アキバ系の親友である信長に頼まれて、アニメ誌「イノセント・スマイル」6号の返却手続きに図書館へやってきた裕人。そこで学園一のパーフェクトお嬢様にして裕人のクラスメイトである乃木坂春香の姿を見かけた。普段とは別人のように人目を気にする挙動不審ぶりで、彼女が貸し出し手続きをしていた、その本とは…!?
春香が実はアキバ系でおドジな少女だと知った裕人だが、素の春香の方に親近感を覚えていた。一方、アキバ系好きという“秘密”を知られることを恐れる春香にとっては、裕人が初めての理解者となった。そんなある日、春香からショッピングの誘いを受けた裕人。そして二人が向かった先は、オタクの聖地である秋葉原だった。
春香の家で期末試験の勉強をすることになった裕人。メイド長の葉月に案内された春香の部屋で二人が勉強を始めると、春香の妹である美夏やメイドの那波が現われた。二人とも裕人と春香の関係に興味津々。そんな中でこっそり春香のことを頼むと裕人に告げる美夏。それからしばらくして、裕人は春香から夏コミに誘われて…。
葉月の様子がどこかおかしいと心配する春香。裕人は気のせいなのではと答えるが、美夏や那波も葉月の様子がヘンだという。そこで、ちょうど私用で出かけた葉月を尾行することにした裕人たちは、葉月がブライダルショップのあるビルから現われた男性と親しげに話しながら、その店の中に入るところを目撃してしまい…!?
夏休み直前に、裕人のクラスに天宮椎菜という少女が転入してきた。以前に何度か出くわしていた裕人と椎菜は、あまりの奇遇続きに驚く。快活で文武両道なためにあっという間にクラスに溶け込んでしまった椎菜だが、水泳大会があると聞いて尻込み。椎菜が水泳を苦手だと知った裕人や春香は、彼女に泳ぎを教えることに…。
春香が楽しみにしていた夏のコミケがやってきた。会場へ到着した裕人は、帰省ラッシュをも上回る混雑ぶりと地の果てまで続くかのような長蛇の列に呆然。春香もコミケ初体験で混雑ぶりに仰天するが、興味をそそる同人誌がそこここにあり目を輝かせる。そして二人は、春香のお目当ての超有名サークルへ真っ先に向かうが…。
春香が泣きながら裕人の家へ現われた。彼女は父親の玄冬に、大切にしていたマンガやアニメのグッズ類を全て処分されてしまったため、家出をしてきたのであった。だが、玄冬直属の特殊部隊「ヘルハウンド」に発見されるのは時間の問題だった。その中、裕人は美夏から 23時間だけ持ちこたえて欲しいと連絡を受けて…。
春香と裕人の仲は、乃木坂家両親公認となっていた。だからといって、二人の仲がグッと進展したわけはなく、相変わらず一緒に部屋でお茶をしたり雑談したりという具合だ。そんな状況を見た美夏は、裕人のリードが足りないと断定。超絶奥手な姉のため、美夏は裕人に女の子との付き合い方を自ら手ほどきすることにするが…。
学園祭「白鳳祭」が近づいた。裕人と椎菜がクラスの実行委員を担当するクラスの出し物は、コスプレ喫茶に決定した。そんな中、コスプレ衣装制作の参考のため、知恵を貸して欲しいと裕人から頼まれる春香。アキバにあるコスプレ衣装専門店のことを裕人に教えた春香は、次の日曜日に行ってみようと彼に誘われるが…。
学園祭前日。思わぬアクシデントで、椎菜を押し倒したような格好になった現場を春香に目撃された裕人。逃げる春香を追った彼は、やましいことはないと説明する。だが、春香は「分かってます」と答えて逃げ出してしまった。気まずい思いのまま学園祭当日を迎えた裕人だったが、春香はいつもと変らぬ笑顔で登校していて…。
春香の誕生パーティへの招待を受けた裕人は、彼女の好きなアニメのフィギュアをプレゼントしようと秋葉原で購入した。そして超音速ジェットで彼が連れてこられたパーティ会場は、赤道直下にある乃木坂家私有のリゾートアイランド。パーティが始まるまで裕人は、水着姿の春香や夏美たちとバカンスを楽しむことになるが…。
春香の誕生パーティが盛大に幕を開けたが、裕人の気持ちは沈んでいた。それというのも昼間、シュートから嫌味を言われた上に用意したプレゼントの自慢をされたためだった。高額を極めた招待客のプレゼントを目の当たりにして、場違いさを感じて萎縮する裕人。そして、裕人のプレゼントを渡す順番がやってきたが…。
裕人と春香は、椎菜からクラスの友達同士で温泉に行こうと誘われた。友達同士で旅行ができることを嬉しく思う春香。その温泉街で、春香が大好きなアニメ『ノクターン女学院ラクロス部』のヒロイン役の声優さんによるイベントがあると事前に知った裕人は、春香と二人でこっそり見に行けないものかと考える。そして旅行当日。どこから情報を聞きつけたのか、美夏や葉月、那波、アリス、さらにルコと由香里までが旅行に同行して、予想外に賑々しくなってしまう。
信長から『ノクターン女学院ラクロス部』のオンリー即売会で、店番をして欲しいと頼まれた裕人。元々は信長が知り合いから頼まれたのだが、当日は信長の都合が悪いという。勝手のよく判らない裕人は春香に相談すると、彼女は初めてサークル参加ができると目を輝かせる。しかも何か出品して構わないと聞き、春香はコピー誌作りに励むのだった。完成した同人誌を持って即売会に臨む二人だが、春香のゲージツ的イラストのコピー誌は果たして売れるのか!?
春香が、裕人へクリスマスプレゼントを買うためにメイド喫茶でバイトを始めた。それを知った裕人は、春香へのプレゼントを買うために高額バイトを探し出した。そのバイトとは、乃木坂家と双璧を為す大財閥・天王寺家のお嬢さま、冬華専属の住み込み執事だった。ところが冬華は、同じお嬢さまでも春香とは大違い。傍若無人・ワガママ放題のタカビー娘で、裕人をロドリゲスと名付けてこき使いまくり。それでも音を上げず働き続ける裕人に、冬華は興味を抱く。
今宵はクリスマスイブ。裕人の自宅では、春香たち乃木坂家の面々を迎えてささやかなパーティが催された。大財閥の乃木坂家としては、こうしたホームパーティは初めてで春香は大喜び。美夏たちも大いに盛り上がる。その最中、裕人が過労で倒れてしまう。乃木坂家の医療担当メイド、鞠愛が駆けつけ安静を言い渡される裕人。パーティはお開きとなったが、春香は一人残って裕人の看病をすると申し出た。かくして、思いがけず二人きりの聖夜を過ごすことに……。
世界メイド執事連合協会の忘年会に招待された裕人。天王寺家で執事のバイトをした裕人も協会に登録されていたのだ。会場となる乃木坂邸は、大勢のメイドや執事で賑わっていた。葉月や那波たちはパーティのホストとしての仕事があるため、アリスが裕人をエスコートすることに。アリスは裕人を持てなそうと精一杯頑張るがなかなか上手く行ない。そんなアリスに、裕人はビンゴ大会で彼女の欲しがっていた玩具を当て、プレゼントする。喜ぶアリスだったが──。
大晦日の夜。裕人や椎菜たちと初詣に出掛ける約束をしていた春香は、秋穂から若い頃の黄瀬岬での思い出話を聞いた。一緒にいたいと思う人とその岬へ行くと、必ず結ばれるといい、かつて秋穂はそこで玄冬と初日の出を見てキスしたのだった。話を聞いた春香は、裕人と初詣の後に一緒に岬で初日の出が見られたら……と思う。だが初詣には、椎菜たちだけでなく春香を慕う後輩たちも大勢来ており、なかなか裕人に言い出すタイミングが見つからず──。
正月早々、椎菜は脚をねんざしてしまった。前日、川へ落とした髪飾りを裕人に拾ってもらったお礼のつもりで、料理している最中にくじいてしまったのだ。そんな椎菜の元へ、澤村と朝比奈が、なんと裕人を連れてお見舞いにやってきた。4人で楽しく過ごした後、一旦はみんな帰ったが、椎菜のことを心配して裕人だけが戻ってきた。脚がまだ痛む椎菜のために、夕飯を作ってあげる裕人。すっかり甘い雰囲気に、裕人に想いを寄せる椎菜は胸をときめかせる。
美夏に呼び出されて裕人は、彼女が通う女子中学校へ。美夏の友達に案内されて彼女のクラスへやってきた裕人は、まるでアイドル的な待遇で迎えられ、仰天。美夏は友達と一緒に現代舞台芸術文化研究部の部室に裕人を連れて行き、自分たちで作った恋愛魔法少女ものの芝居を見せる。だが美夏が席を外した時に、友人たちは気を利かせて先に帰ってしまった。美夏が裕人と部室の片づけを終えると、すでに夜。帰ろうとした二人は部室に閉じ込められてしまう。
二人で遊園地へ行こうと春香から誘われた裕人。デートというシチュエーションに裕人はもちろん、誘った春香もドギマギ。そして当日。遊園地で二人は、初詣の時に出会った芸能プロのマネージャー、茅原弥生と再会した。仕事で遊園地に来ていた弥生は、二人に協力を頼む。さまざまなアトラクションを楽しんだ二人は弥生の元へ向かった。雑誌の特集企画で二人の写真を撮らせて欲しいとのことだったが、撮影は春香ばかり。実は弥生にはある考えがあったのだ。
春香の元へアイドル・オーディションの予選合格通知が届いた。それは弥生の芸能プロの手違いによるものだったらしいが、事務的な都合等から春香に形だけ2月14日の本選に出て欲しいと弥生は懇願する。引き受けることにした春香だが、意外にも本格的なレッスンが待っていた。一方、裕人はひょんなことから、弥生の事務所に所属する人気アイドル、姫宮みらんになぜか見込まれ即席マネージャーをするハメに。しかも、みらんはかなりの傍若無人な性格だった。
オーディションに専念するため、春香には会わないで欲しいと弥生から言われ、裕人はショックを受ける。弥生によればアイドル・デビューすることも春香は承知しているという。春香自身もレッスンを楽しく頑張っているようで、彼女のためを思い、自分の気持ちを殺して距離を置く裕人。そんな裕人を見て、弥生の人柄を知るみらんはこの一件には裏があると感じる。そして裕人の元へ、みらんからオーディション本選と同日の2月14日のライブの招待状が届いた。
雪山近くにある温泉地の乃木坂家別荘へ、春香や美夏たちと遊びに来た裕人。メイド隊を含めた乃木坂家全員に、なぜか椎菜やクラスの友人、ルコや由香里先生まで一緒という団体旅行さながらの大所帯だ。温泉地で賑やかに楽しく過ごす一行だったが、翌日の夕方、春香が行方不明になってしまった。吹雪のなかを捜索に出た裕人は、山頂の神社で春香を発見した。だが二人は宿へ戻れなくなってしまい、やむを得ず近くの山小屋に避難することにしたが……。
修学旅行で北海道へ行くことになった裕人たち。なぜか美夏や葉月、那波たちまで一緒になって行動プランを練り上げて、準備は万端。しかも旅行中、裕人は春香と自由行動時間に上手く二人だけになることが出来た。そこで春香の行きたいスポットを一緒に巡って、ちょっとしたデート気分でいいムード♪ 一方椎菜は、裕人へ自分の想いを伝えようと心に決めて旅行に来ていた。
修学旅行、初日の夜に裕人は椎菜から告白された。春香も椎菜から裕人への想いを告げられており、複雑な感情を抱えての2日目だ。春香は裕人への「好き」という気持ちを改めて考え、伝えようとするがすれ違うばかり。3日目の訪問地は椎菜の故郷・小樽。裕人が自分の告白のせいで楽しめていないと感じた椎菜は案内を申し出て、二人で市内を巡る。だが裕人の心は…。
ついに春香と名実ともに両想いの関係となった裕人は、二人でコミケにサークル参加することに。春香はゲームソフトを作ろうとはりきる。信長が紹介してくれた作成ツールのお陰もあって、ゲームは見事に完成しコミケ当日を迎えた。作ったゲームも少しずつだが売れてくれて喜ぶ春香。そんな二人のサークルに、かつて春香をさげすみ遠ざけた聖樹館女学院の友人が…!
春香が結婚することになったと秋穂から告げられ驚く裕人。仕掛けたのは聖樹館女学院時代から春香を疎ましく思っていた天王寺雪月花だ。春香が挙式のためハッピースプリング島にいると知った裕人は、美夏やメイド隊一同、さらに椎菜や信長たちとともに現地へと乗り込んだ。そこに立ちはだかるのは、乃木坂家のヘルハウンド部隊! 裕人は春香の元へとたどり着けるのか!?