西暦2062年。労働力の大幅な自動化プロジェクトであるエリシオン計画が失敗し、その中核となる人工知能アルテミスが人類との戦いを選んだ末、荒廃した二十年後の地球。サンフランシスコにある廃墟と化した基地の地下研究施設で、ひとりの少女、エンプレスが目覚める。だが彼女には以前の記憶はなく、夢で見た場所「ライトハウス№8」へ行かなければならないという想いだけがあった。研究施設から出ようとしたとき、基地内で貴重な水を集めていた幼い兄妹、ノリトとミヤに出会う。ノリトたちと地上を目指すが、ティターンズ・ドローンの歩兵ユニットに見つかり襲われる。エンプレスの一撃によって難を逃れるものの次々と新たな歩兵ユニットが出現。地上には高機動型と呼ばれるティターンズ・ドローンの姿もあり、次第に追い詰められていく。そこへ、過去のエンプレスを知るしゃべるバイク、ヘーミテオスユニット支援高機動車両ブラックトライクが現れて……。
平和構築軍の駐屯地へ向かうエンプレスたちの前に無数のライトが見えた。それは無知な愚民を教育すると言いながら大量虐殺をするカルト集団<教育機関>の武装車両だった。自分たちの追っ手だと判断したエンプレスは、みずから武装車両へと向かって行くが、彼らの目的はエンプレスではなく、教育機関から逃げ出した少女、モミジだった。結果的にモミジを助けてしまったエンプレスたち。モミジから三日後に行われるとある儀式のために移動中の教育機関の装甲列車から、友だちたちを助けてほしいとお願いされる。そのとき、突然、何者かからの狙撃があり、エンプレスの右腕が吹っ飛ぶ。一キロ程離れた場所から長大なスナイパーライフルを構える少女、デッドマスターからの狙撃だった。彼女はエンプレスのもと仲間のひとりだった。
装甲列車での戦い以後、メンタルを崩していたエンプレスは大佐たちと共に平和構築軍の拠点で増援部隊と合流する。増援部隊の隊長、ボルトから軌道エレベーターの完成までのタイムリミットが、あと一ヶ月であることを聞かされる。その夜3、ボルトより大佐と教育機関の因縁を明かされるエンプレス。本来、教育機関は大佐にとってなによりも憎むべき相手だったのだ。ふたたび軌道エレベーターへ向け、出発したエンプレスたち。道中、またもデッドマスターが現れ、エンプレスに交渉を持ちかけるが決裂。攻撃を仕掛けようとしたそのとき、教育機関が放った改造人間、シャーロットに襲撃される。デッドマスターを救おうとコイルガンを放とうとエンプレスが構えたその時、大佐が制止する。シャーロットは、死んだはずの大佐の娘だったのだ……。
荒野の寂れた酒場の外で飲み過ぎた薬液を吐くトレングスに、助けを求めるノリト。教育機関に捕まった妹のミヤを救うため協力を懇願するが、ストレングスはそっけなくあしらおうとする。そこへ現れる教育機関の兵士たち。本能的な危機を感じたストレングスはアームの片方を強制パージする。敵から逃れたものの、ギガンティックアームがないことでストレングスの性格は一転、好戦的な態度から臆病者に早替わりし、ノリトとともにその場から一目散に逃げ出す。地下にある旧人類軍の防空壕に逃げ込んだストレングスたち。そこにはなぜか先回りした教育機関の兵士らの姿があった。その頃、エンプレスたちは数キロ離れた場所にある教育機関の拠点を制圧に成功していた。モニカから教育機関の拉致者リストの中にミヤがいることを知らされる。
教育機関に拉致された子供たちはヘーミテオスユニット化の適合実験を受けさせられていた。適合の可能性があるミヤは、教育機関の陸上空母内で本格的な改造手術をされようとしていた。そのとき、ミヤを助けにきたストレングスとノリトが陸上空母内へ突入し、ふたりを援護するかのように、エンプレスたちは教育機関の護衛武装車両部隊との戦闘を開始。ラボには適合実験の失敗により、ゴミ同然に扱われた少女たちの死体が山のように転がっていた。改造施設内で拘束されたミヤを発見するが、そこにはアルテミスの化身、ルナティックもいた。人を小馬鹿にするかのようなルナティックの言動にストレングスは……。護衛武装車両部隊との戦いも大詰めとなり、そこへ教育機関のリーダーであるスマイリーとシャーロットが現れる。そして、両者相容れない激しい戦いがはじまる。
高熱が続くエンプレスを回復させるには、肉体の再調整が必要だった。気を失っていたエンプレスが目覚めた場所は、目指していた場所、孤児院「ライトハウス№8」。戦災で崩壊した施設には、ヘーミテオスユニット関係の情報はなにもなかった。だがストレングスは、別の「ライトハウス№8」のラボの手がかりを見つける。手がかりをもとにラボに到着したエンプレスらは、調整室のなかで記憶媒体を発見する。そこには「ライトハウス№8」でヘーミテオスユニットの実用化を研究し、みずからも被験者となった、大佐の妻、ジェシカからのメッセージが残されていた。記録映像のジェシカが語る過去の悲惨な出来事の数々。そしてジェシカから再調整装置を使って娘、シャーロットを救ってほしいとお願いされる。再調整装置が使えるのはあと1回。エンプレスの再調整を行えばシャーロットはもとに戻せない。エンプレスらが出した答えは…!?
エンプレスとブラックトライクが語る、これまでの旅路を振り返る特別編集版。