代さん…?
一刻館の住人たちの茶々丸チームと、店主の方がたの商店街チームが、野球の試合をすることになりました。蓋を開ければ、点を取って取られて大乱戦。さあ最終回。…五代さん、一打逆転のチャンスですよ!!
三鷹さんの御招待で、みんなで押しかけたのはホテルのプール。五代さんも就職活動の合間を縫って、後から駆けつけてくれました。でも肩のキスマークが発覚して、私…怒ってます!! 思わず彼に噛みついて…。
お盆で帰るお婆ちゃんの、今日は送別会です。その翌日は、五代さんが二日酔い。それで全員で、上野駅まで見送りに行ったのですが…。新幹線の発車が遅れたため、ホームで宴会が始まってしまいました。
お婆ちゃんから贈ってもらったそろいの浴衣で、五代さんと夏祭りに出かけました。三鷹さんや八神さんも加わって、話題はふと、五代さんの就職活動に…。え、八神さんのお父様って、一流企業の人事部長…!?
八神さんのお父様に会ってから、とても上機嫌の五代さん。意気揚々と、三友商事の面接に出かけていったのですが…。果たして無事に、会場までたどりつけたのかしら? まさかと思うけど、気になるんです…。
陣痛の女性を助けて、面接を受けそこなった五代さん。八神さんのお父様もそれを誉めてくれましたが、もう推薦は無理なんですって。でも怒った八神さんが、一刻館に籠城して…。
立て籠る八神さんに根負けしたのか、お父様が五代さんに紹介状を渡しにきました。気持ちは複雑ですが、とにかく就職は内定。みんなでお祝いを…と思ったら、え、その会社が倒産? 五代さん気を確かに!?
悩みのタネってつきません。五代さんが内定した就職先が倒産するかと思えば、突然訪れた三鷹さんの叔父様は、私に三鷹さんと別れて…なんて言うんですよ。そしてあの八神さんは、実はまだ…2階にいるんです。
私、再婚の意思はあります。春になれば、きっと…。でも惣一郎さん、その人は頼りなくて…。だからお墓の後ろに隠れている五代さんも、早く保育園にいきなさ~いッ!? それに春までは…一人なんですから、私。
会社の紹介状を持って、八神さんのお父様が再びお見えになりました。それなのに「お返しします」って五代さん!? いえ、きっとそれでいいんですね…。だってあなたの仕事を決めるのは、あなた自身ですもの。
「食べ放題、飲み放題!」って朱美さんがはしゃいだり、四谷さんたち、このごろ何か変なんです。それはいつだって、変は変なんですけれど。どう思いますか、五代さん? え、変じゃないって…妙にかばいますね?
就職活動と平行して、今日も出かける保育園。そんな子供好きな五代さんを応援したいと、私。お弁当を作りました。うふ…きっと園児たちにも、うけまくってるわ。明日はウインナーで、ペンギン作っちゃおっと。
キャバレーで働くあの人は…五代さん? その後八神さんから、保育園も辞めたって聞かされて…。何よ、みんなで隠して! 私だけが…ばかみたい。明日から五代さんのお弁当なんか、もう作りませんからね!!
テニススクールに入った女の方は、惣一郎さんの散歩中に会った、犬の好きなお嬢さん? え、三鷹さんのお見合い相手の、九条明日菜さんなんですって!? でも三鷹さんは、お見合いは断ったと言ったのに…?
ホステスのお母さんに置いていかれた、太郎くんと花子ちゃん。五代さんと一緒に、私も世話をすることにしたのですが…。ほーら、夜泣きなんかしないで…あ? 五代さん、花子ちゃんたら…おもらししてます。
また騙したのね、お母さん!? 家族で食事するはずが、迎えに来たのは三鷹さん。それに三鷹さんの御両親にまで引きあわされて…。このままでは私…。だからお願いです五代さん、早く…来てください!
「部屋を取ってあります」って…三鷹さん!? すみません、でも…だめなんです。私、ただあなたにあやまるしか…心がこんなに苦しいのは、きっと返事を今まで引き延ばした、私に与えられた罰なんですね…。
明日から大学の卒業試験。五代さん、私、夕食を作って待っています。それなのに次の日、帰りの遅い五代さんを迎えに行くと、大事な時にお酒を飲んで…。私、悔しくて、思わず頬を叩いてしまいました…。
「ベストの状態で試験を受けたいから…」。そう言って五代さんは、バニーから大学に通っています。そんな時三鷹さんは、明日菜さんを追って伊豆の別荘へ。二人の間に、いったい何があったんでしょう?
まあ明日菜さんが、三鷹さんの赤ちゃんを!? それで結婚を決意したという三鷹さんは、私にお別れの言葉を残してくれました。あなたもどうか…お幸せに。は? 妊娠て、明日菜さんの犬? あの、三鷹さん…。
三鷹さんの婚約の知らせに、微妙に揺れる私の心。そんななか久々にこずえさんが、バニーにいる五代さんを訪ねてきました。それから私、見てしまったんです。ガードの下で二人が、キスをしているのを…。
まったく五代さんたら、こずえさんの単純な手口に引っかかって…なんて、信じた私がバカでした、プロポーズとまで聞いては、もう我慢も限界です! あなたが出ていかないのなら、私が一刻館を出ていきます!!
あんなグズでいいかげんで…最低なヤツ! 例え実家に100回迎えに来たって、私、もう一刻館には帰りません!! そう思っていても、もう5回も…。今度訪ねてきたら、少しは話をしてみようかな…五代さんと。
こずえさんへのプロポーズが間違いだったと知ったのもつかの間。今度は朱美さんと、ホテルから出てきたんですって…!? 聞いたんです、こずえさんから。五代さん! まったく…あなたって人は!!
言い訳なんて聞くもんですか! あなたなんて、朱美さんのヒモになればいいのよ!! それなのに突然"好きです"なんて、ずるいわ…五代さん。なんだか私、もう疲れて…。本当はもっと、素直になりたいのに…。
五代さんは卒業試験を無事パスし、しいの実保育園への就職も決まりました! どうしても亡き夫を忘れられない私ですが、五代さんは惣一郎さんのかわりではありませんもの。雪の降る昨夜のこと…忘れません。
私今、とてもドキドキしています。五代さんがいつプロポーズしてくれるのかと思うと…。そんな時カゼをひいた私の父が、五代さんと会っているというのです。そして迎えに行った私に、五代さんはとうとう…。
三鷹さんと明日菜さんの結婚式が、盛大に行われました。私たちも新潟の五代さんの実家へ、両親にごあいさつに。みなさんに温かく迎えられ、ゆかりお婆ちゃんに大切な指輪を贈られて、私は胸が…いっぱいです。
桜の花も咲きそろって、今日は五代さんとの結婚式。これからはずっと彼と、二人で生きていくんですね。いろいろな出来事があったけれど、私、一刻館と…五代さんと出会えて、本当に、本当に…よかった…。
一刻館の管理人、音無響子。 彼女には五代と出会う前、音無惣一郎という夫がいた。 響子がまだ、高校生の頃に出会った二人。 はぐくみつづけた二人の愛の軌跡をいま一度たどる。