とある事情から、出来るかぎり人と関わらないように生活している内気な少年、八凪幸人。児童養護施設で暮らす彼は、中学卒業を機に生まれた島に戻ることになっていた。しかし卒業式を終えた幸人を迎えに来たのは、缶チューハイ片手に塀の上でヤンキー座りをした見るからにヤバイ青年――亡き父の弟子を名乗る沙川尽義であった。
綾ヵ島での生活を開始し、自らの力をコントロールするため、尽義の弟子となり脈接ぎの修行をおこなうこととなった幸人。金欠の尽義に付き合わされ、脈接ぎの初仕事として『ミタマ鎮め』をおこなうことに。しかしミタマ鎮めの依頼が集まるポストでは、尽義の兄弟子の弟子――茶太郎と夜胡が仕事の取り合いをしており……。