4月8日、楽天が携帯電話事業に本格的に参入する。最大のウリは大手3社の半額以下という料金プラン。300万人に限っては「1年間無料」にする。しかし、サービス開始までは苦難の連続だった。通信ネットワークの要となる基地局の設置が計画通りに進まず、当初予定していた昨年10月のサービス開始を大幅に延期せざるをえなかった。試験サービスで通信障害が発生したことなどで、総務省から4度もの「行政指導」を受けた。何としても自前の通信網を完成させなければ...楽天グループ数千人が総力を結集する特命プロジェクトが始まった。ガイアはその舞台裏に密着取材。グループを率いる三木谷社長が携帯参入の先に描く「楽天の野望」に迫る。
"ニッポンの玄関口" 東京駅が8月、大きく変貌を遂げた。過去最大規模のエキナカ施設「グランスタ東京」が誕生。これまでにない新店舗が次々と出店するなど、さっそく新たな名所に。実はいま、駅の集客力や立地の良さに注目し、「駅に出店したい」という企業や店が後を絶たない。鉄道会社も本業の運輸収入が減り続けている中、エキナカなどの非鉄道事業をいかに成長させるかが今後の鍵となるとみて、力を入れているのだ。また、駅だけでなく、駅と駅の間の"高架下"にも注目が集まっている。今まで利用価値のなかった高架下を再開発し、商業施設やシェアオフィス、果てには学生寮までが登場。 "駅を稼ぐ空間にする!" この夏、過熱する熱い戦いを追う。
新型コロナで「ニッポンの旅」が生まれ変わろうとしている。「密」を避けたり、「ソーシャルディスタンス」を保ったりできる安心安全な旅だけでなく、最新テクノロジーを駆使して、いままで諦めていた絶景スポットにラクラク行ける驚きのツアーも登場!観光業界に逆風が吹き荒れる中、コロナ時代の"新しい旅"を生み出そうと立ち上がった旅行会社やベンチャー企業の挑戦を追う。
新型コロナウイルスの影響で、日本の消費のかたちはすっかり変わってしまった。 その中でも、「食」を支えるスーパーなど小売りの現場が果たす役割は大きくなっているが、流通・食品業界では、他の店やチェーンと差別化するために様々な工夫をしている。 これだけ、コロナが長期化しているため、便利であるのはもちろんだが、「安全」で「楽しい」ことも求められる。"ウィズコロナ""アフターコロナ"をどう乗り切るか、「生活者」はもちろん「働く人」を守ろうと奮闘する人々を追った。
収束の見通しがつかない新型コロナ。感染者の年齢層や重症度、感染地域などが変化し、コロナとの戦いも長期戦が避けられない状況となっている。第1波で直面した教訓を活かし、新たな感染拡大を防ぐにはどうしたらいいのか。それぞれの技術や知識を動員して、コロナとの次なる戦いに備える人々を追う。
新型コロナウイルスの感染拡大で、キャンプなど、"密"にならない自然豊かな田舎で楽しむ人たちが増えているという。こうした中、アウトドアで有名なブランド「スノーピーク」が、地方とがっちりタッグを組んで、魅力的な田舎旅の提案を始めていた。その舞台は長野・白馬。スキーシーズン以外はめっきり寂しくなるこの地でどんな仕掛けを考えているのか。さらに、地方にある"城"を豪華宿泊施設にして、これまでにない体験ツアーを始めようとするところも現れた。1泊100万円という豪華ツアー、その中身は? 地方の観光資源を魅力的にして、"新しき田舎"に泊まってもらおうという注目の取り組み。今年だけでなく、来年以降のアフターコロナをも睨んで動き始めている人たちの挑戦を追う。
今、会社を買う人が急増中。「会社が会社を買う」のはよく聞くが、いま「個人で会社を買う」=個人M&Aをするケースが増えているのだという。売る側の主な理由は、「経営難」に加え、「高齢化」や「コロナ」など。買う方は、「一からやるより楽だから」「夢を叶えるため」「副業として」など様々。 「この店がこんな値段で買えるのか」など、そこには様々な驚きが。ガイアでは、会社を買った4人の新米経営者たちに密着。この4人を通して、経営をする楽しさと難しさ、そしてコロナの影響などを取材した。
今、新型コロナの影響で、国内の「牛肉」を取り巻く状況が一変している。最高ランクの「A5」などは、飲食店やインバウンドの需要が激減したことから市場価格が急落、格安で売り出すスーパーも出始めている。我々消費者にはうれしい一方、生産や流通に関わる人たちは厳しい。現在、和牛のほとんどが、手間のかかった高級な「サシの入った黒毛和牛」という現状が、苦境に拍車をかけているという指摘もある。 今回のコロナショックで浮き彫りになった、和牛を取り巻く現実。そんな中、"オンリーワン"の牛づくりで、和牛の新たな価値を生み出そうという動きが。高知県では、従来の基準では高い評価を得られない「赤身」肉を、独自の格付けで評価する取り組みがスタート。北海道では、国内にほとんど流通していない牛の生産が本格的に始まった。 「A5」とは別の新たな道を...。独自の価値を武器に歩み始めた生産者たちの姿から見えてくる、ニッポンの畜産の未来とは?和牛市場の拡大につながる可能性も秘めた取り組みを追う。 一方、コロナ禍で飲食店が勢いを失う中、東京・吉祥寺のとある店には長い列が。看板には、「やっぱりステーキ」の文字。この6月に東京初進出を果たした、沖縄のステーキチェーンだ。人気のワケは、良質な肉をわずか1000円で食べられ、ご飯やスープ、サラダが食べ放題という、その安さ。しかし、そこにも、新型コロナの暗い影が忍び寄っていた。かつてないピンチに、どんな戦略で立ち向かうのか?
新型コロナをきっかけに、ニッポン企業に「大再編」の波が押し寄せている。とりわけ、人の移動が制限された影響を大きく受けた、外食業界やアパレル業界。廃業、淘汰の動きが拡大している。これまでの店舗営業のスタイルからの業態変更など、危機下の中で様々な取り組みが行われてきた。コロナ拡大から半年。ここに来て、資本力や、新たな「戦略」を持つ企業たちが、「買収」に打って出るケースも目立ってきた。 アフターコロナを見据えた「企業買収」は、ニッポン企業の新しい「夜明け」となるのか。そして働く人々の 明日は?「敵対的買収」「TOB」といった言葉が飛びかう中、企業の現場で何が起きているのか?食うか、食われるか、リアルな闘いを伝える。
不良少年や不登校だった中卒、高卒の若者たちを集めて訓練し、大手企業で活躍する人材に育て上げる異色のプログラムがある。その名も「ヤンキー・インターンシップ」。開始から4年で卒業生は300人を超え、いまやソフトバンクなど大手企業で戦力として働いている。このプログラムを立ち上げたのは、自らもどん底から這い上がった元ヤンキーたちのスタートアップ企業「ハッシャダイ」だ。 大卒と中・高卒の間にある学歴格差、さらに東京と地方などの間にある情報の格差をなくし、"道"を外れてしまった若者たちに、人生を切り拓くチャンスを与えている。人手不足の日本で、女性、高齢者、外国人と新たな働き手を探してきたが、中小企業以外でもいま、中卒・高卒の若者たちを新たな戦力として考える動きが出ている。 既存のシステムで見落とされてきた若者は、今後さらに必要になってくるはず。ハッシャダイの取り組みを追い、そのヒントを探る。
世界中に感染が広がる新型コロナウイルス。その勢いはとどまることなく、いまだ収束の見込みが立たない。世界全体の感染者数は、3200万人を超え、死者は100万人にものぼっている。 そんな中、感染者数510人(9月26日現在)、死者わずか7人と、封じ込めに成功している場所がある。それが...台湾だ。台湾は、4月以降の市中感染者が「ゼロ」だという。日本や他の国が出来なかったのに、なぜ台湾だけがコロナの封じ込めに成功したのか?その決め手となったのが、「初動の速さ」と「情報の透明性」、そして「政治への信頼」と言われている。 今回番組では、新型コロナを封じ込めたキーマン、陳 時中氏と陳 建仁氏にインタビュー。当時のニュース映像とともに、台湾のコロナ対策の詳細を見ていく。 また、台湾に住む複数の日本人に現地の様子をリポートしてもらった。台湾の企業、観光地、飲食街、学校は、どのようなコロナ対策をとったのか?そして今そこは、どうなっているのか?日本人ならではの視点で取材してもらう。 今回、コロナ対策をうまくやれなかったニッポン、今からでも学べることはあるか・・・。さらに今後、新たな未知のウイルスが再び出て来た時、ニッポンは今回の事を教訓にした対策をとれるのか?様々な視点からコロナを見ていく。
"食品ロス大国"ニッポン。国内で「まだ食べられるのに廃棄される」食品の量は、年間600万トン以上。これまで番組では、その削減に奮闘する人々の姿を3回にわたり放送してきた。そして今、コロナ禍の影響もあり多くの"売れ残り"が発生、改めてその対策の必要性が高まってきている。そんな中、残ってしまった惣菜や調理加工品を救う、新たなシステム作りが始まっている。一方、余ったパンを別の美味しいものに生まれ変わらせる「食のアップサイクル」への挑戦も。10月30日の「食品ロス削減の日」を前に、賞味期限が短いものを廃棄から救うべく奔走する人々を追う。
新型コロナウイルスの感染拡大で1年延期になった"2020東京オリンピック・パラリンピック"。ほとんどのスポーツ競技大会も中止や延期になり、スポーツ界は大打撃を受けている。しかし、アスリートたちは日々、0コンマ1秒、0コンマ何ミリを縮めようと、今この瞬間も闘っている。選手たちと二人三脚で用具を開発し提供するスポーツメーカーもまた同様。開発者たちはアスリートのパフォーマンスを向上させる"最高のギア"を提供するため、数年かけて挑み、闘い続けている。アスリートたちに栄光を掴んでもらうことで、自らのブランドを国内外に大々的にアピールし、一般市場を開拓したいという、もう一つの闘いもある。ガイアは2年前からアスリートとスポーツメーカーの知られざる闘いの現場を見つめてきた。スポーツ大会も徐々に開催されるようになった今、五輪の檜舞台を信じて"闘いをやめない不屈の人々"を追った。
大量生産・大量廃棄が問題視されているアパレル業界で、最大手のユニクロが、サステナブル・持続可能な新しい取り組みを始めた。それは、ユニクロ初となるリサイクルダウンジャケットの生産だ。実は、服から服へのリサイクルは世界で見ても、わずか0.9%と非常に少ない。それは、技術的にもコスト的にも難しいからだ。それを可能にするために、ユニクロと共に取り組むのが東レだ。品質を落とすことなく価格を従来品と同等に抑えることはできるのか?サステナブルなアパレルブランドを目指すユニクロの新たな挑戦を追った。
コロナ禍で「住む場所」や「家」に対する価値観が大きく変わり始めている。自宅で仕事をする「リモートワーク」が増えたことで、郊外の中古マンションを購入して、書斎付きの部屋にリノベーションする人々が急増。バブル時代の"負の遺産"とされた地方のリゾートマンションを格安で購入し、「ワーケーション」に活用しようという動きも出てきた。コロナをきっかけに、地方への移住を考える人も増えている。 人口減少や高齢化に悩まされる地方にとっては、新たな働き手を呼び込む千載一遇のチャンス。無料の移住体験やオンライン移住フェアを実施する自治体や企業も現れた。コロナ時代、あなたはどこで、誰と、どんな暮らしがしたいですか?
私たちの生活を豊かに便利にする"雑貨"。ここ数年、雑貨を扱う小売店が各所に次々と出店し、群雄割拠の時代へと突入している。大型雑貨店の先駆け、「東急ハンズ」は競争を勝ち抜くため、"ハンズにしかない"オリジナル商品に力を入れる。そこで頼ったのは主婦などの一般人!いったいどんなものができるのだろうか。 一方、江戸時代に創業し、伝統工芸の技術を生かした雑貨を売る「中川政七商店」。いま、力を入れるのは、親子で体験しながら楽しめる、これまでにない雑貨だという。人気の裏で過熱する雑貨をめぐる闘い、その現場を取材する。
火に弱い、揺れに弱い、ということもあり廃れていった「木造建築」。しかし、今、かつての勢いを取り戻しつつある。街中には木材をふんだんに使った建物が増え、「木のぬくもりを感じられる」と好評だ。国立競技場をはじめ木造建築を数多く手がけてきた建築家の隈研吾さんは「21世紀は木の世紀。木造建築ルネサンスになります」と熱く語る。「木造の復権」、その背景にあるのが、耐火、耐震という木造の弱点をカバーする新技術の登場だ。しかし、それらの技術を施した木材を一般の住宅に広めるには、コストの壁が立ちはだかる。国土の3分の2が木々で覆われた"森林大国ニッポン"。国産の木材の有効活用は、荒れた森を救うことにもつながる。果たして、壁を乗り越え、木造を広めることはできるのか?新たな建築にかける人々を追う。
12月4日現在、新型コロナウイルスの感染拡大などが理由の「コロナ関連倒産」は767件。ガイアはその中でも、特に厳しい状況に立たされる飲食業界を取材。破綻した老舗寿司チェーンとそれを買い、立て直そうとする企業に密着。コロナで客が減ったとはいえ、なぜ老舗の寿司チェーンは、破綻せざるを得なかったのか...。また、破綻した店を買う企業は、何を理由に買収し、再生させるために何をするのか...。気温が下がり、コロナの感染が再び広がるなか、飲食業界に光明はあるのか?
新型コロナウイルスは、果たして制圧できるのか?本命は「ワクチン・治療薬」の開発だ。最前線にガイアのカメラが入った。アメリカ、中国、欧州...し烈を極める開発競争。その裏でうごめく"大国の思惑"...。そして世界の開発競争から、周回遅れと指摘される日本でも "極秘のプロジェクト"が動き出していた。「新型コロナ制圧」に挑む日本企業の闘い。半年以上に渡る独自取材を報告する。
コロナ禍で日本全国の生産者がピンチに陥る中、時代にあった新しい手法で"絶品"を生み出し、生き残ろうとする人々がいる。その舞台は、年に1度、生産者たちが競い合う"絶品グランプリ"。キーワードは、"他者とのコラボレーション"と、"オンラインでの繋がり"だ。埼玉のネギ農家は千葉のレストランと、熊本の酪農家は全国のシェフやスイーツ店と繋がるなど、生産者たちはあの手この手で新たな絶品を生み出そうと動いていた。このコロナ禍に、いや今だからこそできる新手法で挑む、新時代の生産者たちの挑戦を追う。
今回のガイアは「やきとり大吉」に注目する。新型コロナで飲食店の廃業や閉店が相次ぐ中、大吉は新規出店を続け、その多くが繁盛している。コロナをきっかけに大手企業や国家公務員を辞めて、大吉の店主を志す人もいるという。大吉はフランチャイズで全国640店を展開。店舗数は大手焼き鳥チェーンの「鳥貴族」より多い。ただ、店は駅前や繁華街にはなく、周囲に飲食店がない住宅街などにポツンとある。店内はカウンターとテーブル合わせて20席ほどと狭く、夫婦や親子など2人で経営している店が多い。大吉本部の社員はわずか13人。大手チェーンのように地域を統括するエリアマネジャーはおらず、食材を一括調理するセントラルキッチンもない。すべて「店主」にお任せだ。それなのに、コロナ禍でも繁盛し続ける秘密はどこにあるのか。ベテランから新米まで、大吉を支える店主たちに密着して、その秘密を明らかにする。
高齢化に人口減少、ゴミ問題に至るまで、町中至る所に「地域課題」が山積みの日本。そんなご近所の問題を"住まい"で解決する「課題解決型住宅」が今、次々と生まれている。全国に増え続けているシャッター商店街。その空き店舗を「住宅」に作り変えることで活気を取り戻そうという「アーケードハウス」計画。10ヵ月にわたる取り組みの行方は?一方、近所の人たちと一緒に高齢者の世話をすることで「介護の人手不足」も解消できる「介護付きシェアハウス」。新型コロナウイルスによる逆風の中、打ち出した新たなアイデアとは?その他、若者の街・下北沢の悩み事に挑むユニークな学生寮など、「住まい」の視点から地域課題を解決する取り組みを追う。
空撮などで大活躍している小型無人機"ドローン"。近年は初心者でも簡単に操作できるものも登場し、気軽に楽しむ人々が増えている。その一方、本来活躍が期待されている"物流"などのビジネス分野では、いまだ多くの規制や課題があり実用化が進んでいない。それをクリアしビジネスに結びつけようと挑む異色のベンチャーがいる。そのミッションは"空の道"を作ること。一体どんな取り組みなのか・・・。さらに、世界的に中国勢が先行するドローンの開発・製造。すでに"空飛ぶクルマ"とも呼ぶべきドローンも登場するなど、その驚きの実力を現地で取材。それに対抗すべく、国産ドローンを普及させようと日本勢も動いていた。果てしない可能性が広がる"空"を制する闘い、その知られざる攻防戦を追う。
2月下旬から、いよいよ日本でも新型コロナのワクチン接種が始まると言われているが、一つネックになっているのが、保管・移送の際マイナス75度でやらなければいけないという事。インフルエンザやおたふくかぜなど、これまでのワクチンは、マイナス温度で保管する必要はなかったが、最初に日本に入るアメリカファイザー社のワクチンは、これまでのものとは作り方が全く違うため、超低温で冷やさなければならないのだ。この事態に対し、「冷やす」を仕事にする企業に様々な動きが。彼らは、ビジネスとして、またコロナウイルスを沈静化させるという責務のために奔走している。また、コロナで大きな被害を受ける飲食店などが、自分たちが作った料理をおいしく保存するために「冷凍技術」を使っているというのだ。驚くべきことに、それは「握り寿し」や「天ぷら」といったものまで凍らせるというのだ。いま活況の「マイナスの世界」を徹底取材。
ノーベル平和賞を受賞した、ケニア人女性、ワンガリ・マータイさんが提唱した"モッタイナイ"という環境保全を目的とした世界共通語。モノを大切に使う日本人の"もったいない"の精神から生まれた言葉だが、マータイさんが世に広めた当時とは少し様相が違ってきている...。近年叫ばれる「食品ロス」は、モッタイナイの最たるモノ、と思ったら、現在公表されている食品ロスのデータには含まれないモッタイナイ物が、実は数多く存在しているのだ。例えば、"一次産品"と呼ばれる加工されていない野菜や魚などの廃棄物は、食品ロスには、はいらないのだ。番組では、モッタイナイの言葉の陰に隠れた現状と、それら一次産品のロスなどを減らそうと尽力する人たちを追った!
「あなたの行くところはありません」。50代半ばの男性は、自分の会社が無くなった日に言われた言葉が忘れられない。今から10年前の2011年4月1日、大手電機メーカー「三洋電機」のブランドが消滅。パナソニックの完全子会社となり、三洋電機は事実上無くなった。国内外10万人の社員のうち、パナソニックに移籍したのは7000人ほど。残りの人たちは散り散りになった。60年以上の歴史を誇り、数々の画期的な製品を生み出してきた大手電機メーカーの消滅は衝撃的だった。あれから10年、「元三洋」社員たちはどうしているのか?カメラを向けると、そこには、混迷の中でもがきながらも、たくましく生きる姿があった。コロナ禍で多くの企業が苦しみ、破綻する所も出ている今、逆境から立ち上がり闘い続ける人々から見えてくるものとは...。
コロナ禍で大打撃を受けている外食産業。しかし、この現状を"チャンス"と捉えて攻める外食チェーンがある。その一つが、創業以来最大の赤字に陥った中華チェーンの「日高屋」だ。しかし80歳の熱血創業者は"最大の危機"に逆にやる気をみなぎらせていた。「これまでのやり方をガラリと変えて必ずV字回復させる。ワクワクしますよ」と意気込む。その大胆な戦略とは・・・。一方、人気のとんかつ・カツ丼チェーン「かつや」グループ。本業は順調だが、中には苦戦している業態の店も・・・。そこでアイデアマンの社長が仕掛けるのは、週替わりでメニューを出して、当たるまでやり続ける"トライアル店舗"だった。今こそチャンスと攻める外食チェーン、その"新戦略"を追った。
コロナ禍で大打撃を受けている日本経済。その一方で、このピンチをチャンスに変え、成長を続ける企業がある。仙台に本社を構えるアイリスオーヤマだ。プラスチックの収納容器を始め、今や家電やパソコン、さらにはマスク、米、水に至るまで、実に2万5千アイテムを製造する一大ブランドだ。一代で築き上げた大山健太郎会長(75歳)から3年前に社長職を継いだ長男の大山晃弘さん(43歳)は「変化が激しい時こそ、決断の早い会社が生き残れる。そういう意味でも今はチャンスだ」と語る。このコロナ禍でも売上高は過去最高。さらに2年以内に"売上高1兆円"を目指すとぶち上げた。この時代にも成長し続けるアイリスオーヤマ。なぜ強いのか、その秘密を探る!
新型コロナの影響で、外で堂々と「楽しむ」ことができない日々...エンタメ業界やレジャー産業は、深刻な打撃を受けている。そんな中、ある遊園地が大掛かりなリニューアルで勝負に出る。西武鉄道が手掛ける「西武園ゆうえんち」だ。リニューアルのコンセプトは、「幸福感に包まれる世界」。昭和30年代の昔懐かしい商店街を緻密に再現し、様々な"対面型エンタメ"を仕掛けることで、客を「非日常」に引き込んでいくという。コロナをきっかけにオンライン化が進み、生のコミュニケーションが激減したこの1年。"ふれあい"を通じて心温まる体験をしてほしいという狙いもある。オープンは5月19日。しかし、4月には首都圏に3度目の緊急事態宣言が...。こうした状況下で"ふれあい"がテーマの遊園地などオープンできるのか?舞台裏で続く葛藤と対策、スタッフたちの奮闘をガイアのカメラが独占で伝える。
着るだけで、履くだけで、暮らしが快適になるという夢のような服や靴。それを実現する"新開発の素材"がいま注目を浴びている。大手化学メーカーが生み出した、人肌の温もりでどんどん柔らかくなり体にフィットする不思議な素材。下着やソファなど様々な応用が始まっているが、女性から要望が多い"痛くない靴"を作ろうという動きに密着。さらに、アパレルベンチャーが開発したのは、速乾、撥水は当たり前。消臭、抗菌、抗カビ、さらにUVカットや遮熱、冷感、温感まで10以上の機能を備えた世界初のハイテク素材。これを使って、着るだけで生活が快適になる"魔法の服"の開発も進んでいた。ニッポン生まれの新素材、その驚きの実力に迫る。
旅をコロナ禍の中でも「安心・安全」に楽しめるものにするには―。それをより多くの人に届けるには―。今、様々な工夫を凝らした取り組みが進められている。ツアーの販売も多く手がける「JR東海」が打ち出したのは、時間や目的地を"王道"からずらす「ずらし旅」。密を避けられるだけでなく、ガイドブックに載らないような場所を旅することで、新鮮な体験を味わえるというのがウリだ。今回は、秋以降に向けた新たなプランの開発に密着。その意外な舞台とは?一方、コロナ禍で急成長を遂げるアウトドア業界。中でも、他人と接触せず、家族や親しい人たちだけで旅ができる「キャンピングカー」は、これまでにない売れ行きを見せている。その新たな旅のスタイルをより多くの人に―。"格安"キャンピングカーと遊び心溢れる店舗で勝負に出たメーカー、その挑戦の行方は?さらには"人がいない"無人島を旅先の新たな選択肢に―。誰でも参加できる「無人島ツアー」を仕掛ける若き社長の意外な狙いとは?コロナ禍が続く中、旅の新たな可能性を見出そうと奮闘する人々を追う。
新型コロナの影響で人との関係が希薄となり、異性と出会う場や機会が無くなってきているという。それを裏付けるデータとして、2020年の婚姻数は、53万件余り、前の年から12.3%減少し、戦後最低水準となった。そんななか注目されるのが、地方自治体のAIを使った婚活事業。10年以上前から自治体による婚活支援はあるが、あまりうまくいってないのが現状。そこで、最新のテクノロジー「AI」を使ったものが、今、全国的に流行していて、20を超える県がAIによる婚活システムを導入しているのだ。今年度から、政府も少子化対策の一環としてAI婚活の補助の割合を拡充しているのも、それを後押しする。果たして、これまでのモノと何が違うのか・・・。また、女性社長率いるベンチャー企業が、"理想の出会い"を作るべく、オンライン上に新たなサービスを立ち上げた。これは、「本」を通した出会いだと言うが、一体!?コロナ禍で新たな出会いの場を作ろうとする試みを取材。
近年、消費者の求めるものが多様化していることもあり、「大ヒット商品」が生まれにくくなっている。「かっぱえびせん」や「ポテトチップス」をはじめ多くの看板商品を持つ「カルビー」も、次なる大ヒットを生み出せずにいる。そんな中、"見落とされているニーズ"を掘り起こし、これまでになかった商品を開発する試みが始まっていた。一方、大手にはないニッチな製品がウリの家電メーカー「サンコー」。コロナ禍の中で新たに生まれたニーズを狙い、ユニークな製品の開発をスタートさせることに。その裏側には驚きの調査活動があった。日常に潜む"まだ気づいていないニーズ"を見つけ出し、かつてない商品を生み出す。その最前線で奮闘する人々を追った。
この夏も、近年の気候変動による「想定外」の大雨に見舞われた日本列島。土砂災害が多発し7月、静岡県熱海市では住宅地を巻き込んだ土石流により、大きな被害を出した。浮上したのが"遅れてきた公害"ともいわれる「盛り土」問題。これを受け、全国に5万ヵ所以上ある盛り土の、実態調査が始まった。原因の一つとされる「建設残土」を巡り、規制を強化する自治体、安全な活用する方法を求め試行錯誤する企業を取材。さらに6月、千葉県八街市で通学中の小学生が巻き込まれる交通事故が発生。"魔の7歳"歩行者の年齢別死傷者で最も多いのが主に小学1年生にあたる7歳だ。悲劇を未然に防ごうと、新たな「まちづくり」に取り組む自治体、研究機関、ベンチャー企業に密着。崩れた安全神話を取り戻そうと奮闘する人々と知られざると現場を追う。
長引くコロナ禍で、非正規雇用の労働者たちが深刻な影響を受けている。そんな中、「今日、寝る場所がない」ところまで追い込まれてしまった人たちが駆け込む場所がある。"3日以内での仕事と居住先の手配"を掲げる「Relight」という会社だ。様々な事情を抱える彼らに再起のチャンスを...若き社長の闘いの行方は?また、ホームレス寸前の状況を脱出し、彼らがつかんだものとは?一方、コロナ禍で仕事に困っている母親たちから問い合わせが殺到しているビジネスがある。"子育てしながらできる"制服リユースショップの店舗運営だ。「週4日・1日5時間営業で、自宅でもできる」というが、そこには"お母さんそのものが武器"という驚きの手法があった。コロナ禍の苦境から抜け出そうと立ち上がった人々の、再起をかけた闘いを追った。
従業員約57万人、連結営業収益8兆6000億円を超える巨大グループ「イオン」。小売事業を中心に、グループ会社は300社に及ぶ。そのイオンに今、大きな"課題"があった。苦戦を強いられている会社のテコ入れだ。コンビニ業界4位の「ミニストップ」、スポーツ用品の「メガスポーツ」も赤字が続いている。そこでイオンは、これまでにない改革に乗り出した。それは、グループ会社同士の本格的なコラボレーションを進めるというもの。それぞれの強みを生かすことで、全体の底上げにつなげるのが狙いだ。しかし、同じグループとはいえ、培ってきた文化がまるで違う。時として軋轢が生まれることも...。様々な障害を乗り越え、新たな成果を生み出すことはできるのか?巨大グループの挑戦、その裏側に迫る。 Tweet 日経スペシャル ガイアの夜明け 放送を見逃した方は… テレビ東京 ビジネス オンデマンド 最大1か月無料!詳しくはこちら
コロナ禍で勢いを増す人気の鮮魚チェーンがある。新潟を拠点にして、関東圏などに22店舗を展開する「角上魚類」だ。人気のヒミツは、新潟から高速道路を使って当日のうちに届く新鮮な魚。安くて種類豊富な品揃えが客を呼ぶ。さらに、刺身や寿司、惣菜も充実。魚離れが叫ばれる中、取扱量は3割増となった。しかし、現場ではいくつかの課題が...。一つ目は「取り扱う魚の仕入れ量」。コロナ禍の巣ごもり需要で、販売量も急増。新潟だけでなく、豊洲を通して魚を買い付けているが、さらに品揃えを充実する必要があった。二つ目は、人気店ゆえ、常に店内が混雑していること。これからも続くwithコロナの時代、"密"を避けて、安心して買い回りできる店づくりが必要だ。その試金石となるのが、人気店のリニューアル。果たしてどんな店になるのか。人気鮮魚チェーンの取り組みを通して、新たな時代に入った小売り現場の今を描く。
コロナ禍にありながら過去最高の売り上げを達成した100円ショップ業界(2020年度)。近年では100円(税別 以下同じ)のみならず200円や500円、さらには1000円にまで価格設定を広げている。そんな中、最大手のダイソーが力を入れているのが、「サステナブル」な商品。新業態「Standard Products」を展開し、商品づくり店づくりともに従来とは大きく違うことに挑むが、そこには様々な課題が...。一方、100円グッズにはベンチャー企業も参戦。新風を吹き込むのが、京都の「みん100」だ。消費者から「こんな100円グッズが欲しい」というアイデアを集め、メーカーとともに商品化。次々とヒットを飛ばすビジネスのキッカケは、「もったいない」という言葉だった。100円ショップ業界の最前線...持続可能社会の実現に向け、新たなステージに挑む人たちを追った。
作業服から一般向けへと進化と拡大を続けている「ワークマン」。その勢いはとどまることを知らず、前回(2021年4月放送)紹介した新型店「#ワークマン女子」は、すでに11店舗を展開。子ども向けの商品も充実させている。そうした中いま人気を集めているのが、"キャンプに使える"商品だ。火の粉に強い手袋やペットボトルを保冷(保温)できる真空ホルダーなどは品切れが続出。客からは「本格的なキャンプ用品をもっと作ってほしい」という声が。そこでワークマンが開発に乗り出したのが、テントや寝袋だ。そこにはある狙いが...。その一方で、客層を広げていく戦略には、長年ワークマンを支えてきた「現場で働く人たち」から不満の声も。そこで今回、機能性・耐久性を徹底的に追求した現場向けの商品を作ることに。目指すは、作業服を"極める"。原点を忘れることなく進化を遂げようとするワークマン、その挑戦を追う。
東日本大震災、福島第一原子力発電所の事故から11年を迎える。世界が脱炭素に向け加速する中、日本の電力比率は現在、火力発電が約75%、原発は約4%まで減り、残りの20%を再生可能エネルギーで賄っている。政府が目指すのは2050年の脱炭素社会、カーボンフリー。その実現には更に、新たな再エネの拡大が不可欠となっている。切り札とされるのが「洋上風力」。四方を海に囲まれた日本の新エネルギーとして本命視され、2040年までに約4500基の洋上風力発電を建設する計画だ。最大で原発45基分に相当するという洋上風力の誘致へ向けた動きも加速。日本各地で事業者やメーカーが虎視眈々と受注に向けた動き出している。一方で環境への影響や、天候による発電量の変動などの課題も浮かび上がる中、洋上風力発電は日本の新たな主力電源となりうるのか。その可能性と最新の技術と現場を取材した。
コロナ禍でも人気のうどんチェーン「丸亀製麺」。国内に833店舗を展開し、今ではアジアをはじめ、アメリカやイギリスなど海外でも店舗を広げている。しかし、世界戦略はそれだけではない。丸亀を運営する「トリドール」は今、海外の外食企業の買収を進めている。幾つものブランドを世界で展開する一大グローバル企業になろうとしているのだ。創業者の粟田貴也社長は「日本で全世界的に知られている外食ブランドはまだない。世界でも指折りのグローバル外食企業になりたい」と野望を抱く。その試金石となるのが、2018年に買収した香港の人気NO.1ヌードルチェーン「タムジャイ」。これをまずは日本に上陸させ、世界で通用するかどうかを見極める。その一部始終をガイアのカメラが独占取材。さらに、世界戦略のために結成されたグローバル戦略室の動きにも注目。このコロナ禍でも海外の外食ブランドの買収に乗り出していた。"うどん王"の知られざる野望、その全貌に迫る。
2002年4月。日本経済が真っ暗闇の中でスタートした『ガイアの夜明け』。以来、"夜明け"を信じて闘う人々の姿を見つめ続け、今年4月で20周年を迎える。今回は放送枠を拡大し、これまでの番組の歩みを振り返ると共に、この20年とはニッポンにとってどういう時代だったのかを考える。さらに、主人公たちのその後を追跡取材。これからの20年、ニッポンはどこへ向かうのか、そのヒントを探る。
コロナ禍でホテル業界が苦しむ中、4月22日に大阪市浪速区で開業するホテルが注目されている。建てられたのが、日雇い労働者の街として有名な「あいりん地区」(西成区)にほど近い、30年以上も塩漬けになっていた土地だからだ。ホテルの名は「OMO7大阪」。手掛けるのは、あの星野リゾートだ。しかし星野佳路代表は、「都市観光に最適の場所。ここが変われば大阪市はガラリと変わる」と、その立地に自信を見せる。理由は、周辺の様々な観光スポットへのアクセスが良いこと。そして、大阪名物串カツの店などが軒を連ねる人気の下町「新世界」に近いこと。さらに、「あいりん地区」の変化も大きい。今でこそコロナ禍で勢いを失っているが、近年は、安宿を求める外国人旅行者が詰めかけ、「労働者の街でありながら観光の街でもある」という場所になりつつある。それらの周辺の街に、オープンする巨大なホテルはどんな影響を与えるのか?星野リゾート、日雇い労働者、地元で店を営む人々、3者の目線から追う。
今回のガイアは、SDGs 17の目標のうち、12番目の「つくる責任 つかう責任」に関するもの。これまで企業は、ものを作る際にでる「小さな切れ端」など、もったいないとは思いつつ捨てていた。また、食べものを作る際に使った材料など、なるべく環境に負荷がかからないように捨てていた。しかし今回は、「もう捨てない」を合言葉に奮闘する企業の取り組みに密着。日本人なら誰もが知る"飴メーカー"。飴を作る際に、思いのほか、「切れ端」が出る。メーカーは、これをどうにかしようとSDGsを意識した専門部署を立ち上げた。また、九州・福岡の名物、豚骨ラーメン。それを作る際に出る「油とスープ」を、車の燃料にしようという運送会社の会長が登場。「豚骨油」で、車が走る!?その挑戦を取材。
新型コロナの感染拡大で、最も厳しい目を向けられたのが居酒屋業界。2019年12月時点で主な居酒屋チェーンの店舗数は7200店ほどあったが、外出自粛やテレワークの普及などにより、2021年末には1356店舗が閉店し20%近く減少した。生き残りをかけ大手居酒屋チェーンは、何でも揃う店舗から焼肉や唐揚げ、バーガーなど専門店に次々と業態転換を図っている。中でも大量閉店で街から消えていった居酒屋「金の蔵」は、これまでにない試みで業態転換を目指している。静岡の沼津漁港から届く新鮮な魚を扱う鮮魚店で買い物客を狙いながら、飲食もできるという新店舗だ。オープンまでの半年間に独占密着取材、果たして成功するのか・・・。
今回は、コロナの影響で明暗を分けている「キレイにする」ビジネスを取り上げる。新型コロナウイルスの影響で、スーツやワイシャツを着る機会が減り、その影響をもろに受けているのがクリーニング業界。さらにここにきて、「原油高」が、状況をますます厳しいものにしている。その一方で、家で過ごす時間が増え、ハウスクリーニングの需要が増えている。どちらも「キレイにする」のを生業とする業界だが、大きな違いが。コロナにも、原油高も関係ないと、絶好調のクリーニング店が北海道に。一体、なぜか?自社で出す洗剤は、50億円の大ヒット、本業のハウスクリーニングも好調なのに、大きな悩みを抱える社長。それは、業界に漂うある空気だった・・・。知られざるキレイの裏側に・・・迫る。
今やすっかり観光の名所として定着した「道の駅」。もとは一般道での休憩施設として1993年に103か所からスタートした。その後、地域の情報発信を目的とし、特産物の直売や宿泊施設などを備えた「地方創生の切り札」として急速に拡大。今や1194ヵ所(2022年2月現在)の道の駅が全国に作られている。しかし乱立による競争激化で安定的な来場客の確保が難しくなり、「道の駅」の約3割が赤字運営といわれ、事業主体である自治体の力量がいま問われている。果たしてブームの「道の駅」は「地方創生」の拠点と成り得たのか。これまで幾度となく道の駅の"進化"を見届けてきた「ガイアの夜明け」が、番組20周年を期にあらためて果たしてきた成果と課題を浮き彫りにする。
生産から消費までを追跡し"見える化"する「トレーサビリティ」。それにより、偽装の防止や安心安全の確保はもちろん、消費者は、それが「どこで生産され、どのように店まで届けられたか」などをより詳しく知ることができるようになる。今、積極的にトレーサビリティの導入に取り組むのは熊本県。今年2月、「熊本県産」として販売されていたアサリに中国産が混入していた「産地偽装」が発覚。今回、ITを使って流通の過程を追うことで目指すのは、もちろん信頼の回復だ。プロジェクトチームの舞台裏に、ガイアのカメラが密着した。さらに、トレーサビリティの最先端として注目されるのが、AIを使ったスマート漁業をサポートするオーシャンソリューションテクノロジー(長崎・佐世保市)。今回は「IT×漁業」の技術で、獲れた魚が飲食店に届くまでをデジタル追跡。そうすることで、客は、今食べている魚が「いつ、どこで獲られ、どこで水揚げされ、店に運ばれてきたか」を、詳細な位置情報とともに知ることができるようになる。背景をより具体的に伝えることで魚の付加価値を高め、ブランド化につなげるのが狙いだ。漁獲・加工・流通・販売の透明化は、不正の防止や食の安全の確保など、様々な観点から取り組まなければならない大きな課題。新たな段階に入った食品流通の「見える化」の取り組みを追う。
ものづくり大国ニッポンを支えてきた"町工場"。ガイアもこの20年、ことあるごとにその驚きの技術力とそれを生む職人たちを取材してきたが、いま資金難や後継者不足が深刻化し、どんなに技術があっても廃業を余儀なくされる町工場が後を絶たない。そんな中、かつて取材した企業の中に、一際元気な"町工場"があった。鋳物工場で、父から新規事業を任された娘が挑戦するのは何と、観光業にブライダル事業!?さらに、自らもがんを患いながら、人の命を救う医療器具を作ってきた"神の手"を持つと呼ばれた男。9年ぶりに取材すると、弟子たちにその技を引き継ぐべく新たなものづくりに挑んでいた。この時代にもしたたかに生き残り、明日につながる闘いを続ける"町工場"、その裏に隠された数々のドラマを追う。
全国に200店舗を展開する人気のスーパー「成城石井」。一番の売りは、主にヨーロッパから直輸入したワインやチーズ、生ハムなど、世界中の美味しいものが揃うこと。しかし今、知られざる悩みが・・・。長引くコロナ禍でバイヤーは3年近く海外に買い付けに行けず、さらに今年に入って、ウクライナ情勢に食料高騰、さらに歴史的円安の逆風で、魅力的な輸入品を満足に揃えられなくなっていたのだ。そして、11月解禁の人気ワイン「ボージョレ・ヌーボー」も価格高騰で例年通りの仕入れができないという大ピンチに・・・。そんな中、生き残りをかけて、新たな市場の開拓へ乗り出した。敏腕バイヤーが向かったのは、オーストラリア!そこで見つけた今までにない商品で勝負をかける。一方、海外情勢が揺れ動く中、いま改めて"国内のいいもの"にも注目。激動する世界経済をどう生き抜くか。成城石井の知られざる新戦略に独占密着する。
ガイアがこれまで追いかけてきた外食の革命児たちが、また新たな挑戦に乗り出していた。人気のとんかつ・かつ丼チェーン「かつや」のトップだった若き社長は、なんと会社を飛び出して独立。自分の理想のレストランを開いただけでなく、悩む外食店のアドバイザーとして"第二の人生"を歩み始めていた。早速、あの中華料理の名店と二人三脚で新しい店づくりに取り掛かった。その改革の現場にカメラが入る。一方、これまでにない飲食店を次々と生み出してきた居酒屋の仕掛け人はいま、地方を元気にする店で勝負しようとしていた。その舞台は、都道府県人気ランキングで下位の茨城県。今度はどんな店で挑むのか。革命児たちの挑戦の現場に密着する。
スマホ、クルマ、家電製品・・・これらを動かすのに欠かせないのが「半導体」だ。世界的な供給不足が日々取りざたされる。この半導体をめぐる知られざる戦い、主戦場は日本政府が目指す「次世代半導体」の開発だ。その全容をガイア取材班は長期に渡り水面下で取材していた。経済産業省が主導しトヨタ、NTT、ソニーなど日本を代表する大手企業8社が出資。アメリカ政府やIBMなど有力ハイテク企業とも連携し次世代半導体を量産する新会社を設立。このビッグニュースの裏側をカメラは見ていた・・・。1980年代、半導体大国と言われ世界を席巻した「ニッポンの半導体」産業。しかし、韓国・台湾メーカーの猛追を受け凋落。現状は「10年遅れ」と指摘される。ニッポン経済の浮沈もかけた今回の壮大なプロジェクトは、誰がどのように「絵」を描き、動かそうとしているのか。その一部始終を"スクープドキュメント"で伝える!
経済の発展と共に増加した食品廃棄物。そのうち、本来食べられるのに棄てられてしまう「食品ロス」は、年間522万トン(令和2年/農林水産省)。日本人1人当たり1年で約41キロ、毎日ご飯1杯を捨てていることになる。そんな中、「食品ロス」の削減を目指し、画期的な取り組みを進めているスーパーがある。打ち出しているのは、「量り売り」や「売り切れ御免」「欠品OK」など、これまでのスーパーの常識を覆すもの。しかも、ただロスを減らすだけでなく、余った食材を美味しく"食べ尽くす"ことにもこだわる徹底ぶり。そこには家庭でも取り入れられるヒントが。「食品ロス」削減の国際的な機運が高まる中、その先頭を走る人々の奮闘を追う。
いま都心のホテルの値段が急上昇。全国旅行支援や外国人観光客の受け入れが進み、活況を呈している。これまで価格を武器に拡大してきたビジネスホテル業界では異変が・・・。出張族のビジネスマンが「寝に帰るだけ」というイメージから、驚きの進化を遂げていた。"進化系"をコンセプトに、全国展開する「アパホテル」。アパは、プールや大浴場を導入した「新都市型ホテル」で、ビジネスホテルからの転換を図っている。そして今、注目を集めるのが「カンデオホテルズ」。ビジネスホテルと高級ホテルの間を狙った「唯一の4つ星ホテル」をコンセプトに面積あたりの売り上げで、世界トップクラスを誇る。コロナで打撃を受けたホテル業界が、過去最高の売り上げを記録するのはなぜか。知られざる戦略と、普段では決して見られない裏側に迫る。
全国の家庭に新鮮な野菜や食材キットを届ける「オイシックス・ラ・大地」。コロナ禍で会員数を伸ばし、いまや約45万人に増えた。特に、食材が下ごしらえされた状態で届けられるキットは大人気。"時短"になるだけでなく、家庭でひと手間を加えることで"手作り感"も出ると好評だ。これを支えるのが、女性を中心としたレシピ開発チーム。いま挑んでいるのが、社会的に大問題となっている"フードロス"の問題だ。大量に捨てられる食材や端材を使って、おいしい料理を作ることができないか。女性チームが早速動き始めた。さらに、3年前発足した「グリーン戦略室」。捨てられる食材を使って売れる商品に変える開発力を見込んで、フードロス問題に悩む企業からの注目が集まっている。捨てられる食材を驚きの一品に変える、その現場に密着する。サステナブルな社会の実現が求められる中、オイシックスが目指す、時代に合った"新たな食卓革命"、その全貌に迫る。
2年前「西武園ゆうえんち」のリニューアルを「懐かしい昭和の世界」という発想で成功に導いたのが「刀」という会社。ユニバーサル・スタジオ・ジャパンをV字回復させたことで知られる森岡毅さんが立ち上げた「客を呼ぶプロ集団」だ。その「刀」が去年から極秘に進めてきたのが、これまでにない「アウトドア施設」の開発。舞台は、近年観光客が激減している兵庫県の六甲山。企業の保養所を改装し、食をテーマにした"本能に刺さる"体験をウリにするという。衰退が進む地方でこうした施設を水平展開し、日本全体に活気を取り戻そうというのが森岡さんの狙い。知られざる挑戦の舞台裏にガイアのカメラが10カ月間密着、「刀」の"野望"に迫る。
日本の山中伸弥教授が世界で初めて作成に成功したiPS細胞。皮膚などの細胞に特定の遺伝子を組み込むことで、神経や臓器などのあらゆる細胞に変化する能力を持つ画期的な細胞だ。その2012年の山中教授のノーベル賞受賞から早10年が過ぎた。治療や研究はいまどうなっているのか。番組では、iPS細胞を使って心臓病の治療に挑む医師に6年前から密着。紆余曲折がありながらも、いよいよ全国の患者を治療できる段階へと歩みを進める闘いを追う。さらに、山中教授の研究室出身のベンチャー企業トップは、誰もが自分だけのiPS細胞をつくれるサービスに挑んでいた。細胞を凍結保存しておけば、将来病気になった時にすぐに使えるというのだ。そして、"ミニ肝臓"や"ミニ脳"をつくって、治療や創薬に生かそうという世界最先端の現場も取材。あれから10年経って進化した、知られざるiPS細胞の治療と研究の最前線を追う。
あなたが通う「病院」は大丈夫だろうか?新型コロナ感染症の収束後も、危機的状況にある病院は少なくないという。実はコロナ以前から6割以上の病院が赤字経営を続けているとも言われる。人手不足など様々な原因があるが、医師や看護師の大量離職につながるケースもあり、地域の医療が崩壊する可能性も出てきている。滋賀県にある大津市民病院では、経営体質をめぐり医師たちが大量に離職する事態に陥り、患者たちも離れていく事態に。そんな中、立て直しを任され就任した日野明彦院長が地域の信頼を取り戻すため奔走する姿に独占密着。一方、全国的に問題となっている看護師の離職問題。10人に1人が毎年辞めていく状態だ。忙殺され患者と向き合う余裕もなく疲弊し退職していく例が後を絶たないという。この課題に真正面から取り組む試みが各地で始まっていた。ある病院では、病棟の形そのものを「三角形」に変えるという大胆な手法を取り入れる。その狙いとは?また、各地の病院に広がる「セル看護」。病室に看護師が常駐する驚きの実態に迫る。多くの課題を抱える医療の現場で、改革に挑む人々の姿を描く。
いまや日本のシンボルとなった「東京スカイツリー」。所有・運営するのが、大手私鉄の東武鉄道だ。東京スカイツリーや浅草寺など外国人にも大人気の浅草エリアに本拠地を構えるその東武が、もう一つの拠点である日光・鬼怒川方面へと客を運ぶ一大プロジェクトを始動していた。指揮を執るのが都筑豊氏(62歳)、24年ぶりのトップ交代で6月末、創業家からバトンを託された。東武は7月、最新技術を駆使しCO2の排出量を最大40%減らした新型特急「スペーシアX」を33年ぶりに投入する。さらに、その新車両を呼び水に海外からの集客を加速。そして傘下の創業150年の老舗「日光金谷ホテル」を「国際エコリゾート」の拠点に据えようと大改装中だ。変革期を迎えた東武鉄道の戦略に独占密着する。
インバウンドを中心にコロナ禍からの回復を見せ始めた百貨店業界。しかし、全国の百貨店の売り上げはバブル期のピーク時に比べ半分ほどの状況で、長期的に低落傾向とそのビジネスモデルは大きく揺らいでいる。西武池袋本店やそごう横浜店など全国で10店舗を展開しているそごう・西武も例外ではない。去年11月に親会社のセブン&アイ・ホールディングスがそごう・西武を売却すると発表。しかし、この売却は従業員にとって「百貨店の存続を揺るがしかねない」ものだった。実はそごう・西武の営業利益の8割ほどを占めているのが西武池袋本店。現在の店舗面積の半分ほどが、家電量販店「ヨドバシカメラ」となるプランが浮上していたのだ。百貨店は誰のものか?従業員と会社、地元住民も巻き込んだ売却騒動。そして百貨店業界では61年ぶりに決行したストライキの舞台裏に独占密着する。
世界の人命を‟ニッポンの技術"で守ろうと奮闘する人たちがいる。消臭、速乾、UVカットなど1枚で10種類の機能を持つ多機能素材「COVEROSS(カバロス)」を開発し、アパレル業界から注目を集めるベンチャー企業「hap」。社長の鈴木素さんが挑むのはアジアの途上国、バングラデシュ。蚊を媒介にした感染症「デング熱」の脅威から人々を守る"蚊を寄せつけない服"の開発に乗り出した。一方、産婦人科医が不足する地域や、僻地でも安心安全な出産をしてもらおうと、メロディ・インターナショナルが開発したのが「モバイル分娩監視装置(iCTG)」。現在、日本を含め世界16カ国で採用されている。社長の尾形優子さんが向かったのはブータン王国。山岳地帯で妊婦の通院の負担が大きく、産婦人科医も少ないといった問題を抱えている。「幸せの国」の新しい命をニッポンの技術で守ることはできるのか。
コロナ禍が落ち着いた今、婚活市場に新たな風が吹いている。移住を希望する独身者に"結婚相手"と"移住先"を同時に見つけることをサポートする取り組み「移住婚」。過疎化に喘ぐ富山県・氷見市と、移住者は多いが定住率の低い沖縄県を舞台に、"移住したい"独身女性と"お嫁に来て欲しい"独身男性を追う。一方、シニアの婚活も活発になっている。コロナ禍を機に、独身でいることへの不安を感じ、パートナーを求めるシニア層が急増したのだ。中には死別や離婚などを経験しているシニアも多い。取材を進めると、子どもの反対や相続などの根深い課題も...。「自分らしく、幸せになりたい!」一歩を踏み出した男女の最新"婚活"事情を通して、日本社会の今を見つめる。
今年8月、世界進出を発表した作業服大手の「ワークマン」。2027年の台湾への出店を皮切りに、いよいよ世界へと乗り出す。そんな、ワークマン躍進の立役者が、土屋哲雄専務だ。「ワークマンプラス」「ワークマン女子」「ワークマンプロ」と次々と新たな業態を生み出し、空白地帯を開拓して業績を伸ばしてきた。797億円だった売上は、わずか5年で約1698億円と倍以上に拡大。土屋専務が打ち出す方針は、「仕事の期限やノルマを設定しない」や、加盟店を疲弊させない「ホワイトフランチャイズ」などユニークなものばかり。あのトヨタ自動車からも講演の依頼を受けるなど注目を集めている。そのワークマンは9月、「デザイン性だけでも売れる店」を標榜した新たな業態「ワークマンカラーズ」を銀座に出店。さらに、キャンプブロガーでワークマンのアンバサダーを務めていたサリーさんを社外取締役に迎えるなど、これまでにない戦略を打ち出している。はたして、快進撃は続くのか?ワークマンの新たな挑戦に迫る。
地球温暖化による気温の上昇で、国内で生産する農水産物の収穫量や品質に影響が出始めている。海水温の上昇で、水産資源も漁獲量の減少による価格高騰など、食卓にも大きな影響が出ていた。気候変動にどう適応していくのか。魚種変化に対応しようと、動き出したのが人気鮮魚チェーン「角上魚類」。安くて新鮮、うまい魚を求め、北上する魚を追って腕利きバイヤーたちが東北そして北海道へ向かった。一方、温暖化を逆手に日本では珍しい南国フルーツに挑戦する生産者も現れた。日本一のみかんの産地、和歌山県で新たに手掛けるのが「世界三大美果」といわれる「アテモヤ」。ふるさと納税の返礼品にも選ばれ、東京に売り込みをかける。果たして、地域を救う救世主になれるのか・・・。
いまやグループの売上高が3兆円規模となったサントリー、その創業は1899年(明治32年)。創業者・鳥井信治郎氏の「やってみなはれ」精神を受け継ぎ、飲酒・飲料の新たな文化を創り続けてきた。そのサントリーは今年大きな節目を迎えている。ウイスキー事業の着手から100年、一度撤退したビール事業は再挑戦から60年。そしてワインの本場フランスでは、当時珍しかったM&Aによる老舗ワイナリーへの経営参画から40年が経つ。売上高の半分を海外事業が占める、グローバル企業へと変貌を遂げたサントリーが次の時代へ向けスタートする新たな取り組みとは。そのカギを握るのが、国内の酒類事業を束ねる事業会社の社長・鳥井信宏氏。鳥井信治郎氏の曾孫として"創業家のDNA"を受け継ぐ人物で、グループトップへの就任が有力視されている。サントリーはこれまで続いてきた創業の精神を次の世代にどう託そうとしているのか、鳥井信宏氏を始め「受け継ぐ者たち」それぞれの挑戦を追う。
経営危機に陥っているビッグモーター。今年、保険金の不正請求問題や店舗周辺の街路樹を意図的に枯らすなど相次ぎ不祥事が発覚した。問題発覚後の8月、中古車販売は例年より80%も減少。現在も毎月赤字が続いている状況で、財務状況が悪化している。1976年に前社長の兼重宏行氏が山口県岩国市で創業したビッグモーター。中古車を消費者から直接買い取り、店舗の広大な敷地にクルマを展示・販売するスタイルで規模を拡大。さらに、強みとしたのが車検や板金・塗装から損害保険まで、車に関する"ワンストップサービス"。その後、全国250店舗、従業員約6000人を抱え、売上高は約6000億円へと急成長を遂げ、業界トップに上り詰めた。しかし、いま存続の危機に立っている。兼重前社長の辞任後、新たなトップに就任した和泉伸二社長にメディアとして初めて密着。ガイアのカメラだけが見たビッグモーターの闇とは―。そして和泉氏は果たして、その闇に潜む"膿"を全て出し切ることはできるのか。舞台裏を徹底追跡する。
「SDGs」とは、2015年9月に国連サミットで採択された「持続可能な開発のための17の国際目標」のこと。しかし、こうした目標が掲げられる前から課題の解決に挑み続ける日本人がいる。彼らが取り組むのは17の目標の1つ「つくる責任・つかう責任」、具体的には再生利用などを通じて廃棄物の発生を削減すること。形が悪い、傷があるなどの理由で、野菜や果物が捨てられる「食品ロス」に立ち向かう木村尚子さん。日本だけでも年間29億着が供給され、その半分が捨てられるという「衣服ロス」に挑む山本昌一さん。捨てられるものに新たな価値を見出し、ビジネスを通じて廃棄を減らしてきた。ガイアのカメラが見つめてきた先駆者たちの取り組み。彼らがいま新たな挑戦に動き出していた。
誰にとっても「ひと事ではない」時代が迫っている。「認知症」の高齢者は、厚生労働省などの推計で、来年には約700万人、およそ5人に1人になるとされる。さらに65歳以上の高齢者層がピークになる2040年には、46.3%が認知症になる可能性を指摘されている。そんな中、独自の取り組みを行うのは、岩手県にある「銀河の里」という介護施設。ここでは、認知症の高齢者一人一人ととことん向き合い、それぞれの思いを受け止めようとしている。一方、各企業も様々な形で、認知症時代に挑む。製薬大手の「塩野義製薬」は、「家電」を開発し、認知症にアプローチしようと試みる。果たして、どんな家電なのか?認知症を、特別なものではなく、向き合う時代へ...そのヒントを探る。
「西武園ゆうえんち」を始めレジャー施設の再生や開発を手がけてきた「刀」。ユニバーサル・スタジオ・ジャパンをV字回復させたことで知られる森岡毅さんが率いる会社だ。武器は、数学を駆使した独自のマーケティング術。リスクを徹底予測し、採算が確実にとれるギリギリの投資ラインを見極め、成功の"勝ち筋"を作っていくという。そんな「刀」がいま、低成長が続くニッポンを元気にしようと、各地でテーマパークの再生・開発を進めている。長崎では「ハウステンボス」の大リニューアルの指揮をとり、沖縄では"やんばる"の自然を生かした「巨大テーマパーク」を新たに開発。そして東京では、閉館したショッピングモールを改装し、世界初の「体験型テーマパーク」を生み出そうとしていた。共通するのは、"眠れる資産"を生かした事業であること。日本全国に存在する、活用しきれていない施設やスペースを有効利用して持続可能なビジネスを創り、地域、ひいてはニッポン全体を元気にしていこうというもの。独自の手法を武器に成功へと導いていくことはできるのか?「刀」の壮大な挑戦と野望にガイアのカメラが迫った。
ニッポン人が抱える大きな健康課題。それは塩分の摂りすぎだ。高血圧のリスクが高まるとされ、脳梗塞や心筋梗塞などさまざまな疾患を引き起こす可能性が指摘されている。日本人の1日当たりの食塩摂取量は20歳以上の男性が10.9g・女性が9.3gで(厚生労働省調べ)WHOの目標量1日当たり5.0g(2012年)の約2倍。SDGsの第3番目の目標「すべての人に健康・福祉を」にも該当する、食生活上の大きな課題だ。「減塩」をどう進めるのか?日本では現在、食品メーカーなどの減塩・無塩食品はこの5年間で1400億円市場に成長している。この「減塩」市場に食品メーカーとは全く異なるアプローチで挑む意外な企業が現れた。ビール大手のキリンだ。食品や飲料ではなく新たな「食器」を開発して参入するという。アルコール飲料が主力のキリン。「減塩」市場に向けてどんな「食器」を世に出すのか?「イノベーションが起きにくい」と指摘されてきた日本の大企業に、一石を投じるチャレンジとなるか?独占取材で追う。
いまや生活には欠かせなくなったネット通販。コロナ禍に利用者が急増した結果、家庭に届けられる宅配荷物は年間50億個以上に膨れ上がった。即日配送サービスや「送料無料」サービスで消費者の利便性が高まる一方、再配達が頻発するなど配送ドライバーの仕事量は大幅に増えている。そんな物流業界がいま、危機を迎えていた。これまで人手不足や長時間労働が常態化していたことから猶予されてきた運送業だが、今年4月からは「時間外労働の上限規制」が適用されることに。労働時間を短縮すれば、運べる荷物も減少してしまうため、「物流2024年問題」として懸念されていて、「2030年度には今の荷物量の34%が運べなくなる」という試算も...。企業間物流で最大手のセイノーホールディングスは、「働き方改革」と「大量物流」の両立を目指して、これまでのオペレーションを一気に見直そうと奔走していた。しかし、改革の真っただ中に能登半島地震が発生してしまった。日本の物流は支えられるのか、激変する運送業界の最前線に密着した。さらに、消費者に荷物を届ける宅配業者の戦いを追った。
4年に1度開かれるスポーツの祭典、オリンピック。今年はフランス・パリを舞台に7月に始まる。トップアスリートたちがメダルの栄光に挑む一大イベント、しかしその場に立てるのは激しい競争を勝ち抜いた者だけ。そして、代表の座を勝ち取ろうとしのぎを削る選手たちと二人三脚で「パリで勝つ!」ため闘っているのがスポーツメーカーだ。全世界が見守るオリンピックはメーカーにとっても重要な舞台だ。活躍した選手が使った、ユニフォームやシューズ、そして水着やラケットといった用具は、消費者からも大きな注目を浴びるため、メーカーにとっても負けられないアピールの場となる。アスリートに寄り添い、最新技術で記録を支える日本企業の闘いにガイアのカメラが独占密着する。
2024年4月1日から時間外労働の上限規制が始まる...いわゆる2024年問題。そこで危急の対策を迫られているのが、トラックなどの物流業界や地域の足となるバス・タクシー業界だ。コロナ禍を経て経済が回復するなかで浮き彫りとなった人手不足に、一層拍車がかかるかもしれないこの新規制に、どう立ち向かうのか?岡山県の公共交通の雄「両備グループ」が打ち出した対策が「宇宙一本気(マジ)な乗務社員採用大作戦」、この画期的な取り組みは業界を救えるか?一方のタクシー業界では、徳島県のITベンチャー「電脳交通」が開発した配車代行サービスが、いま注目を集めている。徳島市内のオペレーションセンターから、土地勘の全くない全国のタクシー会社の顧客へ迅速に配車を手配するというもの。「電話が繋がらない...」「30分以上待たされた...」運転手不足がもたらす、苦情が絶えない地方の小さなタクシー会社にとって、このシステムは打開策となるのか?
「100年に一度」の再開発が話題となっている渋谷の隣町・原宿でも、今、新たな街づくりが進められている。4月17日(水)に神宮前交差点の一角に開業する、大型商業施設「ハラカド」。テナントに入るのは、"若者の街"原宿には似つかわしくない、銭湯、雑誌の専門店など。まるで、時代に逆行するかのような計画を主導するのは、東急不動産だ。東急が渋谷の開発を進めているのは有名な話だが、実は原宿の開発にも力を入れているのだ。番組では、ハラカドの目玉施設として、「銭湯」の新設を託された、東京・高円寺にある老舗銭湯の3代目の取り組みやスマホ世代の若者たちに雑誌の魅力を伝えようと画策する、書籍取次会社のユニークな挑戦に密着。"竹の子族"や"竹下通り"に"裏原宿"、流行の発信地として時代を創ってきた原宿。新たな歴史を生み出そうと始まったプロジェクトを通して、令和時代の街づくりを見ていく。
日本経済の大動脈である高速道路には現在852ヵ所のサービスエリア・パーキングエリアが整備されている。ガイアの夜明けはそんな休憩施設をNEXCO東・中・西日本が進化させる取り組みを民営化直後から追い続けてきた。今や綺麗なトイレは当たり前、温泉や宿泊施設なども充実。そこでしか買えない限定グルメを始め、常に新たなサービスを提供するサービスエリア・パーキングエリアは、今や魅力ある旅の最終目的地にもなっている。「駅ナカ」ならぬ「道ナカ」として注目されるサービスエリア、その可能性と発信力をいかし、地域の魅力ある食材を広めようと奮闘する料理人や、これまでにない新しいサービスの展開を目指す人たちの取り組みに密着する。
町について回るイメージがある。それがネガティブなものなら、覆していくのは容易なことではない。東京からほど近い観光地、栃木県・那須塩原市。1990年代には、「首都機能移転」の候補地として大きく取り上げられたが実現はしなかった。「何もしなければ間違いなく衰退するギリギリのところ」そう嘆く。市長は職員を民間企業に送り、新しい那須塩原の姿を描こうと動き出した。一方、南海トラフ地震が発生すれば、34メートルの大津波が予測される高知県・黒潮町。町は防災を掲げた町づくりに挑む。そんな中、ユニークな手法で、町の将来を模索する試みが始まっていた。鍵を握るのは、なんと「缶詰」だった。町のイメージを覆し、未来に繋げるために奔走する人々の姿を追う。
少子高齢化、人口減少の日本にとって、数少ない成長エンジンと期待されているインバウンド。コロナ前、日本を訪れた観光客は約3200万人。しかし、世界では、フランスが人口約6800万人に対して約8930万人ものインバウンドを受け入れるなど日本の伸びしろは小さくない。そうした中、コロナ禍からの回復を受け、ANAグループが新たに始めたエアラインが「AirJapan」だ。ターゲットは東南アジアのインバウンド客、フルサービスキャリアでもなく、LCCでもない「第3のジャンル」への参入となる。「AirJapan」の狙いは、迎え入れた外国人を地方へと呼び込むこと。かつてANAで「地方再生請負人」と呼ばれた峯口秀喜社長の戦略は成功するのか。一方、一般人には縁遠い存在のビジネスジェット。その間口を、価格破壊で広げようとする新たな会社が誕生した。西久保愼一さんが立ち上げたマイクロジェットだ。西久保さんはスカイマーク社の元社長。経営破綻を機に表舞台から姿を消し、隠居状態だった。そんな西久保さんを突き動かしたのは、航空大卒の若きパイロットたち。再び航空業界に舞い戻る決断をした西久保さん、これまでにないビジネスジェットを創ろうと奔走していた。新たな市場を切り拓こうと動き出した「異色のエアライン」に密着する。
メード・イン・ジャパンの「家電」が世界を席巻した時代から四半世紀。小さな家電メーカーが、独自の道で勝負をかけようとしている。東京・台東区にある「シリウス」は、社長の亀井隆平さんを含めて、わずか17名の中小企業。「今ないものを作る」を掲げ、ヒット商品を開発してきた。実は亀井さんは、「三洋電機」の元社員。かつて画期的な製品を生み出してきた三洋電機は、2011年にパナソニックの完全子会社になり消滅。人一倍、愛社精神が強かった亀井さんは、三洋電機のものづくりの精神を受け継ぎ、奮闘している。そんな亀井さんが、「世界中で売りたい」と心血を注ぐ新製品の開発に密着。"ニッポン家電"は、再び世界へ羽ばたけるのか?小さな家電メーカーの挑戦を追った。
日々の生活で何気なく出しているゴミ。1人当たり1日880グラムのごみを出していて、日本全体にすると年間4034万トンにもなる。その処理には1人1万7000円、全国で2.1兆円もの税金が投入されている。しかし、処理費用以上に深刻な問題が迫っていた。日本各地のごみ処分場が20年ほどで限界を迎え、ごみが行き場を失うとされているのだ。その対応策として今、「ごみの分別」が求められているが、一方で収集作業員が深刻な人手不足という問題も抱えていて、「ごみ問題」は刻一刻と深刻さを増している。「プラスチックの分別」がスタートした東京・大田区。収集作業が増える中、人手不足に悩んでいた。そこで、ごみ削減とごみ収集の効率化によって問題を解決しようと立ち上がった、ある鉄道会社を追う。また、日本以上にごみ問題が深刻なのが、急激な経済成長の真っ最中にある東南アジアだ。「スモーキーマウンテン」と言われる「ごみ山」が街のいたるところにあるフィリピンで、日本のごみ処理業者が、問題解決に挑んでいる。日本とは違う環境の中、"捨てたらごみ、使えば宝"をモットーに奮闘する最前線に密着する。
海に囲まれた島国・日本が、いま「魚の獲れない国」となりつつある。漁業・養殖業の生産量は1984年をピークに右肩下がりを続け、2021年には最盛期の3分の1以下にまで落ち込んだ。乱獲と気候変動などの影響とされる水産資源の枯渇は、日本のみならず世界的な問題になっている。そうした「海の危機」を救う技術と注目されているのが革新的な魚の養殖だ。近畿大学はブリとヒラマサの交雑種「ブリヒラ」にアセロラを含んだ飼料を与えることで、品質保持能力を高めた「アセロラブリヒラ」を開発し市場に投入する。岡山理科大学は、真水に特殊な粉末を加えることで、淡水魚も海水魚も育てることができる「好適環境水」を開発。高級魚「クエタマ」や「タマカイ」の陸上養殖に世界で初めて成功した。衰退が懸念される日本の漁業・水産業を持続可能なものにしようと奮闘してきた、先駆者たちの新たな挑戦に密着する。
世界で航空宇宙分野の競争が激化するなか、日本も新たな時代の基幹産業として育成・強化が急がれている。この分野で日本を代表するのが、数々の国家プロジェクトを手掛ける三菱重工。JAXA(宇宙航空研究開発機構)主導の次世代大型ロケット「H3」は初号機の打ち上げ失敗後、徹底的な原因究明が行われ、再挑戦の打ち上げをなんとか成功させた。しかし、2008年、半世紀ぶりに始まった三菱重工のジェット旅客機開発プロジェクト(三菱航空機MRJ)は、6度の納入延期を経て2023年2月に計画そのものが中止となった。この間、約1兆円の開発費と15年の歳月を費やすことに。航空機産業のすそ野が広く、大小多くの国内メーカーからも大きな期待を集めていただけに、関係者からは惜しむ声が後を絶たない。そうしたなか経産省は今年3月、旧MRJの成果と課題の検証を踏まえて、新たな完成機開発に向けた新戦略を打ち出した。今後の航空機分野の需要予測を元に「ゲームチェンジの機会が訪れた」と、2035年を目途に国産旅客機開発に向けた技術開発と国際連携を進めるという。日本企業の技術力に対する信頼性を揺るがしかねないMRJからの撤退。今回の計画では、その失敗をどう総括し、新たな戦略にどう生かそうとしているのか。キーパーソンの証言などから、日本の航空宇宙産業の未来を探る。
阪神淡路大震災から来年で30年を迎える淡路島。甚大な被害を受けた街は、人口減少が続き「消滅可能性都市」にも認定されていた。そんな淡路島がいま、"沸騰"している。人材サービス大手のパソナグループが本社機能の一部を移転。多くの社員が移住する一方、新たなレジャー施設を次々にオープンさせ、関西の一大観光スポットに変貌させている。さらに、島内で様々な宿泊施設も開業しているパソナは、来年開催される大阪・関西万博を見据えて、インバウンドや富裕層向けの大型ホテルの建設にも着手していた。そして、地方の遊休地に飲食店を展開するバルニバービも淡路島に進出。何もなかった場所に、地元の食材を使った新たな飲食店街をつくり島の内外から客を呼び寄せている。かつて、衰退の一途を辿っていた淡路島を開拓する、企業と"地方再生請負人"の挑戦を追った。さらに、番組案内人の松下奈緒が淡路島で、パソナグループの南部靖之代表とバルニバービの佐藤裕久会長を取材。その戦略に迫った。
終わりの見えない「物価高騰」。歴史的な賃上げが広がっているものの、物価を反映した「実質賃金」は過去最長26カ月連続マイナスとなっていた。さらに、秋以降も値上げラッシュが見込まれていて、生活は苦しくなるばかり。そうした中、話題の激安スーパー「トライアル」が、24時間営業の"コンビニ型店舗"の出店を進め、お得な総菜の開発を急いでいる。一方、"和のこだわり商品"が人気の高級店「久世福商店」は、物価高の波に押され一度は値上げを行うも、「客離れ」により方針転換。一斉値下げに踏み切った。そして今、新たに"都市型小型店"をオープンさせ、客層の拡大を図っている。"新たな需要"を模索しながら、生き残りをかけて奮闘する舞台裏に密着する。
「誰一人取り残さない」ことを誓った世界共通の目標「SDGs」。その根幹をなす概念として重要視されているダイバーシティ(多様性)に"強い信念"で取り組むスタートアップ企業がある。岩手県に本社を置くスタートアップ企業「ヘラルボニー」。知的障害のあるアーティストとライセンス契約を結び、2000点を超えるアートのデータを活用した商品の企画や販売を手掛けている。共同で創業したのが双子の兄弟、松田崇弥氏と文登氏。2人が会社を立ち上げたきっかけには、4歳年上の兄の存在がある。兄の翔太氏には、自閉症という先天性の障害があった。2人は言う、『彼はもちろん、笑います、悲しみます、怒ります、そして、涙を流します。しかし、兄はよく「可哀想」と表現されることがありました。同じ感情を抱いているにも関わらず、なぜ「可哀想」なのだろう』幼い頃からの疑問を胸に、障害がある人たちに関わる仕事がしたいと起業した。「豊かな感性」「繊細な手先」「大胆な発想」「研ぎ澄まされた集中力」...障害者の無数の個性を「異彩」ととらえ、福祉を起点に新たな文化をつくることを目指した。今、その「ヘラルボニー」にはダイバーシティ経営に取り組む大手企業などから、協業の申し入れが後を絶たない。さらに今年、パリに拠点を設け世界へ打って出る。果たして、2人の取り組みは、世界へと「異彩」を放つことができるのか。
元日の大地震から立ち直ろうとする途上にあった能登地方を、今度は集中豪雨が襲った。震災以降、番組が取材しきた能登の人々や地元信用金庫の現状を追った。また、「異常気象」が「日常」になりつつあるなか、先日は東京都心でも浸水被害が発生するなど、各地で危険性が高まっている。そんな豪雨に立ち向かって、災害を未然に防いだり、被災者の安全を守ったりするために奮闘する人たちの姿を追った。家屋や店舗・工場など様々な建物の浸水被害を防ぐため、自動車部品などを手掛ける創業100年を超える老舗企業が対策グッズを開発。さらに、10年以上前から番組が追い続けてきた、特殊な救命ボートを開発する熱血漢の闘いも続いていた。すでに東京消防庁などが導入している救命ボートだが、様々な条件の土地で街を襲う水害に直面し、人命を守るために大幅改良を決心。新たな発想で取り組む開発現場に密着する。