源頼朝が武家政権の都として開いた鎌倉。武家の趣向に合った禅宗の寺院が立ち並び、江戸時代には信仰と遊山の地として賑わった。さらに明治時代以降はリゾート地として政財界の要人や多くの文人たちが訪れるようになる。鎌倉はさまざまな歴史遺産や自然の要素がモザイクのように組み合わさった特別な町となっている。 そんな鎌倉は2016年に日本遺産に認定されている。 今回はナタリー・エモンズが鎌倉のまちを旅する。 最初に訪れたのは、誰もが知る鎌倉の名所、鎌倉大仏。与謝野晶子が「美男におわす」と詠んだその表情をしかと確認。鎌倉五山のひとつ、円覚寺では武士の心を鍛えた座禅に挑戦。無心になることをめざしたナタリーさん、果たして悟りの境地に辿りつけたのか… さらに、古くから寺院で食されていた精進料理の名店を訪ね、その豊かな味わいに舌鼓。ほかにも、庶民の信仰を集める銭洗い弁天、鎌倉文士の資料を集めた文学館や多くの作家が通ったてんぷら屋、年に一度の祭りで湧く長谷寺を訪ねる。歴史と文化のまちをゆく「じょんのび旅」。