高校1年生の霧島海人は、8mmカメラを片手にレンズ越しに見える湖の風景を眺めていた。 すると突然、天空から眩い光が差し込み突風にさらされ、そのまま湖に落ちてしまう。 そして次に海人が目を覚ましたのは、なぜか、自室のふとんの上だった。 その当日、海人が通う高校の3学年に赤毛の少女・貴月イチカが転入してくる…。
イチカに抱きかかえられている海人を見て、卒倒する七海と困惑する柑菜。 2人は、海人たちを問い詰めるが、行くあてのないイチカに同情した七海は、霧島家での下宿を許可してしまう。 明朝、出張へと向かう七海を見送り、買い物を済ませた海人たちを待っていたのは、映画制作の決起集会するために 集まった檸檬たちであった…。
昨夜のイチカとの出来事を悪い方にばかり考えてしまう海人は、自分の行動の気恥ずかしさにやむにやまれず 学校をサボってしまう。 イチカもそんな海人の行動の理由が分からずに思い悩む。 一方、柑菜は、海人のことが気になって、こっそりとお見舞いに向かうのだが 檸檬に悟られ8mmカメラを片手に尾行されることに…。
関係が微妙にギクシャクし始めたイチカと海人。 頑張ってお弁当を作ってみたり、普段より早く登校してみたり、 いつもと違う様子の二人を不思議に感じる檸檬や哲朗。 そんなある日、海人は哲朗の姉・真奈美の買い物に無理矢理付き合わされる事になる。 偶然2人を見かけたイチカはその親しげな様子に憤慨するのだが…。
夏休みが始まり、本格的に映画制作を始めることになった海人たち。 しかし事前の打ち合わせもなく、撮影現場で檸檬から脚本を渡され、行き当たりばったりの撮影が続く。 そして気がつけば監督の海人がヒロイン役のイチカの相手役となることに。 良い雰囲気で演技を続ける2人を見つめる柑菜は1人ヤキモキするのだった…。
真奈美からのプレゼントで、映画撮影を兼ねて沖縄旅行に行くことになった海人たち。 せっかくの沖縄旅行ということもあり、柑菜は気合を入れまくる。 そして沖縄旅行を満喫しながらも映画撮影を行う海人たちに近づいてきたのは、 海人の小学校の同級生・香織と友人の千春だった。 妙に馴れ馴れしい彼女達の態度に各所でライバル心が燃え上がる!?
撮影途中で抜けたメンバーを迎える檸檬と柑菜。適当な言い訳をする面々を怪訝に思いつつも再び撮影が始まる。 しかし海人はカメラを回しながら、なにかギクシャクした雰囲気を感じて物思いにふけっていた。 そこに現われた千春を見て驚いて走り去る哲朗。そして撮影後に檸檬に相談を持ちかける柑菜。 そして海人はホテルで佳織からの伝言を聞く…。
巨大怪獣や戦闘機、ヒーローまでもが出てくるラッシュ映像を見ながら、 ますますなんの映画を撮っているのか分からなくなる海人と哲郎。 そんな2人にお茶を運んできたイチカと海人のやりとりを不審に思った哲朗は、 沖縄で何があったのか聞き出そうとする。 一方、檸檬は真奈美に謎のノートを渡して何かよからぬことを企もうとしていた…。
先ほど起きた思わぬ出来事によって、イチカは海人達を自分の宇宙船内に招き、自分が宇宙人であること、 自分の記憶の中にある場所を探しに来たことを告白する。 突然のことに驚く一同だったが、申し訳なさそうなイチカを励まし、この事実を誰にも言わないことを約束する。 しかしそんなイチカに残された時間は…。
イチカと海人の新たな生活が始まる。 一方、哲朗は柑菜に一昨日の出来事を誰にも言っていないこと、 そして柑菜が夏風邪をひいて体調が悪いことを皆に連絡したことを伝える。 その帰り道、柑菜のお見舞いに行こうとしている美桜に出会う。 そこで自分の気持ちを指摘された哲朗は、何も言えず1人苛立ちをつのらせる…。
撮影からの帰り道、突然イチカと海人の前に現れたイチカの姉・エミカ。 辺境惑星からの救難信号や救出ポッドの通信途絶で行方不明者扱いとなっているイチカを探しにやってきた エミカは、原生住民との接触が禁じられている開発レベルFの辺境惑星で生活をするだけで無く 恋人まで作ってしまっていたイチカを、銀河連盟の法律で裁かれる前に連れ戻そうとするのだが…。
唯一の望みにかけてイチカの頭の中にあるイメージの場所を必死に目指す一同。 執拗に追ってくる救助ポッドを撒くため、そして食い止めるために、1人、また1人といなくなっていく仲間たち。 イチカを想う人々の協力によって、目的地へと急ぐイチカと海人を待っているものは、果たして。
『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』の長井龍雪と田中将賀、『おねがい☆ティーチャー』の黒田洋介と羽音たらくのタッグで贈る青春ラブコメディのOVA。イチカ、海人、柑菜、哲朗ら6人の高校生が織り成すひと夏の物語を綴る。