「古事記」の冒頭で、神々により最初に創られたと記され、「日本のはじまり」と伝えられる淡路島。天地創造の神話の舞台であり、海人たちの優れた航海術と豊かな食材で王権や都を支えてきたこの島は、2016年に「日本遺産」に認定されている。 そんな歴史と食の物語に彩られた魅力あふれる土地・淡路島を “じょんのび”な旅人、ナタリー・エモンズが訪れる。世界一の大きさを誇る“うず潮”の秘密に感嘆し、そこで育まれた絶品の鯛に舌鼓。さらに今、ある極上の食材によって、新たな食文化が花開いていることを知る。そして祭りに参加した彼女が出会ったのは…。 美しい風景の中で、悠久の歴史と新たに花開く文化を体感する。
美しい町並みが広がる津和野には「津和野百景図」が残されている。幕末期の津和野の風景や人々の暮らしぶりを100枚の絵にしたものだ。描かれた当時と現在を対比させたストーリーとして2015年に「日本遺産」に認定されている。古き良き伝統が残る津和野をナタリー・エモンズが訪れる。千本鳥居が壮観な太鼓谷稲成神社。江戸の名残を色濃く残す殿町通り。日本庭園の広がる郷土料理の店では“うずめ飯”なる名物を味わう。さらに、百景図に描かれた日本一の清流・高津川で天然の鮎漁に挑戦。そこで育った天然鮎もたっぷりと味わう。昔と今が交差するこの町で懐かしい日本の暮らしを体感していく。
美しい町並みが広がる津和野には「津和野百景図」が残されている。幕末期の津和野の風景や人々の暮らしを100枚の絵にしたものだ。描かれた当時と現在を対比させたストーリーとして2015年に「日本遺産」に認定されている。古き良き伝統が残る津和野をナタリー・エモンズが訪れる。 豊かな自然の中で稲刈りや栗拾いを体験、採れたての栗は地元のレシピでおいしい栗料理に。また、質が良く丈夫で1000年持つといわている石州和紙の手すきにも挑戦。石州和紙でつくられた大蛇が豪快に舞う、伝統の石見神楽を見学に行くと、ナタリーさん舞い手としてスカウトされる。ダンサーとしての経験も長いナタリーさん、果たしてどんな舞いを披露してくれるのか…
高岡は江戸時代に加賀前田家によって開かれた城下町。前田家2代当主利長の病死後は町民によって文化が興り受け継がれてきた。職人や商人が中心となり高岡を日本海側きっての商工業都市へと成長させた。町には今も、町民の歩みが色濃く残っており、2015年に「日本遺産」に認定されている。 そんな高岡をダンテ・カーヴァーとサヘル・ローズが訪れる。美しい格子造りの家並みが残る高岡鋳物発祥の地を歩き、高度な技術を代々受け継ぐ鍛金職人の技に驚く。職人魂の象徴である高岡大仏や未来に羽ばたく若き職人との出会い。さらには北前船がもたらした富山湾の宝石・シロエビや、極上の昆布、高岡の新しい名物料理に舌鼓。町民の心意気と職人魂を体感する。
400年前まで、海に浮かぶ島々であった倉敷。干拓して栽培された一輪の綿花から始まる繊維産業は、倉敷を「日本一の繊維のまち」へと成長させた。その結果、伝統的な商家群と近代化を象徴する洋風建築が調和する美しい町並みが誕生した。繊維のまち倉敷は、2017年に「日本遺産」に認定されている。 そんな倉敷をナタリー・エモンズが旅していく。中心地、美観地区を歩けば、古い商家の白壁と柳並木がつくる美しい景観にうっとり。倉敷川名物の川舟流しでは、江戸時代の人々の営みに時間を忘れ、想いを馳せる。花火のように美しい郷土料理「祭り寿司」や、岡山名物の桃をたっぷりと使った桃パフェも堪能。また、北前船の往来で栄えた玉島地区では、繊維産業の礎となった綿花の収穫や糸作りも体験。さらに、倉敷の歴史を動かした大原家設立の大原美術館を訪ね、世界的な名画の数々と出会っていく…
400年前まで、海に浮かぶ島々であった倉敷。干拓して栽培された綿花から始まる繊維産業は、倉敷を「日本一の繊維のまち」へと成長させた。そして伝統的な商家群と近代化を象徴する洋風建築が調和する美しい町並みを創り出した。繊維のまち倉敷は、2017年に「日本遺産」に認定されている。 旅をするのは、ナタリー・エモンズ。 最初にめざしたのは倉敷市玉島。かつては北前船の寄港地として栄え、現在も港町として瀬戸内の海の幸を集めている。地元の魚市場を訪れると、名物の鰆を見事にさばく魚屋さんの技に、目を丸くするナタリーさん。倉敷市児島では、繊維の町ならではの「帆布」や「ジーンズ」に触れ、あらためて綿花がもたらしたもの大きさを知ることに。また、倉敷の一大産業である学生服の歴史を伝える資料館を訪ねると、学生服の試着コーナーを発見。日本の学生服をナタリーさんが初めて試着、その仕上がりやいかに…? 瀬戸内海が一望できるお寿司屋さんでは、きっぷのいいご主人が握る絶品のお寿司に舌鼓。 倉敷の歴史と文化、その魅力をナタリーさんが存分に堪能する。
和歌の浦は、和歌山市南西部の河口に広がる干潟を中心に、和歌浦湾を取り巻く景勝地。万葉の時代に美しい情景が和歌にうたわれ、和歌の聖地となった。その絶景は、いつの時代も人々を魅了し、様々な芸術を育んできた。絶景の宝庫、和歌の浦は2017年に日本遺産に認定されている。 そんな和歌の浦をナタリー・エモンズが旅する。最初に訪れたのは和歌の浦の干潟。刻一刻と表情を変える美しい姿に時を忘れ、見入るナタリー。また、和歌の浦に魅了され歌を残した2人の偉人、菅原道真と豊臣秀吉、それぞれにゆかりの和歌浦天満宮、和歌山城を訪ね、当時の2人の境遇に思いを重ねる。 さらに、地元で人気の名店では、和歌山名産の太刀魚や秋の味覚を味わう。
和歌の浦は、和歌山市南西部の河口に広がる干潟を中心に、和歌浦湾を取り巻く景勝地。万葉の時代から美しい情景が和歌にうたわれ、和歌の聖地となった。その絶景は、いつの時代も人々を魅了し、様々な芸術を育んできた。絶景の宝庫、和歌の浦は2017年に日本遺産に認定されている。 そんな和歌の浦の絶景と名産品をナタリー・エモンズが旅する。 和歌山と言えば“みかん”。中でも有田みかんは生産量日本一。石段畑を訪ね、ナタリーさん、初めてのみかん狩りに挑戦。二里ヶ浜では、江戸時代から続く老舗のしらす屋で、釜揚げのしらすづくりを体験した。さらに、絶景で知られる紀三井寺を参拝。231段の階段を登り、その上にそびえ立つ日本一大きいとされる千手観音像の目の高さから和歌の浦を眺める。絶景の宝庫と呼ばれる景勝の地をめぐり、海の幸、山の幸を存分に味わう和歌の浦の旅。
戦国時代が終わると、城郭・社寺建築のための木材需要が一気に高まり、全国的な森林乱伐がもたらされた。森林資源が地域の経済を支えていた木曽谷は江戸時代初期に森林資源の枯渇という危機に陥る。尾張藩は保護のため木の伐採を禁じたため、木曽谷の人々は新たな地場産業に暮らしの活路を見出した。江戸時代後期、彼らが生み出した木曽漆器などの特産品は、宿場から木曽路を辿り全国に広められた。山とともに暮らしがあった木曽路は2016年、日本遺産に登録された。 そんな木曽路を旅するのはダンテ・カーヴァーとサヘル・ローズ。まずは山深い中山道を歩き、江戸時代の雰囲気を残す宿場町で五平餅をいただく。木曽路が誇る伝統工芸品、手挽きの木櫛の職人技に驚き、山間の食生活を支えたすんきと手打ちそばに舌鼓。さらに、人々と寄り添って生きた木曽馬との出会い… 山と共に生きる人々の暮らしを体感する。
大分県の耶馬渓は、川が溶岩台地を侵食した奇岩の渓谷。石柱の断崖、岩窟、滝、巨石が大パノラマをつくっている。その深く神秘な地形は伝説と祈りの場所となり、山水画のような風景は文人画人の憧れでもあった。人々は長い時間をかけて渓谷に寺院や石橋、庭園をつくり、それらを回遊路でつないだ。やがて、耶馬渓は一本の山水絵巻に喩えられるようになる。そんな耶馬渓は2017年に日本遺産に認定されている。 今回は紅葉に染まる耶馬渓をナタリー・エモンズが旅する。 最初に訪れたのは、耶馬渓随一の名所、一目八景。切り立った奇峰に八方を囲まれ、一度に八つの景色を楽しむことができる。岩窟の寺院、羅漢寺では、五百羅漢をはじめとした約二千体もの石仏と出会う。それぞれ表情の異なる石仏の中に、必ず一人は知り合いの顔を見出すことができるという。また、この地方が発祥とされるハモ料理を味わい、最後に耶馬渓の美しい紅葉を眺めながら、ゆったりと露天風呂に浸かる。 遊覧・観光の長い歴史を持つ、絶景の地のじょんのび旅。
大分県の耶馬渓は、川が溶岩台地を侵食した奇岩の渓谷。石柱の断崖、岩窟、滝、巨石が大パノラマをつくっている。その深く神秘な地形は伝説と祈りの場所となり、山水画のような風景は文人画人の憧れでもあった。人々は長い時間をかけて渓谷に寺院や石橋、庭園をつくり、それらを回遊路でつないだ。やがて、耶馬渓は一本の山水絵巻に喩えられるようになる。そんな耶馬渓は2017年に日本遺産に認定されている。 前回に引き続き、紅葉に染まる耶馬渓をナタリー・エモンズが旅する。 最初に訪れたのは、断崖と渓流が織りなす絶景の地、競秀峰。福沢諭吉はこの景観を開発から守るため、私費を投じて土地を買い上げた。青の洞門は、岸壁沿いの危険な道から人々を守ろうと、禅海和尚が30年かけて掘ったトンネル。岩肌に残る無数のノミ跡から和尚の想いを知るナタリーさん。また、耶馬渓の温水が育むすっぽん、名水でつくられる人気の焼酎を味わう。さらに、ふもとの町では和傘づくりの工房を訪ね、伝統の技に触れる。長い遊覧の歴史を持つ、絶景の地のじょんのび旅。
“じょんのび”な旅人、ナタリー・エモンズさんが2018年に訪れた日本遺産の地を振りかえる。 「古事記」の冒頭で神々により最初に創られたと記され、「日本のはじまり」と伝えられる淡路島では、世界一の大きさを誇る“うず潮”に間近で遭遇し感嘆。美しい町並みが広がる津和野では「津和野百景図」が残されており、千本鳥居が壮観な太鼓谷稲成神社を訪れる。「日本一の繊維のまち」倉敷では、川舟流しを体験。江戸時代の人々の営みに時間を忘れ、想いを馳せる。和歌の浦は和歌山市南西部の河口に広がる干潟を中心に、和歌浦湾を取り巻く景勝地。和歌の聖地でもあり、絶景の宝庫とも呼ばれる和歌の浦を旅する。
仙台藩の初代藩主・伊達政宗は、62万石の城下町を築き、「伊達」という粋で豪華な文化を育んだ。伊達な文化は政宗だけに留まらず、時代を重ねるにつれ後の藩主に、さらには仙台から全国へ、そして武士から庶民にまで、さまざまな方面へ広がり定着し、熟成を加えていった。政宗ゆかりの伊達な文化は2016年に日本遺産に認定されている。 そんな伊達な町「仙台」を“じょんのび”な旅人、ナタリー・エモンズが訪れる。伊達政宗が眠る瑞鳳殿を訪れ、黒を基調に金や鮮やかな彩色を施された派手な霊廟に驚く。「松川だるま」は一般的な赤いだるまではなく、赤に加え青を塗り、金粉をあしらった派手なだるま。そのだるまの絵付けに挑戦!「仙台平」と呼ばれる袴地は、藩主や皇族に贈与されるほどの高級絹織物。仙台平を扱う呉服店を訪ね、大正ロマンの雰囲気が漂う女性用の袴を身に着ける。食通とも言われていた政宗が広めた「仙台味噌」を使った名物牛タンや炙り金華〆さばに舌鼓。さらに、伝統の工芸品、「仙台箪笥」を使った日本料理店では引き出しから料理が出てくるなど、粋な仕掛けと色鮮やかな料理にご満悦。最後は政宗が整備して通った「秋保温泉」を訪ね、ゆったりと湯に浸かる。政宗が育んだ粋な文化に身を浸すじょんのび旅。
仙台藩の初代藩主・伊達政宗は、62万石の城下町を築き、「伊達」という粋で豪華な文化を育んだ。政宗ゆかりの伊達な文化は2016年に日本遺産に認定されている。その政宗が魅了され、何度も訪れた場所があった。それは日本三景の一つ松島。今回も“じょんのび”な旅人、ナタリー・エモンズが松島を訪れる。 まずは遊覧船に乗り、大小260もの島々が織り成す絶景を海から見渡す。政宗にゆかりの深い在城島と千貫島を間近で見て感動。次に政宗が豊臣秀吉から拝領した茶室を訪ね、抹茶とずんだ餅を味わう。松島のシンボル五大堂では赤い透かし橋を渡り、少し緊張。さらに、伊達家の菩提寺「瑞巌寺」では政宗がこだわり抜いたという、煌びやかな空間に驚愕。そして、松島名物、今が旬の牡蠣を酒蒸しとフライで味わい、舌鼓。最後に、政宗が西洋のモチーフを取り入れた霊廟「三慧殿」を訪れる。風流を愛した政宗、そのゆかりの松島を堪能するじょんのび旅。
源頼朝が武家政権の都として開いた鎌倉。武家の趣向に合った禅宗の寺院が立ち並び、江戸時代には信仰と遊山の地として賑わった。さらに明治時代以降はリゾート地として政財界の要人や多くの文人たちが訪れるようになる。鎌倉はさまざまな歴史遺産や自然の要素がモザイクのように組み合わさった特別な町となっている。 そんな鎌倉は2016年に日本遺産に認定されている。 今回はナタリー・エモンズが鎌倉のまちを旅する。 最初に訪れたのは、誰もが知る鎌倉の名所、鎌倉大仏。与謝野晶子が「美男におわす」と詠んだその表情をしかと確認。鎌倉五山のひとつ、円覚寺では武士の心を鍛えた座禅に挑戦。無心になることをめざしたナタリーさん、果たして悟りの境地に辿りつけたのか… さらに、古くから寺院で食されていた精進料理の名店を訪ね、その豊かな味わいに舌鼓。ほかにも、庶民の信仰を集める銭洗い弁天、鎌倉文士の資料を集めた文学館や多くの作家が通ったてんぷら屋、年に一度の祭りで湧く長谷寺を訪ねる。歴史と文化のまちをゆく「じょんのび旅」。
街の9割が山々で囲まれた飛騨高山。ここには「飛騨匠」と呼ばれる職人集団がいる。この飛騨匠の「木を生かす」技術や感性、実直な気質は古代から現代まで受け継がれ、飛騨高山の文化の基礎となっている。 市内には古くは江戸時代に飛騨匠が作りあげた社寺建築群や近代の大工一門の作品群、伝統工芸などが今も残されている。そんな飛騨高山は2016年に日本遺産に認定されている。 今回はナタリー・エモンズと日本文化に精通している作家の「ハコちゃん」こと岩下尚史が飛騨高山を旅する。 最初に訪れたのは、今も江戸時代の情緒が色濃く残る「古い街並み」。多くの観光客で賑わうこの場所で、名物の団子や手焼きせんべいに舌鼓。人力車に乗りながら、飛騨匠が作った街並みをじょんのびと観光。そして、江戸時代から続く酒蔵では、飛騨流の日本酒仕込みを見学。さらに、この旅でナタリーさんがどうしても行きたかった白川郷の合掌造りに大感激。職人が作り上げた圧倒的な建造物を間近で感じる「じょんのび旅」。
面積の9割以上が森林の飛騨高山。ここには「飛騨匠」と呼ばれる職人集団がいる。この飛騨匠の「木を生かす」技術や感性、実直な気質は古代から現代まで受け継がれ、飛騨高山の文化の基礎となっている。市内には飛騨匠が作りあげた社寺建築群や近代の大工一門の作品群、伝統工芸などが今も残されている。そんな飛騨高山は2016年に日本遺産に認定されている。 今回もナタリー・エモンズと日本文化に精通している作家の「ハコちゃん」こと岩下尚史が飛騨高山を旅する。まずは飛騨匠の傑作「高山祭」の屋台を見学。美しく精巧に作られた屋台に感激。そして宮大工、彫刻家、染め物職人と高山祭を支える職人たちの元へ。いにしえから伝わる技の数々に触れていきます。さらにナタリーさん、飛騨古川で毎年行われている、良縁を願う「三寺まいり」に着物で参加。匠たちが作り上げた飛騨高山の文化を間近で感じる「じょんのび旅」。
鶴岡市を中心とする庄内地方は旧庄内藩士が刀を鍬に替えて開拓した養蚕場をきっかけに、絹産地として発展してきた。今も養蚕から絹織物まで一貫工程が残る国内唯一の地となっており、街並みからは近代化の原風景を体感することができる。そんな鶴岡は2018年に日本遺産に認定されている。 今回はナタリー・エモンズとタレントで山形弁研究家のダニエル・カールが雪深い鶴岡を旅する。まず、鶴岡の象徴でもある羽黒山の雪に覆われた五重塔を訪ね、冬景色をたっぷりと味わうナタリー。続いて冬の鶴岡を代表する野菜、甘みのある雪中軟白ねぎの畑を訪ねると、そこにダニエルさんが。2人でねぎを収穫し、とりたての材料でねぎしゃぶ、ねぎの天ぷらなど、ねぎ料理を味わう。旧庄内藩士が開いた松ヶ岡開墾場やあつみ温泉を訪ね、最後はダニエルさんがぜひナタリーさんに味わってほしいという鶴岡の知られざる名物、天然とらふぐ料理を一緒にいただく。荒波に鍛えられたふぐのてっさ、てっちりなどを頬張り、その豊かな味わいに2人とも大満足。近代化の歴史に触れながら、雪国の温かさを知る「じょんのび旅」。
鶴岡市を中心とする庄内地方は旧庄内藩士が刀を鍬に替え開拓した養蚕場をきっかけに、絹産地として発展してきた。今も養蚕から絹織物の生産まで一貫工程が残る国内唯一の地となっており、街並みからは近代化の原風景を体感することができる。そんな鶴岡は2018年に日本遺産に認定されている。 前回に続き、ナタリー・エモンズとタレントで山形弁研究家のダニエル・カールが雪深い鶴岡を旅する。まずは雪に覆われた昔ながらの多層民家を訪ね、蚕と共に暮らしていた人々の生活を知る。続いて最上川を訪れ、ダニエルさんと一緒に雪見舟で川下り。山形名物の芋煮を味わいながら雪国の景観を楽しむ。そして料亭文化が息づく酒田では、現役の舞娘さんと一緒にナタリーさんが踊りに挑戦。さらにシルクの作業工程のひとつ手捺染の工場を訪問。その技術の高さに驚く。最後はダニエルさんがぜひナタリーさんに味わってほしいという鶴岡の冬の味覚、寒ダラを一緒にいただく。どんがら汁、鱈の醤油焼きに舌鼓。近代化の歴史に触れながら、雪国の温かさを知る「じょんのび旅」。
弘法大師空海ゆかりの札所を巡る四国遍路は、阿波・土佐・伊予・讃岐の四国を全周する全長1400キロにも及ぶ我が国を代表する壮大な回遊型巡礼路。1200年を超えて継承され、今なお人々により継続的に行われている。地域住民の温かい「お接待」を受けながら、供養や修行のため、救いや癒しなどを求めて弘法大師の足跡を辿る四国遍路は、自分と向き合う「心の旅」であり、世界でも類を見ない巡礼文化となっている。四国遍路は2015年に日本遺産に認定されている。 そんなお遍路の旅をするのはナタリー・エモンズと日本に40年以上も住んでいるケント・ギルバート。「お接待」という独自の文化にも触れながら、阿波の国・徳島の札所を巡る。途中、鳴門鯛や徳島ラーメンなどの名物グルメも味わい、また「藍染め」を体験し、徳島の伝統文化を体感する。札所から札所へと自分の足で歩きながら、自らと向き合う「じょんのび旅」。
弘法大師空海ゆかりの札所を巡る四国遍路は、阿波・土佐・伊予・讃岐の四国を全周する全長1400キロにも及ぶ我が国を代表する壮大な回遊型巡礼路。1200年を超えて継承され、今なお人々により継続的に行われている。地域住民の温かい「お接待」を受けながら、供養や修行のため、救いや癒しなどを求めて弘法大師の足跡を辿る四国遍路は、自分と向き合う「心の旅」であり、世界でも類を見ない巡礼文化となっている。四国遍路は2015年に日本遺産に認定されている。 そんなお遍路の旅をするのはナタリー・エモンズと日本に40年以上も住んでいるケント・ギルバート。前回に続き、阿波の国・徳島の札所を巡る。途中、名産品のそうめんづくりを体験したり、伝統の阿波踊りを習ったりしながら、徳島の歴史と文化を体感する。標高600メートルの太龍寺を経て、徳島最後の札所、薬王寺まで。自分の足で歩きながら、自らと向き合う「じょんのび旅」。
わずか140年前までは人の住めない荒野だった日本最大の扇状地「那須野が原」。明治時代の貴族階級は熱い志を胸に荒地を開拓し、農場や別荘を作った。彼らの願いは実を結び、かつての荒地には今、豊かな大地が広がっている。那須野が原は2018年に日本遺産に認定されている。 そんな那須を旅するのはナタリー・エモンズと工藤夕貴。まず2人が訪れたのは明治時代の面影を残す千本松牧場。動物と触れ合い、新鮮な牛乳を味わった後、向かったのは、この牧場を作った松方正義の別荘。西洋風の瀟洒なたたずまいに、往時の暮らしに思いを馳せる2人。いちご狩りや那須和牛のステーキを楽しみながら、地元の高校の珍しい「牛部」を訪ねる。日本一の牛を育てることに情熱を傾ける部員たちに、かつての貴族たちの姿が重なり合う。最後は塩原温泉郷を訪れ、熱い湯と料理に癒される。女性2人で巡る「じょんのび旅」。
わずか140年前までは人の住めない荒野だった日本最大の扇状地「那須野が原」。明治時代の貴族階級は熱い志を胸に荒地を開拓し、農場や別荘を作った。彼らの思いは実を結び、かつての荒地には今、豊かな大地が広がっている。那須野が原は2018年に日本遺産に認定されている。 前回に続き、そんな那須を旅するのはナタリー・エモンズと工藤夕貴。まず2人が訪れたのは明治の貴族、青木周蔵がこの地に建てたドイツ風の瀟洒な別荘。気品あふれる室内に古いピアノをみつけたナタリーさん、ピアノの腕を披露。続いて農家の直売所を訪ねると、工藤さんは新鮮な野菜を物色。自身でも菜園をつくり、食材や料理にはこだわりがあるという彼女、地元の食材で創作料理をつくろうと提案する。酪農と畜産の盛んな那須には、アジアやアフリカから集まった農業を学ぶ若者のための学校がある。この学校を訪ね、学生たちとふれあいながら、2人は新鮮な卵を入手。さらに、チーズとお米、ワインを揃え、貸別荘で調理を始めた工藤さん、ナタリーさんにも手伝ってもらいながら腕をふるう。 果たして、どんな料理ができあがったのか。女性2人の楽しい「じょんのび旅」。
古来、大和の北西にある出雲は、日が沈む聖地とされている。とりわけ、出雲の人々は夕日を神聖視して、深い畏敬の念を抱いていた。海に沈むこの地の美しい夕日は、出雲の祈りの歴史を語り継いでいる。そんな出雲は2017年に日本遺産に認定されている。 今回の旅人はナタリー・エモンズと旅番組は初めてという大学教授の村尾信尚。最初に訪れたのは出雲大社の玄関口「神門通り」。縁結びにゆかりあるこの地の料理でお参りの前に英気を養う。そして出雲神話の舞台「稲佐の浜」を踏みしめ、10月になると日本全国から八百万の神々が訪れるという聖地「出雲大社」へ。独自の参拝方法や神々の物語を聖地で知る。「神迎えの道」と呼ばれる通りの蕎麦の名店では「出雲蕎麦」に舌鼓。日本古来の伝統が数多く残る出雲を巡るじょんのび旅。
古来、大和の北西にある出雲は、日が沈む聖地とされている。とりわけ、出雲の人々は夕日を神聖視して、深い畏敬の念を抱いていた。海に沈むこの地の美しい夕日は、出雲の祈りの歴史を語り継いでいる。そんな出雲は2017年に日本遺産に認定されている。 今回の旅人はナタリー・エモンズと大学教授の村尾信尚。縁結びの聖地・出雲大社の知られざる参拝方法を村尾さんがナタリーさんに伝授。出雲の隣、松江に移動し、宍道湖ではしじみ漁の現場を見学。湖で獲れる七珍(しっちん)と呼ばれる七種の魚介類を味わう。日本の文化を世界に発信した小泉八雲の記念館では、その人生にナタリーさんが大きく共感。そして松江のお殿様も愛した和菓子や茶室、さらには山陰の名物「松葉ガニ」など、さまざまな名品と出会うじょんのび旅。
弘法大師空海ゆかりの札所を巡る四国遍路は、阿波・土佐・伊予・讃岐の四国を全周する全長1400キロにも及ぶ我が国を代表する壮大な回遊型巡礼路。1200年を超えて継承され、今なお人々により継続的に行われている。地域住民の温かい「お接待」を受けながら、供養や修行のため、救いや癒しなどを求めて弘法大師の足跡を辿る四国遍路は、自分と向き合う「心の旅」であり、世界でも類を見ない巡礼文化となっている。そんな四国遍路のストーリーは2015年に日本遺産に認定されている。 今回お遍路の旅をするのはナタリー・エモンズと片岡鶴太郎。「お接待」という独自の文化にも触れながら、愛媛のさまざまな札所を巡る。途中、宇和島の鯛めしや瀬戸内海の天然オコゼを味わい、鶴太郎さんが実践しているヨーガで心と身体を整える。さらに砥部焼の窯元では絵付けに挑戦。画家としても活躍する鶴太郎さんが描いた絵とは…愛媛の札所を巡り、自らの心と向き合う「じょんのび旅」。
弘法大師空海ゆかりの札所を巡る四国遍路は、阿波・土佐・伊予・讃岐の四国を全周する全長1400キロにも及ぶ我が国を代表する壮大な回遊型巡礼路。1200年を超えて継承され、今なお人々により継続的に行われている。地域住民の温かい「お接待」を受けながら、供養や修行のため、救いや癒しなどを求めて弘法大師の足跡を辿る四国遍路は、自分と向き合う「心の旅」であり、世界でも類を見ない巡礼文化となっている。そんな四国遍路のストーリーは2015年に日本遺産に認定されている。 今回もお遍路の旅をするのはナタリー・エモンズと片岡鶴太郎。「お接待」という独自の文化にも触れながら、愛媛の札所を巡る。途中、道後温泉ではじゃこカツ、みかんおにぎりを味わい、今治では焼豚玉子飯という地元のソウルフードを堪能。立ち寄った柑橘農園では愛情いっぱいに育てられた3種類の柑橘類を楽しみ、鶴太郎さんはやわらかなパステルで旅の思い出を絵に。そして最後は、名物の揚げ足鶏に舌鼓。心とお腹を満たす「じょんのび旅」。
宇都宮市大谷地域は約1500万年前の海底火山の噴火でできた凝灰岩、「大谷石」の産地。 先人たちは柔らかく耐熱性に優れた特性を生かし、大谷石を建物の外壁や塀に用いてきた。 宇都宮の街を歩くと、数多くの石蔵をはじめ公会堂や教会など、至るところに大谷石の建築物を見ることができる。また、近年ではアート作品にも利用され、街並みに深く溶け込んでいる。石の街・宇都宮のストーリーは2018年に日本遺産に認定されている。 そんな宇都宮を旅するのはナタリー・エモンズと俳優の勝村政信。 2人は大谷石に掘られた日本最古の磨崖仏、そして昭和に掘られた27mの巨大な観音像に驚愕。大谷石の石蔵をリノベーションしたレストランでは地元の食材を使った創作料理を堪能。また、石工職人の工房を訪ね、大谷石の加工のようすを間近に見る。道具を手に自分たちも石を掘りながら、熟練の職人技に感動。さらに石蔵で味噌を作る老舗の味噌を使った、名物の餃子をいただく。そして最後は、大谷石の歴史が刻まれた地下採石場跡へ。そこで待っていたのは番組のテーマ曲を担当している春畑道哉さん。迷宮のような地下空間に春畑さんのギターが炸裂する!石の街を楽しくめぐる「じょんのび旅」。
日本有数の港町、函館。明治時代に鉄道が敷かれるまで、日本国内の物流は「北前船」と 呼ばれる商船が担っていた。北前船の寄港地として函館は日本各地の文化が入り混じり、 独自の文化が花開いた。そんな函館は2017年に日本遺産に認定されている。 今回の旅人はナタリー・エモンズとハコちゃんこと作家の岩下尚史。 最初に2人が訪れたのは、豊富な魚介類が並ぶ函館朝市。函館湾で水揚げされた新鮮な食 材にさっそく舌鼓。イカの町として知られる函館ならではの、釣りたての新鮮なイカや伝 統の樽でつくられた塩辛を堪能。国内各地の文物のみならず、ペリーの来航を受け、函館 はいち早く海外の文化を取り入れた。ヨーロッパの要塞をモチーフに建てられた五稜郭を 訪ね、創業100年を超える老舗の肉屋さんで珍しいすき焼きを味わう。港町ならではの文 化を訪ねるじょんのび旅。
造林発祥の地である奈良県吉野では、約500年に渡り育まれた日本一の人工の森と人々が 守り続ける天然の森が、訪れる人々を迎えてくれる。森とともに生きていく中で作り上げ られた食や暮らしの文化は今に伝わる。そんな吉野は2016年に日本遺産に認定されてい る。 旅をするのは書道家の親子、金澤翔子さんと金澤泰子さん。ダウン症である翔子さんは、 5歳の頃から親子二人三脚で才能を磨き、今や日本を代表する書道家だ。 日本一の桜の名所である吉野を訪れた2人は、山一面が桜色に染まる美しい景色に感激。 金峯山寺の参道では桜味のソフトクリームや葛きりなどの名物を味わう。そして歴史ある 金峰山寺では巨大な秘仏、蔵王権現を間近で参拝し、その荘厳な姿に圧倒される。また、 神秘的な雰囲気の漂う造林では、樹齢260年の吉野杉に触れ、自然の力強さ、そしてそこ に暮らす人々の営みを肌で感じた。吉野の旅を締めくくるのは、翔子さんによる「桜」の 文字の揮毫。吉野の山で5感を通して得た想いを胸に、渾身の書を書き上げる。
日本有数の港町、函館。明治時代に鉄道が敷かれるまで、日本国内の物流は「北前船」と呼ばれる商船が担っていた。北前船の寄港地として函館は日本各地の文化が入り混じり、独自の文化が花開いた。そんな函館は2017年に日本遺産に認定されている。 今回の旅人はナタリー・エモンズとハコちゃんこと作家の岩下尚史。 最初に2人が訪れたのは、豊富な魚介類が並ぶ自由市場。場内の一画には、客の注文を受けてから、店主がその日一番の美味しい食材を買い出しに行き、提供する人気の店が。さっそく訪ねた2人は、選び抜かれた材料の三食丼とカニラーメンを味わう。かつて北前船が運んだ積荷の一部はアイヌの人々から提供されたものだった。2人は市内の資料館を訪ね、アイヌの人々も各地との交流を通じて暮らしを豊かにしていたことを知る。その後、この地ではじめてハムとソーセージをつくったカール・レイモンの店やオランダから伝わったオルゴールの店を訪ね、最後は外国人の保養地として賑わった七飯町の大沼へ。湖をクルーズしながらゆったりと食事ができるレストランで贅沢なひとときを過ごす。港町らしい開放的な街を行くじょんのび旅。
『天下の険』と歌に唄われた箱根山を東西に越える一筋の道、東海道箱根八里。江戸時代の大幹線であった箱根八里には、賑わう往来を支えるために当時の日本で随一の壮大な石畳が敷かれた。旅人たちの足跡残る街道をひととき辿れば、宿場町や茶屋、関所や並木、一里塚と、道沿いに次々と往時のままの情景が立ち現われ、遥か時代を超え、訪れる者を江戸の旅へと誘う。そんな箱根八里のストーリーは2018年に日本遺産に認定されている。 今回箱根八里の旅をするのはナタリー・エモンズと片岡鶴太郎。 最初に訪れた小田原では、名物の蒲鉾を味わい、約650年の歴史を誇る老舗ういろうを訪れる。続いて箱根では伝統の精妙な寄木細工に驚き、水のきれいな土地ならではの豆腐料理を楽しむ。また江戸時代創業の旅館では鶴太郎さんに教わりながら、ナタリーさんがヨガに挑戦。最後に訪れた三島では名物のうなぎに舌鼓。江戸の旅を追体験する「じょんのび旅」。
日本本土と大陸との中間に位置することから、長崎の島々は古代よりこれらを結ぶ海上交通の拠点だった。国境の島ならではの融和と衝突を繰り返しながらも交流が続くこれらの島は国と国、民と民の深い絆が感じられる稀有な地域である。そんな長崎の島々は2015年に日本遺産に認定されている。 今回はナタリー・エモンズと大学教授の村尾信尚がそんな国境の島「五島列島」を旅する。 訪れたのは五島列島最大の島「福江島」。ここは大陸へと向かう遣唐使が日本を旅立つ、日本最果ての地。まずは遣唐使が大陸から技術を持ち帰り生まれた名物「五島うどん」を味わう。そして日本の渚100選にも選ばれた美しい海でナタリーさんが素潜りに初挑戦。さらに世界で初めてマグロの完全養 殖に成功した近大マグロの餌やりから釣り上げを間近で見学し大興奮。最後は弥生時代から家畜として飼われていたとされる日本最古の牛「五島牛」に舌鼓。国境の島ならではの、国の繁栄を願った先人たちの想いに触れるじょんのび旅。
北総地域は、百万都市江戸に隣接し、関東平野と豊かな漁場の太平洋を背景に、発達した水運と街道を利用して江戸に東国の物産を供給し、江戸のくらしや経済を支えた。こうした中、江戸文化を取り入れることにより、城下町の佐倉、成田山の門前町成田、 利根水運の河岸、香取神宮の参道の起点の佐原、漁港・港町、そして磯巡りの観光客で賑わった銚子という4つの特色ある都市が発展した。これら四都市では、江戸庶民も訪れた4種の町並みや風景が残り、今も東京近郊にありながら江戸情緒を体感することができる。北総四都市のストーリーは2016年に日本遺産に認定されている。今回、北総四都市のうち銚子と成田を旅するのはナタリー・エモンズと女優の工藤夕貴、そして文化庁の宮田亮平長官。 旅の始まりは漁業の町、銚子の犬吠埼から。雄大な景色に感動しつつ、向かったのは銚子市民の足「銚子電鉄」の犬吠駅。駅の売店では名物の醤油を使った、つくりたてのぬれ煎餅を味わう。短い電車の旅を経て、訪ねたのは8年連続日本一の水揚げ量を誇る銚子漁港。さまざまな種類の魚を眺め、出会ったのは今が旬の銚子のブランド魚「銚子つりきんめ」。味は格別というこの魚をいただこうと地元の漁師さんオススメのお店へ。「金目鯛の漬け丼」と「金目鯛の煮付け」を味わい、銚子の味を堪能。続いて訪れたのは新勝寺の門前町、成田。江戸情緒の残る参道では、老舗の団子屋と漬物屋を訪ね、江戸の味を楽しむ。最後は新勝寺で護摩祈祷… 日本遺産を認定している文化庁の長官を交え、スペシャルなじょんのび旅。
日本では近代教育制度の導入前から、支配者層である武士のみならず、多くの庶民も読み書き・算術ができ、礼儀正しさを身に付けるなど、高い教育水準を示した。これは藩校や郷学、私塾などの様々な学校の普及によるところが大きく、それらは礼節を重んじる日本人の国民性を育んできた。日本最古の足利学校をはじめ、近世に開校していた4つの学校が2015年に日本遺産に認定されている。 足利学校のある足利を旅するのはナタリー・エモンズと明治大学の齋藤孝教授。 町のシンボル、鑁阿寺で合流した2人はさっそく足利学校へ。3万点を超える蔵書の中には元号の出典元となった古典籍も多く含まれている。新しい元号「令和」の元となった万葉集の一節を齋藤先生が解説。続いて訪れたのは足利出身の詩人・書家、相田みつをがよく通っていたというめん割烹店。 おいしいそばを味わいながら、ナタリーさん、みつをのことばを齋藤先生に教わり噛みしめる。また、足利の新名所のひとつ、フラワーパークでは咲き誇る花々を愛でつつ、花にまつわる日本のことば、日本のこころを知る。そして再び足利学校、論語に詳しい齋藤先生による地元の子どもたちへの論語の特別講義。知恵に溢れた孔子のことばをナタリーさんも子どもたちと一緒に学ぶ。最後に町の名物鰻店で、珍しい鰻と鳥の二段重を賞味。学びの空気に溢れた町で、ことばを巡るじょんのび旅。
尾道三山と対岸の島に囲まれた尾道は、町の中心を通る「海の川」とも言うべき尾道水道の恵みによって、中世の開港以来、瀬戸内随一の良港として繁栄し、人・もの・財が集積した。その結果、限られた生活空間に多くの寺社や庭園、住宅が造られ、それらを結ぶ入り組んだ路地・坂道とともに箱庭的都市が生み出された。迷路に迷い込んだかのような路地や、坂道を抜けた先に突如として広がる風景は、今も昔も多くの人を惹きつけてやまない。そんな尾道の街は、2015年に「日本遺産」に認定されている。 尾道を旅するのは、ナタリー・エモンズと、関西学院大学教授の村尾信尚。 まず2人が向かったのは、町を一望できる千光寺。多くの映画や小説の舞台となった坂の町を階段伝いに登り、中腹では「みはらし亭」でひとときの休息を。ようやく辿りついた千光寺では目の前に広がる景色に疲れを忘れる2人。海、山、家並み、あらゆるものが混在し、まさに箱庭のような景観がそこにはあった。また、尾道を代表する名物「尾道焼き」や「尾道ラーメン」で地元の味に触れ、フェリーで向島まで足を伸ばすと、そこには地元の人々に愛される老舗のパン屋さん、 そしてラムネ屋さんとの出会いが。旅の最後を締めくくるのは、創業180年以上の老舗のお寿司屋さんでいただく「せいろすし」。尾道水道が作りだした、歴史を感じる尾道の町をじょんのびと巡っていく。
明治期の日本は、近代国家として西欧列強と渡り合うための海防力を備えることが急務であった。このため天然の良港を四箇所選んで軍港を築いた。静かな農漁村に海軍施設や水道、鉄道などのインフラが急速に整備され、日本の近代化を象徴する四つの軍港都市が誕生した。百年を超えた今もなお現役で稼働する施設も多く、躍動した往時の姿を残す旧軍港四市は、2016年に日本遺産に認定されている。 今回、四市のうちの一つ横須賀を旅するのは、ナタリー・エモンズとフリーアナウンサーの吉川美代子。 まず訪れたのは、横須賀のメインストリート「どぶ板通り」。横須賀発祥の「スカジャン」に身を包んだ2人は、名物グルメの「ネイビーバーガー」で腹ごしらえ。横須賀のシンボル「記念艦 三笠」では、西欧列強と渡り合うために導入された当時の最新技術を体感。さらに、カレーのルーツといわれる「海軍カレー」を味わい、当時の海兵たちの生活に思いを馳せる。横須賀中央駅前では、誰でも自由に弾ける「街かどピアノ」でアーティストでもあるナタリーさんが「横須賀ストーリー」を弾き語る。原生林に覆われた「猿島」では、当時の兵舎や弾薬庫が今も残る異世界のような風景に厳しい時代の面影を見る。旅の最後は100年前から愛され続ける大衆居酒屋で乾杯、1日の疲れを癒やす。 異国情緒と輝かしい時代の息吹を体感できる横須賀の街を“じょんのび”めぐる旅。
伊賀・甲賀は忍者の発祥地として知られ、その代表格とされてきた。彼らは複雑な地形を利用して数多くの城館を築き、互いに連携し地域の平和を守り抜いた集団であり、伊賀・甲賀流忍術は、豊かな宗教文化や多彩な生活の中から育まれた。この地には戦乱の時代を駆け抜けた忍者の伝統が今も息づいている。伊賀と甲賀は2017年に日本遺産に認定されている。 今回、忍びの里を旅するのはナタリー・エモンズと女優の由美かおる、俳優の野村将希の3人。そして、「消臭力」のCMで人気者となったミゲル・ゲレイロとダンテ・カーヴァーの2人。 ナタリーさんたち3人はまず、甲賀の里に残る忍者が住んでいた屋敷を訪ねる。ごく普通の民家に見える屋敷には、身を守るためのさまざまな仕掛けが施されており、忍者の知恵に驚く3人。続けて、伊賀の里を訪ね、名物の豆腐田楽と伊賀牛のすき焼きを味わう。一方、ミゲルさんたちは伊賀忍者が暮らしていた町を散策、忍者の装束に身を包み、彼らが携帯していた銘菓と茶を味わってみる。どちらも忍者の知恵が詰まったものだった。さらに2人は、忍者の武器を研究している大学の研究室を訪ね、忍者が実際に使っていた火器の実演を見せてもらう。忍びの里に残る忍者の足跡を体感するじょんのび旅。
古来より交通の要衝であった関門地域は、幕末の下関戦争を契機とした下関・門司両港の開港以来、重厚な近代建築が続々と建設された。狭い海峡を外国船が行き交う中、時が止まったかのようなレトロな建造物群が立ち並ぶ、ノスタルジックな街並みに出会うことができる。そんな関門海峡は、2017年に日本遺産に認定されている。 今回、関門海峡の九州側、門司港を旅するのはナタリー・エモンズと村尾信尚。 町のシンボル、門司港駅で合流した2人はさっそく船に乗り、関門海峡へ。大型船が行き交うようすをゆったりと眺め、途中にある小島、宮本武蔵と佐々木小次郎の決闘で知られる巌流島でひと休み。 港で見つけたのは、門司港が発祥のバナナの叩き売り。売り口上につられナタリーさんがひと房競り落とすと、村尾さんはオリジナルの口上で叩き売りに挑戦。続いて訪ねたのは、アインシュタイン博士をはじめ、多くの外国人が宿泊した旧門司三井倶楽部。かつてアインシュタインがヴァイオリンを弾いた部屋で、ナタリーさんはミニコンサートを開催、日本語の歌を2曲披露する。三井倶楽部で名物の焼きカレーを味わった後は、明治時代の機関車や客車が残る九州鉄道記念館でレトロな旅に思いを馳せる。最後は、人々で賑わった料亭、三宜楼を訪ね、名物のフグ料理を堪能。ノスタルジックな雰囲気に浸るじょんのび旅。
いにしえに吉備と呼ばれた岡山には、鬼ノ城と呼ばれる古代山城や巨大墓に立ち並ぶ巨石などの遺跡が現存する。これら遺跡の特徴から吉備津彦命が温羅と呼ばれた鬼を退治する伝説の舞台となった。 鬼退治伝説は、古代吉備の繁栄と屈服の歴史を背景とし、桃太郎伝説の原型になったとされ、吉備の多様な遺産は今も訪れる人々を神秘的な物語へと誘ってくれる。桃太郎伝説ゆかりの地は2018年に日本遺産に認定されている。 今回、岡山を旅するのは森本レオと八木ひとみ。 JR岡山駅に立つ桃太郎像の前で合流した2人は、さっそく吉備津神社へ。ここは、桃太郎のモデルとされる吉備津彦命を祀った神社。縁起には、温羅と呼ばれる鬼のモデルと吉備津彦の戦いのようすが記され、戦いに敗れた温羅ゆかりの神事が今も行われている。そして桃太郎といえば、なんといっても桃ときびだんご。赤磐市の農園で桃狩りを行い、桃の神秘的な力に思いを馳せる。また、岡山市内の老舗だんご店では、昔ながらの黍を使っただんごを賞味。さらに温羅と吉備津彦命の戦いを備中神楽で楽しむ。そしていよいよ、温羅が住んでいたという鬼ノ城へ。そのスケールの雄大さに時を忘れしばし佇む。また、地元の名物、新鮮なサワラ料理とデミカツ丼を大いに味わう。いにしえより語り継がれてきた伝説を訪ねるじょんのび旅。
穢れを除き、病を癒すものとして祀られてきた水。琵琶湖では、「水の浄土」を臨んで多くの寺社が建立され、暮らしには山から水を引いた古式水道や湧き水を使いながら汚さないルールが伝わっている。湖辺の集落や湖中の島では、米と魚を活用した独自の食文化やエリなどの漁法が育まれた。水郷や水辺の景観は、水と人の営みが調和した文化的景観として、日本人の高度な「水の文化」の歴史が集積されており、2015年に日本遺産に認定されている。 今回、琵琶湖周辺を旅するのはナタリー・エモンズと工藤夕貴。まずは比叡山に2人で登山。琵琶湖の絶景を楽しみ、延暦寺でお参り。そして湧き水を利用した「カバタ」とよばれるこの地方独特の洗い場を見学し、夏野菜を試食。伝統的なヤナ漁をお手伝いして、琵琶湖に生息するコアユを捕る。さらにビワマス料理や近江牛の味を存分に堪能。琵琶湖周辺に息づく水と暮らしの文化を体感するじょんのび旅。
参道石段と奇岩怪石の景勝地「山寺」。この山寺から始まった紅花栽培と紅花交易は、この地に莫大な富と豊かな文化をもたらした。豪農・豪商屋敷には白壁の蔵座敷が立ち並び、上方文化とのつながりを示す雅な雛人形や、紅花染めの衣装を身につけて舞う舞楽が今なお受け継がれ、華やかな彩りを添える。山寺や今も息づく紅花畑そして紅花豪農・豪商の蔵座敷を訪ねれば、当時の隆盛を偲ぶことができる。 そんな山寺と紅花文化が紡いだストーリーは、2018年に日本遺産に認定されている。 旅をするのは、ナタリー・エモンズと関西学院大学教授の村尾信尚。 2人がまず向かったのは、紅花の咲き誇る高瀬地区。毎年恒例の伝統行事「紅花まつり」が行われ、2人も飛び入りで参加。紅花に直に触れ、新緑の山々と黄色の絨毯が織りなす風景の中で、アーティストでもあるナタリー・エモンズがあの映画の名曲を口ずさむ。最上川沿いの鮎の名店では、この時期だけの紅花を使った料理に驚き、紅花文化を体感した。 紅花交易によって財を成した商家が残る河北町では、当時の紅花商人が築いた財の大きさを目の当たりにする2人。さらに、「紅花染」の工房では、その美しさ、奥深さを知る。 紅花文化のシンボル「山寺」を訪れると、奇岩怪石が魅せる独特の景観に圧倒される。旅の最後は、山形の漬物文化に触れつつ、斬新で美しい漬物料理に舌鼓。漬物と紅花との意外な関係を知る。山寺と紅花が紡いだ独自の文化を体感できる山形の街を、じょんのびと巡っていく。
日本では近代教育制度の導入前から、支配者層である武士のみならず、多くの庶民も読み書き・算術ができ、高い教育水準を示した。これは、藩校や郷学、私塾など、様々な階層を対象とした学校の普及による影響が大きく、明治維新以降の近代化の原動力となり、現代においても教育に力を入れ、礼節を重んじる日本人の国民性として受け継がれている。茨城県水戸市には江戸時代に創立した日本最大規模の藩校「弘道館」がある。弘道館をはじめ、近世に開校していた4つの学校が2015年に日本遺産に認定されている。 今回、水戸を旅するのはナタリー・エモンズさんと明治大学教授の齋藤孝さん。 日本三名園の一つ偕楽園で合流した二人は、園内をじょんのびと散歩。生い茂る竹林を歩けば心も晴れやかになり、思わず水戸黄門の歌を口ずさむ。水戸は水戸黄門こと水戸藩2代藩主、徳川光圀が治めた土地。光圀は教育に情熱を注ぎ、偉大な業績を残した。光圀が編纂を開始した『大日本史』を間近で閲覧し、その量と内容の豊かさに驚愕。また、食通としても知られる光圀が好んで食べた納豆や当時珍しかった料理をいただき、グルメな光圀のこだわりを垣間見る。そして、いよいよ弘道館へ。弘道館は光圀の意思を継いだ水戸藩主が作り上げた日本最大規模を誇る学校。今回は齋藤先生が論語の授業を地元の子どもたち相手に行う。素直で元気な子どもたちとのふれあいに感激する齋藤先生。最後はこの地域の名物「常陸牛」のステーキとビーフシチューを堪能。楽しみながら学ぶ水戸のじょんのび旅。
大宰府政庁を中心としたこの地域は、東アジアからの文化、宗教、政治、人などが流入・集積するのみならず、古代日本にとって東アジアとの外交、軍事の拠点でもあり、軍事施設や都市機能を建設するのに地の利を活かした理想の場所であった。現在においても大宰府跡とその周辺景観は当時の面影を残し、1300年前の古代国際都市「西の都」を現代において体感できる場所である。そんな太宰府は2015年に日本遺産に認定されている。 太宰府を旅するのはナタリー・エモンズさんと村尾信尚さん。 大宰府政庁跡で合流した二人は街のシンボル、太宰府天満宮をめざして、まずは参道へ。菅原道真の好物だったという梅ヶ枝餅と明太子発祥の店、ふくやで明太子のお茶漬けを味わい、二人は天満宮へ。境内ではアーティストでもあるナタリーさんが道真にゆかりの童謡「通りゃんせ」を歌う。そして学問の神様、菅原道真に参拝。遣唐使によって日本に伝えられたうどんが名物になっていると知り、賞味。九州国立博物館では遣唐使がもたらしたさまざまな先進の文物に出会う。旅の最後は地元で評判のとり皮をたっぷりと堪能。古代の国際交流について知るじょんのび旅。
大山(だいせん)の山頂に現れた万物を救う地蔵菩薩。その信仰は平安時代末以降、牛馬のご加護を願う人々を大山寺に集めた。江戸時代には大山寺に庇護され信仰に裏打ちされた全国唯一の「大山牛馬市」が隆盛を極め、明治時代には日本最大の牛馬市へと発展した。西国諸国からの参詣者や牛馬の往来で賑わった大山道沿いには、今も往時を偲ばせる石畳道や宿場の町並み、独特の食文化、大山の水にまつわる行事、風習が残され、人々が日々「大山さんのおかげ」と感謝の念を捧げながら大山を仰ぎ見る暮らしが息づいている。 そんな大山は2016年に日本遺産に認定されている。 今回、大山周辺を旅するのはナタリー・エモンズと番組初登場の有森裕子。 まずは大山の清流で育った新鮮わさびを収穫し、絶品のわさび丼に舌鼓。さらに日本海では夏が旬の岩ガキと白イカを楽しみ、大山寺参道ではかつて牛馬市で人気を集めた大山おこわを味わう。田園風景が広がる大山の麓の町では伝統の和傘作りを体験。最後は浴衣に着替え、和傘がライトアップされた夏の風物詩「大山の大献灯」に参加。幻想的な雰囲気に2人は大感動。大山に息づく人々の暮らしを体感するじょんのび旅。
日本の真ん中、八ヶ岳を中心とした中部高地には、ほかでは見られない縄文時代の黒曜石鉱山がある。鉱山の森に足を踏み入れると、そこには縄文人が掘り出したキラキラ耀く黒曜石のカケラが一面に散らばり、星降る里として言い伝えられてきた。日本最古のブランド「黒曜石」は、最高級の矢じりの材料として日本の各地にもたらされた。麓のムラで作られたヒトや森に生きる動物を描いた土器やヴィーナス土偶を見ると、縄文人の高い芸術性に驚かされ、黒曜石や山の幸に恵まれて繁栄した縄文人を身近に感じることができる。 縄文世界に出会える中部高地は、2018年に日本遺産に認定されている。 旅をするのは、ナタリー・エモンズとアーチェリー選手の山本博。 2人がまず向かったのは、黒曜石鉱山の遺跡がある星糞峠。地面に目をこらすと、あちこちにキラキラ光る黒曜石の小片を発見。採掘現場では、7000年前と同じ風景の大地に立ち、古代人の営みに思いを馳せた。黒曜石の加工体験では、縄文人の加工技術の高さに驚嘆。出土した土器や土偶を目の当たりにして、古代人に対する見方が変わる2人。黒曜石で濾過された軟水を使ったお蕎麦や、地元の高原野菜をふんだんに使ったイタリアンも味わい、中部高地がもたらした自然の恩恵を実感。最後は日本有数の美しい星空の下、坂本九の名曲を口ずさみながら、静かなひとときを送る。数千年の時を超えて語りかける縄文人の声に耳を傾けながら巡る、じょんのび旅。
古代から中世にわたり、天皇に代わって伊勢神宮の天照大神に仕えた「斎王(さいおう)」。皇女として生まれながら都を離れ、伊勢の地で人と神との架け橋として国の平安と繁栄を願い、神への祈りを捧げる日々を送った。斎王の宮殿である斎宮跡の一帯は皇女の祈りの精神を今日に伝えている。 そんな斎王のストーリーは2015年に日本遺産に認定されている。 今回はナタリー・エモンズと女優・作家・コメンテーターとして幅広く活躍する中江有里が斎王ゆかりの地を旅する。 まず訪れたのは斎王が住んでいたとされる場所。広大な宮殿跡に驚きつつ、御殿の跡地に建てられたという竹神社を参拝、斎王が祈りを捧げていた伊勢神宮をめざす。途中、参道の「おはらい町」では銘菓・赤福を味わい、名物の伊勢うどんで腹ごしらえ。そして、いよいよ伊勢神宮内宮へ。そこで2人が出会ったものとは…また、古より女性の憧れであり続ける真珠の養殖場を訪ね、真珠の取り出しを体験。さらに、神さまの大好物という鰹節の工場を見学、生産者の熱い想いと出会う。最後に伊勢エビ料理を堪能し、伊勢の旅を振り返る。日本古来の信仰の営みを女性2人で巡るじょんのび旅。
かつて城下町として栄えた丹波篠山では、江戸時代の民謡を起源とするデカンショ節により、地域の時代ごとの風土や人情、名所、名産品が歌い継がれている。地元の人々はこれを愛唱し、民謡の世界そのままにふるさとの景色を守り伝え、地域への愛着を育んできた。その流れは、今も新たな歌詞を生み出し後世に歌い継ぐ取組として脈々と生き続けており、今や300番にも上る「デカンショ節」を通じ、丹波篠山の街並みや伝統をそこかしこで体験できる世界が展開している。デカンショ節をはじめ、歌詞に歌われる場所・景観・名物は2015年に日本遺産に認定されている。 今回、丹波篠山を旅するのはナタリー・エモンズと作曲家の青島広志。 篠山城跡で合流した2人は、デカンショ節に触れることのできる青山歴史村へ。そこでデカンショ節保存会の方々から踊りを教えてもらい、デカンショ節を体験。続いて訪れたのは名物の黒豆を使った料理が自慢の豆腐屋さん。黒豆豆腐や黒豆ご飯を堪能し、黒豆が歌い込まれたデカンショ節を口ずさむ。次に江戸時代から続く酒造を訪れた2人は、装置を使って音楽を振動に変換し、その振動を与えながら醸造した日本酒に出会う。青島さんは持ってきたミニピアノを演奏し、生の音を酒に聴かせてみる。音楽を聴かせた日本酒の味わいとは… さらに、日本の原風景が広がる丸山集落を訪ね、住民の方々を前に2人はミニコンサートを行う。最後に訪れたのは、集落の奥にある一軒のお店。極上のお蕎麦と旬の野菜をいただき今回の旅を振り返る。山に囲まれた穏やかな里を巡るじょんのび旅。
番組放送以来、栃木県那須、千葉県銚子と成田、そして滋賀県琵琶湖周辺と過去3度にわたって、日本遺産の地を旅してきたナタリー・エモンズと工藤夕貴。そんな2人が今回は富士山の南西に広がる静岡県富士宮市を旅する。ここには工藤夕貴の自宅があり、彼女はそこで有機野菜を栽培し、カフェ・レストランを営んでいる。そんな工藤の家をナタリーが訪ね、自然の中での暮らしを1日いっしょに体験する。まずは、工藤が自宅の畑で育てている有機野菜を収穫。広い庭で羊と戯れながらナタリーが「カントリー・ロード」を歌う。昼食は隣接するレストランで野菜たっぷりのカレーを味わい、さらに富士山の湧水が流れる滝で水遊び。江戸時代創業の老舗酒屋では工藤が育てたお米で造った日本酒をいただく。夕食はダッチオーブンを使い2人で調理、熱々のチキンとスープをおいしく味わう。自然とともに生きるこの地の文化を通して、日本の暮らしを体感するじょんのび旅。
瀬戸内備讃諸島の花崗岩と石切り技術は長きにわたり日本の建築文化を支えてきた。近世城郭の代表である大阪城の石垣や日本の近代化を象徴する日本銀行本店の西洋建築など、日本のランドマークといえる建造物が、ここから切り出された石で築かれている。 島々には400年に渡って巨石を切り、加工し、海を通じて運び、石と共に生きてきた人たちの希有な産業文化が息づいている。 備讃諸島の石をめぐるストーリーは2019年に日本遺産に認定されている。 今回、備讃諸島の1つ、小豆島を旅するのはナタリー・エモンズと有森裕子。 2人は大阪城の石垣に使われるはずだった残石のある記念公園で待ち合わせ。そこで花崗岩の石割りを体験し、当時、石工たちにふるまわれた「石切り寿司」を味わう。また、石工たちが作業中に歌ったとされる「石節」に合わせた踊りを習う。ダンスが大の苦手だったという有森さんの踊りは果たして!?さらに、小豆島の名産、木桶による醤油づくりを見学し、秋から収穫がはじまるオリーブの手摘みも体験。瀬戸内の海を背景にナタリーが「瀬戸の花嫁」を歌う。小豆島の食材をふんだんに使ったイタリアン・レストランではオリーブの搾りかすで育てたブランド豚「オリーブ夢豚」をいただく。「日本の地中海」と呼ばれる小豆島の、暖かい気候が育んだ文化を体感するじょんのび旅。
瑞泉寺の再建に端を発し、宮大工の鑿一丁から生まれた華麗にして豪壮な井波彫刻とその木彫刻職人たちが造りあげたまち井波。彫刻工房と町家が軒を連ねる石畳の通りには、木槌の音が響き、木々の薫りが漂う。通りには至るところに七福神や十二支などの木彫刻が飾られ、まちはさながら木彫刻の美術館である。春には井波彫刻で飾られた曳山や屋台、獅子舞がまちを練り歩き、地域の安泰や五穀豊穣を祈る。地域の暮らしに根づく井波彫刻は、その高い技術力や芸術性を広く全国から認められ、今や日本の木彫刻文化の護り手となっている。そんな彫刻のまちが紡いだストーリーは、2018年に日本遺産に認定されている。 旅をするのは、ナタリー・エモンズとフリーアナウンサーの吉川美代子。 2人がまず向かったのは、彫刻の町のメイントリート「八日町通り」。立ち寄った彫刻工房では、欄間づくりの真っ最中。職人の見事な彫刻技術に驚かされる。通りの脇に店を構える料理旅館では、彫刻師たちの胃袋を支えた郷土料理に舌鼓。まちのシンボル「瑞泉寺」では、井波彫刻の原点ともいえる山門の龍に息を呑む2人。境内の太子堂では、井波彫刻の粋を集めた傑作群に見惚れ、「日本一の彫刻のまち」を心ゆくまで堪能する。続いてバットの生産量日本一という、南砺市福光へと足を伸ばす2人。老舗バット工房では、ミリ単位の調整を行う職人技に驚嘆するとともに、同じく木を扱う井波彫刻との深い関わりに気づかされる。2人が最後に訪れたのは、日本の原風景が広がる五箇山。 名産の五箇山豆腐やきのこ鍋を味わいながら旅を振り返る。華麗で豪壮な井波彫刻をめぐる「じょんのび旅」。
山に囲まれ、面積の9割が森林となっている飛騨高山地方。ここには奈良時代から「飛騨匠」と呼ばれた職人集団がいた。彼らの「木の美しさを生かす」技術や感性、実直な気質は古代から現代まで受け継がれ、飛騨高山の文化の基礎となっている。そんな飛騨匠の最高傑作ともいえるのが高山祭に使用される屋台である。 飛騨匠にまつわるストーリーは2016年に日本遺産に認定されている。 今回は、豪華な祭屋台が街を行く高山祭をナタリー・エモンズと高山出身の村尾信尚が訪ねる。 最初に訪れたのは高山の名産品が並び、多くの観光客が集まる「宮川朝市」。こちらで名物のみだらしだんごや飛騨牛の寿司を味わう。また、高山最古の料亭では祭の日にふるまわれる「ちゃつ盛り」という特別な料理を堪能。そして、いよいよ祭が行われる櫻山八幡宮へ。飛騨匠が作り上げた絢爛豪華な屋台に圧倒され、特別に屋台の上にも登らせていただく。さらには地元の人々に混ざり、屋台曳きにも挑戦。ナタリーさんは以前味わい忘れられなかった飛騨牛の味をと、老舗レストランを再度訪問。絶品の飛騨牛に改めて感動。最後は提灯を付けた屋台が夕闇の街を巡る宵祭りへ。そこで目にした光景とは…高山祭の1日を存分に楽しむ「じょんのび旅」。
人吉球磨の領主相良氏は、急峻な九州山地に囲まれた地の利を生かして外敵の侵入を拒み、日本史上稀な「相良700年」と称される長きにわたる統治を行った。その中で領主から民衆までが一体となったまちづくりの精神が形成され、社寺や仏像群、神楽等をともに信仰し、楽しみ、守る文化が育まれた。また、独自の食文化や遊戯、交通網も整えられ、保守と進取、双方の精神から昇華された文化の証が集中して現存している。司馬遼太郎はこの地を「日本でもっとも豊かな隠れ里」と記している。 人吉球磨のストーリーは2017年に日本遺産に認定されている。 今回は、ナタリー・エモンズと女優の宮崎美子が人吉球磨を旅する。 最初に訪れたのは、この地方の豊かな暮らしを支えた田園地帯。稲刈りを体験し、お米のありがたさをあらためて実感した2人は、新米と名物の栗を使った栗ごはんのおにぎりを稲穂に囲まれてじょんのびと味わう。この地方を流れる球磨川は日本三大急流のひとつ。スリル溢れる急流川下りを楽しんだら、ナタリーさんがこの地域で生まれた民謡「五木の子守唄」を歌う。そして、1尺にもなることから「尺鮎」と呼ばれる球磨川の天然鮎を刺身と塩焼きで堪能。江戸時代、貴重な米を使った酒造りが許された地域は珍しかった。人吉球磨では領主である相良家が庶民の娯楽を重んじたことから、米焼酎づくりを大いに推奨、今も多くの酒蔵が残る。2人は江戸時代から伝わる甕を使った伝統の焼酎づくりを見学、試飲させてもらう。さらに、「あんこ」と呼ばれる2段重ねのうな重を楽しみ、最後に訪れたのは平安時代から続く神社。秋の例大祭「おくんち祭り」で伝統の神楽を見物、神官といっしょに神さまに祈りを捧げる。懐かしい風景と豊かな文化が息づく隠れ里を満喫する。
戦国時代、岐阜城を拠点に天下統一をめざした織田信長。彼は戦いを進める一方、城内に「地上の楽園」と称される宮殿を建設、軍事施設である城に「魅せる」という独創性を加え、城下一帯を最高のおもてなし空間としてまとめあげる。自然景観を活かした城内外の眺望や長良川での鵜飼観覧による接待。冷徹なイメージを覆すような信長のおもてなしは、宣教師ルイス・フロイスら世界の賓客をも魅了した。信長が形作った城・町・川文化は城としての役割を終えた後も受け継がれ、現在の岐阜の町に息づいている。 信長のおもてなしが息づく岐阜のストーリーは2015年に日本遺産に認定されている。 旅するのはナタリーエモンズと信長の大ファンという弁護士の北村晴男。 岐阜城がそびえる金華山の麓で合流した2人は、おもてなしの舞台となった岐阜城天守閣をめざす。道中で見つけたのは狭間(さま)と呼ばれる穴が空いた壁。さまざまな形に空いた穴の意味を北村先生が解説、新しもの好きで戦術に長けた信長の話に。天守閣から見下ろす岐阜の景色に2人は感動。これこそ信長のおもてなしの最たるものではなかったか。続いて向かったのは川原町にある和菓子屋さん。宣教師・ルイス・フロイスから献上されたというカステラを食べた北村先生は信長気分に。再び川原町を歩くと美濃和紙を使った提灯があちらこちらに。信長も古くから作られていた上質な和紙で武将たちに手紙を書き、さまざまな交渉をしていたという。そんな美濃和紙の提灯に2人は絵付け体験をすることに。続いて訪れたのは夕暮れの長良川。川べりの桟敷では長良川の天然鮎と鮎ご飯でもてなされる。さらに、2人をもてなしに現れたのは芸妓さん。しとやかな舞を見物し、お座敷遊びで大盛り上がり。そして、待ちに待った鵜飼見物へ。かがり火に照らされた鵜と鵜匠の息のあった動きに感動する2人。最後はナタリーさんが「長良川艶歌」を歌う。岐阜のおもてなし文化を体感するじょんのび旅。
甲府盆地の東部は平坦地から傾斜地まで葡萄畑が広がり、初夏には深碧の絨緞、秋には紅葉の濃淡が日に映え、季節ごとに様々な風景を魅せてくれる。奈良時代から始まったと伝えられる葡萄栽培は、先人たちの知恵と工夫により、かつて水田や桑畑だった土地を一面の葡萄畑に変え、またその葡萄畑に育まれたワインは日常のお酒として地域に根付いた。今も歴史を語る技術や建物は受け継がれ、葡萄畑の風景の中に溶け込んでいる。 そんな山梨県峡東地域は2018年に日本遺産に認定されている。 今回の旅人はナタリー・エモンズと工藤夕貴。 まずは一面に広がる葡萄畑で山梨固有の葡萄品種「甲州」を味わい、この品種でのワインづくりにこだわる老舗ワイナリーへ。かつては原料の果汁を発酵しやすくするため、砂糖を使っていたこのワイナリーでは、「甲州」種ならではの味わいを生かそうと砂糖を加えずにワインをつくる方法を25年前から模索していた。その結果、余分な水分を凍らせて取り除き、原料の糖度を高めることで砂糖を使わない醸造法を確立。この製法で生まれたワインは世界のワインコンテストで銀賞をはじめ次々と受賞、「甲州」は世界的に知られる葡萄品種となった。オーナーの案内でナタリーさんたちは醸造の工程を見学し、香り豊かな白ワインとワサビ醤油で味わうローストビーフを楽しむことに。ワイン文化に触れた後は、葡萄伝説が残り、豊かな渓谷美が広がる昇仙峡へ。 甲府盆地を遥かに臨む絶景ポイントまでは、なんとペットの犬も一緒に乗れるという珍しいロープウェイで。さらに、山梨のワインを愛飲していた作家・太宰治が逗留した絶景の茶屋で、名物のほうとうに舌鼓。葡萄畑が生み出した独自の文化を体感するじょんのび旅。
夕暮れ時になると灯りのともる石造りの「常夜燈」は、港をめざす船と港の人々を160年間見守ってきた鞆の浦のシンボル。「雁木」と呼ばれる瀬戸内海の干満に合わせて見え隠れする石段が、常夜燈の袂から円形劇場のように港を包み、その先端には大波を阻む石積みの防波堤「波止」が横たわる。瀬戸内の多島美に囲まれた鞆の浦は、これら江戸期の港湾施設がまとまって現存する国内唯一の港町。潮待ちの港として繁栄を極めた頃の豪商の屋敷や小さな町家がひしめく町並みと人々の暮らしの中に、近世港町の伝統文化が息づいている。 そんな鞆の浦のストーリーは2018年に日本遺産に認定されている。 今回の旅人はナタリー・エモンズと番組2度目の登場となる青島広志。 鞆の浦のシンボル「常夜燈」の前で合流した2人は、江戸情緒を色濃く残す町並みを散策、船乗りたちに親しまれてきた「保命酒」をつくり続ける酒蔵へ。実はこの保命酒、ペリーが日本で最初に飲んだと言われるお酒。ペリーは西洋音楽も日本に伝えたが、江戸時代の日本人が初めて聴いたという曲を青島さんにミニピアノで演奏してもらう。続いて訪れたのは、鞆の浦名物の鯛をいただけるお店。鯛そうめんや鯛茶漬けを堪能し、全国7割の生産量を占めるという琴をつくる職人さんの元へ。美しさを際立たせるため琴の表面を焼く作業を見せてもらい、完成した福山琴を試し弾きする2人。その音色に感動のナタリーさん。さらに2人は「日本一の景色」と呼ばれた福禅寺対潮楼へ。絶景に臨んでナタリーさん、福山琴の伴奏で「いい日旅立ち」を熱唱。青島さんは福山琴とのコラボで「春の海」をキーボード演奏。最後に訪れたのは福山のコンサートホール。地元の楽団と青島さんによるナタリーさんへのサプライズ演奏会がはじまった… 美しく穏やかな港町を音楽とともに巡るじょんのび旅。
南国土佐の東に位置する中芸地域。かつて西日本最大の森林鉄道が駆け巡ったこの地域は、林業に代わる産業としてゆず栽培に力を注ぎ、今や日本一の生産量を誇っている。木材を運んだ森林鉄道の軌道は、ゆず畑の風景広がる「ゆずロード」に生まれ変わったのである。そんな中芸地域は2017年に日本遺産に認定されている。 旅人はともにゆずが大好きというナタリー・エモンズと元プロテニス選手の沢松奈生子。 まずは一面に広がるゆず畑で収穫の手伝いをさせてもらった2人。お礼にとゆずとはちみつ、天然水だけでつくった名物のジュースをいただく。さらに、地元の方がよく食べるというゆずの佃煮とゆず味噌を白いご飯にかけて賞味。収穫の始まりを祝う「ゆずはじまる祭」では、地元の方に混ざりゆず搾りに挑戦。また、ゆずと山の幸を使った郷土料理「ゆず寿司」を地元の主婦に教わりながら調理し、風味豊かな寿司を味わう。その後はかつて林業を支えていた森林鉄道の小さな駅へ。ナタリーさんは今も観光用に走っている機関車を運転する。最後は2人で鰹の藁焼きを体験し、鰹のタタキをゆず酢で堪能。森林鉄道とゆずの文化をたっぷりと味わうじょんのび旅。
勇猛果敢な薩摩の武士を育んだ地、鹿児島。本城の鹿児島城跡や県内各地の山城跡の周辺に配置された麓と呼ばれる外城の武家屋敷群が数多く残る。麓は防御に適した場所に作られ、門と玄関の間に生垣を配置する等、まるで城のように敵に備えた構造を持つ。そこでは武士達が心身を鍛え、農耕に従事し、平和な世にありながら武芸の鍛錬に励んだ。そんな薩摩の武士たちの物語は2019年に日本遺産に認定されている。 旅をするのは、ナタリー・エモンズとアコーディオン奏者の桑山哲也、そして奥様で女優の藤田朋子の3人。 鹿児島の英雄・西郷隆盛の銅像前で合流した3人は、いざじょんのび旅へ。まずめざしたのは鹿児島を訪れるなら忘れてはならない名物、さつま揚げのお店。100年以上守り続けられる伝統の味を堪能し、続けて2つめの名物、しろくまの名店「天文館 むじゃき」へ。一子相伝で受け継がれる秘伝のミルクの味に、冬の寒さも忘れて完食。そして400年前の面影を今に残す武家屋敷群「出水麓」を訪れた3人。古の風を感じながら牛車に揺られ、薩摩の武士に思いを馳せる。 麓の脇にひっそりと佇むフレンチレストランでは、北薩摩の味覚に舌鼓。お店の庭を借りて歌うのは、エディット・ピアフの名曲「バラ色の人生」。アコーディオンの音色にのせて、パリの街並み香る歌声が武士の街へと爽やかに流れる。さらに、鹿児島県民が愛してやまない芋焼酎の造り酒屋へ。武士達の栄養剤や傷薬として重宝された伝統の味を味わいながら、西郷隆盛の意外な物語に出会う一面も。最後は鹿児島名物、黒豚料理の名店「あぢもり」を訪れた3人。バラの花を思わせる黒豚のしゃぶしゃぶをいただき、旅を締めくくる。街のそこかしこに漂う薩摩武士達の面影を追いながら巡るじょんのび旅。
北は北海道、函館から南は九州、鹿児島まで“じょんのび”な旅人たちが2019年に訪れた日本遺産の地。四季折々の美しい風景や伝統の祭り、郷土料理など…旅人たちの心に深く残った思い出の場面を振り返る。
京都府の北部に広がる丹後半島。丹後は古くから織物の里であり、江戸時代に発祥した絹織物「丹後ちりめん」はしなやかで染色性に優れ、着物の代表的な生地として我が国の和装文化を支えてきた。そんな丹後ちりめんのストーリーは2017年に日本遺産に認定されている。 今回はナタリー・エモンズと女優の高島礼子が旅をする。 最初に訪れたのは日本三景のひとつで、多くの歌にも詠まれた景勝地「天橋立」。続いて丹後半島を代表する景観「伊根の舟屋の街並み」を訪ね、名物「寒ブリ」の養殖場を見学。その伊根が発祥とされるブリしゃぶを味わう。かつて丹後ちりめんによって活気づいた「ちりめん街道」では今も動き続ける織り機を見学、染職人の工房では生地の染めを実際に体験し、丹後ちりめんの染色性の良さを体感する。美しい丹後ちりめんの着物に着替えた2人は、伊勢神宮で祀られている神さまが最初に祀られていたという由緒正しい神社へ。和の装いで正式な参拝を行う。最後は、地元でハレの日に食すというバラ寿司、さらに冬の味覚の王さま、丹後松葉ガニを堪能。和装文化を支えた町を巡る女性2人のじょんのび旅
日本遺産の地で旅人が出会ったさまざまな人々や風景、伝統文化。その中には、実際にその地を旅してみなければわからない驚きの事実や、“じょんのび旅”“ならではの心弾む体験も数多い。今回はこれまでの旅の中から楽しいベストシーンを振り返る。
江戸時代、システマティックな入浜塩田による塩づくりが確立された播州赤穂。その製塩技術は瀬戸内海沿岸に広がり、市場を席巻するまでに成長した。中でも赤穂の塩は、国内きってのブランドとして名を馳せ、赤穂に多彩な恵みをもたらした。このまちには瀬戸内海から生み出される塩とともに歩んできた歴史文化が蓄積され、現在に息づいている。そんな赤穂の塩のストーリーは2019年に日本遺産に認定されている。 今回、赤穂を旅するのはナタリー・エモンズさんと兵庫県出身の六角精児さん。 忠臣蔵で有名な赤穂浪士を祀る赤穂大石神社で合流、なんと六角さんは大石内蔵助の出立で登場する。2人は赤穂城の目の前にある和菓子屋へ。いただくのは塩を餡に混ぜ込んだ赤穂ならではの塩味饅頭。六角さんには小さい頃おばあちゃんに買ってきてもらった思い出が…。続いて訪れたのは瀬戸内海沿いの牡蠣の養殖場。水揚げに同行し、間近で牡蠣がクレーンで釣られるところを見学。ご当地ならではの牡蠣料理をいただく。さらに2人は赤穂唯一の酒蔵を訪れる。酒が大好きな六角さんは酒蔵こだわりの日本酒を試飲。お酒に対する蘊蓄が止まらない六角さんにナタリーさんも呆然。続いては六角さんが行きたかったビートルズの博物館へ。ビートルズを聴いて音楽が好きになったという六角さん、せっかくなのでナタリーさんと2人でビートルズの名曲を演奏。塩の国赤穂には、江戸時代の塩田を復元し歴史を体験できる場所がある。2人は塩作りを学び、赤穂の塩を使った郷土料理をいただける旅館へ。出てきたのは鯛。塩で包んで蒸し焼きにする鯛の塩釜焼きを2人で作り、今回の旅を振り返る。
小松の人々は弥生時代の碧玉の玉つくりを始まりとして、2300年にわたり金や銅の鉱石、メノウ、オパール、水晶、碧玉の宝石群、良質の凝灰岩石材、九谷焼原石の陶石などの、石の資源を見出してきた。ヤマト王権の諸王たちが権威の象徴として挙って求めるなど、現代の技術をもってしても再現が困難な高度な加工技術を磨き上げ、人・モノ・技術が交流する、豊かな石の文化を築き上げた。そんな小松の石にまつわるストーリーは2016年に日本遺産に認定されている。 旅をするのは、ナタリー・エモンズさんと、元女子マラソンランナーの有森裕子さん。 2人がまず訪れたのは、8世紀初頭に創建された那谷寺。連なる奇岩には祠がつくられ、小松の人々の石に対する特別な想いに触れる。小松の遺跡から出土した、緑に輝く石の首飾り。2300年前の弥生人の王族が愛した翡翠や碧玉は、古の宝石だった。そして200年前に発見された陶石により、加賀の地が誇る工芸品、九谷焼が誕生する。2人が訪れた工房には、金箔に彩られた美しい九谷焼の数々が。時代によって進化を続ける石の文化に触れた2人は、地元で愛される日本料理店へ。美しい九谷焼の器に盛られた料理で、舌と目で楽しむ贅沢なひと時を堪能した。 現在も採掘作業が続く滝ヶ原石切り場を訪れた2人は、江戸時代から掘り進められてきたという、深さ300メートルにもなる巨大な石のトンネルに出会う。続いて、加賀百万石の中心地である金沢へ。江戸の町並みが色濃く残るひがし茶屋街を歩き、往時の風景に思いを馳せる。築200年の茶屋・懐華樓では、加賀藩ならではの群青に輝くお座敷に息を吞んだ。旅の最後は、金沢名物のおでんをいただき、今回の旅を振り返る。
新潟は江戸時代から明治時代にかけて日本海で活躍した北前船の寄港地として栄えた。いくつもの港町にはかつての賑わいを忍ばせる町並みが残り、北前船がもたらした様々な文化が今も息づいている。北前船をめぐる新潟のストーリーは2017年に日本遺産に認定されている。 今回の旅人は、ナタリー・エモンズと森本レオ。 まず2人が訪ねたのは寺泊。魚のアメ横と呼ばれる市場通りを歩き、新鮮な海の幸をたっぷりと味わう。続いて2人は北前船の往来により日本屈指の花街が生まれた新潟市へ。レトロな情緒あふれる古町で今も受け継がれる芸妓文化を満喫する。そして、新潟港から船で佐渡島に上陸。古くは罪人の流刑地でもあった佐渡は配流者が伝えた都の貴族文化、北前船が伝えた日本各地の文化が融合し独自の文化が形成されている。旅人たちは佐渡を拠点として活動する太鼓芸能集団「鼓童」を訪ね、圧巻の演奏を鑑賞。2人も演奏に加えてもらい太鼓の魅力を体感する。さらに、北前船からヒントを得たという驚きの方法で熟成された日本酒を味わう。最後は古くから漁師に愛されてきた冬の味覚、タラ鍋を堪能。北前船が生んだ様々な文化を体感するじょんのび旅。
日本で初めて“金”が産出されたのは奈良時代の陸奥国。「みちのく」とも呼ばれるこの地が生んだ“金”は富の象徴のみならず、東大寺の大仏や平泉・中尊寺の金色堂を彩り、人々の心に光を灯し続けてきた。時代とともに幾重にも結び付き、独自の文化や信仰、産業へと昇華した“金”と人々の縁は“みちのくGOLD”と名付けるにふさわしい。日々の生活や風土に溶け込んだ“みちのくGOLD”との出会いは、悠久の時を経ても色褪せることのない浪漫に満ち溢れている。東北の黄金にまつわるストーリーは2019年に日本遺産に認定されている。 旅をするのは俳優、歌手の中村雅俊さん。 まず訪れたのは宮城県涌谷町。黄金山神社は日本の金発祥の地に立つ。静謐な境内の隣には産金の地に因み、金の茶室が設けられた庵も。黄金色に囲まれ、しばし時を忘れお茶を楽しむ中村さん。周辺の沢では今も砂金が採れると聞き、役場の方に伴われ砂金探しに興じる。続いて訪れたのは中村さんの故郷、宮城県女川町。実はこの町でも昭和の時代まで金を採掘していた鉱山があった。親しい幼馴染を訪ねた中村さん、故郷での金の記憶を語り合い、なじみの店で海鮮料理を仲良く味わう。その後は奥州藤原氏の築いた都、岩手県平泉へ。藤原秀衡ゆかりの工芸品、秀衡塗の工房を訪ね、絵付け作業を体験。さらに水墨画のような渓谷美が見事な猊鼻渓をゆったりと船下り。そしてついに、みちのくの中心、黄金文化の象徴でもある中尊寺金色堂へ。すべて金色に輝くお堂を目の当たりにして中村さんが感じたものとは… 旅の終わりは平泉式のわんこそば。 のんびり心豊かに味わってもらいたいと最初からお椀に盛り付けてあるこの地ならではのわんこそばを味わう。みちのくの“金と人の縁”を訪ねるじょんのび旅。
番組開始以来、さまざまな日本遺産の地を旅してきた旅人のナタリー・エモンズと工藤夕貴。そんな2人が今回はキャンピングカーで、富士山周辺を巡る旅へ出発。まずは湖越しに見られる絶景の富士山を鑑賞。山中湖では富士山を眺めながらワカサギ釣りに挑戦、夕食のための食材を調達。名物の吉田うどんで腹ごしらえした後は、市内と富士山が一望できる絶景スポットへ。最後は富士山の麓でキャンプ、夕日を観ながらアウトドア料理に舌鼓。翌朝、富士山の日の出は見られるか…?富士山周辺を巡りながら絶景を楽しむじょんのび旅。
参道石段と奇岩怪石の景勝地「山寺」。この山寺から始まった紅花栽培と紅花交易は山形に莫大な富と豊かな文化をもたらした。豪農・豪商屋敷には白壁の蔵座敷が立ち並び、上方文化とのつながりを示す雅な雛人形や紅花染めの衣装を身に着けて舞う舞楽が今なお受け継がれ、華やかな彩りを添える。この地の紅花をめぐるストーリーは2018年に日本遺産に認定されている。 旅をするのは、ナタリー・エモンズと中江有里。 季節が変わり冬になると山形では紅花に代わり、雪の絶景を見ることができる。2人がまず向かったのは、古くは山岳信仰の対象として崇められていた霊峰『蔵王』。麓には登山前に人々が身を清めたと伝わる蔵王温泉街が広がる。熱い湯で身体を温めた2人は蔵王へ。山頂付近には自然が作り上げた樹氷の絶景が広がっていた。「スノーモンスター」とも呼ばれ、世界的にも広く知られるその造形美に惚れ惚れ。続いて訪れたのは、山形を貫くように流れる「最上川」。戦国武将の最上義光により整備され、紅花をはじめ山形の特産品が日本中に名を轟かすきっかけとなった。その河川敷で船頭たちが食べたことが発祥とされるのが、郷土料理の「芋煮」。山形県民の心の味に2人も舌鼓。さらに、県内でも有数の豪雪地域として知られる尾花沢へ。ここは民謡「花笠音頭」の発祥の地。花笠音頭が生まれるまでの驚きのストーリーを知る。最後に訪れたのは、ノスタルジックな街並みが魅力的な「銀山温泉」。雄大な雪景色を眺めながら、熱い湯を満喫。さまざまな冬の絶景をめぐる女性2人のじょんのび旅。
日本海から吹きつける季節風が創り上げた日本最大級の鳥取砂丘。目に見えぬ風の姿がさざ波模様の風紋に映し出され、海岸を進むと風が起こす荒波に削り出された奇岩が連なる。中国山地へと急流を辿ると、風がもたらす豪雪に育まれた杉林を背に豪邸が佇む。さらに源流へと分け入ると岩窟の中に古堂が姿を現す。これらは日本海の風が生んだ絶景と秘境である。人々は、厳しい風の季節での無事とそれを乗り越えた感謝を胸に、幸せを呼ぶ麒麟獅子を舞い続け、麒麟に出会う旅人にも幸せを分け与えている。風が生んだ絶景と秘境のストーリーは2019年に日本遺産に認定されている。 今回、鳥取と兵庫を旅するのはナタリー・エモンズと村尾信尚。 まず最初に訪れたのは鳥取を代表する名所「鳥取砂丘」。一面に広がる砂の世界で風が描いた砂のアートに出会う。馬の背と呼ばれる丘を登りきると眼下には雄大な日本海が。2人は静かな入江の漁村を訪ね、旬の松葉ガニを堪能。日本海からの風が育む杉で財を成した豪商の家では、杉をはじめ様々な木材が贅沢に用いられており、その圧倒的な存在感に感動する。続いて、かつては木材を運んでいいた若桜鉄道に乗り、じょんのびと電車の旅を満喫。風がつくり上げた秘境では洞窟に建てられたお堂を訪ね、その厳かな雰囲気に息を呑む。さらに2人は兵庫県但馬地方へ。 新温泉町の秘湯では日本一熱いといわれる源泉を発見。足湯に浸かりながら温泉卵を作り味わう。 ナタリーさんは温泉街の湯に浸り、旅の疲れを癒す。最後に2人が訪れたのは絶景で知られる竹田城跡。霧に包まれた幻想的な雰囲気の中で旅を振り返る。日本海の風とともにめぐる、じょんのび旅。
今回はキャンピングカー企画第2弾。さまざまな日本遺産の地を一緒に旅してきたナタリー・エモンズと工藤夕貴が、再びキャンピングカーに乗り、静岡県の絶景スポットへ。まずは歌川広重も描いた景勝地、三保の松原で富士の絶景をしばし鑑賞。 続いて伊豆では満開の河津桜に出会い、一足早い春の訪れを実感。さらに富士宮では工藤さんが長年通い続ける名店を訪ね、名物のやきそばを味わう。その後は富士山と駿河湾が一望できる日本一のつり橋を渡り、2人は大空へと羽ばたく!? 夕暮れが近づく中、車は朝霧高原のキャンプ場へ。工藤さんのつくる絶品のアウトドア料理をじっくりと味わい、翌朝、美しい日の出を見に海辺の展望台をめざす… 富士山の周辺を気ままにめぐりながら、絶景を楽しむじょんのび旅。 旅人:ナタリー・エモンズ&工藤夕貴 ナレーター:森本レオ
磐梯山信仰を取り込み東北地方で最も早く仏教文化が花開いた会津。今も平安初期から中世、近世の仏教や寺院が多く残り「仏都会津」とも呼ばれている。その中でも三十三観音巡りは古来のおおらかな信仰の姿を今に残し、広く会津の人々に親しまれている。そんな会津若松が育んだ仏教のストーリーは2016年に日本遺産に認定されている。 今回は東北人としての誇りを抱く中村雅俊が会津を旅をする。 最初に訪れたのは福島県の中央に位置する猪苗代湖。この湖を育んだ磐梯山と130年以上前の磐梯山噴火によってできた五色沼の絶景を巡る。会津の歴史で忘れてはならないのは白虎隊。彼らの最後の地である「飯盛山」で会津若松市内を望みながら白虎隊を想う。そしてのどかな風景が広がるローカル線「只見鉄道」に乗り込み、冬ならではの景色をめざす。待っていたのは江戸時代の景観を今なお残す「大内宿」。名産のねぎそばを堪能したら、8000万年前にできた鍾乳洞へ。冒険心をそそる洞内では少年のようにはしゃぎ。最後は会津藩の武士も利用していた東山温泉で疲れを癒やす。美しい景色をめぐりながら、そこにまつわるストーリーを知るじょんのび旅。 旅人:中村雅俊 ナレーター:森本レオ
今回、若狭と越前を旅するのはナタリー・エモンズと高島礼子。 最初に訪れたのは若狭地方を代表する港「小浜漁港」。 かつてここで水揚げされた海産物は朝廷へ運ばれ高級品として重宝された。 ここで「鯖」や「ぐじ」と呼ばれる甘鯛の水揚げを見学。 続いて、京都に海産物を運んだ「鯖街道」を通り、料亭「酔月」で「鯖寿司」と「ぐじの若狭焼き」を堪能。 「ぐじの若狭焼き」は鱗をつけたまま焼くという独特の調理法で作られている。 その後、訪れたのは福井屈指の絶景スポット「三方五湖」日本海だけでなく、5つの湖が見渡すことができるパノラマ絶景に息を呑む。 さらに、福井が誇る冬の絶景・越前大野城の雲海を目指した2人はかつて福井のみで採掘され、全国で重宝されたという笏谷石の採掘場へ その中は、まるでタイムスリップしたような景観が広がっていた そして、福井北部の三国地方へ向かった2人は老舗旅館「望洋楼」で冬の味覚の王様「越前がに」のフルコースを堪能。 旅の最後には福井最大の絶景スポット東尋坊を訪れ日本海が生んだ奇跡の景観のストーリーを知るじょんのび旅。 旅人:ナタリー・エモンズ&高島礼子 ナレーター:森本レオ
全国の日本遺産の地を旅して各所で出会った、徳川家康を祀る「東照宮」。その総本社は山、湖、滝が美しい景観をつくる日光にある。古くから山岳信仰の霊場として崇められ、東照宮をはじめ二社一寺を擁する日光はユネスコの世界遺産にも登録されている。今回は豊かな自然美、匠の技が生み出した究極の人工美が同居する聖地、日光をナタリー・エモンズと家康を尊敬する片岡鶴太郎が旅する。 2人が最初に訪れたのは聖地の入口にあたる神橋。通常、この橋は渡ることはできるが、橋の反対側に着くと対岸へ降り立つことはできず、渡りはじめた側へ引き返さなければならない。新婚の花嫁だけが引き返さず対岸へ降りられるというその理由とは。続いてはロープウェーに乗り、明智平の展望台へ。待っていたのは男体山、中禅寺湖、華厳ノ滝が広がる絶景。かつて仏の住む「補陀落山」と呼ばれた男体山が、聖地日光の歴史を開いた。古より変わらぬ風景を前にこの地の信仰の歴史を知る。そして、いよいよ日光東照宮へ。戦乱の世を治め平和な時代を築いた家康を讃えるため、左甚五郎や狩野探幽など江戸時代の名だたる匠たちが日本中から集まり、壮麗な建築群をつくりあげた。参拝者に人気の三猿や眠り猫、きらびやかな陽明門に見とれ、家康が眠る奥宮へと進む。家康にならい平和を願って手を合わせる2人。さらに、湯波を使った懐石料理やクラシック・ホテルの高原牛ステーキなど、日光ならではの名物も堪能。聖地をじょんのびと巡る。 旅人:ナタリー・エモンズ&片岡鶴太郎 ナレーター:斉藤由貴
弘法大師空海ゆかりの札所を巡る四国遍路は、阿波・土佐・伊予・讃岐の四国を全周する全長1400キロにも及ぶ我が国を代表する壮大な回遊型巡礼路。札所への巡礼が1200年を超えて継承され、今なお人々により継続的に行われている。地域住民の温かい「お接待」を受けながら、供養や修行のため、救いや癒しなどを求めて弘法大師の足跡を辿る四国遍路は、自分と向き合う「心の旅」であり、世界でも類を見ない巡礼文化である。四国遍路は2015年に日本遺産に認定されている。 今回、旅をするのは高知出身の吉田類。 まずは日本一古く全長も長い路面電車、とさでんで料亭「臨水」へ。さっそく郷土料理の“皿鉢料理”を注文。どろめ、カツオの塩たたき、山の幸を使った田舎寿司を肴に日本酒を味わう。続いては日本遺産である「竹林寺」へ。酒飲みの類さんは健康を祈願。さらに、類さんの地元、仁淀川方面へ向かう。名産品の土佐和紙を購入し、仁淀川沿いでデッサン。独特のタッチで味のある画を描いたら市内へ戻り、お気に入りの1軒「ときわ」でカツオの酢ジメ、鯨のすき焼きをいただく。再び仁淀川町を訪れ、幼少期に遊んだという中津渓谷と雨竜の滝をめざす。仁淀川の名水を使った老舗酒蔵「司牡丹酒造」では、しぼりたてを堪能。最後は市内の「濱長」でうつぼの唐揚げとしゃぶしゃぶを堪能した。 ふるさとの思い出をたどりながら、高知の酒場を巡るじょんのび旅。 旅人:吉田類 ナレーター:森本レオ
仙台藩を築いた伊達政宗は、時代を代表する文化人でもあり、文化的にも上方に負けない気概で自らの"都" 仙台を創りあげようとした。古来、東北の地に根づいてきた文化の再興・再生をめざす中で、伊達家で育まれた文化を土台に、上方の桃山文化の影響を受けた豪華絢爛、政宗の個性ともいうべき意表を突く粋な斬新さ、さらには海外の文化に触発された国際性といった時代の息吹を汲み取りながら、これまでにない新しい“伊達”な文化を仙台の地に華開かせていった。その文化は政宗だけに留まらず、後の藩主に、さらには仙台から全国へ、そして武士から庶民にまで、さまざまな方面へ広がり、定着し熟成を加えていった。そんな伊達な文化のストーリーは2016年に日本遺産に認定されている。 今回、旅をするのは宮城県出身の中村雅俊さん。 まず、東北一長い吊り橋から不忘山(蔵王連峰)の雄大な景色を眺め、向かったのは宮城蔵王。 雪上車に乗り、標高1700mの山頂にある絶景をめざす。途中に広がる樹氷原の造形美に感銘しつつ、山頂では蔵王のシンボルとも言える「御釜」の淵へ。雪化粧をしたその景色に感動する。 続いて訪れた麓の町、白石では江戸時代から伝わる郷土料理、温麺を堪能。そして、景勝地として名高い松島へ。政宗が建立した瑞巌寺の室中孔雀の間を訪れ、政宗が抱いていた国造りの夢に思いをめぐらす。さらに、震災復興で活気づく気仙沼の漁港へ。水揚げされたばかりのメカジキに圧倒され、メカジキのしゃぶしゃぶを味わう。最後に訪ねたのは復興の新たなシンボルとなった気仙沼大島大橋。気仙沼を一望できる高台で旅を振り返る。ふるさと宮城の今をめぐるじょんのび旅。 旅人:中村雅俊 ナレーター:森本レオ
今から1400年前の飛鳥時代は女性が大いに活躍し、輝いた時代だった。天皇の半数は女帝であり、政治・文化・宗教の各方面で女性が我が国の新しいかたちを産み出し、成熟させていった。 日本国創成の地である飛鳥は日本史上、女性が最も力強く活躍した場所でありその痕跡が色濃く残る地である。そんな飛鳥のストーリーは2015年に日本遺産に認定されている。また、飛鳥の南に広がる紀伊山地には、吉野や高野山、熊野三山などの霊場が広がる。 今回、旅をするのはナタリー・エモンズと村尾信尚。 最初に訪れたのは桜の名所、吉野山。一目で千本もの桜が眺められることから「一目千本」と呼ばれる桜の美しさに息を呑む。吉野山の中心・金峯山寺では桜の時期に御開帳している秘仏・蔵王大権現を間近で拝み、その荘厳な姿に圧倒される。続いて訪れたのは「奈良の大仏」として親しまれている東大寺の盧舎那仏像。奈良時代、飢饉や疫病が相次ぐ中、人々と国の安寧を祈り造立された巨大な仏像である。旅の2人も平和な世の中を祈り参拝する。さらに2人は空海が真言密教の道場として開いた高野山へ。空海の教えの根本にあるのは「人々の救済」だった。宇宙の真理を表しているという色鮮やかな仏像群や多くの人々が安らかに眠る奥の院を訪ね、空海の思いに触れる。古から続く霊場を巡り、祈りを捧げるじょんのび旅。 旅人:ナタリー・エモンズ&村尾信尚 ナレーター:斉藤由貴
尾道三山と対岸の島に囲まれた尾道は、町の中心を通る「海の川」とも言うべき尾道水道の恵みによって、中世の開港以来、瀬戸内随一の良港として繁栄し、人・もの・財が集積した。その結果、限られた生活空間に多くの寺社や庭園、住宅が造られ、それらを結ぶ入り組んだ路地・坂道とともに箱庭的都市が生み出された。迷路に迷い込んだかのような路地や、坂道を抜けた先に突如として広がる風景は、今も昔も多くの人を惹きつけてやまない。そんな尾道の街は、2015年に「日本遺産」に認定されている。 尾道を旅するのは、ナタリー・エモンズと村尾信尚。 まず2人が向かったのは、町を一望できる千光寺。大林宣彦監督の映画や林芙美子の小説など、多くの作品の舞台となった坂の町を階段伝いに登り、中腹では「みはらし亭」でひとときの休息を。ようやく辿りついた千光寺では目の前に広がる景色に疲れを忘れる2人。海、山、家並み、あらゆるものが混在し、まさに箱庭のような景観がそこにはあった。また、フェリーで向島まで足を伸ばすと、そこには地元の人々に愛される老舗のパン屋さん、そしてラムネ屋さんとの出会いが。旅の最後を締めくくるのは、創業180年以上の老舗のお寿司屋さんでいただく「せいろすし」。尾道水道が作りだした、歴史を感じる尾道の町をじょんのびと巡っていく。 旅人:ナタリー・エモンズ&村尾信尚 ナレーター:森本レオ
全国に83のストーリーがある日本遺産。旅人たちはその美しい風景を訪ね、各地の伝統や文化を物語るさまざまな「色」に出会ってきた。野山を染める美しい花や木の葉、人々の暮らしに寄り添い、彩りを与える和の色。今回は日本遺産の「色」をめぐるじょんのび旅。 旅人:“じょんのび”な旅人たち ナレーター:斉藤由貴
日本海や瀬戸内海沿岸には、山を風景の一部に取り込む港町が点々とみられる。そこには、港に通じる小路が随所に走り、通りには広大な商家や豪壮な船主屋敷が建っている。また、社寺には奉納された船の絵馬や模型が残り、京など遠方に起源がある祭礼が行われ、節回しの似た民謡が唄われている。これらの港町は、荒波を越え、動く総合商社として巨万の富を生み、各地に繁栄をもたらした北前船の寄港地・船主集落だった。時を重ねて彩られた異空間として今も人々を惹きつけてやまない。 今回は、これまで番組で巡った北前船の寄港地の風景や文化を振りかえる。北の出発地、函館から日本海を南下し、佐渡へ。佐渡は北前船の船乗りや船大工が住んでいた島。港の集落には当時の造船技術を生かした建物が今も残る。新潟では九州から伝わり変化した民謡、新潟おけさを芸妓さんの舞いで楽しむ。昆布の消費量が全国でもトップクラスという富山県高岡では、昆布の専門店へ。瀬戸内海にも北前船の停泊する港は多い。最も賑わった港のひとつが広島県尾道。山手には北前船で財を成した豪商たちの別荘が立ち並ぶ。岡山県倉敷では北前船で全国へ運ばれた綿花をめぐり、町を歩く。北前船が伝え、残した文化を訪ねるじょんのび旅。 旅人:“じょんのび”な旅人たち ナレーター:森本レオ
日本遺産のストーリーに出会うため、これまで訪れた全国の町。そこには美しい風景や暮らしとともに、その土地に根づいた歌や音楽があった。今回は、アーティストでもあるナタリー・エモンズが各地で出会った歌や旅の仲間とともに奏でてきた音楽を振り返る。民謡、わらべうた、歌謡曲から洋楽まで、音楽を味わい楽しむ“じょんのび旅”。 旅人:“じょんのび”な旅人たち ナレーター:森本レオ
各地の日本遺産を訪ね、出会う楽しみのひとつ。それが暮らしの中で大切に育まれてきた各地の食文化だ。古くから知られる名産品。四季折々に旬を迎える味覚。そして先人たちの知恵やこだわりが生かされた郷土料理。今回はこれまでの旅の中で出会った食材や料理を振り返る。美味しい海の幸、山の幸にあふれた“じょんのび旅”。 旅人:“じょんのび”な旅人たち ナレーター:森本レオ
全国各地の日本遺産を訪ね、地域ごとのさまざまな文化や伝統に出会ってきたナタリー・エモンズさん。間近に見たり聞いたり味わったりするだけではなく、茶の湯や日本舞踊、稲刈りに素潜り漁、果ては四国のお遍路さんや神楽の舞いまで、自ら貴重な体験も重ねてきた。今回はナタリーさん自身が「そのひとつひとつが日本の心に近づくことができ、忘れられない」と語る奮闘体験を振りかえる。美しい風景、人々とのふれあい、そしてナタリーさんの汗と涙で綴る“じょんのび旅”。 旅人:ナタリー・エモンズ ナレーター:斉藤由貴
ふるさと。それはすべての人にとっての心の原点だ。子ども時代に見た風景、家族や友と過ごしたかけがえのない時間。一度離れたふるさとを再び旅すると、忘れかけていたことやあらためて見えてくる良さに気づく。今回はじょんのびとふるさとを訪ね、その魅力を再発見した旅を振り返る。 旅人:中村雅俊 村尾信尚 吉田類 ナタリー・エモンズ ナレーター:斉藤由貴
日本有数の港町、函館。江戸時代には日本の物流を担っていた北前船の寄港地として大いに栄え、明治時代にはいち早く海外に開かれたことから独特のハイカラな街並みが広がっている。そんな函館は2017年に日本遺産に認定されている。 旅をするのはナタリー・エモンズとハコちゃんこと作家の岩下尚史。 最初に訪ねたのは町を代表する観光名所、函館朝市。獲れたての海の幸をのんびりと食べ歩いたら、伝統の樽でつくられる名物、イカの塩辛を味わいに一軒の老舗へ。地元ならではの食べ方を教えていただき塩辛の意外な楽しみ方を発見。続いては日本初の西洋式城郭として名高い五稜郭を見学。さらに函館にハムとソーセージを広めた名店や函館独特の調理法で味わう老舗すき焼き店を訪ね、町の豊かな食文化を堪能。最後は外国人の保養地として賑わった景勝地、大沼へ。青空のもとでクルーズしながら贅沢な食事を楽しむ。美しい景観と美味しい食にあふれた北の港町をじょんのび旅する。 旅人:ナタリー・エモンズ&岩下尚史 ナレーター:岩下尚史
全国各地の日本遺産を訪ねて旅をしてきた、ナタリー・エモンズさん。 アーティストとしても活躍している彼女は、旅先で数々の名曲を歌ってきた。 今回は、これまでナタリーさんが体験してきた“じょんのび旅”の思い出とともに、日本各地で歌ってきた名曲を振り返る。 旅人:“じょんのび”な旅人たち ナレーター:森本レオ
全国各地の日本遺産を訪ね、たくさんの美味しい食材や郷土料理に出会った。そこに込められた先人たちの知恵や工夫、ゆかり深い人物や、まつわるエピソード、特色のある食文化の背景を知れば、その味はより一層深いものとなる。旅で出会った食材や料理をじょんのびと振り返る第2弾。 旅人:じょんのびな旅人たち ナレーター:森本レオ
日本遺産がある歴史深い町をめぐると必ず出会うもの。それはおいしいお酒だ。 日本酒、焼酎、ワイン… 清らかな水と米や葡萄などの豊かな実りを元に受け継がれてきた伝統の酒づくり。各地の酒蔵を訪ねると、名酒の陰には先人たちの知恵や携わる人々の情熱とたゆまぬ努力があることに気づく。大切な文化のひとつでもあり、飲む人もつくる人もみんなを幸せにしてくれる魔法の飲み物、酒。各地で出会った美酒、名酒をじょんのびと振り返る。 旅人:じょんのびな旅人たち ナレーター:森本レオ
わずか140年前まで人の住めない荒野が広がっていた日本最大の扇状地「那須野が原」。 この地を開拓したのは明治政府の中枢にあった貴族階級だった。近代国家建設の情熱と西欧貴族への憧れを胸に、私財を投じ大規模農場の経営に乗り出したのだ。その遺志は長い闘いを経て、那須連山を背景に広がる豊饒の大地に結実した。那須野が原に今も残る華族農場の別荘を訪ねると、近代日本黎明期の熱気とそれを牽引した明治貴族たちの足跡を垣間見ることができる。 今回旅をするのは、当番組のナレーターを務める斉藤由貴さん。初めてのじょんのび旅でまず訪れたのは、酪農王国の象徴である牧場。希少な品種の乳牛への餌やりを体験し、「貴族と富豪のための牛乳」として愛された牛乳をいただく。続いては、豊かな大地を生み出した明治貴族の姿にふれるため、彼らの残した別荘を訪れる。瀟洒な洋風建築には西洋への憧れと国を動かしてきた偉人たちの熱い思いが詰まっていた。さらに、色とりどりの高原野菜を生産する農家を訪ね、ミニトマトの収穫を体験。大地の恵みをたっぷり味わう。本州最大級の吊橋を渡り、涼しげな渓谷を散策すると、豪快に流れ落ちる滝に出会った。竜が天に登るような迫力に圧倒され、那須の豊かな自然を体感する。最後に、明治貴族の憧れた豪華な洋風建築で、皇室御用達の絶品料理を堪能。那須の地に残る開拓者たちの夢と情熱にふれる、じょんのび旅。 旅人:斉藤由貴 ナレーター:森本レオ
今回は宮城出身の中村雅俊さんが岩手県の三陸を巡る。最初に訪ねたのは高田松原。復興のシンボル、奇跡の一本松を見に行き、昨年3月に開通した三陸鉄道リアス線に乗車。終着駅の久慈をめざす。最初に降りたのは唐丹駅。訪れたのは「桜舞太鼓」の皆さんが稽古している練習場。桜舞太鼓は東日本大震災の津波で太鼓や練習場が流され存続の危機にあったが、応援してくれる人々のために続けてきたのだそう。修理を繰り返しながら使っている大切な太鼓を打たせてもらう中村さん。 続いて訪ねたのは釜石駅。いくら、あわび、めかぶという三陸の海の宝が3つ入った名物、海宝漬をいただく。宮古では三陸を代表する景勝地、浄土ヶ浜を訪ね、さらに龍泉洞という鍾乳洞へ。2億年以上の歳月をかけできた洞窟には世界有数の透明度を誇る地底湖が広がる。終着駅、久慈ではこの時期に活躍する海女さんのもとへ。伝統漁を見物し、採れたてのウニをいただく。最後に訪れた「はまなす亭」では生ウニ丼や焼きウニを堪能。三陸で頑張る人々と自然に触れるじょんのび旅。 旅人:中村雅俊 ナレーター:森本レオ
お茶が中国から日本に伝えられて以降、京都・南山城は、お茶の生産技術を向上させ、茶の湯に使用される「抹茶」、今日広く飲まれている「煎茶」、高級茶として世界的に知られる「玉露」を生み出した。約800年にわたり多種多様なお茶を作り続け、喫茶文化の展開を生産、製茶面からリードし、発展をとげてきた。そんな「お茶の都」を旅をするのは、女優の高島礼子さん。 まず訪れたのは、南山城でも有数のお茶の産地である和束町。山一面を覆う一面の茶畑で、秋の収穫に備えた「深刈り」と呼ばれる作業を体験させていただく。宇治橋には、茶の湯好きで知られる豊臣秀吉ゆかりの地や、橋のたもとに店を構える日本最古のお茶屋「通圓」などがあり、お茶の深い歴史を改めて実感する。創業450年となるお茶屋「上林春松本店」では、正しい玉露の淹れ方を学ぶ。温度調節や一つ一つの作法の中に、日本人ならではの感性やおもてなしの心があり、一味違うお茶の味を堪能した。京都を訪れる際によく立ち寄るという「一文字屋和輔」では、悪疫退散のご利益で知られる「阿ぶり餅」をいただき、世界で巻き起こる混乱が1日でも早く終息するようにと祈った。馴染みの着物店で浴衣に着替えた後向かったのは、関西随一の避暑地、貴船。 新緑の緑と川が生み出す独特の空気を楽しみ、京都の水源を守る貴船神社にお参り。最後に訪れたのは、料理旅館「兵衛」。京都の夏の風物詩「鱧」料理を堪能しながら、今回の旅を振り返る。 旅人:高島礼子 ナレーター:森本レオ
今から1400年前の飛鳥時代は女性が大いに活躍し、輝いた時代だった。天皇の半数は女帝であり、政治・文化・宗教の各方面で女性が我が国の新しいかたちを産み出し、成熟させていった。 日本国創成の地である飛鳥は日本史上、女性が最も力強く活躍した場所でありその痕跡が色濃く残る地である。そんな飛鳥のストーリーは2015年に日本遺産に認定されている。また、飛鳥の南に広がる紀伊山地には、吉野や高野山、熊野三山などの霊場が広がる。 今回、旅をするのはナタリー・エモンズと村尾信尚。 最初に訪れたのは桜の名所、吉野山。一目で千本もの桜が眺められることから「一目千本」と呼ばれる桜の美しさに息を呑む。吉野山の中心・金峯山寺では桜の時期に御開帳している秘仏・蔵王大権現を間近で拝み、その荘厳な姿に圧倒される。続いて訪れたのは「奈良の大仏」として親しまれている東大寺の盧舎那仏像。奈良時代、飢饉や疫病が相次ぐ中、人々と国の安寧を祈り造立された巨大な仏像である。旅の2人も平和な世の中を祈り参拝する。さらに2人は空海が真言密教の道場として開いた高野山へ。空海の教えの根本にあるのは「人々の救済」だった。宇宙の真理を表しているという色鮮やかな仏像群や多くの人々が安らかに眠る奥の院を訪ね、空海の思いに触れる。古から続く霊場を巡り、祈りを捧げるじょんのび旅。 旅人:ナタリー・エモンズ&村尾信尚 ナレーター:斉藤由貴
日本初の「旅の大ブーム」の火付け役は、十返舎一九の滑稽本「東海道中膝栗毛」であり、歌川広重が描いた「東海道五十三次」の浮世絵であった。日本のガイドブックの原典とも言われる滑稽本や浮世絵に惹かれ、自由な移動が制限される江戸時代でも人々は物見遊山の旅へいそいそと出かけて行った。駿州を訪ねると弥次さん喜多さんの「旅の楽しさ」が今も体感できる。今回、静岡を旅をするのは、俳優の村上弘明さん。 まず訪れたのは岡部宿に今も残る旧旅籠、柏屋。江戸時代の旅の雰囲気に浸り、当時の旅姿に身を包んだ村上さん、得意な時代劇の口上を披露。丸子宿では名物のとろろ汁で知られる「丁子屋」へ。創業以来400年以上もの歴史を受け継ぐご当主から五十三次や膝栗毛にまつわる貴重な資料を見せていただく。また、焼津の造り酒屋「磯自慢」では、人気の銘酒を試飲。酒に合うという地元ならではの旨い肴をふるまっていただく。安倍川の畔に佇む老舗「石部屋」では、名物の安倍川餅づくりに挑戦。奮闘した後はご主人のつくった餅でほっこり。当時の面影を残す街道を歩き、訪れたのは「くらさわや」。江戸時代の名物、あわびと現在の名物、桜えびを贅沢に味わう。 最後は街道随一の絶景と呼ばれた「薩埵峠」をめざす。古のガイドブックに描かれた風物の、今を訪ねるじょんのび旅。 旅人:村上弘明 ナレーター:森本レオ
北総地域は百万都市江戸に隣接し、関東平野と豊かな漁場の太平洋を背景に、水運と江戸に続く街道を利用して東国の物産を供給し、江戸のくらしや経済を支えた。こうした中、江戸文化を取り入れることにより、城下町の佐倉、成田山の門前町成田、利根水運の河岸、香取神宮の参道の起点の佐原、漁港・港町、そして磯巡りの観光客で賑わった銚子という4つの特色ある都市が発展した。これら四都市では、江戸庶民も訪れた4種の町並みや風景が残り、今も東京近郊にありながら江戸情緒を体感することができる。 この四都市を旅するのは六角精児さん。 最初に訪れたのは銚子。まずは、かつて江戸庶民が小旅行で眺めに来た断崖絶壁や奇岩に出会う。 電車が大好きな六角さんは銚子電鉄に乗り、銚子山十商店へ。食べる醤油と言われる「醤(ひしお)」の作り方を見学し、おすすめの卵かけご飯にしていただく。また、丼屋七兵衛では、梅雨の時期に水揚げされる脂が乗った「入梅イワシ」のイワシ丼を賞味。続いては第二の都市、佐原へ。 町の中央を流れる川を小舟に乗り、江戸を感じる舟旅を楽しむ。その後は香取神宮へお参り。参道で見つけた厄落としだんごを食べて厄払い。第三の都市、佐倉では、佐倉藩に伝わる武術「立身流」を教わりに旧堀田邸へ。剣術や槍術を教わる六角さんは実に楽しそう。最後は成田へ。成田山新勝寺で参拝をすませ、創業100年を超える老舗で名物の鰻を楽しむ。江戸の文化と町並みが残る場所で、江戸の息吹を感じるじょんのび旅。 旅人:六角精児 ナレーター:斉藤由貴
江戸時代から明治時代にかけて、日本海を航海していた商船・北前船。山形県酒田は米どころの山形から上方へと米を運ぶ、北前船航路の起点となった。船は商品となる積荷だけではなく、各地の文化や伝統を運んだため、酒田は日本の中心と言われるほどに繁栄した。 今回旅をするのは、東北人としての誇りを抱く中村雅俊さん。まず訪れたのは、上方へと運ぶ米の集積地として賑わった、酒田のシンボルともいえる山居倉庫。現在も現役の倉庫として利用されている。続いては、北前船で財を成した大豪商の別荘へ。今も残る圧巻の庭園や驚きのお宝に出会う。さらに、自然の恵み豊かな山形の食を堪能。日本海沿岸部では今が旬の岩牡蠣とアワビを味わい、内陸部では夏の名産品、だだちゃ豆とスイカの畑を訪問、収穫したての味を楽しむ。実は居合道発祥の地である山形県、伝統の武術を中村さんが体験する。精神を集中させ、型に挑戦したあとは、極上の山形牛ステーキをいただき、口溶けの良い味わいに舌鼓。最後は山形を代表する景勝地、山寺へ。石段を上った先には、山寺が1000年以上見守り続けた絶景が広がる。山形の自然と歴史を楽しむじょんのび旅。 旅人:中村雅俊 ナレーター:斉藤由貴
都内にいながら豊かな自然が味わえることから人気を博し、年間登山客数が世界一と言われる高尾山。 そんな高尾山は今年、都内で初めて日本遺産に認定された。 旅をするのは俳優の勝村政信さん。最初に訪れたのは麓の老舗蕎麦屋。高尾山では古くから登山の前に精をつけるため、とろろそばを食べる習慣があるのだそう。こだわりのお蕎麦を堪能し、登山開始。高尾山は中腹までをロープウェイで登ることができ、休憩する茶屋なども多い。勝村さんも途中、展望の良い茶屋で一息つきながら山頂をめざす。ゆっくり登っていくと高尾山のシンボルともいえる「髙尾山薬王院」が見えてくる。古より修験道の修行の場であった高尾山は「天狗が住む山」とされ、天狗も信仰の対象とされてきた。勝村さんも御本尊「飯縄大権現」を間近で参拝し、1日も早く平穏な日々が戻るよう祈りを捧げる。 そして訪れたのは秋川渓谷。釣りが趣味だという勝村さん、清流を棲みかとする魚たちを釣ることはできるのか。さらに織物の産地である多摩地区では、天然藍を用いた藍染めに挑戦。旅の最後は高尾の自然を感じながら極上の炭火焼料理を堪能。 都内に残る大自然を満喫するじょんのび旅。 旅人:勝村政信 ナレーター:森本レオ
富山県の高岡は商工業で発展し、町民によって文化が興り受け継がれてきた町である。江戸時代から鋳物や漆工などの生産がはじまり、港は米や綿、肥料などの交易拠点として「加賀藩の台所」と呼ばれる程の隆盛を極めた。現在でも町割り、街道筋、町並み、生業や伝統行事などに、高岡町民の歩みが色濃く残されている。 そんな高岡を中心に富山県を旅するのは女優の高島礼子さん。最初に訪れたのは北前船の中継地だった内川エリア。遊覧船に揺られながら、日本のベニスとも呼ばれる独特の景観をのんびりと楽しむ。続いては富山湾の宝石と名高い「白エビ」を味わいに老舗料亭へ。旬を迎えたこの時期、生でも揚げても美味しい白エビを堪能。その後は昔ながらの風情を残す通りをそぞろ歩き、今もしっかりと受け継がれている鋳物文化に触れる。また、伝統の技を現代風にアレンジし躍進する鋳物メーカーを訪ね、オリジナルのぐい呑づくりを体験する。さらに、奈良、鎌倉に並ぶ、日本3大大仏のひとつ、鋳物でつくられた「高岡大仏」を参拝。その他、懐かしいラムネや名物の氷見牛も堪能。見て、触れて、味わってと富山の伝統を五感でとらえるじょんのび旅。 旅人:高島礼子 ナレーター:森本レオ
400年前まで一面の海だった倉敷周辺は、近世からの干拓により綿やイ草が栽培されるようになり、織物生産が盛んとなった。明治以降も繊維産業は発展を続け、倉敷は現在、年間出荷額日本一の「繊維のまち」となっている。江戸期の白壁商家群の中に、近代以降に建てられた洋風建築が風景にアクセントを加え、訪れる人々を魅了している。 そんな倉敷を旅するのは斉藤由貴さん。最初に訪ねたのはお洒落な雑貨屋さんが立ち並ぶ美観地区。 オリジナルの手ぬぐいをつくったり、好みの麦わら帽子を購入したりと繊維のまちならでは楽しさを満喫。その後は岡山県でしか栽培されていない「マスカットジパング」のパフェを味わい、名物の川舟流しでゆったりと町見物。蔵を利用した和食レストランでは郷土料理の「返し寿司」をいただく。さらに、オリジナルのGジャンをつくったら、一番好きな食べ物という桃の農園を訪ね、狩りを体験。最後は世界的な名画が集められた大原美術館で、時を忘れ美の世界に浸る。繊維、果物、アートと倉敷の名物をたっぷりと楽しむじょんのび旅。 旅人:斉藤由貴 ナレーター:森本レオ
古来、日本人は自然の素材を使ってさまざまな道具を作ってきた。職人の技が生み出す優れた道具は「伝統工芸品」として、今も各地で大切に受け継がれている。 今回、伝統工芸が盛んな秋田と岩手を旅するのは、東北人としての誇りを抱く中村雅俊さん。まず訪れたのは秋田県の角館。凛とした佇まいの武家屋敷群を抜け、江戸時代から続く味噌・醤油の醸造元へ。いぶりがっこや味噌汁など郷土の味をいただく。人気のローカル線で北上し訪れた大館は、秋田杉から作られる曲げわっぱで知られる町。老舗の工房で曲げ作業を体験したあとは、大館名物・比内地鶏の親子丼に舌鼓。続いて岩手県を訪れた中村さんは、盛岡が誇る工芸品、南部鉄器の工房へ。溶かした鉄を型に流し込むダイナミックな鉄瓶作りを目の当たりにする。さらに盛岡のソウルフードとも呼ぶべきコッペパンの専門店では、昔懐かしい味に出会い、最後は日本一の漆の産地である二戸へ。上質な国産漆が作り出す漆器の美しさと作り手たちの思いに触れる。東北に受け継がれる伝統をめぐる、じょんのび旅。 旅人:中村雅俊 ナレーター:斉藤由貴
日本有数の港町、函館。近海で獲れる豊富な魚介類に溢れ、また、国際貿易都市として海外へいち早く開かれたことにより古くから西洋の食文化も根づいている。 食の街・函館を旅するのは市川紗椰さん。最初に訪れたのは函館屈指の観光名所「函館朝市」。市場内の立ち食い寿司屋でさっそく絶品のネタをたっぷりと味わう。鉄道が大好きという市川さん、続いては市内を走る路面電車に乗り込み、大正ロマンの香りが漂う町並み見物。市内には西洋風木造建築の建物が多く残り、現在はカフェやレストランとなっているところも多い。そんなレトロでかわいらしい店の1軒を訪ね、ハンバーグやスイーツを満喫。さらに、函館湾に沈む絶景の夕日や、世界的にも知られる美しい夜景にうっとり… 港町ならではの食文化と風景を巡るじょんのび旅。 旅人:市川紗椰 ナレーター:森本レオ
古い日本の歴史を刻む滋賀、そして京都。情緒溢れる古刹や美しい街並みが旅行く人をやさしく迎える。そんな滋賀と京都を旅するのは、皆藤愛子さん。最初に訪れたのは滋賀・大津市に架かる日本三名橋のひとつ「瀬田の唐橋」。琵琶湖から吹く爽やかな風を感じながら、橋の先に広がる石山寺へ。ここは観音さまを祀る西国三十三所の第13番札所。紫式部が7日間籠り「源氏物語」の着想を得た「源氏の間」も残されている。お参りの後は近江牛の「じゅんじゅん」を味わいに老舗の料理店を訪問。すき焼きに似た滋賀の郷土料理「じゅんじゅん」、そのおいしさに心打たれる。 旅の後半は古都・京都へ。祇園をのんびりと散策し、色鮮やかな京友禅の染め体験、そして今、若い女性の人気を集めている飴や干菓子を使ったアクセサリー店「nanaco plus」でオリジナルのアクセサリーづくりを行なう。合間には、日本中からファンが訪れるレトロな喫茶店と釜飯の名店で名物を堪能。最後は眼下に京都市街を望む絶景の寺、善峯寺へ。深まりゆく秋の気配を感じつつ、日本の美と技に出会う“じょんのび旅”。 旅人:皆藤愛子 ナレーター:森本レオ
日本海や瀬戸内海沿岸には山を風景の一部に取り込む港町が点々と見られる。これらの港町は動く総合商社として巨万の富を生み、各地に繁栄をもたらした北前船の寄港地である。そんな港町のひとつ、神戸は明治時代に海外に開かれ、異国情緒漂うハイカラな町として発展していった。 今回、神戸を旅するのはドイツ人を父に持つトラウデン直美さん。旅の初めは神戸のベイエリアから。町並みを眺めながら向かったのは北野異人館街。風見鶏の館ではドイツの城をモチーフにした食堂を見てドイツの町を懐かしく思い出す。オランダ館では民族衣装に着替えて、約150年前の自動演奏ピアノを楽しむ。教会を改装したパン屋さんでは名物のサンドウィッチを、そして日本庭園を眺められるカフェでは抹茶パフェを堪能。世界中の雑貨が集まる町で出会ったのはフランス、北欧、そしてロシアの雑貨。世界的に知られる神戸牛のビーフシチューを味わい、港のクルージングへ。沈みゆく太陽を眺め港に戻ると、明かりの灯った町並みが待っていた。最後に向かったのは摩耶山の展望台。1000万ドルの夜景を見ながら旅を振りかえる。エキゾチックでノスタルジックな気分に浸る神戸の旅。 旅人:トラウデン直美 ナレーター:斉藤由貴
江戸時代に“加賀百万石”と呼ばれる豊かな藩の中心として栄えた金沢。今も歴史情緒溢れる町並みが広がり、伝統の文化が息づいている。 旅をするのは宝塚歌劇団出身の遼河はるひさん。最初に訪れたのは金沢市のシンボル「金沢城公園」。 そのほど近く、ひがし茶屋街は古い町並みが残る人気の観光地。格式あるお茶屋やお洒落な町家カフェ、伝統工芸品を扱う店などが立ち並ぶ。町を散策し、九谷焼の窯を見学。また、名産品の金箔を使った金箔プリンを味わう。芸姑さんの元を訪ねしばし踊りの稽古を受けると、日舞の経験がある遼河さんは見事な舞いを披露。さらには連日行列ができるほどの新名物“のどぐろ釜飯”をいただいた。ほかに、美しい伝統工芸品の加賀友禅、加賀てまりに触れ、郷土料理では治部煮と加賀野菜の天ぷらを味わう。料理や工芸品、建物まで鮮やかな色合いに満ちた金沢。粋な伝統文化を五感で楽しむ“じょんのび旅”。 旅人:遼河はるひ ナレーター:森本レオ
豊かな自然や温泉に恵まれ、江戸時代は東海道の要衝とされた箱根。明治時代からは多くの外国人も訪れるようになり、日本有数のリゾート地として発展してきた。 今回旅をするのはフリーアナウンサーの新井恵理那さん。旅の始まりは箱根観光の玄関口とも言える箱根湯本から。まずは商店街で名物のカステラ饅頭や寄木細工を扱うお店に立ち寄る。商店街を一本裏に入ると、温泉地である箱根の旅館で生まれたグルメ「湯葉丼」の名店が。出汁と卵でとじた熱々の湯葉をご飯にかけていただく。続いて、ノスタルジックな町並みが広がる宮ノ下へ。日本初の本格的なリゾートホテル、富士屋ホテルの開業をきっかけに、多くの外国人が訪れた町では老舗の写真館へ。観光の歴史を伝える貴重な写真を見たあとは、新井さんも記念に写真撮影。さらに箱根の中でも歴史の古いベーカリーで名物のシチューパンを味わう。個性的な美術館が立ち並ぶ仙石原エリアでは、まるで海外の建物や庭園を訪れた気分で開放的なひとときを過ごす。最後に、箱根のシンボルとも言える芦ノ湖へ。湖を望むレストランでリゾート地ならではの本格的なピザをいただいたら、ロープウェーに乗り駒ケ岳の山頂へ。眼下に広がる芦ノ湖と夕日に映える富士の絶景を眺める。箱根の歴史と自然を堪能するじょんのび旅。 旅人:新井恵理那 ナレーター:森本レオ
人々の憧れの避暑地、軽井沢。豊かな自然と清々しい空気に満ちたこの場所は、心身を癒すことから、かつて「屋根のない病院」と喩えられた。この呼び名の主は、明治時代に軽井沢を訪れたカナダ人宣教師、アレキサンダー・クロフト・ショー。彼の尽力により、この町は宿場町から避暑地、別荘地へと変貌を遂げていった。 秋の軽井沢を旅するのはフリーアナウンサーの内田恭子さん。まずはメインストリートの軽井沢銀座で、宣教師により伝えられたソーセージとジャムを味わう。続いては爽やかな風を感じながらサイクリング。めざしたのは「軽井沢の父」と呼ばれる宣教師ショーゆかりの教会と軽井沢随一の名所。クラシカルなホテルでは、ジョン・レノン直伝のロイヤルミルクティーを楽しむ。さらに、岩肌から湧き水が染み出す美しい滝へ。地元で育った旬の高原野菜を味わい、旅の最後、軽井沢が発祥のリゾートホテル、星野リゾートではあるサプライズが待っていた… 憧れのリゾート地・軽井沢を巡るじょんのび旅。 旅人:内田恭子 ナレーター:森本レオ
秋の伊勢志摩、そして松坂を旅するのは宇賀なつみさん。始まりは志摩半島を見渡せる展望台から。この地の名産品といえば御木本幸吉が世界で初めて養殖に成功した真珠。まずは彼が創設したミキモト真珠島へ。輝く真珠を身につけ、海女さんたちが再現する120年前の養殖のようすを見学。そして、海女さんが獲ってきた海の幸をいただける海女小屋へ。新鮮な伊勢海老やアワビを存分に味わう。続いては伊勢神宮に参拝。内宮では偶然、神馬に遭遇する。参拝の後には門前町でてこね寿司やスイーツ、伊勢うどんを楽しむ。 松阪へ移動すると、名産品の松阪木綿に着替え、町を散策。松阪の町には松阪木綿で財を成した豪商たちの屋敷が今も残っている。その1軒に入るとそこには機織機が。松阪木綿の機織を体験する宇賀さん。旅の最後は美味しいものをと、訪れたのは松阪牛のすき焼きのお店。憧れの松阪牛をじっくりと味わいながら旅を振りかえる。古くから続く信仰と豊かな食材に恵まれた伊勢志摩、そして松阪をじょんのびと巡る旅。 旅人:宇賀なつみ ナレーター:森本レオ
江戸時代に北前船の寄港地として栄え、海と山、神社や寺が箱庭のような町を形づくる尾道。坂道と細い路地がどこか懐かしい雰囲気を湛え、林扶美子の小説や大林宣彦監督の映画の舞台ともなった。 旅をするのは斉藤由貴さん。始まりは尾道水道の港から。さっそく石段の坂道を進むと、民家風のカフェへ迷い込む。友人の家に招かれたような眺めのいい一室でハーブティーをいただきひと休み。続いて見つけたのはレトロな活版印刷機のある紙もののお店。自分の好きな活字を拾い、オリジナルのカードを手作りする。尾道商店街では港町らしい帆布屋さんを発見。帆布でつくられたカラフルなバッグを購入する。 さらに名物の尾道プリンをいただくと、付いてきたのは味変用のレモン・シロップ。実は尾道は全国一のレモンの産地だった。レモン栽培の盛んな生口島に渡り、摘みたてのグリーンレモンと人気のレモンケーキを味わう。再び本土に戻り、町のシンボル千光寺をめざすと、味わいのある喫茶店を発見。ひと休みした後は千光寺にお参りし、町を見晴らす展望台で旅を振り返る。美しい風景とレトロな気分を楽しむじょんのび旅。 旅人:斉藤由貴 ナレーター:斉藤由貴
全国屈指の観光名所、日光のある栃木県。今回は紅葉に色づく日光と宇都宮を巡る。 旅するのはフリーアナウンサーの皆藤愛子さん。最初に訪れたのは宇都宮の北西部にある大谷地区。 ここは約1500万年前の海底火山の噴火でできた凝灰岩「大谷石」の産地。加工がしやすく耐熱性に優れる大谷石は、公会堂や教会など、町の至るところで用いられている。昭和に職人の手で彫られた27mもの巨大な大谷石の観音像、大谷石に彫られた日本最古の磨崖仏、そして大谷石の歴史が刻まれた地下採石場跡を訪ねる。 また宇都宮市内では名物の餃子を味わう。続いて訪れた日光は、世界遺産に登録された二社一寺を擁する信仰の地。聖地の入口にあたる神橋から輪王寺の三仏堂、大猷院までを巡り、全国でも珍しい三体の大仏さま、370回忌となる徳川家光公の廟をお参りする。さらに、明治の館で名物オムレツライス、新名所の西参道ではバターどらやきなどを堪能。最後は明智平ロープウェーに乗り展望台へ。夕日が沈む男体山、中禅寺湖、華厳ノ滝の絶景を望む。石の町と信仰の地をじょんのび巡る旅。 旅人:皆藤愛子 ナレーター:森本レオ
通常は「神無月」と呼ばれる旧暦の10月を「神在月」と呼ぶ出雲。全国八百万の神々が出雲大社に集まり、大国主大神と縁結びの相談をするためとされている。 そんな聖地、出雲を中心に島根県を旅するのはモデル・女優として活躍する堀田茜。まずは神々が上陸するという稲佐の浜から出雲大社に続く新門通りと呼ばれる参道へ。多くの土産物屋が連なる中、良縁を招くとされる縁結びゆかりの品を物色。出雲大社を参拝するのは初めてという堀田さん、象徴的な大しめ縄に圧倒されつつ、「2礼4拍手1礼」の正式な作法でお参りを果たす。続いて訪ねたのは日本最古の温泉街とも言われる玉造温泉。美容効果が高く、美肌の湯として知られている。 足湯に浸かり、若い女性に人気の窯元ではモダンで懐かしいデザインの焼物に出会う。さらに足立美術館では横山大観の一大コレクションと日本一の庭園を鑑賞、冬の味覚の王様「松葉カニ」も味わう。旅の最後は、日本一高い灯台の上から日本海に沈む絶景の夕日に惚れ惚れ…。神話のふるさと出雲でさまざまな良縁を感じるじょんのび旅。 旅人:堀田茜 ナレーター:森本レオ
大分県の耶馬渓は岩山や断崖が数十キロにもわたり連なる景勝地。ダイナミックなその景観は江戸時代、天下一と謳われ多くの観光客で賑った。紅葉が美しい耶馬渓とその周辺を市川紗椰さんが巡る。 旅のはじまりは大分県の温泉郷、別府。至る所から湯気が湧き出す通りを散策し、別府を代表する源泉を訪ねる。海地獄と呼ばれる源泉は水温98度、青く見えるのは成分の鉱物が光に反射するためだという。湧き出す湯気を使った足湯ならぬ、足蒸しを体験する。蒸気を利用して作る地獄蒸し料理は江戸時代から続く調理法。地元の食材を蒸して味わってみる。 続いて訪れたのは景勝地、耶馬渓。紅葉が最も色づいた「一目八景」や、福沢諭吉が私財を投じて残した「競秀峰」の眺めに深く感動。耶馬渓の水はさまざまな名産品を生んでいる。中でも人気のとろろ蕎麦と米焼酎をいただく。古くから祈りの聖地となっていた羅漢寺には五百羅漢の石仏が並ぶ。厳かな雰囲気の中、鐘をついて心を清めた。耶馬渓から流れ出す水は麓の地域も潤し、中津の特産、鱧を育んでいる。絶品とされる鱧のしゃぶしゃぶと炊き込みご飯を賞味。最後に訪れたのは渓石園。紅葉が見事な日本庭園は夜になるとライトアップされ、幻想的な風景が広がる。稀有な絶景とそれが生んだ人々の営みを訪ねるじょんのび旅。 旅人:市川紗椰 ナレーター:森本レオ
山陰地方には、美しい町並みが広がる2つの城下町がある。近代日本の出発点となった山口県萩、幕末期の風景を残す島根県津和野。歴史と文化の香る2つの町を平井理央さんが旅する。 最初に訪ねたのは明治維新の志士たちを数多く輩出した萩。志士たちの指導者、吉田松陰を祀る神社では、境内に残る松下村塾のわずか2間ばかりの小ささに驚く。萩の名産品のひとつ、夏みかんは維新後、失業した武士たちを救うために植えられたもの。夏みかんを丸ごと使った伝統の銘菓、夏蜜柑丸漬の上品な甘さを楽しむ。もうひとつの名産品、萩焼はやわらかな風合いで落ち着いた味わいの伝統の焼物。泡立ちがなめらかになるという萩焼のタンブラーでビールを試し飲み。そして、水揚げ量日本一のアマダイをお造りとから揚げでいただく。 続いて訪ねたのは山間の小さな城下町、津和野。幕末期の風景を描いた100枚の絵、百景図が残る。絵に描かれたかつての姿と現在の姿を比べ、町を楽しく時間旅行。さらに、藩を救った逸話を持つ銘菓、源氏巻や、名物の里芋を使った芋煮を味わう。最後に千本もの鳥居が壮観な太皷谷稲成神社をお参りして、旅を振りかえる。幕末から明治までの時代を映す、2つの町のじょんのび旅。 旅人:平井理央 ナレーター:斉藤由貴
斉藤由貴さんが巡る長崎の旅。最初に訪れたのはオランダ坂。鎖国時代、海外との唯一の窓口だったこの地には今も当時の洋館が立ち並ぶ。瓦屋根の洋館が立つグラバー園では園内のカフェでひと休み。長崎市民の足、路面電車に乗り向かったのは、老舗菓子店の白水堂。長崎に伝来したカステラと砂糖は和菓子文化に革命をもたらした。名物の桃カステラは今も桃の節句でお祝いのお返しとして喜ばれている。 続いて訪ねた大浦天主堂は、禁教時代に密かに信仰を続けていたキリスト教徒発見の舞台となり、カトリック世界に大きな衝撃と喜びを与えた場所。堂内の厳かな雰囲気とステンドグラスが歴史の重みを感じさせる。また、長崎で独自に発展した長崎ガラスの工房、瑠璃庵を訪れ、瑠璃色のグラスづくりを体験。名物のちゃんぽんを味わい、向かったのは長崎孔子廟。そこで始まった変面ショーでは瞬時に変わるお面にびっくりの斉藤さん。さらに、坂本龍馬や勝海舟も訪れた老舗料亭、花月で日本とオランダ、中国の食文化が融合した卓袱料理をいただく。最後に世界新三大夜景にも選ばれている長崎の夜景を堪能。様々な文化が融合し生まれた、独自の文化が息づく長崎を巡るじょんのび旅。 旅人:斉藤由貴 ナレーター:森本レオ
古くから人々が伝えてきた伝統を大切に守り続けている町や、海外からの影響を受けて独自の文化を紡いできた町、さらに、暮らしの中で育まれてきた食文化。 旅人たちが出会ったさまざまな日本の姿を、斉藤由貴さんとともに振り返る。 ナレーター:森本レオ
市川紗椰さんが巡る横須賀の旅、最初に訪れたのは港のヴェルニー公園。明治時代に軍港の入り口だった衛門の詰め所が当時の面影を残す。日本海海戦の歴史を刻む記念艦三笠では、その迫力に感動。続いてはクルーズ船に乗り、アメリカ海軍の巨大空母ロナルド・レーガンやイージス艦を間近に見て大興奮。町の象徴、どぶ板通りでは、今年90歳を迎えた店主のいるスカジャン専門店を訪問。専用の横振りミシンを使い、見る間に虎の刺繍を縫い上げていく職人技に感嘆する。 また、横須賀ネイビーバーガーの店では、アメリカンサイズの大きなバーガーをネイビー風の食べ方で味わう。横須賀美術館では、館内から見える水平線やタンカーの行き交う風景にしばし時間を忘れ、横須賀ゆかりの画家たちの作品を鑑賞。美術館に併設されたイタリアンレストランで季節のパスタをいただき、お腹も満足。最後に老舗ジャズバーを訪ね、横須賀のディープな夜を堪能。日米の文化が融合し独自の進化を遂げた町、横須賀を楽しむじょんのび旅。 旅人:市川紗椰 ナレーター:森本レオ
「古事記」の冒頭、国生み神話に登場する淡路島を横山由依さんが巡る。まず訪れたのは神話で最初に生まれた島とされる「おのころ島」伝説が残る絵島。不思議な縞模様の岩肌が神秘的なたたずまいを見せる。古代、淡路島に住んでいたのは「海人(あま)」と呼ばれる海の民だった。航海術に優れた彼らは朝廷に海の幸を献上し、大きな勢力を誇っていた。海人たちが航海術を身に着けた激しい潮流が生む、鳴門のうずしおを間近に見て、献上品だった鳴門鯛を味わう。 日本最古の神社、伊弉諾神宮では、神話でも最初に禊をしたイザナギノミコトにあやかり、「幣(ぬさ)」と呼ばれるお祓いの道具を使って自ら身を清めて参拝する。 また、国生み神話にゆかり深い淡路人形浄瑠璃の劇場、花の島とも呼ばれる淡路島の花の名所をめぐり、しばし島の時間に身を委ねる。さらに、昔ながらの製法にこだわり、薪を使って塩をつくる職人、その塩を使ったイタリアンの店を訪問、淡路島の食を優雅に楽しむ。最後に美しくライトアップされた淡路海峡大橋の下で旅を振りかえる。 神話の島の風景と暮らしを訪ねるじょんのび旅。 旅人:横山由依 ナレーター:森本レオ
旅のはじまりは松島。訪ねたその日は雪が積もり、まずは普段なかなか見ることができない雪化粧の景色を堪能。続いては伊達政宗が全国から職人を呼び寄せ、再建したという五大堂を訪ね、旬を迎えた牡蠣を堪能。伊達政宗の2つの菩提寺、松島では瑞巌寺を、そして仙台に移動して瑞鳳殿を参詣、豪華絢爛な世界に浸る。 さらに、政宗が好んだという料亭料理を味わい、仙台ならではの粋なだるま「松川だるま」を作る工房へ。伊達な文化に影響を受けた松川だるまは赤だけでなく群青色や金粉を施し、色彩豊かなだるまとなっている。稲村さんは松川だるまの絵付けを体験し、だるまに願いを込める。そして旅の最後、仙台の冬の風物詩となるせり鍋をいただく。 伊達政宗が生んだ粋で伊達な文化を楽しむじょんのび旅。 旅人:稲村亜美 ナレーター:斉藤由貴
江戸と京都を結ぶ、東海道。中でも箱根の山を中心に、小田原から三島までは「箱根八里」と呼ばれ、古くから多くの旅人が行き交った。江戸時代の風情を残す旧街道を浅田舞さんが旅する。 旅の始まりは、箱根八里の起点となる小田原から。街道沿いで一際目を引く、室町時代からこの地で商売を行っている「ういろう」へ。浅田さんの出身地である名古屋を始め、今や全国各地にある「ういろう」というお菓子は、ここ外郎(ういろう)家が作ったものが始まりだという。意外な歴史に触れ、江戸時代の姿を留める箱根旧街道を歩くと、400年もの間旅人を癒し続けてきた古き良きお茶屋さんや、旅人に人気の工芸品、寄木細工のお店を発見。熟練の技が生み出す作品は、長年箱根駅伝のトロフィーにもなっており、今も最前線で活躍している。明治以降、リゾート地として発展してきた箱根の歴史を牽引するのが、宮ノ下にある「富士屋ホテル」。国内外のVIPが訪れた歴史あるホテルで、受け継がれてきた伝統の洋食を堪能する。続いて、観光客に人気のロープウェイに乗って向かったのは、箱根随一の景勝地・大涌谷。絶えず立ち上る噴煙を目の前にすると、大自然の力に圧倒される。自然豊かな箱根ならではの名物料理を堪能し、最後に訪れたのは箱根のシンボルとも言える芦ノ湖。穏やかな風を受けながら海賊船に乗って向かった箱根神社で、今年一年の無病息災を願う。 旅人の足跡を辿り、大自然ともてなしの文化を感じるじょんのび旅。 旅人:浅田舞 ナレーター:森本レオ
豊かな自然の中にいくつもの町が連なる千葉県北総地域。江戸時代に栄え、当時の風情が残る都市を鷲見玲奈さんが巡る。まず訪れたのは、江戸時代から多くの庶民が訪れた成田山新勝寺。開山以来1080年以上にわたり1日も欠かすことなく行われている「護摩祈祷」を体験する。参道では老舗の和菓子屋やうなぎ屋を訪ね江戸の味を楽しむ。利根川の水運で発展した佐原では、江戸情緒の残る街並みを眺めながら、のんびりと川下りを満喫。 全国屈指の漁業の町・銚子では、大漁旗を鮮やかに染め上げる職人技を拝見。鷲見さんも小さな布におめでたい模様の染め体験をする。さらに、銚子のブランド魚「銚子つりきんめ」を求め地元で愛される大衆食堂へ。一年を通して脂の乗る極上の海の幸を甘辛い煮つけで味わった。最後に、江戸庶民が「銚子の磯巡り」と呼ぶ行楽で訪れた奇岩を見に海岸へ。磯巡りの終着地だった「屛風ヶ浦」で夕日に染まった断崖絶壁を背景に、今回の旅を振り返る。江戸情緒と伝統文化を守る人々に出会う、じょんのび旅。 旅人:鷲見玲奈 ナレーター:斉藤由貴
東京の北に広がる埼玉県。古い蔵が独特の町並みをつくる2つの町、行田と川越を市川紗椰さんがめぐる。旅の始まりは、行田市にある崎玉(さきたま)古墳群。ここは「さいたま」という県名発祥の地とされる。大きな古墳に上ると見えてくるのは忍城(おしじょう)。行田はこの忍城を中心に広がる城下町だった。かつては綿花栽培が盛んで、江戸時代に足袋の生産が始まったという。町に残る風格のある足袋工場や、色鮮やかな柄物の足袋を扱う足袋屋さんを訪ね、行田の足袋文化に触れる。また、名物料理店で職人さんが食べていたソウルフードを、内部が改装された足袋蔵ではおいしいそばを味わう。さらに、古墳の上に建てられた神社で、埼玉に関する驚きの事実に遭遇。 続いて訪ねたのはもうひとつの蔵の町、川越。江戸や明治の古い蔵が数多く残り、その町並みは「小江戸」と呼ばれている。代表的な蔵のひとつを訪ね、内部を拝見。昭和の面影を残す通りでは昔懐かしい飴細工を楽しむ。最後に川越名物、鰻の老舗を訪ね、楽しい旅を振りかえる。 知られざる埼玉の魅力に出会うじょんのび旅。 旅人:市川紗椰 ナレーター:森本レオ
今回の旅は鎌倉。源頼朝が幕府を開いた古都を横山由依さんが旅する。まずは鶴岡八幡宮を参拝。 頼朝が幕府を開くにあたり、街の中心に建てた鎌倉の象徴である。参拝を済ませたら、小町通りを散策し、路地に佇む老舗甘味処でおしるこを味わう。お寺が100以上もある鎌倉、そのひとつ円覚寺で坐禅を体験。続いては地元で育つ「鎌倉野菜」の収穫をお手伝い。珍しい野菜に出会って、その野菜を使うイタリアンの料理をいただく。そして鎌倉時代から伝わる伝統工芸品「鎌倉彫」の店を訪ね、職人の技にふれる。銭洗弁財天宇賀福神社には、お金を洗うと増えて戻ってくるという言い伝えがある。横山さんもさっそくお金を洗い金運アップを祈願。鎌倉には古民家をリノベーションしたおしゃれなお店も多い。昨年オープンした梅酒のお店でオリジナルの梅酒づくりを体験。 歴史もあり自然も豊かな鎌倉には鎌倉文士と呼ばれる多くの作家が暮らしていた。文士たちの資料を展示している鎌倉文学館を訪れると、文豪芥川龍之介の意外な一面を知ることになる。文士たちが愛した天ぷらを堪能し、最後に訪れたのは七里ヶ浜。夕日の中で江ノ島と富士山を見ながら、旅を振りかえる。800年の歴史と文化にふれるじょんのび旅。 旅人:横山由依 ナレーター:森本レオ
東京の東に広がる千葉には江戸時代の町並みや風景が残り、江戸情緒を体感することができる。成田空港からも近いため「世界から一番近い『江戸』」とも言われている。そんな千葉を斉藤由貴さんが巡る。最初に訪れたのは佐原。江戸時代には「お江戸見たけりゃ佐原へござれ、佐原本町江戸優り」と戯れ歌に唄われたほど人々で賑わった。行楽も兼ね、気軽に行ける参詣地として人気のあった香取神宮を訪ね、参道で名物の厄落としだんごを味わう。「日本地図」を作った伊能忠敬は長年この地で暮らし、旧宅が残されている。当時の雰囲気を伝える旧宅でその偉業と意外な人物像に触れる。 続いて訪ねた佐倉は、江戸の東を守る要として政治・軍事両面で江戸を支えた城下町。幕末に日本を開国へと導いた老中、堀田正睦にゆかりのある伝統の最中を楽しむ。さらに千葉を南下し、東京湾を一望できる景勝地、鋸山へ。晴れ渡る日差しの中、展望台からは富士山の絶景が広がっていた。鋸山の南斜面に境内のある日本寺には、日本一大きな大仏が鎮座する。お参りを済ませ、旅の締めくくりに近海で獲れた新鮮な海の幸を楽しんだ。神仏にお参りし、美しい風景に触れ、おいしい食べ物を満喫するじょんのび旅。 旅人:斉藤由貴 ナレーター:斉藤由貴
東京都心から西に40km離れた八王子市。かつて養蚕や織物が盛んだった町は、戦国時代に城下町が築かれ、江戸時代には甲州道中最大の宿場町として発展、さまざまな文化を育んできた。伝統が受け継がれる八王子を、平井理央さんが旅する。 まずは、絹産業の発展の中で生まれた伝統工芸品「多摩織」を今も守っている職人さんの元へ。手間暇かけて紡がれる織物は、繊細でありながら軽くて丈夫なため、普段着として愛用されていたという。多摩織の着物を着させていただき向かったのは、およそ6,000坪もの日本庭園が広がる料亭。景色を楽しみながら、極上のお料理を堪能する。織物産業には糸や布を巻いておくための木工品も欠かせなかったため、八王子にはかつて木工所も数多くあった。織物とともに木工品の需要も減っていく中で生まれた名物が、「東京こけし」。高い木工技術を生かして作り出された東京で唯一のこけしは、独特なフォルムや鮮やかなデザインで若い人や外国人に人気があるという。自分だけのこけしを生み出す絵付けを体験させていただく。 さらに、都内最大の農作物生産高と農地面積を誇る八王子で、年間100種類の野菜を生産する農家を訪ねる。東京で育った野菜の収穫をお手伝いしたら、レストランで野菜を使ったお料理をいただく。最後は、古くから人々に崇められてきた霊山・高尾山へ。時の権力者により守り続けられてきたという高尾山の自然を満喫し、天狗が住むと言われる高尾山の、その所以を紐解く。東京に残る豊かな自然と文化を堪能するじょんのび旅。 旅人:平井理央 ナレーター:森本レオ
東京の北に広がる埼玉県。その北部にある深谷は新1万円札の肖像となる明治の偉人、渋沢栄一を生んだ町。また北西部の秩父では、豊かな自然の中で独特の文化が育まれてきた。埼玉の2つの町を市川紗椰さんが旅する。 最初に訪ねたのは深谷。東京駅の駅舎を模したJR深谷駅から渋沢栄一の業績を紹介する記念館へ。精巧につくられた渋沢アンドロイドの講義を聴き、その理念に触れる。アンドロイドの薦めにより渋沢が好んで食べいたという郷土料理、煮ぼうとうを賞味。かつて深谷は中山道でも一、二を競う大きな宿場町だった。 旧中山道沿いの江戸時代の酒蔵跡では、タイムスリップしたかのような不思議なひとときを過ごす。次に訪ねたのは秩父。町のシンボル、武甲山の神を祀る秩父神社でお参りを済ませ、伝統の織物、秩父銘仙の工場へ。織りの工程を見学し、モダンな柄と美しい光沢を持つ味わい深い銘仙に出会う。また、江戸時代創業の、平成の名水100選に選ばれた武甲山伏流水で酒造りを続ける老舗酒蔵で利き酒を体験。さらに、時が止まったかのようなレトロな食堂でクリームソーダを、地元で愛される名店でソウルフードのわらじかつ丼を楽しむ。埼玉の歴史と豊かな文化にふれるじょんのび旅。 旅人:市川紗椰 ナレーター:斉藤由貴
今回は斉藤由貴さんの地元、幕末に開港した横浜を巡りながら、明治から昭和初期に至る港町の歴史を訪ねる。まずは潮風薫るベイエリアから。地元というだけあって旅というより散歩に近いという斉藤さん。開港以来、さまざまな外国人が暮らした横浜には今も洋館が建ち並ぶ。斉藤さんが訪ねたのは山手の洋館をカフェとして使用しているお店。ずっと気になっていたまま、なかなか入れなかったそのカフェで名物のスイーツを堪能。開港は日本の食文化にも大きな影響を与えた。当時、牛肉を食べる習慣がなかった日本だが、横浜の外国人が食べていたことにより誕生した名物の牛鍋をいただく。 かつて輸入された物資を収めておく場所だった赤レンガ倉庫は、今や観光地となりさまざまな店が入る商業施設となっている。ここで見つけたのは当時、輸出のほとんどがシルクだった中で誕生した「横浜スカーフ」。さらにイギリス人によって伝えられたカリカチュア(人物の特徴や性格を誇張し描く技法)の似顔絵屋さん。国際都市・横浜を牽引してきたホテルニューグランドではマッカーサーが宿泊した部屋を訪ね、ホテルで誕生したとされる料理を堪能。横浜の文明開化の歴史を辿るじょんのび旅。 旅人:斉藤由貴 ナレーター:斉藤由貴
日本の各地域で語り継がれている美しい物語。風景が語りかける物語もあれば、長い歴史の中でそれぞれの時代を逞しく生きた人々の物語も。全国で104の物語が日本遺産として認定されている。 今回は日本遺産大使のナタリー・エモンズさんがこれまで旅し体感した物語の数々を厳選してお届けする。 旅人:ナタリー・エモンズ ナレーター:森本レオ