国崎往人は人形使い。「法術」と呼ばれる不思議な力で人々に芸を見せながら旅を続けてきた。 ある夏の日、いつものように芸を見せる往人。だが子供たちにバカにされ全く稼げない。空腹のあまり堤防で行き倒れていた往人の前に、観鈴という少女が現れる。
観鈴の家に居候することになった往人。街で芸を見せていると、先日出会った佳乃という少女に出くわす。 往人が芸をしていた場所は佳乃の姉・聖が開いている診療所だった。往人は聖から診療所で働かないかと誘われる。
佳乃を追って神社にやってきた往人と観鈴は、不思議なすすきの原の情景につつまれる。 不意に佳乃が地面に倒れ、あたりはもとの神社に戻るが、往人に抱き起こされ気がついた佳乃は何も覚えていなかった。
聖から佳乃がいなくなったと聞かされた往人と観鈴は、佳乃を捜しに再び神社にやって来る。佳乃を見つけて駆け寄る往人。だが虚ろな表情の佳乃に首を締められ振りほどくことができない。
往人は夢を見ていた。それは母親から聞かされた少女の話だった。夢のことが気になる往人。さらに観鈴の見ている夢の話を聞いて不安を抱く。
廃線になった駅舎に住み始めた往人。そこへ家を出た美凪も一緒に住み始める。みちるも交えて朝食を食べている三人を、観鈴が木陰から見ていた・・・
観鈴が倒れる。介抱する往人は、観鈴の日記を見つける。あまりの内容に「これからはやりたいことを書け。」と言う往人。
翼人の守護の命をうけてやってきた柳也は、神の使いとされながらも捕らわれの身のような生活を送っている翼人・神奈と出会う。
追っ手から逃れついに神奈の母に出会えた三人。だが、神奈の母は柳也にむかい「神奈を連れて今すぐ山を下りなさい」と命じる。突然の言葉に呆然とする神奈だったが・・・
下校途中の観鈴は一羽のカラスをひろう。同じく下校途中の小学生たちとすれ違いながら、カラスと一緒に歩いて行く観鈴。夕焼けを見上げながら観鈴はカラスに「そら」という名前をつける。夏休み前日のことだった・・・
往人の夢を見ていたとそらに話す観鈴は、一人でがんばれると決意する。歩くのもつらい観鈴。だががんばると決めた観鈴はそらを連れて外に出かける。疲れて一休みしている観鈴のもとへ晴子がやってくる。
夜、ベッドに寝ている観鈴にむかって語りかける晴子。聞いてはいるが理解できていない観鈴。そんな観鈴に晴子は翌日の夏祭りの話をし「明日は二人で最高に楽しい日にしよう」と約束する。