古代ローマ帝国で暮らす少年が、浴場技師である祖父が設計して作った公衆浴場へ。湯に潜ったときに一瞬、奇妙な世界にタイムスリップしてしまう。
ローマ帝国が浴場文化の黄金時代を迎えた紀元128年。浴場技師となったルシウスは、斬新さを求めるローマ市民に支持される浴場のアイデアを模索する。
レピドゥス執政官の依頼で、火山の景色を堪能できる浴場を屋外に作ることになったルシウス。だが気がつくと、変なサルたちと湯に浸かっていて...。
ふとした拍子に、現代日本の家庭用風呂にタイムスリップしてしまったルシウス。狭い浴室で目にした、さまざまな不思議なものに魅了されてゆく。
ある日、時の皇帝ハドリアヌス帝の豪華な別荘に呼び出されたルシウス。その独創的な発想に大いに期待する皇帝から、私用の浴室作りを頼まれる。
戦場の最前線で戦う兵士たちのために浴場を作ることになり、急いで工事を進めるルシウス。そこには、早急に湯治による体力回復が必要な者たちがいた。
ローマに戻る途中、まったくくつろげない旅籠(はたご)に立ち寄ったルシウス。そこからタイムスリップしたのは、江戸時代の東海道の快適な宿場だった。
とある浴場で、入浴のマナーをまったく把握していない野蛮な者たちに遭遇したルシウス。好き勝手に振る舞う男たちに怒り心頭のルシウスは...。
新しい仕事に頭を悩ますルシウスが、ひょんなことから現代日本の古代ローマ風呂の建設現場へ。そこで、浴場作りを担当するひとりの建築技師と出会う。
次期皇帝となる養子を迎え入れることになったハドリアヌス帝。ルシウスは、皇帝の息子の名のもとに建設される民衆向けの大浴場作りを任される。
皇帝への支持を低下させるため、策略をめぐらす元老院の議員たち。浴場作りを通して、市民の皇帝人気を裏で支えるルシウスを始末しようと企てる。