人気コミック作家・小石川ちなみ(中森明菜)は自分を弄んだ編集者・畑野(池田成志)を別荘の地下倉庫に閉じ込め窒息死させる。そこへ偶然、雨の中で車がガス欠になって立ち往生した古畑と今泉が訪れる。
車で老婆をひき殺してしまった歌舞伎役者・中村右近(堺正章)は、自首を勧めるガードマン・野崎(きたろう)を口論の末、誤って死なせる。事故死に見せかける偽装工作をした右近は、楽屋に戻って茶漬けを食べるという謎の行動をしてから帰ろうとする。
精神科医・笹山アリ(古手川祐子)は、かつての交際相手・田代慎吾(羽場裕一)を正当防衛を装って撲殺する。ストッキングをかぶった奇妙な死体を見た古畑は、アリの証言が矛盾だらけであることに気づく。
推理小説家・幡随院大(笑福亭鶴瓶)は秘書との不倫の末、妻・フサ子(高柳葉子)を絞殺する。第三者による殺人に仕立てるために、FAXを利用して妻の誘拐を偽装する。しかし、古畑は前代未聞のFAXによる脅迫や幡随院の不自然な行動に疑問を持つ。その頃幡随院の別荘では文書が送信されていた。
将棋の「竜人戦」で、米沢八段(坂東八十助)はどうしても負けたくない一心で不正を行い、それを指摘した立会人の大石(小林昭二)を殺害して、事故死したように偽装する。大石への追悼として対局は続行されるが、現場検証に来た古畑は現場の不自然な状況から事件性を疑いだす。
世界的作曲家・塩原一郎が亡くなり、音楽葬が行われることになった。追悼曲は塩原音楽学院学長の川合健(中丸新将)が演奏する予定だったが、塩原の教え子で愛人でもあった井口薫(木の実ナナ)は、塩原が築いた学院を金儲け主義で汚した川合が許せず、スタンガンを使って殺害する。心臓を悪くしていたという事実もあり、川合は病死と思われていたのだが…。
ベテランの時代劇スターである大宮十四郎(小林稔侍)は、撮影所を閉鎖してスーパーを建設しようとする社長・城田春彦(長谷川初範)に殺意を抱く。そして撮影所内でのリハーサルの際、大宮は殺陣のミスに見せかけて城田を斬殺する。
外科医の中川淳一(鹿賀丈史)は、自分の浮気を調べていた興信所の所長・宍戸隆(河原さぶ)を新幹線内で毒殺する。たまたま乗り合わせた古畑は医者である中川に捜査の協力を頼み、その言動に矛盾を感じる。
自称・超能力者の黒田清(石黒賢)は、チンピラ風の男・中島(岡部務)に超能力の種を仕掛けているところを目撃され、とっさに殴り殺す。番組の放送中に自身の超能力の嘘をことごとく見破られた黒田は、自分が殺した男のことを告げ、超能力の証にしようとする。
参議院議員・鵜野忠邦(森山周一郎)の秘書・佐古水茂雄(小堺一機)は、鵜野の浮気相手・沢田マリ(泉本のり子)を誤って突き飛ばして昏倒させてしまい、鵜野にその始末を命じられる。意識の無いマリに睡眠薬を飲ませ、自殺に見せかけて殺した佐古水だが、スキャンダルを恐れた鵜野にしばらく姿をくらますように命令される。ゆくゆくは鵜野の後継者になれると思っていた佐古水は、逆上して鵜野を殴打する。昏倒した鵜野が死んだと思った佐古水は、別れ話のもつれで鵜野を殴ったマリが自殺したように工作する。
ラジオ番組の人気DJ・中浦たか子(桃井かおり)は、出演しているラジオ番組の生放送中に、わずかの時間を利用してスタジオを抜け出し、自分の恋人を奪った付き人の沢村エリ子(八木小織)を殺害する。何食わぬ顔でスタジオに戻ったたか子は普段通りに生放送を続ける。
警視庁のベテラン刑事である小暮音次郎警視(菅原文太)は、孫娘の仇であるチンピラの生原治(鈴木隆仁)を射殺する。この時小暮は大麻取引の張り込み中で、それを逆手に取ってアリバイを確保していた。殺人事件の担当になった古畑はそのアリバイに疑問を持つが、小暮に隠れて張り込んでいた後輩刑事によってアリバイは立証される。
数学者・二本松晋(陣内孝則)は野田茂男(田口浩正)とのコンビで数学の権威ある賞を受賞するが、実際はほとんど野田一人の作業によるものだった。授賞式の行われるオーストラリアのホテルで、二本松は密かに愛し合っている野田の妻・ひかる(水野真紀)に呼び出された。そこにはひかるに突き飛ばされて頭を打った野田が倒れており、死んだと思い込んだ二本松とひかるは偽装工作を行なう。偶然ホテルに居合わせた古畑と今泉を巻き込んで、アリバイを作った二本松が部屋に戻ると、野田は蘇生していた。そこで口論になり、二本松は今度こそ本当に野田を殺害することになる。
小清水潔(明石家さんま)はかつて古畑が犯人と突き止めた小石川ちなみの弁護も担当した敏腕弁護士。別の相手との政略結婚が決まったのに、別れてくれない恋人・向井ひな子(秋本奈緒美)を殺害した小清水は、犯行直後、ひな子の部屋を訪れた今泉にその罪を擦り付ける。逮捕された今泉は、真犯人とも知らず大学時代の同級生だった小清水に弁護を依頼するが、小清水は罪を軽くするため、傷害致死を認めるよう勧める。しかし、小清水の発言に不審を抱いていた古畑は法廷記録を読み返し、決定的な証拠を発見する。
プライオリ女子学院の教師・宇佐美ヨリエ(沢口靖子)は学園の戒律を守ることに徹底していた。ある日宇佐美は学園の中でも自分と全く正反対の自由奔放な教師・阿部哲也(相島一之)を殺害し、事故死を偽装する。捜査に訪れた古畑は、阿部の部屋に残された様々な状況に疑問を感じ宇佐美を犯人とにらむが、彼女が阿部を殺す動機が分からない。学院の厳格な戒律の中に事件の鍵は隠されていた。
医師・乾研一郎(草刈正雄)は推理作家・花見禄助(藤村俊二)の往診に訪れていた。そこで花見から妻・常子(一色彩子)が浮気をしていると相談を受ける。乾は狂言自殺をして妻の愛を確かめようと持ちかけるが、実は乾こそが浮気の相手だった。常子の存在が邪魔になっていた乾は狂言自殺を利用し、無理心中に見せかけ花見夫妻を殺害する。部屋に残された遺書とお手伝いの証言で乾の計画はうまくいったように見えたが、今泉が起こした停電により古畑はあることに気付く。
天神大学電気工学部助手・林功夫(木村拓哉)は深夜、大学のすぐ側の遊園地に侵入し、観覧車に時限爆弾を仕掛けた。しかし帰り際に警備員・真鍋茂(金井大)に見咎められ撲殺する。翌日、真鍋殺しの捜査に古畑たちがやってくるが、今泉が爆弾の仕掛けられた観覧車の中に閉じ込められてしまい…。
脚本家・佐々木高代(加藤治子)は、長年不仲だった妹・和子(絵沢萌子)を殺害し、強盗の犯行に見せかける。古畑は高代を疑うが、彼女の犯行ならば凶器を遠くに捨てる余裕は無かったはず。しかし、どこをいくら探しても凶器が見つからない。
人気クイズ番組のチャンピオン・千堂謙吉(唐沢寿明)は、番組スタッフから事前にキーワードを教えてもらう不正で、王座を守っていた。しかし週刊誌にそれを明かされ、焦った千堂は自力でキーワードを調べようと衣裳部屋に忍び込むが、衣装係の沼田(伊集院光)ともみ合いになり、転倒した沼田は頭を強打して死亡する。古畑達が踏み込んだ事件現場にはくさやが散らかっていた。
骨董商・春峯堂の主人(澤村藤十郎)は、美術館長・永井(角野卓造)と共に骨董品の贋作であくどく荒稼ぎをしていた。しかし陶芸家・川北百漢(夢路いとし)にそれを暴露されそうになり、物盗りの犯行に見せかけて射殺する。そして古畑の捜査の手が伸び、怖気づいて自首しようとする永井をも、春峯堂は殺害する。
引退したマジシャン・南大門昌男(山城新伍)は、弟子ながら悪名高いプレイボーイの倉田勝男(池田成志)と、同じく弟子でかわいがっていた毛利サキ(松たか子)が交際するのを快く思っていなかった。南大門はパーティーの席上で、毒入りオレンジジュースで倉田を殺害する。しかし、オレンジジュースを持ってくることを提案したのも、テーブルの上に並んだ中からジュースの瓶を選んだのも倉田自身であった。
雑誌編集者・若林仁(風間杜夫)は山荘で妻の不倫相手の男を射殺する。現場から去る際に車のタイヤがパンクし、ヒッチハイクした鴨田巌(小野武彦)という男の車に乗せてもらうが[1]多弁な鴨田の言動から、自分がここに来たことが露呈するのを恐れた若林は鴨田を殺害する。鴨田が残した留守電メッセージを消そうと、若林は鴨田の家に向かう。その時、古畑もある事情により鴨田の家に向かっていた。
古畑はニューヨークに向かうバスの中で、のり子・ケンドール(鈴木保奈美)という女性と出会う。古畑が日本の警察官だと聞き、目的地までの時間つぶしのため、のり子は「友達の起こした事件」と称し、既に裁判で無罪判決を受けている、自分の完全犯罪について語り始め、古畑はその殺害方法の推理に挑む。
前衛華道家・二葉鳳翆(山口智子)は、師匠である二葉鳳水(長内美那子)の華道二葉流から独立し、踊りと生け花をミックスしたフラワーアレンジメントスクールを創設する。しかし鳳翆に愛憎入り混じった感情を抱く鳳水のいやがらせで、スクールは存続が危ぶまれる状況に陥っていた。怒った鳳翆はスクールの発表会を利用し、招待した鳳水を看護師時代に培った技術を活用して病死に見せかけ毒殺する。
超人気アイドルグループ・SMAPの5人は同じ施設の出身。メンバーの草彅剛(草彅剛)の唯一の肉親である伯父は、他の4人にとっても親代わりのような存在だったが、その伯父は過去に起こした交通事故及び危険な仕事の件で、富樫明男(宇梶剛士)という男に恐喝され、自殺に追い込まれていた。それをネタに草彅までをも強請ろうとする富樫に、中居正広(中居正広)、木村拓哉(木村拓哉)、香取慎吾(香取慎吾)、稲垣吾郎(稲垣吾郎)は怒りを爆発させる。コンサートの晩、コンサートホールのスタッフという名目で富樫を招き入れた5人は、富樫を自殺に見せかけ絞殺した。メンバー達の連携により、その殺人は完全犯罪になるかと思われたが、捜査を担当した古畑は事件の日に限って偶々SMAPメンバーの間で不可解な行為が一度に多発したこと・富樫の上着のポケットに入っていたロープの領収書・不自然過ぎるほど明確なアリバイなどから何か怪しいと睨む。そして、後に全員のアリバイが無いことを突き止めるが、決定的な物証は中々見付からない。
死体の肛門におみくじが詰め込まれるという奇妙な連続殺人が発生。警察犬訓練所に異動となっていた古畑が召還され、捜査に当たることになった。古畑は被害者の司法解剖を担当した監察医の黒岩(緒形拳)に目をつける。
落語家の気楽家雅楽(市川染五郎)は人気も実力も華もあるが上手く噺が作れない。そこで兄弟子の気楽家苦楽(モロ師岡)の作った作品を盗む。それに気付いた苦楽は憤慨するが、もめた際に雅楽に殺害される。雅楽はこの時のために準備したアリバイで古畑から逃げ回るが、雅楽が舞台で見せた不自然な行動から、古畑は遂に証拠を見つける。
古畑は朝早くホテルで起きた事件に狩り出される。部屋には頭を撃ち抜かれた議員・岩田大介(佐渡稔)の死体。死体の手には9mm口径自動拳銃が握られていた。自殺と思われたが、古畑は灰皿に残った燃えカスと撃ち抜かれたTVのチューナーに疑問を感じる。前の晩、被害者が何度もマッサージのサービスに間違い電話をしていたということでその番号から本当にかけたかったのはメディアプランナー・由良一夫(真田広之)の部屋ではないかと考える。しかし、由良は被害者と面識はなく、殺害された時間は秘書とずっと電話で話していたと証言する。
出張から帰る途中、古畑は風邪をひき、療養のため立ち寄った村に一泊することになる。村には古畑達の他にも、日下部薫子(あめくみちこ)と言う女性が宿泊していたが、彼女はデパートの営業責任者と偽り、村から多額の金を騙し取っていた。それに気付き、憤慨した村長の荒木嘉右衛門(松村達雄)は薫子を日本刀で斬殺する。嘉右衛門を「お館様」と呼んで敬愛する村人達は、彼を守るため薫子が存在した痕跡を全て消そうとするが、前の晩に薫子に一目惚れした今泉が必死で彼女を探していた。
古畑は、友人(次回に登場する安斎亨)の紹介で歯科医・金森晴子(大地真央)の元を訪れ、歯痛の治療をしてもらおうと歯科クリニックの待合所で順番待ちをしていた。その時、診療室の治療を受けていたのは金森の元恋人・山村淳一(陰山泰)。彼は長く付き合っていた金森を捨て、こともあろうに、金森の元で働く歯科助手・瀬川(伊藤裕子)に乗り換えたのだった。もう過去にはこだわっていない風を装いながら、金森は殺害計画を実行に移していく。そして、金森のクリニックから歩いて5分の場所にあるオフィスビルのトイレで、山村の射殺死体が発見された。金森の言動・金森の口から香るハッカの匂いなどから何かおかしいと感じた古畑は、金森を追い詰めていく。
官能小説家の安斎亨(津川雅彦)は、若い妻・香織(三浦理恵子)が自分担当の雑誌編集者・斎藤秀樹(細川茂樹)と浮気しているのを知っていた。それに対して見て見ぬ振りをしている安斎は、以前古畑から預かったゴールデン・レトリバーの万五郎(第1シーズン第1話の犯人・小石川ちなみが飼っていた犬)に何かを躾け続けていた。ファックスによる招待状を受け取った古畑は、学生時代からの古い友人である安斎の元を訪れ歓待を受けるが、安斎も、香織も、古畑にFAXを送った覚えはないという。
楽団・甲陽フィルハーモニーの人気有名指揮者である黒井川尚(市村正親)は、愛人のビオラ奏者・滝川ルミ(街田しおん)との別れ話のもつれから、灰皿でルミを殴り殺す。古畑とのやり取りで危険を感じた黒井川は、ルミに思いを寄せていたクラリネット奏者の石森(橋本さとし)に殺人の嫌疑を向けるように細工をする。しかし新曲アルバムの録音現場を訪れた古畑は、録音させているオーケストラの中に石森を加え、石森の左手薬指の怪我を聞き分けた黒井川の絶対音感を突破口にして、彼を追い詰めていく。
囲碁の女流棋士・小田嶋さくら(田中美佐子)の夫は同じく棋士の佐吉(小日向文世)。さくらを異常なほどに束縛し、完璧な妻であることを望んだ佐吉が、彼女のテレビ出演まで止めさせようとしていたため、ある日さくらは、自宅で佐吉を懐中電灯で撲殺する。さくらは買い物から帰ってきたら佐吉が何者かによって殺されていたと警察に通報。西園寺は佐吉のトロフィーがなくなっていたことなどから、トロフィーを盗もうとした佐吉の熱狂的なファンによる仕業と断定。しかし古畑は几帳面で料理も得意なはずの佐吉が作ったという麻婆豆腐が美味しくないことに気づき、大雑把なさくらがアリバイ工作のために作ったのではないかと疑う。
事故により車椅子生活を送る化学者・堀井岳(福山雅治)は、研究所の同僚で学生時代からの親友・等々力(板尾創路)が堀井の元恋人・片桐恵(戸田菜穂)と婚約したことから等々力の殺害を決意する。彼は遠隔装置付きの爆弾で等々力を爆殺し、その容疑が恵に向くように仕組んだ。しかし、古畑は堀井の発言から彼が犯人であることを確信する。論理的で冷徹な堀井にてこずる古畑だが、堀井が唯一予測できなかった親友の行動が完全犯罪を解く手がかりとなる。
西洋美術研究家・臺修三(玉置浩二)は、妻(もたいまさこ)とともに飛行機で日本へ向かっていた。妻に雑誌を取ってくるよう言われた臺は、その途中で愛人の市川由美子(川合千春)に出会う。臺は妻にばれないよう急いで由美子をトイレに連れ込むが、飛行機が揺れて由美子は頭を打ち事故死する。臺は、自分と由美子が写っているプリクラだらけの彼女の化粧バックを手にトイレを出るが、機内を走り回っていた少年(安達心平)と出くわしてしまう。
中南米某国の特命全権大使・黛竹千代(松本幸四郎)は現地企業との癒着を暴露するという参事官・川北健(及川光博)を撲殺し、反日団体の誘拐事件に見せかけようとする。翌日、休暇中にパスポートを紛失した古畑が大使館を訪れ、成り行き上滞在することになった。川北を誘拐したという手紙を見た古畑は、手紙の内容の不自然さとそれに対する反応から黛に目をつける。追い詰められた黛は古畑の追及から逃れるべく偽装工作を行い、大使館内を警察に捜索してもらおうと自ら申し出た。そして彼の目論見通り、現地人職員の部屋から証拠品が押収されるが・・・
堀部パンの社長である伍平がクマに襲われて死に、甥に当たる大吉(千葉哲也)が社長に、その弟である音弥(藤原竜也)が副社長に昇格することになった。大吉は社長に就任すると同時に工場の裏山を売却してレジャーランドにする計画を始動、リゾート開発に否定的だった音弥と対立する。そんな中、音弥は郷土資料館で館長の天馬恭介(石坂浩二)を手伝っているうちに1冊のノートを発見する。それは、彼自身が小学生時代に推理小説に熱中していた頃に書いた「人の殺し方」がびっしり綴られている自由研究のノートだった。音弥は、その中から選び出したいくつかのトリックを使って大吉を殺害する。捜査に訪れた古畑は早々に音弥の犯行と看破するが、その音弥は猟銃の暴発事故により命を落とす。
向島が警察を退職、「バリトンホテル」に警備員として再就職することになった。向島を激励しにホテルを訪れた古畑一行の前に、帰国中のメジャーリーガー・イチローが現れる[2][3]。実は向島とイチローは異母兄弟だったのだ。その夜、前々から向島を脅迫していたフリーライターの郡山繁(今井朋彦)がホテルを訪れる。郡山の所業に堪忍袋の緒が切れたイチローは、郡山を刺殺して自分も死のうと考えていた向島から自殺用の毒物であるストリキニーネを取り上げ、それを使って郡山を毒殺した。捜査担当となった古畑は助手席に残されていた湿ったマッチの箱から早々にイチローに的を絞るが、犯行の証拠となりかねないマッチが置かれたままにされていたことに疑問を感じていた。
大野もみじ・かえで(松嶋菜々子・1人2役)は一卵性双生児の脚本家。2人で協力し、「加賀美京子」というペンネームで何本ものヒット作を飛ばし続けていた。人気推理ドラマ「ブルガリ三四郎」もその一本。先ごろ最終回を迎えたこの番組の打ち上げパーティーには、ドラマの監修をしていた古畑も招待され、大盛況のうちに終わった。しかし華やかな表舞台の裏には、美しい姉妹の長年の確執が渦巻いていた。方向性の違いから、コンビの解消を切り出した姉・もみじをかえでは射殺する。古畑はドラマの監修をした縁で捜査を担当することになるが、その先には予想外の結末が待っていた。
堀部パンの社長である伍平がクマに襲われて死に、甥に当たる大吉(千葉哲也)が社長に、その弟である音弥(藤原竜也)が副社長に昇格することになった。大吉は社長に就任すると同時に工場の裏山を売却してレジャーランドにする計画を始動、リゾート開発に否定的だった音弥と対立する。そんな中、音弥は郷土資料館で館長の天馬恭介(石坂浩二)を手伝っているうちに1冊のノートを発見する。それは、彼自身が小学生時代に推理小説に熱中していた頃に書いた「人の殺し方」がびっしり綴られている自由研究のノートだった。音弥は、その中から選び出したいくつかのトリックを使って大吉を殺害する。捜査に訪れた古畑は早々に音弥の犯行と看破するが、その音弥は猟銃の暴発事故により命を落とす。
警察を退職してから「バリトンホテル」の警備員として働いている向島を激励しにホテルを訪れた古畑と今泉、西園寺の前に、帰国中のメジャーリーガー・イチローが現れる[5]。実は向島はイチローの異母兄だったのだ。その夜、前々から向島を脅迫していたフリーライターの郡山繁(今井朋彦)がホテルを訪れる。郡山の所業に堪忍袋の緒が切れたイチローは、郡山を刺殺して自分も死のうと考えていた向島から自殺用の毒物であるストリキニーネを取り上げ、それを使って郡山自身に選ばせ服毒死させた。捜査担当となり再び「バリトンホテル」を訪れた古畑は助手席にわざわざ残しておいたかのような火が付かないマッチの箱からイチローを事情聴取。会ったことも現場に居たこともあっさり認めるイチローに、嘘を嫌う清廉で強い意志を見た古畑は、大リーガーからの”完全試合の挑戦”を受けたとして、真っ向から状況証拠固めに徹し応戦してゆく。
大野もみじ・かえで(松嶋菜々子・1人2役)は一卵性双生児の脚本家。2人で協力し、「加賀美京子」というペンネームで何本ものヒット作を飛ばし続けていた。人気推理ドラマ「ブルガリ三四郎」もその1本。先ごろ最終回を迎えたこの番組の打ち上げパーティーには、ドラマの監修をしていた古畑も招待され、大盛況のうちに終わった。華やかなテレビ業界での成功のためには、不得手な部分を補い合う姉妹の長年の共同活動があっての成果だったが、方向性の違いから二人の仲は軋みだし、ついに自殺を装った殺人事件として、コンビ解消の形を迎える。古畑はドラマの監修をした縁で捜査を担当することになるが、その先には予想外の結末が待っていた。
時は数十年前、中学生の古畑任三郎(山田涼介)はある田舎の中学校に転校する。古畑と座席が隣同士になった向島音吉(タモト清嵐)は担任(吉田玲奈)から古畑の世話役を任される。これが縁となり二人は親友になる。他人に心を閉ざす古畑だったが理科の野々山先生(原田泰造)にだけは心を開いていた。ある日、園芸係の向島は森脇教頭(浅野和之)[4]から学校の花壇荒らしの疑いをかけられるが、古畑は得意の洞察力でたちまち疑いを晴らす。 それから古畑の噂が広まり、古畑と向島は村外れの小屋に探偵事務所を開こうとする。教頭に反対されたものの、野々山の説得により開業に成功し、その日から、毎日のようにさまざまな依頼を受けてゆく二人。その中で古畑は埋蔵金伝説の話を野々山から聞く。古畑は暗号を解き、埋蔵金のありかを突き止めるがそこに埋蔵金はなかった。後に、クラスメートである戸部明日香(福田麻由子)のストーカー撃退の依頼を受けた古畑は、今までの依頼の中で感じていた謎を一つに繋げる。