いつものように城西支部の1日が始まる。ひとつだけいつもと違うのは久利生公平(木村拓哉)が新たに着任するということ。久利生には麻木千佳(北川景子)が担当事務官として付くことが発表される。いきなりジーパン姿で登場した久利生を一目見た瞬間、千佳はめまいを覚える。 久利生は居酒屋で起きた傷害事件を担当することとなり、早速取り調べを始める。すると驚きの事実が発覚する。傷害事件の被疑者大西祐二(森山直太朗)と、15年前に起きた宝石強盗事件の現場に残っていた指紋が一致したというのだ。しかも時効成立の3日前。被害が50カラット時価13億円相当と、強盗事件では史上最高額で、一気に世間の注目の的となる。城西支部の他の検事たちは、いきなり“おいしい”事件を担当することになった久利生をうらやましがる。だが久利生の本当の“怖さ”を忘れていた。大西は宝石を盗んだということを一切認めない。周りが時間がないといくらせかそうとも、久利生はいつものスタイルを変えず、まずは宝石強盗事件の現場に向かうのだった。 ついには嫌疑を否認し続ける大西を前に久利生は「起訴はできない」と言い始める。時効まであと2日。次席の牛丸豊(角野卓造)、部長の川尻健三郎(松重豊)をはじめ城西支部の皆は頭を抱える。時効までに真相解明にいたるのか…!?
この日、久利生公平(木村拓哉)が担当したのは、エリートサラリーマン、勝俣大毅(岩瀬亮)の痴漢事件。 久利生の取り調べに、勝俣は素直に容疑を認める。しかし、事務官の麻木千佳(北川景子)は、勝俣の身勝手な動機に我慢ならない。 久利生と千佳が、勝俣の取り調べを終えると、桜井丈太郎(谷原章介)弁護士が訪ねてきた。勝俣の弁護人だ。桜井は勝俣の一時帰宅を求める。また、今回被害に遭った女性と示談交渉をしたいと相談。さらに桜井は、勝俣が警察での取り調べをボイスレコーダーに録音していたと、久利生たちに聞かせた。そこには、取り調べた刑事の恫喝まがいの声と、怯えた様子の勝俣の声。桜井は違法な取り調べを盾に、要求を飲ませようという構え。久利生は冷静に話を聞くが、千佳は悪いのは勝俣だと言ってしまう。すると、千佳は桜井から、事務官は検事のサポート役で法律には素人なので黙っていて欲しいと一蹴された。 結局、久利生は勝俣を釈放。腹立ちが納まらない千佳は、勝俣を取り調べた警察署に抗議の電話をするが、ここでも事務官と相手にされずイジけてしまう。そんな千佳に、久利生は自分の最終学歴を話す。茫然としてしまう千佳。久利生は、そんな千佳を促して勝俣の被害者、宮原祥子(大谷英子)のもとへ。 祥子は、桜井から示談のコンタクトがあったが応じるつもりはないとキッパリ。ところが、後日、久利生のもとに祥子との示談が成立したと桜井が現れる。
久利生公平(木村拓哉)の担当事務官は、多忙な毎日。他の検事たちより取り調べに時間がかかるからだ。もちろん、麻木千佳(北川景子)も例外ではない。その日の夜も、久しぶりに仕事が早く終わったので、大好きな食べ歩きをしようと店に入って、注文した料理が来たところに久利生から電話。久利生が城西支部の夜当番の日だった。千佳は仕方なく料理をテイクアウトして、久利生に呼び出された城西署へ向かう。 城西署では、取調中の被疑者、佐伯亘(山崎画大)が留置場で亡くなっていた。立ち会った医師は、心筋梗塞と判断。久利生と千佳は、佐伯の死に事件性がないことを確認して城西署を後にする。 翌日の城西支部で、佐伯を取り調べていた田村雅史(杉本哲太)が、もう少しで起訴出来たと歯嚙みしていると、長谷川洋介という人物から電話がかかってきた。その名に驚く田村と遠藤賢司(八嶋智人)。なぜなら、洋介は佐伯に殺害された被害者なのだ。電話を受けていた千佳が確認すると、相手は洋介の父、長谷川誠一(前田吟)と判明。誠一は、佐伯の裁判がいつ始まるかを知りたかった。電話を変わった遠藤が被疑者死亡で起訴されないと説明すると、誠一は絶句してしまう。 この日から、誠一が、城西支部を何度も訪ねたり、電話をかけてくるようになってしまう。担当検事に会わせて欲しいと訴える誠一。だが、当の田村は相手をしようとせず、遠藤に応対を押し付けてしまう。
城西支部に京都地検から女性検事が出張してくる。その検事は、久利生公平(木村拓哉)や遠藤賢司(八嶋智人)、末次隆之(小日向文世)には懐かしい仲間、中村美鈴(大塚寧々)だった。美鈴には事務官の小金沢克雄(温水洋一)が同行している。宇野大介(濱田岳)が取り調べている健康器具詐欺の被疑者、土井垣次郎(西村和彦)が、関西でも同じ犯罪を行っていたため、美鈴はそちらの件での取り調べを行うことになる。 一方、久利生は麻木千佳(北川景子)とマンホールの蓋を盗もうとして逮捕された男を取り調べ。男は素直に犯行を認めた。しかし、久利生は逮捕から3日しか経過していないのに、男に寄せられた多くの減刑嘆願書が気にかかる。そんな取り調べ中、男がいきなり千佳を呼び捨て。千佳とその男はかつての知り合いだった。 宇野は口八丁な土井垣の取り調べに大苦戦。ところが、美鈴が土井垣を取り調べると、あっさりと詐欺を認めさせてしまった。美鈴の華麗な取り調べに、宇野は負けたとショックを受ける。 久利生と麻木はマンホール窃盗のお出かけ捜査。案内の警察官によると、付近では他にもマンホールの盗難があり、公園からは金属性の滑り台も盗まれていた。久利生は共犯者を疑い、嘆願書を書いた人に話を聞きに行く。その中にも、かつての仲間がいたため千佳の素性は次々と明るみに。そんな捜査中、久利生と別れた千佳が何者かに襲われてしまう。
城西支部で健康診断の結果が出た。健康だったのは久利生公平(木村拓哉)だけ。体脂肪が増加した麻木千佳(北川景子)は、仕事量の多すぎる久利生に付き合わされているからだと嘆く。川尻健三郎(松重豊)は、ほぼ全ての数値が昨年を下回ったことで、朝から不機嫌になってしまう。 キレ気味の川尻は新たに加わった多くの案件を、渋る検事たちに八つ当たりのように振り分ける。久利生も珍しく新規案件の引き受けを躊躇。久利生はゴルフ場の吊り橋崩落でキャディーが怪我をした事件を抱えていた。取り調べを確実なものにするために、久利生は吊り橋の構造から勉強しようとしていたのだ。それでも、久利生は川尻の要請を断ろうとしないが、千佳が遮る。 結局、川尻の手元に置き引き事件が残った。久利生と千佳は、川尻が調べれば良いと言い出す。城西支部メンバーも、川尻の仕事を見てみたいと賛同。川尻は特捜部に籍を置いたこともあり、かつては“鬼の川尻”と異名を持った凄腕だったのだ。部下の期待に、川尻は自ら取り調べることに。 早速、川尻は置き引き事件の被疑者、小茂田繁樹(矢崎広)と対面。しかし、どうにも歯切れが悪い。否認する小茂田に鋭い追求をしないのだ。落胆する城西支部メンバー。少し自信を失った川尻は、目撃者の事情聴取を始めた。ところが、事件が午後の公園で発生したため目撃者は子供ばかり。強面かつ子供が苦手な川尻は、こちらでも大苦戦を強いられることに…。
いつものような城西支部の朝。寝不足気味で登庁した久利生公平(木村拓哉)は、麻木千佳(北川景子)に深夜のネット通販のやり過ぎを指摘され、田村雅史(杉本哲太)は妻が勝手に飼い犬を増やしたことを嘆く。ところが、いつもとは違うことが起きていた。遠藤賢司(八嶋智人)がいない。その時、電話に応対していた川尻健三郎(松重豊)の驚がくの声が響く。牛丸豊(角野卓造)からの連絡で、なんと遠藤は殺人未遂で逮捕されていた。 城西支部には特捜部が乗り込み、遠藤の身の回りの品物が押収される。そして、特捜部検事の首藤礼二(石黒賢)が、遠藤の取り調べは自分たちで行うと宣言した。 首藤は神田川事務官(渋川清彦)を伴って取り調べを始める。遠藤にかけられた嫌疑は、ダイニングバーで発生した男性の刺傷。合コン中、たまたま事件に巻き込まれたと主張する遠藤だが首藤は納得しない。遠藤の私物から、自らを検事とする名刺が発見されたことも信用を失っていた。これには城西支部メンバーもあきれてしまう。 久利生と千佳は、別の案件でお出かけ捜査。その帰り、遠藤に刺されたという被害者が入院する病院へ。しかし、被害者の病室には検察官が張り付いていた。それでも、久利生と千佳は看護師から、被害者は代議士の私設秘書だという情報を得る。 川尻は牛丸に被害者の身元を確認するが、何かを隠している様子。首藤の取り調べも進む気配がない。本当に遠藤の犯行なのか?久利生たちは事件の真実を捜し始める。
久利生公平(木村拓哉)と馬場礼子(吉田羊)が『St.George’s Tavern』で飲んでいる。さばき切れない案件を頼んだ礼子が、申し送りを兼ね、お礼として久利生に飲み代をおごることに。夜の礼子は、仕事中とは全く違う。酔って昔付き合っていた男の愚痴をこぼしだす礼子。ついには、礼子の口から久利生もビックリの男の名が飛び出した。 次の日、久利生は礼子に頼まれた事件の取り調べを始める。被疑者は城山圭吾(竹財輝之助)。城山には同居中の恋人、綾野さくら(中村ゆり)への暴力による傷害容疑がかけられていた。城山は、別れを切り出されてカッとなったと素直に容疑を認める。 取り調べを終えた久利生は、川尻健三郎(松重豊)に熱海への出張を申し出る。城山の被害者、さくらの事情聴取のためだ。もちろん、麻木千佳(北川景子)も同行を申し出るが、1泊2日の2人きりの出張と聞いた宇野大介(濱田岳)は気が気ではない。 そんな城西支部に、検察官請求予定証拠の閲覧のため梶原洋人(戸次重幸)が来ていた。顔を合わせた礼子と梶原は驚く。2人は元夫婦だった。この話に、田村雅史(杉本哲太)、末次隆之(小日向文世)の胸が騒ぎ出す。遠藤賢司(八嶋智人)たちも興味津々。 久利生は、千佳と熱海へ。だが、千佳の風邪が悪化してしまった。久利生は千佳をホテルに残して、さくらに会いに行く。母親に伴われて久利生と面会したさくら。母親は城山の処罰を求めるが、久利生はさくらの意思を感じることが出来なかった。
城西支部に、暴力団幹部を襲撃し殺害したと警察に出頭した被疑者が送致されてくることになる。検事たちは、暴力団員同士の事件で面倒に巻き込まれることを敬遠したため、結局、久利生公平(木村拓哉)が担当となった。 被疑者、権藤明(池内博之)の到着より先に、城西支部を小此木誠(鶴見辰吾)という弁護士が訪ねてきた。小此木は暴力団の顧問弁護士で、権藤の弁護人。見るからに強面の小此木は、久利生に速やかに検察での取り調べを終わらせようと促す。そんな時、権藤が警察官とともに現れた。帰ろうとした小此木は、宇野大介(濱田岳)、末次隆之(小日向文世)と会う。すると小此木が宇野に声をかけた。小此木と言葉を交わす宇野に、末次は関係を尋ねる。宇野は、小此木は自分が司法修習生の時の先生だったと末次に答えた。 久利生による権藤の取り調べが始まる。よどみなく事件の経緯を語る権藤に、久利生は身代わりではないかと疑問を持った。久利生は麻木千佳(北川景子)と一緒に警察署に向かい、担当した警察官に、権藤が身代わりではないかと尋ねる。すると、警察官はあっさりうなずいた。 宇野は再会した小此木と飲みに行く。そこで宇野は、なぜ小此木が暴力団の顧問になったのかと問う。すると、小此木は弁護士の正当性を解き、検事の正義を否定した。 久利生の権藤への取り調べは続く。だが、権藤は身代わりであることを認めようとしない。久利生と千佳は、事件現場へと赴く。
登庁途中の久利生公平(木村拓哉)たちは、顔が合うとおしゃべりに花が咲く。今日は、末次隆之(小日向文世)が背中を痛めた話や、麻木千佳(北川景子)の取り寄せたDVDが届かないというぼやきを話題に、職場に着いた。 この日、そんな久利生たちを待っていたのは、大学生4人による暴行致死容疑。仲間のひとりを集団暴行によって死なせてしまったのだ。しかし、最終的な死因となった凶器は発見されておらず、凶器を使った大学生も特定されていない。川尻健三郎(松重豊)は、久利生、田村雅史(杉本哲太)、宇野大介(濱田岳)、馬場礼子(吉田羊)それぞれに被疑者1人を担当させ、チームプレーで事件を調べるよう促す。 だが、大学生たちの口は重く、事件について語ろうとしない。分かったのは、被害者を含めた5人がフットサル仲間だということだけ。久利生と千佳は、5人の関係を探るため、通っている大学で聞き込み。いつも5人が集まっていた食堂を突き止めるが、その日は休業していた。 次の日、再び久利生たちは食堂へ。女店主、カルロス玉恵(片桐はいり)から有力な情報を得る。5人は、いつも大学教授のような人物と店で話をしていたと言うのだ。殺害現場の指紋調査を警察に依頼した久利生は、ある男を特定して検察庁に呼び出す。久利生は担当していた大学生の取り調べを川尻に預け、自らは呼び出した男を担当。4人別々の大学生と同時に、男に話を聞くという形で事件の真相に迫る。
久利生公平(木村拓哉)と麻木千佳(北川景子)は、川尻健三郎(松重豊)に東京地検特捜部のサポートを命じられる。特捜部は現職大臣と建設会社の贈収賄を裏付けるため、人手不足になっていたのだ。千佳は特捜部と色めき立つが、久利生は淡々と応じる。 特捜部で、久利生たちを迎えたのは江上達夫(勝村政信)。早速、江上は久利生と千佳に仕事を説明する。だが、それは関係書類から事件と関係ありそうなものを探す地味な作業だった。久利生の活躍をサポート出来ると張り切っていた千佳は、がっかり。 しかし、江上が胃潰瘍で入院。急きょ、久利生は江上が担当していた建設会社運転手の取り調べを引き継ぐ。早速、久利生は運転手に事実確認。すると、運転手は現職大臣に金を運んだ日は休んでいて車の運転はしていないと主張。久利生は、もう一度運転手の行動を調べ直すことにする。 一方、城西支部には南雲尊之(加藤虎ノ介)という被疑者が殺人容疑で送致された。田村雅史(杉本哲太)が担当するが、南雲は黙秘。また、南雲には大手事務所の弁護人、松平一臣(羽場裕一)がついていた。何か裏が…。遠藤賢司(八嶋智人)が警察の過去の捜査資料を調べると、南雲が容疑者として浮上した事件を見つける。傷害事件だが、今回の事件と地域が近接しているため城西支部は南雲の犯行を疑う。それらの事件はいずれも容疑者逮捕に至っていない。だが、1件だけ別の男が起訴され、判決直後に亡くなっていた。
特捜部の捜査から外された久利生公平(木村拓哉)が、麻木千佳(北川景子)と戻った城西支部は揺れている。殺人容疑で送致された南雲尊之(加藤虎ノ介)が担当検事の田村雅史(杉本哲太)と事務官の遠藤賢司(八嶋智人)の調べにより過去にも同じような傷害事件を犯していた可能性が浮上したからだ。そのうちの1件では、別の被疑者が逮捕、起訴され、刑罰が確定した直後、病気で他界している。もし、南雲の犯罪であれば、検察は冤罪を自ら認めることになってしまうからだ。 そんな中、南雲の第1回公判が開かれ、久利生が過去の事件を追求し始める。 一方、城西支部のメンバーは手分けして、過去の事件を検証し始める。当時の関係者として元検事の、国分秀雄(井上順)を訪ねて捜査への協力を求める。しかし、国分は頑として応じようとしない。 過去の事件を含めた南雲の裁判が始まる。未だ決め手を欠くままの久利生たちに対し、南雲の弁護士、松平一臣(羽場裕一)は驚くべき手段をこうじてくるのだった。
東京地検・城西支部の型破りの検事・久利生公平(木村拓哉)は、同僚の芝山検事(阿部寛)が起訴したある事件の裁判を任される。容疑者が既に犯行を認めている簡単な事件だったが、初公判で一転、無罪を主張。久利生の前に刑事事件無罪獲得数日本一の弁護士・蒲生一臣(松本幸四郎)が立ちはだかる。新聞にも大きく扱われなかった事件を豪腕弁護士が担当することに戸惑う久利生に対し、蒲生は冷静かつさまざまな戦術で、今まで経験をしたことのない窮地に久利生を追い込む。一方、東京地検特捜部の黛検事(香川照之)が近づき、この事件の判決が、大物代議士・花岡練三郎(森田一義)の贈収賄事件の鍵を握っているという。騒然となる城西支部。久利生にしても花岡とは過去に因縁のある相手であったが、あくまでも自分が担当する事件の真実を明らかにしようと事務官の雨宮(松たか子)と奔走。城西支部の面々も捜査に協力し、ようやく得た情報をもとに2人は韓国・釜山へ向う。東京地検は韓国のエリート検事カン・ミンウ(イ・ビョンホン)に捜査協力を要請するのだが…。
交通事故死した女性は靴を履いていなかった。小さな不審点と思われた疑問をつき止めようとした久利生検事たちは、その謎の先にネウストリア公国の大使館があることを知る。 粘り強く捜査を続ける久利生たちの前に立ちはだかる、外交官特権の壁。さらに、大使館職員の関係する不法行為の疑惑と絡み、久利生に迫る危機。被害者のため、また被疑者のためにも、真実を明らかにしたいと、妨害にも屈せず、粘り強く捜査を続ける久利生たちの執念は国境を超えることができるのか。 久利生と城西支部の面々、そして雨宮の情熱は、外務官僚や大使をも動かしてゆく。