山口県虹ヶ浦。澄み切った青い空に美しい海、そして人々の笑顔と、どこを見てものどかで平和な村・虹ヶ浦に、今回久利生公平(木村拓哉)は赴任することになった。
事件もほとんど起きず、あるのは鶏泥棒事件くらい。久利生は赴任するなり、鶏泥棒事件にも丹念に時間をかけ、泥棒が盗んだ鶏の数までもとことん調べる。久利生と今回組むこととなった虹ヶ浦支部の事務官・津軽保(堤真一)はそんな久利生のやり方が理解できない。
そんな中、虹ヶ浦で11年ぶりに殺人事件が起こる。久利生と、やる気もなく皆に変わり者と思われている津軽との奇妙なコンビが事件の担当となる。久々の事件に検事仲間たちが怖気づく中、事件は意外な展開を見せる。容疑者としてあがったのは、地元企業・鴨井産業の重役で、村民の皆から尊敬される滝田明彦(中井貴一)だった。滝田は鴨井産業の先代社長から忠誠を尽くし、村のためを常に考えてきた人格者。2代目の鴨井正樹(利重剛)にも仕え、常に行動を共にしていた。
誰もが滝田の無実を信じるが、久利生だけは何かに疑問を感じ、ついには鴨井産業の家宅捜査までも実行する。久利生と組む事務官の津軽は、そんな久利生のやり方に納得がいかない。新米検事の泉谷りり子(綾瀬はるか)ら地検の他の人間からも理解されない久利生。
支部長の西山吾一(塩見三省)らも、事態を大きくされることを嫌がる。そんな気持ちもよそに久利生の捜査は進み、次第に地検の人々は村民の中で孤立していく・・・。
一体久利生は何を突き止めようとしているのか。