時は神化40年代――日本では巨大宇宙人、スーパーロボット、妖怪などの「超人」たちが活動していた。 怪事件を起こす一方、破壊を食いとめて人を救うこともある「超人」たち。 その登録と保護を任務とする「超人課」所属の人吉爾朗は、喫茶店でウェイトレスをする星野輝子のスカウトに来た。 彼女は「魔女っ子」タイプの超人なのだ。その眼前で正義の超人グロスオーゲンとS遊星人の戦いが始まり、爾朗と輝子も参戦を余儀なくされる。
連続爆破事件の発生で、世間は騒然としていた。超人事件専門の刑事・柴来人は、遺留品のないことに不審を抱く。 軍事企業の八束重工の社員を襲撃したとアタリをつけ、立川の工場を捜査中の来人は、近くの公園で美枝子という名のセーラー服の少女に出逢った。 以前から敵視する「超人課」との対立が深まったとき、彼女に隠された驚くべき秘密が露呈した。 悪の組織に生命を奪われて機械の身体にされた来人の心に、複雑な想いが去来する。
怪獣と戦ってきた超人グロスオーゲンが地球を去り、約一ヶ月が経過した。それを待っていたように続々と現れる怪獣。 人間型衛星ヒューマンサテライトロボットアースちゃん等、新旧合わせた多くの超人たちが戦うことで、大きな被害を出さずに各事件は食い止められた。 空前の怪獣ブームの中、怪獣専門ラジオを始めようとする会社を訪問した爾朗は、人と仲良くする小怪獣ガゴンを目撃する。 悪人に操られて暴れまわる怪獣には、どんな謎が潜んでいるのか?
宇宙怪獣を兵器に転用したアメリカに対し、諸外国も抑止力としてこれに追従する動きをみせていた。 時として制御不能となることもあり得る怪獣に対し、平和利用は可能なのか。 怪獣に疑念を抱く大衆の感情を背景に、反対運動はより活発となっていく。 超人課は失踪した松本正次を追って平和大学へ潜入するが、爾朗は謎の薬品を注射されてエクウスで暴れ始め、行方不明となったはずの米軍の宇宙怪獣がガゴンと融合して激闘を始めた。
人気コミックバンド“マウンテンホース”は、かつて神化41年6月に「四人組」が来日して日本武道館を満員にしたとき、前座で演奏していた。 コンサートの本番が始まり、音楽の力で開放されていく若者の心――それは「四人組」がもつ超人の力なのか。 接触したマウンテンホースのメンバーたちにもそれぞれ超能力が宿ったが、笑いにしか使えないものばかりだった。 やがて若者たちに発現し始めた超人の力をめぐり、陰謀が進行していく。
武装強盗集団ダイヤイーターの一味だった超人ジュダスこと三純光は、人間衛星アースちゃんに倒されて心を入れ替えた。 刑務所を出て超人課に登録された光は、自分と同じ若者たちの活動を護ろうと決意する。 だが、助けを求める人間の脳波に反応するアースちゃんの過激な行動は、絶対の正義として世間に認知されていく。 地球防衛軍への日本参加決定に反対する羽田空港の学生デモ、その前に総理大臣を護衛するアースちゃんが現れた。
音無弓彦ひきいる少年探偵BL団は超人登録を拒否し、ギガンダー7という巨大ロボットで独自活動を続けていた。 そんな弓彦のもとに、悪の超人・ルシファーの瞳が超人・天弓ナイトの「三日月銃」をコレクターから奪うという予告状が持ちこまれる。 天弓ナイトは戦後日本を勇気づけた人気超人で、爾朗も彼に救われた体験を大事にしている。 だが正義の味方の天弓ナイトは「大鉄君誘拐事件」の犯人とされ、その死因には謀殺説があった。
古美術商店「もりの屋」で暮らす専業主婦の畑山サナエたち6人家族。 彼女の夫・稔はアメリカとの開戦時に日本人捕虜第1号となり、未帰還のまま30年近くが過ぎていた。 平凡にも見える畑山家だが、近所の化学工場で発生した大災害の中を生きぬき、時を超えて幾度となく同じ家族構成で目撃されるなど、不死超人の疑いがかけられていた。 超人課が目をつけ風郎太たちが内偵を進めたとき、サナエに稔からの帰還連絡が入ってきた。
政治家から凶悪犯まで、悪と独自認定した者を容赦なく抹殺していく狂信的団体インフェルナル・クイーン。 その科学万能母艦IQ号が南北アメリカ大陸から超人課のいる日本へと飛来し、犯罪者を処刑し始めた。 そのIQのリーダーと同じ姿をした兵馬に嫌疑がかかり、仮面の公共保安部長・赤光が超人課に乗りこんでくる。 同一人物が同時に存在しているのか? 謎の影にはジャガーこと兵馬の、他人と決して分かちあえない秘密が隠されていた。
小笠原諸島の返還にともない、アメリカ海軍の最新鋭潜水艦アンタレス号が横須賀へ寄港することになった。 港には人気超人グループ“エンジェルスターズ”のイベント目当てに、学生たちが大挙して集まってきた。 群衆に潜んでいた過激派超人たちが抗議活動を開始し、演奏に合わせて音符が実体化して大騒ぎが起きる。 そして怪剣クロードと名乗る超人が潜水艦を一刀両断し、アンタレス号内部に隠された恐るべき秘密を暴き始めた……。
札幌で発生した医師・看護婦の惨殺事件。 魔法と科学をあやつるSPRの子どもたちの調査で、超人が忌まわしい実験材料とされていた事実が明らかになった。 主犯と目される怪剣クロードの意図は何か? 府立八方高校を訪れた輝子の前に、ソ連から飛来した英雄超人ガルボイ・ライカーが変わり果てた姿で落下してきた。 自衛隊とアメリカの超人マスター・ウルティマの撃墜によるものという証言を得た学生たちは、国家権力の横暴に立ち上がる。
超人能力に覚醒した若者たちは正義感を反戦・反米・反体制へ向け、「超人主義者」と呼ばれていた。 小笠原諸島の人体実験など国家による超人能力利用の事実が露呈。 怒りを燃やした学生たちは、東京の新宿で大規模なデモによる「超人革命」を実現しようと決起する。 魔界の女王に変貌した輝子を元に戻すべく、爾朗も動き始めた。 怪剣クロードが暗躍を続ける中、はたして爾朗は「超人すべてを護る」という理想を貫くことができるのか?
若い女性が地球に潜む宇宙人を音楽の超能力で切断し、次々と殺害していく。 彼女の名は遙アキ――かつてエンジェルスターズでアラクネと呼ばれたシンガーであった。 超人課の捜査で浮かびあがった潜伏先は、ジュダスが営む違法病院だ。 そこに居あわせた爾朗は追っ手からアキを護るため、ともに逃避行に出ることとなった。 爾朗からアキに語られたのは、天弓ナイトのヘルメットと宇宙生命体フューマーにまつわる2年前の物語であった。
冬期国際スポーツGP札幌大会が一ヶ月後にせまり、スキージャンプ用に身体改造手術された3人の超人「スリーバードメン」が人気を集めていた。 だが謎の黒雲から雷撃を受けた彼らの頭部から花のような怪物体が生えてきて、エキジビション出場すら危ぶまれてしまう状況となった。 近くにいたジャンパー雨戸は超人手術を拒否したことで彼らと確執があり、犯人と疑われてしまったが、黒雲の被害は一般人を巻きこんで拡大する一方だった。
神化47年冬、北陸のトンネルで寝台急行が火災事故を起こした。 笑美は大惨事のニュースを見て、人間嫌いで知られる女妖怪デビラに会おうと地底深くへ出かける。 笑美と同格の地位をもつ妖怪一族だけに、シールド工法で地底へ到達した人間に対し、不可侵の警告を発した可能性を感じたからだ。 だがそのころ、デビラの弟デビロは人間と変わらぬ姿で新宿に姿を現した。 彼の口ずさむ詩的な言葉は、道行く人びとの心を揺り動かし始める……。
平凡なサラリーマン若村一勇は、妻を亡くして幼い娘の夕子と暮らしていた。 ある朝、二人の乗るバスは護送車から脱走した超人ジャックフラッシュに襲撃される。 死にかけた一勇の全身が膨れあがり、超人ニンゲンマンに変身して事態を収拾した。 身体の激変に当惑した一勇だったが、正義の超人出現に夢中になる夕子を見て、活動の継続を決意する。 だが彼の能力発現には、大量発生した外来種セイタカアワダチソウが大きく関わっていた。
南極大陸の氷山から凍結された人体が発見され、調査のために超人課へ運びこまれた。それは300年以上も前に凍結されたものだという。 だが、これに目をつけた帝告の里見が氷柱を引き取っていった。 解凍されて復活した少女・影胡摩は、戦後間もなくからずっと総理大臣の職を続けてきた立花繁の屋敷へと通される。 かつて鐵假面剱士として悪と戦った胡摩は柴探偵事務所へと乱入し、帝告から悪の首謀者と教えこまれた人吉爾朗へ斬りかかるのだった。
横田の米軍基地から脱走した兵士・ジョナサン・マレル曹長の捜索依頼が、超人課へと持ちこまれた。 人工的な能力強化を施され、東南アジアで長引く戦争へと投入されて、心を深く傷つけられた超人兵士だ。 その非人道的行為を疑問視する爾朗は、来人と協力してジョナサンを故郷アメリカへ帰そうと試みる。 一方、部隊を率いるカロルコ大佐は、超人の軍事利用では同志的関係の孫竹に、アメリカの恐るべき野望を打ち明けるのであった。
神化49年の日本は、立花総理の尽力で中東戦争によるオイルショックから立ち直ろうとしていた。 さらなる支持率向上のため、アメリカからスーパーロボットNUTSが輸入され、超人取り締まり政策が強化される。 テスト運用を託された帝告の倫子は、パイロットとして元IQのマリをスカウトし、さらなる要員を求めて超人課を訪れた。 普通の人間が操縦する超人的存在・スーパーロボットが登場したことで、超人のイメージは決定的に変わる。
ジンの残した怪剣クロードのヘルメットは、超人取り締まり目的で密かに量産されていた。 NUTS操縦用となったメットを装着した爾朗は、残留思念に導かれたかのように、封じられていた過去を次々とかいま見る。 超人の求めるべき理想とは何か。そして爾朗の果たしてきた役割とは……。 東京中枢・丸の内の八束重工前で開催されたNUTSの展示会で、大事件が発生した。 超人たちは運命を切りひらくべく、それぞれの行動を開始する。
沖縄超人博覧会場で世界の超人たちを主導し、人類への貢献を約束したマスター・ウルティマが、笑美によって殺された。 その理由とは何か? さらに笑美たち妖怪は科学実験都市ウルティマ・ポリスを奪取し、怪獣たちとともに籠城する。 この過激な行動に対し、超兵戦士隊は市中に潜伏する超人たちを危険分子と断定し、徹底的な弾圧を加えていった。 超人同士の対立が激化する情勢下で、爾朗は出自に関する重大な秘密を聞かされる。
古来から人とともに存在してきた妖怪、魔物、悪魔たちは、科学至上主義となった人類の犠牲とされることに反発し、爾朗を盟主として決起した。 だが、爾朗の乗るアーラエクウスのエネルギー放射は留まることを知らず、輝く竜と化して敵味方の別なく炎に巻きこみ始める。 超人同士が対立するように仕向けてきた、帝都広告社の里見の真の目的とは何か? 超人の存在意義を賭けた戦いの中、最後の決着の時が、まさに迫っていた……。
上坂すみれ&中村繪里子の25分でわかるコンレボ・クロニクル!!