とあるマンションのキッチン。男の手がステーキを焼いている。スパイスの使い方や肉のフランベ。決して器用ではないが、ある種の美意識を感じさせる一連の動作。男は建築家・桑野信介(阿部寛)。出来上がった料理を一口ずつ満足げに味わっていると携帯電話が鳴った。信介の事務所の助手・英治(塚本高史)が、今夜のパーティーを忘れていることを知らせてきたのだ。「古代ローマ人のパーティーってのは寝そべって、手づかみで食ってたらしいぞ。知ってるか」と話題を変えようとする信介。結局、信介はパーティーに顔を出したものの、出席者の女性にウンチクを散々語って避けられてしまった。「キャラ考え直さないと、孤独になりますよ」と英治に言われた信介は「一人が好きなんだ、悪いか!」と居直るのだった。 後日、住宅プロデュース会社の摩耶(高島礼子)は、信介が手がけた建築途中の家に客を案内するが、ここでも信介の偏屈ぶりが原因で商談不成立。摩耶と英治は人当たりの悪い信介に呆れながらも、一方で、信介が手がける家族のぬくもりが感じられるキッチン中心の家作りを尊敬している。 その夜、信介は自分で作ったオムレツで食事をしていると、隣の部屋からカップルのイチャつき声が聞こえてきた。気分を害した信介は聴いていたクラシックのボリュームを上げて『してやったり!』の表情を浮かべるが、とたん腹痛に襲われる。一方、「また!」とカチンと来て壁を見上げたのは隣に住んでいるOL・田村みちる(国仲涼子)。愛犬との癒しの時間を度々邪魔されていたみちるは怒り心頭。『今日こそは!』と信介の部屋の前に
術後経過のために病院を訪れた桑野信介(阿部寛)は、女医の早坂夏美(夏川結衣)から、成人病防止のための食事制限を勧められてウンザリ。「食べたい時に食べたいものを食べる。それで早死にしたって本望ですよ」と減らず口を叩き、逆に夏美から「そんなこと言ったら悲しむ人が…いないんでしたね」と痛い一撃を食らってしまう。 沢崎摩耶(高島礼子)の発案で、信介の全快祝いをすることになり、焼肉をリクエストする信介。だが、村上英治(塚本高史)の都合が悪くなり、この日は延期。実はその夜、英治は田村みちる(国仲涼子)とデートの約束をしていたのだ。信介は仕方なく、中川(尾美としのり)の誘いで、中川家に夕食を食べに行くのだが、ヘルシーな食事の数々に辟易。しかも、妹・圭子(三浦理恵子)が結婚相手に「早坂先生はどうなの?」と言い出したことから、母・育代(草笛光子)が「その方、おいくつなの?」と興味津々になり、すっかり居心地が悪くなってしまう。 翌日、前に信介の押していた設計案が急に決まり、進めることになった。すでに修正作業を終えている信介は英治に設計図を手渡し、驚かせる。それを見た摩耶は「さすが」と一言。満更でもない信介だったが、今日も摩耶の都合が悪く焼肉はお預け。その夜、焼肉を2回もお預けさせられた信介は我慢できずについに1人、焼肉屋に足を向けていた。一方、マンガ喫茶では夏美とみちるが顔を合わせ、成り行きでラーメン屋に行くことになった。夏美はみちるに、かつて結婚しようと思っていた相手がいたことを話しながら、自分が恋愛から遠のいてしまった理由を考え
ある夜、ビデオ店で夏美(夏川結衣)に遭遇した信介(阿部寛)は、その帰り道、夏美が不動産屋の前でマンションの物件を物色しているところを目撃する。信介に「2LDKか。独身のままでもいいし、万が一結婚しても一緒に住める」と言われた夏美は「万が一ってどういう意味でしょうか」と言い返す。 次の日、育代(草笛光子)が夏美の診察を受けにやって来た。実は圭子(三浦理恵子)に「早坂先生はどうなの?」と言われて以来、夏美のことが気になり、偵察にやって来たのだ。夏美を気に入った育代は、「あの子、私に似てシャイなものですから、なかなかいいご縁がなくて…」と言うと、信介が載っている雑誌の切り抜きなどで散々信介のことを宣伝すると、2人が会う機会を作るためにわざと扇子を置き忘れて帰ってしまう。 一方、叔父が払ってくれていると思い込んでいたマンションの修繕積み立て費を滞納したみちる(国仲涼子)は窮地に立たされていた。マンションのエレベーター前で偶然一緒になった信介にみちるは愚痴をこぼしてしまう。そんな中、みちるは英治(塚本高史)に頼まれて、摩耶(高島礼子)の部下で英治の恋人、沙織(さくら)と会うことになった。沙織の誤解は解けたものの、英治はいつもと様子が違うみちるのことが気になってしまう。 その頃、信介と夏美も喫茶店で落ち合っていた。だが、夏美が肝心の扇子を持って来るのを忘れてしまった。せっかくだからお茶でも…という夏美に、育代の作戦に気づいている信介は「ここでお茶飲むとオフクロの作戦通りなんで」と言い放ち、さっさと帰ってしまう。夏美が呆然と信介
いつものように出勤準備をしている信介(阿部寛)は、玄関を出たところで愛犬・ケンを散歩させていたみちる(国仲涼子)に「休日出勤ですか?」と声をかけられた。信介は部屋に戻って土曜日だということに気づく。一気にテンションが下がり、手持ち無沙汰な感じになる休日。 一方、夏美(夏川結衣)は、看護師たちに「先生は休みの日、何してるんですか?」と聞かれ、「家で本読んで…、買い物行って…、その帰りにパチンコして…あと最近ハマッているのは岩盤浴ね」と答え、「1人で出来ることばっかりじゃないですか」と言われてしまう。 次の日曜、お腹の調子が悪い信介が夏美の診察を受けていると、花火大会の詳細が机に置かれているのに気づく。「仕事が終われば行こうと思ってます」という夏美に、信介は腹痛も忘れて花火について熱く語り、夏美を呆れさせる。 事務所に戻った信介が仕事をしていると、差し入れを持って摩耶(高島礼子)がやって来た。摩耶は「いい仕事をするためには外に出ることも必要よ」と言うと、信介のカレンダーに書き入れられた印が何の意味なのか聞くが、信介は「秘密」と言って教えない。 一方、信介からもらったチケットで遊園地にやって来たみちると千鶴(SHEILA)は、偶然、英治(塚本高史)と沙織(さくら)に出くわし、気まずい空気の中、4人で観覧車に乗ることに。 仕事を早めに切り上げた信介は、はとバスツアーで「寅さんの故郷柴又と下町の旅」に参加すると、偶然にも1人参加していた夏美の隣の席になってしまった。他の参加者から夫婦と勘違いされ、何となく居心地の悪い2人。一生懸
リビングを掃除している信介(阿部寛)。書類整理、ゴミの分別も手際よくこなし、信介はチリ1つない部屋に満足げな様子。信介にとってはこれが当たり前の光景。 ある日、夏美(夏川結衣)が看護師たちに「家事ってすごく面倒。私もヨメが欲しい」とボヤいていると、「ちょっと頭痛がしまして…」と信介がやってきた。「軽い症状なら、しばらく様子を見るとか、市販の薬飲むとか。あなたみたいな人がいるせいで医者が忙しすぎるんです」と夏美にたしなめられた信介は「家事が嫌いか…。結婚する上でハンデだな」と独り言のように皮肉を言う。 信介の事務所では、摩耶(高島礼子)が新しい仕事の依頼を持ってきた。「スケジュール的に難しいですよ。今やってる仕事も山場だし」と躊躇する英治(塚本高史)を、「売り上げアップで給料もアップ」という甘い言葉で釣る信介。結局新しい依頼も引き受けて、仕事に追われる日が何日か続いた夜、翌朝までに英治に渡さないといけない仕事が残っているのに、信介はキッチンのちょっとした汚れが気になってしまう。無心でキッチンを掃除したり、BGMを選びまくったり、時間がなくなる中、みちる(国仲涼子)の部屋に遊びに来ている夏美から夕食のおすそ分けの電話がかかってきた。部屋に持って行くという夏美に「帰りに寿司を買って来たんだ」とウソをついた信介は、結局、一人、素麺をすするのだった。 1つの工程が終わったものの、息つく暇もなく次の仕事に取り掛かる信介は、ついに過労から倒れてしまうのだった。信介が目を覚ますと病室には英治の他、中川(尾美としのり)や圭子(三浦理
いつものビデオショップ。目当てのDVDが、長期間貸し出し中なことに釈然としない信介(阿部寛)は、タイミングの悪さに憮然としていた。ついつい返却されてきたDVDも目で追ってしまい、客から怪しまれることに。 ある日、信介たちが新築現場で打ち合わせをしていると、隣のマンションに住んでいる八木(乃木涼介)という男性が「ベランダにこれが飛んで来たもので」とおがくずを持ってやって来た。「ああいうのをクレーマーって言うのか?」と英治(塚本高史)に話していると、その言葉を偶然八木に聞かれてしまう。「謝れ」という棟梁(不破万作)と信介は掴み合いになり、止めに入った八木の顔に、間違って信介の手が当たって状況はさらに悪くなってしまう。見かねた摩耶(高島礼子)は、八木がオーナーを務めるお好み焼き屋まで、お詫びに行くようにと念を押す。摩耶からの言いつけをどうしようかと思い悩んだ信介は、急な胃痛に襲われる。いつものように中川病院に診察に行ったところ、八木も夏美の患者だと知ることになる。それを知った信介は、お好み焼き屋へ夏美を誘う。八木の店にやって来た信介と何も知らない夏美。夏美にお好み焼きを焼くのを任せたものの、ついつい、いつものウンチクを連発。すっかり自信をなくした夏美に、信介は「出来ないなら、最初からそう言って下さい」と言うと、手慣れた様子でお好み焼きの形を整えてみせるのだった。そうして焼き上がったお好み焼きを食べていると、夏美に気づいた八木がやって来た。モジモジとしながらも結局、「申し訳ありませんでした」と頭を下げる信介。その帰り道、「要す
信介(阿部寛)の部屋。慣れないネクタイを締めようとしながら悩む信介。悪戦苦闘の末、どうにか家を出ると、散歩に出てきたみちる(国仲涼子)に「法事なのにそのネクタイは…」と言われてしまう。法事の席で親戚に結婚していないことを散々突っ込まれた信介は「会う度に同じこと言ってるよ。あの連中」とゲンナリ。 ある日、夏バテ気味の信介が夏美(夏川結衣)の診察を終え、ロビーで座っていた。すると信介の隣に座っている男性が、夏美を目撃するなり、急に立ち上がる。なんとそれは夏美の父・康雄(竜雷太)であった。「話しがあって来た」という康雄に、夏美は横にいた信介を「検査の結果にちょっと問題がありまして」と強引に連れ出し、逃げてしまう。その夜も、「どうせお見合いの話に決まっているの」と文句を言いながらみちるの家に押しかける夏美だった。 一方、夜のコンビニでは、信介と康雄が再び鉢合わせ。ビールを買おうとする信介に「病人が酒を飲むのを見過ごすわけにはいかない」と言う康雄。信介は一旦、諦めたものの、自動販売機でビールを買おうとしたところを再び康雄に咎められ、「病気っていうのはウソです。あなたの娘さんに調子を合わせただけです」と真相を明かした。そんな信介は、行きがかり上、2人の橋渡しをする羽目になってしまう。 後日、信介から急に呼び出された夏美は、信介の後ろに隠れていた康雄を発見して呆然となる。「何で父親の話を聞けないんだ」という康雄と、ぶっきらぼうな態度をとる夏美。2人は喧嘩になり、夏美は店を出て行ってしまう。結局、肝心な話ができなかった康雄は、
拡大鏡を覗き込み、信介(阿部寛)が真剣な表情で模型を作っている。細心の注意を払いながらペイントし、完成したものを満足げに見ると、ある部品がなくなっていることに気がつく。辺りを探すが見当たらず、相変わらずとひとり言をつぶやく日々。 ある日のこと、腹痛で中川病院に行ったみちる(国仲涼子)は夏美(夏川結衣)に急性虫垂炎と診断され、手術入院することになってしまう。みちるの愛犬・ケンを預かることになった英治(塚本高史)だが、恋人の沙織(さくら)に「私と犬とどっちを選ぶの」と言われ、険悪ムードに。困り果てた英治に、ケンの世話を頼まれた信介は「ありえない」と断るが、英治に付き添ってきた夏美に「二度と私のところに診察、受けに来ないで下さいね」と言われて動揺する。結局、信介は「犬にお愛想はしません、エサやって、散歩させるだけです」と、渋々承諾。信介は、ケンを自分の部屋に入れたものの、ケンが室内を動き回らないように紐でくくりつけるのだった。 一方、手術直前にケンが心配で英治に電話しようとしたみちるは、ケンが信介に預けられていることを知らされ、不安いっぱいの表情を浮かべながら手術室に消えて行くのだった。 仕事中にも関わらず、信介と英治はパソコンの遠隔操作で信介の部屋にいるケンの様子をチェック。すると、ケンが紐を外し信介の部屋をウロウロし始めた。部屋はゴミが散乱し、クライアントとの打ち合わせどころではなくなる信介。一方、不安そうなみちるを見た夏美は、「やっぱり私が預かります」と信介に電話をする。しかし仕事に身が入らない信介を見かね
スポーツジムで体を鍛える信介(阿部寛)。マシンが並ぶ順番に使っていく信介だが、次のマシンを使おうとすると、一瞬早く別の男性が来て使い始めてしまう。そのまま嫌みっぽく前に立つ信介、それが気になる男性は結局、途中でやめるのだった。 その後、中川病院の診察室には脱水症状になった信介がいた。「肉体美を追及しているんです」という信介に呆れる夏美(夏川結衣)。夏美の診察が終わった信介は、中川(尾美としのり)に捕まえられ、喫茶店へ無理やり連れていかれる。するとそこには中川の知り合いの若い女性・長沢由紀(三津谷葉子)が待っていた。信介は、ひょんなことから圭子(三浦理恵子)の前で、由紀と付き合っていることにされてしまう。さらに由紀の車で仕事場に送ってもらった信介を沙織(さくら)が偶然目撃。「あなた、女はいらないって主義じゃなかったの?」という摩耶(高島礼子)に、「俺は結婚なんかしないと言っただけだ」と答える信介。摩耶たちは信介に彼女ができたと信じ込んでしまう。また一方で英治(塚本高史)に教えてもらったみちる(国仲涼子)は、「私が確かめる」と意気込むのだった。 夜、コンビニで買い物を済ませた信介は、みちるの愛犬・ケンと遭遇。見つめ合い、信介がケンに近づこうとすると、みちるが店から出て来たのに気がつき、信介は立ち去る。ケンの視線の先から信介を見つけたみちるが「彼女できたんですか?」と聞いていると、由紀がマンションの前で信介を待っていた。 数日後の日曜日。いつになく気合を入れて洋服を選んだ信介は由紀とオープンカフェにいた。実はしつ
ある日のこと、現場で棟梁(不破万作)とつかみ合いになった信介(阿部寛)。いつものように摩耶(高島礼子)が棟梁をなだめて事なきを得るが、「沢崎さんがいなくなったらどうするんですか?」という英治(塚本高史)に「そんな仮定の質問に答えても意味がない」と言い放つ。だが、摩耶には大手のハウジングメーカーから引き抜き話が来ていたのだ。それを知った信介は、夏美(夏川結衣)とみちる(国仲涼子)とビアガーデンにいた摩耶の元に姿を現すが、お祝いムードの女性陣を前に、結局何も言えず終い。 後日、中川病院に立ちくらみを理由に診察にやってきた信介。信介が摩耶を引き止めたいことを肌で感じ取った夏美だが、その理由とは設計に専念するためのトラブル処理。呆れる夏美に信介は「設計の仕事に専念するために分業体制を敷いているんです。トラブルの処理くらい、やろうと思えば出来るんです」と豪語する。だが、摩耶の祖母が亡くなってしまう。急遽、摩耶抜きで新しいクライアントの夫妻と打ち合わせをするが、信介の一言で夫婦の溝を深めてしまい、打ち合わせどころではなくなってしまう。 夜、みちるが愛犬・ケンを散歩して帰って来ると育代(草笛光子)がマンションの前で信介を待っていた。みちるは信介の嫁探しに精を出す育代に、摩耶のことを推薦する。育代は、みちるの部屋にいる自分の姿に仰天する信介に、持って来た包みを防犯壁の下から差し出すと、みちるに「もう少し詳しいこと聞いていい?」と部屋の奥に消えていってしまった。 摩耶は祖母の通夜に参列した夏美に、信介に引き抜き話を受けろと言
ある日、鍵を部屋の中に置き忘れたままゴミ出しをした信介(阿部寛)。オートロックを解除できず、柵を乗り越えようとしている姿を警官が目撃。不審者扱いされているところを愛犬・ケンの散歩を終えたみちる(国仲涼子)に助けられる。 信介の事務所では、摩耶(高島礼子)が順調に進んでいる設計の中にクライアントが壁紙を花柄にしたいという要望を伝えに来た。「花柄は、俺がこの世で嫌いなものトップ5に入るんだ」という信介の予想通りの反応に、顔を見合わせる摩耶と英治(塚本高史)。 一方、まんが喫茶では、みちるが夏美(夏川結衣)に、最近来る不気味なメールの中身を見せていた。みちるをマンションまで送って来た夏美は、信介にみちるがストーカーに遭っていることを告げると、「一緒に帰ってもらえばいいじゃない」と言い出す。「桑野さんでもいた方がマシでしょ」という夏美に納得させられるみちる。「ボクに何かメリットあるんですか?」と言い、部屋に入ってしまった信介に拒否されたと思いきや、信介は「で、何時にどこで待ち合わせるんだ?」と聞くのだった。 摩耶に「注文に応じるのも建築家の仕事でしょ」と言われた信介は、花柄の取り入れ方を研究するために街を散策し、みちると合流して一緒に帰ることになる。メールが来るだけのストーカーに「大げさだなあ」と取り合わない信介。そんな信介にみちるは、「110番にかける用意をしながら歩いてるんですよ」と携帯電話を握りながら話すのだった。 その夜、ケンの散歩のため、信介とみちるは公園に出掛ける。しかし信介が乗り捨てられていた自転車に乗
信介(阿部寛)が整然と並べられた手巻き寿司セットを前に、順序よく手巻き寿司を楽しんでいると、新聞の勧誘がやってきた。食事の邪魔をされた信介は、インターホン越しに愛犬・ケンの散歩帰りのみちる(国仲涼子)が通るのを見て、「後ろの人、新聞取ってませんよ」と教える。数分後、「契約させられちゃったじゃないですか」と文句を言いにやって来たみちるは、ストーカーから助けてくれたお礼を改めて言うと、ケンと顔を合わせ、ご満悦の信介を尻目にモジモジ。「…好きかも知れません」と一方的に告げると足早に部屋に戻り、夏美(夏川結衣)に「言っちゃいました」と報告するのだった。 一方、テレビ出演することになった信介は、視聴率を密かに調べ、そのプレッシャーから胃痛を起こし、中川病院へ。夏美は信介がみちるの告白の内容をすっかり勘違いしていることに唖然としながらも、内心安堵していた。夏美に「そのシャツで出るんですか?」と言われた信介は、慌てて別のシャツを選ぶと、夏美に写真をメールに添付して送信。「このシャツが全国の視聴者に不評なら、あなたのせいです」と言いつつ、結局見立ててもらったシャツを着てインタビューを受けるのだった。 その頃、夏美から信介に全く気持ちが伝わっていないことを知らされたみちるはショック。助けを求められた夏美は「言うだけよ」と渋々メッセンジャー役を引き受ける。そしてみちるの元には部屋を貸してくれていた叔父さんの帰国を知らせる電話がかかって来る。 中川家では、信介のテレビ出演を一家で見ることに。ところが、信介が語った肝心の家作りへの
ある日の中川家。夕食を囲む良雄(尾美としのり)、圭子(三浦理恵子)、ゆみ(平祐奈)の家族3人。ふと、今日も“一人”を満喫してるであろう、兄の桑野信介(阿部寛)を思う。月日は経っても変わらず独身を謳歌し、我が道を往く信介の言動の数々を思い出し…。しかし、月日が経ち変わってしまったものもあった。「月日ってのは、残酷なもんだ」と良雄がつぶやいた、それは…。そして、信介の周りでまた、嵐の予感が…。
吉山まどか(吉田羊)は日々の疲れを癒すため、自分へのご褒美にとお好み焼き屋で一人の時間を満喫していたが、ふと、桑野(阿部寛)のことを思い出しイライラしてしまう。そこへ、注文を持ってきたイケメン店長に思いもよらない言葉をかけられ、キュンとするまどかだったが…。
田中有希江(稲森いずみ)は、閉店後のカフェでゆっくりとコーヒーを飲みながら、安らぎのひと時を過ごしていた。何気なく、店員の太田留美(美音)から受け取ったノートを開き、ハッとする。離婚をし、新しい人生を歩み始めた有希江の、新たな冒険が今始まる…!?
“誰もが認める女優”を目指す戸波早紀(深川麻衣)は、日々稽古に勤しんでいた。ある日の稽古場、後輩で女優の卵の明日香(浅川梨奈)に読み合わせをお願いされ、先輩女優として手本をみせる早紀だったが、突然やってきた男性に拍手を送られ…!
部下の詩織(奈緒)と裕太(荒井敦史)のミスを注意した英治(塚本高史)は、2人と飲みに行く気になれず、珍しくひとりでバーを訪れる。しかし、いざ来てみると、暇を持て余してしまう。おひとりさまを満喫する桑野(阿部寛)を思い出し、あれやこれやと思いを巡らせた英治は…。
キャバクラ嬢のくるみ(鈴木タカラ)とバーにやって来た中川良雄(尾美としのり)。あらゆる手段を使ってくるみの気を惹こうとする中川だったが、そこに娘のゆみ(平祐奈)が見知らぬ年上男性と現れる。年上男性のチャラついた風貌に、「父親」と「男」の狭間で葛藤する中川が選んだ道とは…!?
とある休日、有希江(稲森いずみ)のカフェで開かれたパッチワーク教室にひとり現れた薬丸(デビット伊東)。怪訝な様子の女性たちをしり目に、マイ裁縫セットを広げ悠々と準備をする薬丸。彼もまた、桑野(阿部寛)に勝るとも劣らぬおひとり様の上級者だった。だが、完成作を満足げに撮影していた薬丸は、片隅にいた女性が完成させた衝撃のクオリティに度肝を抜かれる。その人物とは…!?
桑野(阿部寛)と英治(塚本高史)の事務所で働く丸山裕太(荒井敦史)は、少しでも二人の役に立ちたいと考える日々。「会社のために生きるとか、そういう時代じゃない」と言う現代っ子の横田詩織(奈緒)とは対照的な性格だ。だが、ある日、まどか(吉田羊)の事務所の山下香織(小野寺ずる)に桑野のことをけなされた詩織は、予想外に憤慨し、二人は口論に。実はお互い上司想いという二人を仲裁しようと考えた、裕太の意外な提案とは…!?
桑野(阿部寛)の感動的なスピーチで結婚式を終え、無事、英治(塚本高史)との新婚生活をスタートさせた森山桜子(咲妃みゆ)だったが、ここへきて英治に対し新たに疑念を抱き始める。英治の気持ちを確かめるため、心理テストを持ち出した桜子は、その“まさか“の結果に…!?
今日も、仲良くひとつの鍋を囲む、良雄(尾美としのり)、圭子(三浦理恵子)、ゆみ(平祐奈)の家族3人。 話題はモテ期到来説が浮上する桑野(阿部寛)の話へ。入院した桑野を見舞いに来たまどか(吉田羊)、有希江(稲森いずみ)、早紀(深川麻衣)の誰かと何かが起こるんじゃないかと、妄想は膨らみ…。しかし、冷静なゆみの一言で妄想は一変!どうなる桑野の運命!?