帝都最弱にして、屈指の高レベルハンター、クライ・アンドリヒ。自身がマスターを務めるクラン《始まりの足跡(ファースト・ステップ)》の新規メンバー採用面接の会場に顔を出すクライだが、無責任な発言によって場は大騒動に……。後日、探索者協会から呼び出しを食らうクライは騒動の責任を取るため、比較的楽そうな依頼――とある宝物殿での遭難者救助を引き受ける。だがクライはとことん人任せ。その依頼をティノになすりつけるのだった!
宝物殿【白狼の巣】での救助依頼。ティノ、ルーダ、ギルベルト、グレッグ様による、即席パーティが結成された。反発するギルベルトはクライに勝負を挑むも、差し向けられたティノに負け、さらに宝具を高度に扱うクライの姿に畏れ慄き、その実力を認めるに至る。無事に依頼をなすりつけ安心するクライ。しかし、どうやら最近【白狼の巣】が異変によって危険地帯と化していると知り、今更ながら自らの無茶振りに気づくことに……。
高レベルの幻影(ファントム)に苦戦するティノ達。一同は強敵を相手に、チームワークを駆使してなんとか宝物殿を進んでいく……。そして迎えたボスファントム戦。死力を尽くし辛くも勝利を収めたものの、新たに4体のボスが出現した! 絶望的な状況に撤退を決めるティノ。だが決死の作戦も失敗に終わってしまう。死を覚悟した一同の前に現れたのは――クライ。レベル8ハンター、《千変万化》の実力が今ここに発揮される!……のか?
出口なんて分かるはずもなく、適当に宝物殿の中を進むクライ。そんな中、すっかり忘れていた依頼にあった遭難ハンター達を偶然発見してしまう。話によると遭難者達は「怨念の化身」という凶悪な敵にやられたらしい。出会えば全滅必至。一刻も早く宝物殿を出ようとするクライ達だが、運悪く怨念の化身に遭遇してしまう! その禍々しいオーラに圧倒される一同。と、その時、もう一人謎の仮面をつけた人物が現れて……。
リィズの活躍によって依頼を解決したクライだったが、今度は別の災難に見舞われていた。預かっていたシトリースライムがいなくなっていたのだ! それは帝都を滅ぼすほどの脅威。気が気じゃないクライだが……考えることをいったん放棄。面倒なことは全て他人に押し付けて、リィズと共にデートへと出かける。一方、今なお異変が続いている【白狼の巣】。その地下では、魔術結社『アカシャの塔』による巨大な陰謀が渦巻いていた。
シトリースライムは一体どこへ? 助言を求めるべく、クライはそれを作った張本人、シトリーの帰還を待つことに。その頃、『アカシャの塔』はとある決断を下した。クライにアジトを特定されたと勘違いしたことで、ハンターとの全面抗争の道を選んだのだ。そんな事はつゆ知らず、協力を仰がれた【白狼の巣】への追加調査をアーク任せにしようとするクライだったが、その適当発言が曲解され、まさかのハンター大調査隊が結成されてしまった!
待望のシトリーが帰還した。だがスライムの件はそこそこに、シトリーはクライに不吉な予言をする。このままでは調査隊は全滅する、と……。宝物殿に集結したハンター達はスヴェンを陣頭に、クライの《千の試練》に対して最大級の警戒心で臨んでいた。そんな中、『アカシャの塔』きっての俊英ソフィアによる、ハンター殲滅作戦が着々と実行に移されており――。ハンターvs『アカシャの塔』。総力を挙げた戦いの幕が切って落とされた!
シトリーの手腕によって、ピンチを脱したハンター達。焦った『アカシャの塔』の構成員達はソフィアの命令を無視してしまい、あえなく自滅する。さらにシトリーは敵の本陣を難なく特定。ハンター達は一気に攻勢に出ようとするも――。突然、アカシャ屈指の魔導師フリックによる一撃必殺の雷撃魔法が一同を襲う。形勢は逆転しハンター達は全滅してしまった。かに思えたが……。クライもようやく動き出し、戦いはいよいよ最終局面へ。
敵の本陣へ乗り込むハンター達。だが狂暴なキメラに巨大ゴーレム、迫りくる難敵に手こずり一進一退の攻防へ。そんな命を賭けた激しい戦いは、クライの到着により急転直下の結末を迎える……。後日、ノト・コクレア率いる『アカシャの塔』の面々は、無念の敗走からの再起を誓うと、ハンター側に潜入していたソフィアと合流する。だがソフィアの様子はいつもとまるで異なっていた。戸惑う一同の前に現れたのは――「あの人物」だった。
レベル7ハンターにして竜殺しの英雄、アーノルド・ヘイル。野心溢れる彼のパーティ《霧の雷竜(フォーリン・ミスト)》が、鳴り物入りで帝都へやって来た。だがクライはその存在に興味すら持たず、今日も今日とて、マナ切れを起こした宝具へのチャージを巡ってひと騒動を巻き起こしてしまう……。その後酒場でリィズ、シトリー、ティノと共に宴を楽しむクライだったが――。突如アーノルド達が現れ、場の空気が一変する事態に。
帝都で名を上げるはずが醜態をさらす羽目になった《霧の雷竜(フォーリン・ミスト)》。憎しみ募るアーノルドは汚名返上するべく、レベル8のクライを狙うことに。その頃、シトリーへの多額の借金に頭を悩ませていたクライ。気分転換にティノと一緒に出掛けるが、運悪く《霧の雷竜》と遭遇してしまう。クライは体よくティノを差し向けるも、アーノルドには全く太刀打ちできない。足蹴にされるティノを見かねて、ついにクライが決闘の場へ進み出る……。
訪れた宝具店で、鑑定依頼品の山の中にとびきりの逸品を発見したクライ。どうしても手に入れたくなり、直接その宝具の持ち主と売買交渉をすることにしたのだが……。持ち主はなんとアーノルドだった!クライの稚拙な交渉術が逆に高度な罠に見えたアーノルドは、その裏をかき宝具を売り渡そうとする。だが、横槍が入り交渉は破談。宝具はオークションに出されることになり、さらにその品を巡ってクライは貴族のエクレール嬢と争うことに。
ついに始まったオークション。目当ての宝具ただ一つを落札するべく巨額の借金を重ねたクライだったが、壇上に上がる宝具の数々に目を奪われ気持ちがかき乱される。クライの理性と我慢が限界を迎える中、会場に運び込まれたのは――シトリーが欲しがっていたアカシャゴーレム。シトリーの想いを汲んだクライは狙っていた宝具を諦め、ゴーレム落札のために全てを投げうち大勝負に出る。様々な思いが交錯するオークション。その結末やいかに?