「あの時、先生が届けてくれた言葉は──」 かつて大也が通っていた学童を訪問するブンブンジャーの面々。 そこで児童たちにギター演奏を披露する大也。 そんな大也を見た職員が、ふと彼の淡い初恋の話を始める。 初恋の相手はまひろ先生。 独りを好んだ大也少年にギターを教えたのも まひろ先生だったと目を細める職員。 しかし彼女はもうそこにはおらず…。 大也の過去の話に花を咲かせている中、苦魔獣が来襲。 咄嗟に児童を守ろうとした大也と先斗が攻撃を受け、 昏い夢の中へと誘われてしまった。 懸命に起こそうとする玄蕃たちだったが、微動だにしない大也と先斗。 外界と遮断された夢の中。 大也の前に現れたのは、もう会えないはずのまひろ先生だった──。
「落ちこぼれ下っ端三人、一緒に走ってみねーか?」 スピンドーの地球到着を控え掃除に励むサンシーター。 過去一番の大仕事と張り切ってハタキを振るっている。 すると突如空中に開くハイウェイ空間からのゲート。 ゲートから飛び出してきたのはトサカのついたヤルカー、 その名もウェイウェイ・ヤルカーだった。 自身をヤルカー族のエリートと自称するウェイウェイは、 地球で活躍するヤイヤイ・ヤルカーを エリート街道へとスカウトしにきたという。 舞い降りたチャンスに心惹かれるヤイヤイ。 そんなヤイヤイ・ヤルカーを見つめるデコトラーデとイターシャが取る選択は…。 一方苦魔獣と戦う大也たち。 何かを感じた大也が空を見上げると、黒炎を纏う謎の物体が接近。 爆発と共に着地し煙が晴れるとそこに立っていたのは ハシリヤンナンバー2のグランツ・リスクだった──。
「お前も耳すまして聞いてみな、星中の悲鳴。たまんねェわ」 ISAが怪しい動きをしている中、 調の同期である梅栖舞美が日本に帰国。 心許せる同期との再会に上層部の不穏さを漏らすも一笑に付されてしまう調。 真実は一体どこにあるのか。 一方グランツはサンシーターと接触し、 スピンドーの地球到着がいよいよのものとなる。 グランツの力を宿した苦魔獣が生み出され、 ブンブンジャーが応戦するも、 その強力な攻撃に大也以外の全員が敗北。 絶体絶命と思われたその時、 ハシリヤン走大将ワルイド・スピンドーが登場。 しかしその来襲はISAのレーダーにはかからず突然のものであった。 地球に蔓延する戦争や貧困から生み出される悲鳴に恍惚の表情を浮かべるスピンドー。 彼はかつての同志であるブンドリオに宣戦布告をし、 再び悲鳴の匂いに頬を緩めるのだった──。
「君は、君のなりたいヒーローになるんだ!」 ブンブルーに憧れる少年が弟子入りを求めて現れた。 しかし射士郎は面倒ごとに巻き込まれまいと 人身御供として錠を突き出す。 成り行きで弟子を取ることになった錠は 自分なりのヒーロー活動を見せようと街をパトロール。 高齢者のサポート、自転車の修理、そして迷子犬の保護…。 そのどれもが憧れのブンブンジャーとは程遠く、 少年の目には地味に映り幻滅してしまう。 挙句の果てに正義感の空回りで失態を見せる錠。 そんな錠を前に、 ヒーローは間違うべきではないと少年は主張する。 しかし人は誰しも過ちを犯す生き物。 では、ヒーローをヒーローたらしめるものは一体何なのか──。
「地球のサッカーを、頼みます!」 スピンドーの地球侵略は真綿で首を絞めるように進行している。 ハシリヤン、ひいては宇宙の利権を手にしようと堕ちていく地球人も少なくない。 そしてあろうことかサッカー協会の上層部が地球のサッカーをハシリヤンに明け渡そうと動き始めた。 その闇取引の場面に駆け込んできたのはブンブンジャーの面々。 世界中で愛されているサッカーをハシリヤンに渡すわけにはいかない。 ビッグバンサッカーで決着をつけることにした大也たちだったが、 ラフプレイや道理に反するルールの嵐に戸惑いを隠せない。 頼みの綱はかつてビッグバンサッカーの名門 “パルス・エース”で活躍していた玄蕃と先斗。 しかし熱くなり周りが見えなくなった2人は衝突を繰り返し──。
「これからブンブンジャーは世界の敵になる。 ブンブンジャーを解散しろ、大也」 ハシリヤンからの侵略を受ける地球も無事新年を迎えた。 呑気に帆立カレーを楽しむブンドリオたちだったが、 範道邸を訪れた始末屋たちの表情は暗い。 宇宙の始末屋仲間から入った情報によると BBGの腐敗や玄蕃の父が置かれる状況は想像以上に厳酷だと語る。 そんな中、宝箱から生まれた苦魔獣が市街地に現れ、 人々から大切なものを奪う蛮行を繰り広げる。 駆けつけた大也たちだったが、 遅れて現れた射士郎は自らブンブンチェンジャーを苦魔獣に献上。 誰もが目を疑う中、射士郎は大也に銃口を向ける…。 そんな混沌を不敵に眺める男が一人。 “世界の敵”という言葉を愉しむようなその男のハンドル捌きは実に豪快で──。
「時代がそれを正義と言ったとしても、俺は間違うことを恐れない」 ニコーラからのメッセージに光を見た大也。 かつてブンドリオが地球に落ちてきた時に拾い上げたエネルギーの塊。 その塊がブンドリオ復活に希望を持たせる…。 しかしハシリヤン側の計画も最終段階に突入。 グランツの手によってヤルカーが クルマジュウグルマーへと変えられ暴走を始める。 刻一刻と砂化が進むブンドリオには時間がない。 ビュンディーが自らの体を使い延命処置を施す中、 玄蕃たちは範道邸へと向かいエネルギーの塊の回収を試みる。 しかし一向の前に立ち塞がるISAは、 黒を白に、そして白を黒にする力がある。 ブンブンジャーの黒き警察屋。 誰よりも真っ白い彼が掲げる正義も、 黒く塗りつぶされてしまうのか──。