東京の表参道・原宿・青山、3つの街の狭間に設立された新設校、「結ヶ丘女子高等学校」の音楽科を受験した、澁谷かのん。だが歌唱の実技試験で失敗。同学校の普通科に入学した。そんなかのんの目の前に突然、上海から来た少女、唐可可が現れる。かのんと同じく結ヶ丘の普通科に入学した彼女は、かのんと一緒にスクールアイドルを始めたいという。断るかのんだが、可可の情熱を前に部員集めを手伝うことになった。
やっぱり歌が好きだ!という自分の気持ちに気付いたかのんは、スクールアイドルになることを決心する。しかし音楽科の葉月恋は、スクールアイドルは結ヶ丘に必要ないと、部の申請書すら受け取ってくれない。かのんは恋の弱点を握ろうと、音楽科の生徒であり幼馴染の嵐千砂都に協力してもらい情報を集める。しかし弱点どころか、恋を頼りにしている生徒は多い。そんな時、かのん達は急遽、理事長に呼び出され――。
スクールアイドル活動を続けるには、地元の代々木スクールアイドルフェスで1位を取らなければならない。千砂都と可可は、人前で歌えないかのんが歌えるようになるよう、あれこれ試すが、結果は出ない。落ち込むかのんに可可は、今回のライブは自分一人で歌うから、一緒にステージに立ってと、笑顔で励ます。そんな中、かのんたちが出るイベントに、全国屈指の強豪グループ「サニーパッション」が参戦する知らせが入ったのだった。
代々木スクールアイドルフェスで、惜しくも1位を逃した「クーカー」。しかし、新人特別賞を受賞してSNSのフォロワーも増え、理事長からスクールアイドル活動の継続を許可される。しかし、恋の表情は不満げだ。一方、クーカーをきっかけにスクールアイドルに興味を持った平安名すみれは、今度こそショウビジネス界で主役を飾るべく、スクールアイドル同好会に加入する。しかし、センターを誰にするかという話になり――。
新たにすみれをメンバーに加え、3人になった結ヶ丘スクールアイドル同好会。季節は夏。猛暑でバテバテになってしまい、かのんの家で休憩しているみんなの元に、訪問者が訪れる。それはなんと、サニーパッションの柊摩央と聖澤悠奈だった。二人はかのんたちを、サニーパッションの地元、神津島で行うスクールアイドルライブのゲストに呼びたいと誘う。喜ぶ3人だったが、ダンス大会を控えている千砂都は、どこか複雑な様子で――。
神津島でのライブに向けて、サニーパッションの二人とトレーニングに励むかのんたち。時を同じくして、結ヶ丘のレッスン室では、千砂都がダンス大会に向けて猛特訓中だ。その様子を恋が伺う。が、恋は、ふと目にした千砂都の鞄から覗く退学届を見つけてしまう。その夜、電話で話すかのんと千砂都。しかし、二人の会話はどこか、よそよそしく――。
神津島でのライブを無事に終え、千砂都を入れて4人になったスクールアイドル同好会。気持ちを新たに新学期を迎える一同だったが、生徒会の発足に伴い、生徒会長選挙が行われることを知る。もし恋が生徒会長になってしまったら、スクールアイドル活動に影響が出るかもしれない。みんなは恋の対抗馬として、かのんを立候補させようとする。一方かのんは、恋がなぜスクールアイドルを嫌うのか気になっていた――。
亡き母親の残した結ヶ丘を一人で背負っていた恋。このことは口外しないようにと、恋はかのんたちに口止めする。しかし、学校のみんなはそんな事情を知る由もなく、学園祭を音楽科だけで行うと宣言した恋に猛反発している。かのんは恋に、全校集会でみんなで一緒に学園祭を行うと訂正しよう、と提案するが、恋にはまだ悩みがあるようだった。その理由は――。
恋を入れて5人になったスクールアイドル部。音楽科と普通科の垣根もなくなり、学校のみんなは仲良く過ごしていた。そんな中、ついにラブライブ!の開催が発表される。決勝の会場は神宮競技場という大舞台だ。予選突破すら狭き門だと理解した上で、ラブライブ!のエントリーを決める結ヶ丘スクールアイドル部。しかし、そのエントリー画面には、グループ名の入力欄があって――。
グループ名が「Liella!」に決まり、ラブライブ!にエントリーした5人。地区予選の説明会では、各地区ごとに設けられた課題を盛り込んで、パフォーマンスを行うルールが発表される。結ヶ丘の地区の課題は、ラップだった。ラップにいまいちピンとこないLiella!だったが、すみれは即興でラップを披露する。これならいけるかもと、かのんはすみれをセンターにするのだが――。
ラブライブ!地区予選のステージで、その存在感を見せつけたLiella!は、無事予選を突破した。そんな時、かのんと千砂都の母校の小学校から、ぜひ「Liella!」に歌ってほしいという依頼がくる。承諾するも、気が重いかのん。その小学校のステージは、かつて、かのんが人前で歌えなくなるきっかけとなった最初の事件が起きたステージだったのだ。当時のかのんを知る千砂都は、改めてそのことをみんなに伝える――。
母校での一人舞台を成功させたかのん。学校の存続も決まり、意気揚々としている5人のもとに、ラブライブ!東京大会の概要が届く。その内容は、リモート形式とし、それぞれの地区代表がネットを使い、ライブを生中継でリレーしていくというものだった。つまり、ステージは自分たちで用意しなければならない。どんなステージにしようかみんなでアイディアを出すなか、かのんはあまりこだわりがないようで――。
新学期が始まった結ヶ丘女子高等学校。 いつもどおりLiella!が屋上で練習をしていると、その声に惹かれる一人の少女の姿が。 彼女の名は、桜小路きな子。今年から結ヶ丘に入学する新入生だ。 どうしても屋上から聞こえてくる声が気になったきな子は、学校に侵入し、声の元へ向かう。 そこには息の合ったパフォーマンスをするLiella!の姿が。こっそり覗くきな子だったのだが──。
きな子が入部し、6人になったLiella!。しかし、きな子の入部後、スクールアイドル部の新規入部希望者は一向に現れない。きな子によると、原因は練習が厳しそうという噂からだった。 そこで新入生が入りやすいよう、練習メニューを軽いものに変更することにしたLiella!。 しかし、ラブライブ!優勝を目標としているにもかかわらず、練習メニューのレベルを落とすことに違和感を覚えたかのんは──。
昨年も出場したスクールアイドルフェスへ招待されたLiella!。出番は大トリだ。 初の大舞台に緊張するきな子。 そんなとき、ステージから圧倒的な歌声が響きわたる。ウィーン・マルガレーテだ。 結局Liella!は特別賞を受賞したものの、優勝を逃してしまう。優勝したのはマルガレーテだった。 マルガレーテはかのんに、「そこまで大した大会じゃないみたいね……ラブライブ!って」と言い残し、その場を後にする。
1年生の若菜四季は、スクールアイドルが大好きなのになかなかスクールアイドル部に入ろうとしない同級生、米女メイを見かねていた。 そしてついに、ある作戦に出る。 自らスクールアイドル部に体験入部し、その様子をメイに見せつけたのだ。 屋上でLiella!と一緒に練習する四季に混乱したメイは、焦って彼女たちのいる屋上へ向かうと、怒って帰ってしまう。 四季はメイの事情をLiella!に話すことになり──。
新たに四季とメイが加入し、8人になったLiella!。 そこに、Liella!の人気をかぎつけた1年生、鬼塚夏美が現れる。夏美は動画配信事業を行っていて、CEOも務めているのだという。そこで今回、Liella!の宣伝を動画で手伝いたいと名乗り出た。 宣伝をメンバー以外の人に任せれば、Liella!は練習に専念できるので悪い話ではない。 Liella!は夏美の話に乗ることに。しかし、すみれは夏美の行動を怪しんでいて──。
夏休み中、別行動をとると宣言した1年生たち。かのんは、そのことを気にしていた。 そんなかのんをほかの2年生が励ます。1年生が自ら別行動をして頑張りたいというのは、いいことなのだと。 かのんは不安を残しつつも、みんなの言葉を信じることに。 一方、1年生たちは夏美と共に、きな子の実家がある北海道へ合宿に来ていた。 みんなと一緒に過ごす中で夏美は、自分には夢が無い。だからお金を稼ぐくらいしかできないと本音を漏らす──。
夏美を入れて、9人になったLiella!。そして、ついにラブライブ!の開催が発表された。 今回は曲目のテーマが自由であるため、ラブライブ!出場用の新曲を作ろうと意気込む一同。しかし、学校の雑務を一人でこなす恋の疲労はピークに達していた。 結局恋は作曲を引き受けピアノと向き合うのだが、何やら恋の様子がおかしいことに気付くメイ。 そしてメイは、ふと通りかかった音楽室で、恋の秘密を知ってしまう。
ラブライブ!に向けての作戦会議をするLiella!。今年のラブライブ!はリモート形式で曲目は自由。 曲はもちろんだが、多くのグループが参加する中で目立つためには、ステージ作りも重要になりそうだ。 Liella!と結ヶ丘のことが伝わるステージ……。 かのんは、そんなステージを作るために、結ヶ丘のシンボルについて考えていた。 その町やその場所に学校があるのは、きっと何か繋がっている、意味があると──。
ラブライブ!地区予選を突破したLiella!。 しかし千砂都は、2年生にこっそり、1年生と2年生の間にかなりの実力差があると伝える。 1年生が頑張っているのは確かだが、このままだと恐らく決勝進出は難しい。 どうすれば……とみんなが悩んでいると、可可は今のままでいいと話す。 1年生は頑張っている。今そのことを話すと、頑張りすぎて辛くなってしまうと思う、と。 そんな可可を見つめるすみれはどこか不満そうで──。
決勝進出に向けた集中合宿のため、きな子の実家へやってきた9人。 全員の距離を近づけるため、今回は曲もダンスも全部、1年生と2年生が合同で作ることにしたのだ。 最初は戸惑うが、次第にアイデアを出し合っていく1年生たち。 そんな中、「自分たちにとっての歌」とは……と悩むかのん。 マルガレーテに以前言われた、「私が本当の歌を教えてあげる」という言葉が引っ掛かっていたのだ。 そこでかのんは、あることを思いつく。
見事、東京大会の勝者となったLiella!。しかし、現実を受け止めきれないマルガレーテは、その場を立ち去ってしまう。 一方、かのんの家で打ち上げをするLiella!の9人。いつしか年も明け、初詣に向かうことに。 すみれの実家の神社で、いい歌が歌えますように!と願掛けする9人。 そんな中、かのんはなぜマルガレーテが来日したのかを気にしていた。 その時、SNSで近くにマルガレーテがいることを知ったかのんは──。
理事長にウィーン国立音楽学校への編入を勧められたかのんは、自分の進路に悩んでいた。 千砂都は、かのんが世界に歌を響かせる夢を叶えるためにも留学してほしい、と言ってくれたのだが、かのんはLiella!やほかのみんなのことが気になってしまい、思い留まっていた。 そんな夜、千砂都から連絡があり、かのんは学校に向かうことに。 するとそこには、千砂都だけでなく、Liella!のみんなの姿があって──。
突然の留学中止を告げられたかのん。学校では残されたLiella!メンバーたちが、抜けたかのんの分まで頑張ろうと練習を続けていた。一方で結ヶ丘の生徒になったマルガレーテは、Liella!に対抗して「新スクールアイドル部」を設立する。しかし部員が集まらないマルガレーテに、かのんはかつての自分を重ねていた。一度別れを告げたLiella!に戻るべきか、思い悩んだかのんの選択は──。
夏美の妹・鬼塚冬毬を加え、新スクールアイドル部は3人での活動を開始する。冷静沈着でダンスも完璧、けれどつかみどころのない冬毬に、振り回されるかのんとマルガレーテ。初舞台としてリモートライブへの参加は決またものの、スクールアイドルをやる目的もスタンスも違う3人はちぐはぐで…そんな中、かのんは3人で曲を作ろうと提案する。それぞれが異なる想いを秘めた3人ユニット──トマカノーテの歌がはじまる。
トマカノーテのリモートライブに刺激を受け、負ける訳にはいかないと気合いを入れるLiella! Liella!の新しい可能性をみせる為、部長の千砂都は次のセンターに四季を推薦する。センターとは何か、何故自分がセンターなのか思考を巡らせる四季。しかしセンターの予行練習の最中、倒れた四季は保健室に運ばれてしまう。四季のセンターを諦めかけていたLiella!だったが、千砂都には考えがあって…
"Liella!とトマカノーテ、結ヶ丘では2つのグループの行く末に注目が集まり始めていた。 そんなある日の練習の最中、偶然鉢合わせてしまった両グループ。互いの想いをぶつけ合う中で突然、夏美と冬毬がどこかへ走り去ってしまう。鬼塚姉妹を追いかけてかのんたちが辿り着いたのは牛久、鬼塚家で──夏美の口から語られたのは、夢を諦め続けた夏美自身の過去と、それを支え続けた冬毬の過去の話だった。
1学期が終わり、夏休みが始まろうとしている結ヶ丘。1期生に卒業の足音が少しずつ近づく中、可可はかのんに進路の相談をしていた。このまま歌を続けるか、歌をやめて大学へ進学するか、思い悩んでいた可可。そして夏休みを迎えたかのんの元に届いた謎のエアメール、入っていたのは上海への航空券だった。帰省した可可に何かあったと考えたかのんたちは、真相を確かめるべく上海へと飛び立つ。