処刑執行人『御様御用』の山田浅ェ門佐切は、刑場で一人の死罪人と出会う。超人的な肉体を持ち、大勢の人を殺めた冷血な忍『がらんの画眉丸』。画眉丸は佐切に言う、「殺してほしい」と――。
不老不死の仙薬を手に入れる為、幕府に集められた画眉丸と死罪人たち。彼らを待ち受けていたのは選別という名の――殺し合い。血風舞う戦場で、佐切は画眉丸が、真に斬るべき悪人か、見極めようとする。
神仙郷は、異形の化物どもが潜む地獄の釜の底であった。見た事もない醜悪な生物に、恐怖と謎が画眉丸と佐切を襲う。窮地の中、死罪人の杠が二人に手を差し伸べる。それは慈悲か、それとも――。
毒に倒れた佐切を待っていたのは、兄弟子の源嗣からの「女は帰れ」という言葉。侍と女――相反する生き方に苦悩する佐切。その頃、浅ェ門の典坐は死罪人ヌルガイと共に島から脱出すべく船を出すが――。
『備前の大巨人(だいだらぼっち)・陸郎太』と闘う画眉丸と佐切。生と死の狭間で、佐切は己が進むべき道を見出そうとする。討つべき敵を前に、佐切の刀と画眉丸の技――二つが重なる。
謎の少女メイと木人に連れられ、村に案内される画眉丸と佐切たち。木人は語る、島を統べる仙人――『天仙様』の存在を。天仙の人を超えた力の前に、弔兵衛と桐馬は倒れ、深き穴へと落ちていく。
「クズ」と呼ばれていた。そんなガキに侍の誇りを与えてくれた先生がいた。そして、心の底から守りたいと思う人ができた。だから、自分は――典坐は刀を振るい続ける。
妻と会う――その想いが画眉丸を島の中心へと向かわせる。佐切たちを村に置き、たった一人の身で。辿り着いたのは、巨大な人工の建築物。その門の前で、画眉丸は天仙と出逢ってしまう。
メイの助けによって窮地を脱した画眉丸は、巌鉄斎と付知と共闘の約を交わす。天仙を討つ術(すべ)を探す一行に、メイは天仙の力の源――『氣(タオ)』を教える。その氣を操る異形の道士が、画眉丸たちに襲い掛かる。
道士との戦いで瀕死の傷を負った弔兵衛は、人ならざる再生力と共に氣(タオ)に目覚める。画眉丸もまた、道士との死闘の中で氣を体得しようと試みる。その中、道士はメイを見て突如ひざまずく、「天仙様」と――。
画眉丸を探す佐切たちは、天仙の城『蓬莱』へと足を踏み入れる。そこに待ち受けていたのは、天仙『牡丹(ムーダン)』。人を実験動物として扱う狂気の笑みが、杠へと向かう。その杠を守るべく――仙汰が立つ。
全ては亡き弟弟子の無念に悔いるため――士遠は己が命を懸け、怒りの刃を牡丹(ムーダン)へ振るう。大切な者たちが倒れる中、佐切は皆で共に帰れることを願う。だが、その想いを裏切るように、画眉丸にはある異変が起きていた。