とあるホテルの一室。手足を縛られた男性は、謎の男から口にワインを注がれている。1本、2本、3本……。「ワインを3本ね……。女性にこんな手口で悪さしようとするなんてねぇ。ひどいなぁ」と、謎の男はワインを注ぎ続ける。「俺はまだ何も…」と言いながら、気を失う男性。「神のものは神に、カエサルのものはカエサルに」と言い残し、謎の男はその場を去った――。 小さな家の一室では、十川一華(広瀬アリス)が、橋田政子(水野美紀)にテーブルマナーをビシバシと指導されていた。橋田は質素な部屋には似つかわしくない、執事風の服を着ている。シャケにナイフを入れ、皮を削ぎ落とし、身を口へ運ぶ一華。「違います。まず、フォークで身を押さえ、皮と身の境目の所にフィッシュナイフをあて、先の尖った部分でそっと皮と身の間に差し込むように皮をはずし――」「その通りにしたじゃない」「簡単にたたみ、皿の向こう端に置くのです」皮を手前に置いている一華。「これくらいいいじゃない」「そういう気持ちが良くないんです。いくら丁寧にやっても、ひとつ間違えば、全てが台無しになるということが世の中にはあるんです」「シャケくらい普通に食べたい」「これもあなたの為です」「ずっとそれ。昔からずーっとずーっと、それ。いつ使うのよ。こんな貧乏な暮らしをしている私の人生の中で、テーブルマナーが役に立つことなんて永遠にない!」 一華は幼い頃に母親を亡くし、それ以来、橋田が母親代わりとなっている。厳しすぎる橋田への愚痴を、大学の友人である未夏と律音にした後で、一華は優しかった母のこと、養護施設
一華(広瀬アリス)は、千曲川(滝藤賢一)との最悪な出会いから、探偵を雇う契約を拒否していた。報酬が欲しい千曲川は、一華が友人たちとお茶をしている大学のカフェにまで現れ、契約書にサインしろと迫ってくる。一華は、母親を大事にしなかった父親の遺産を受け取るつもりはないし、千曲川を雇う必要もないと突っぱねた。「5兆円の遺産を受け取るチャンスを棒に振るのか?」と千曲川。「側に来ないで」と逃げる一華。が、千曲川はなおも追ってくる。「来ないでって言ってるでしょ!」 千曲川は、携帯でも執拗に「相続を放棄してはダメだ」とメッセージを送ってきた。ブロックしても、ブロックしても、すぐに別のIDで連絡が来る。「どれだけIDを持ってるのよ!それにどうして、この短時間で別のIDにログインしてるの!」「何事も早いんです」と橋田。「もはや、あの一族よりこの人の方が怖い……」 一方、大陀羅一族は、次なる暗殺計画を着々と進めていた。今回狙うは、“ショック死”。朱鳥(片平なぎさ)の娘・麻百合(結城モエ)が考えた足のつかない完璧な計画だった。 事故のケガの診断で病院へ来ていた一華は、来週にはギプスが外せると医師から診断された。フィンスイミングの大会を2ヶ月後に控えている一華は、早くプールに入りたいと思っていたが、リハビリをしてプールに入れるのは1ヶ月後だと言われる。担当医の三田村は、一華のギプスをしていない箇所にまで広がる赤みと肌荒れが気になっていた。塗り薬を処方された一華。 自宅では、橋田が相続放棄の書類を用意してくれていたが、一華は『5兆円』の文字に、ペンを
一華(広瀬アリス)はゼミの研究発表前のため、図書館で勉強をしていた。が、千曲川(滝藤賢一)も同行し、不可思議な行動をとりまくる。一華は勉強に集中できず、研究個室に籠ることに。しかし、研究個室のドアをノックする音が……。「何よ!」と憤慨して振り返るも、視線の先にいたのは、城之内(佐藤寛太)だった。「他が空いてなくてさ。ちょっと端のスペース使わしてもらったらダメ?」「あ……別に良いですけど……」城之内と並んで勉強することになった一華。今度は城之内が気になって集中できない。すると、突然『バーン!』という大きな爆発音が……!! 爆発事故は、図書館の上の階で起こっていた。自分が狙われたのでは……?と、不安に思う一華。自宅で橋田(水野美紀)に相談するも、千曲川がいるから心配はいらないと橋田は言う。「彼があなたから離れるのは、犯人があなたを殺そうとした時だけです」しかし、一華は、守ってくれているとわかっていても距離が近く、周りの目が気になるから、千曲川に少しだけでも離れるように伝えてほしいと、橋田に頼み込む。さらに、一華は正座をしてかしこまり、明日、買い物に行くための5000円を貸してほしいと申し出る。が、一華は結局、300円しかもらえずで……。 その頃、朱鳥(片平なぎさ)と亜謄蛇(神保悟志)の間では、新たなルールが結ばれていた。それは、現在一族の間で最初に一華を殺した人間が5兆円を総取りするという協定を結んでいるが、“誰かが暗殺を仕掛けている間は邪魔をしないこと”というルールだった。 一方、一華は、未夏(南乃彩希)や律音(水
怪我も回復し、アルバイトに復帰した一華(広瀬アリス)。「君は5兆円もの遺産を受け取れる。働く必要性が見当たらない」と、千曲川(滝藤賢一)は話しながらついてくる。「まだ受け取ってないし、受け取ったとしても生活を変える気はありませんから」「変人だな」「あなたに言われたくないけど?」「私のどこが変人だというんだ?」「すべて。5兆円もらえたら、あなたは探偵をやめる?」「事件を未然に防ぐ。それこそが私の生きがいである」「つまりやめないってことでしょ。一緒じゃない」「……なるほどな」 一華のアルバイト先である遊園地に到着した2人。まるでお化け屋敷のような、寂れた遊園地である。「おはようございます」と、一華は元気よく挨拶して事務所に入るも、復帰早々、園長から閉園することにしたと聞かされ、ショックを受ける一華。ここは、一華が母親とよく訪れていた思い出の遊園地でもあるのだ。メリーゴーランドを眺めると、母親と一緒に乗った記憶が蘇る。が、目の前には奇抜な姿勢で白馬に乗り、回ってくる千曲川の姿が……。「ちょっと!人の思い出を壊さないでよ!」 一方、大陀羅家では、貴人が朱鳥の元を訪れ、「僕も参戦するよ」と告げていた。貴人は大陀羅一族の中でも随一の天才。なぜ貴人が参戦を表明してきたのか、朱鳥は測りかねていた――。 一華は自宅で、遺産が入ったら遊園地に投資したいと橋田(水野美紀)に話す。が、「そこの経営者になるくらいの覚悟がおありですか?情けで人を助けると、助けた相手も苦しむことが世の中にはあります」と、橋田にぴしゃりと言われてしまう。 どうし
大陀羅朱鳥(片平なぎさ)の息子・壬流古(桐山漣)が、トンネルで出会ったのは養護施設を抜け出してきた兄弟・透と乃亜だった。不敵に微笑み、「ゲームやらない?」と子どもたちに声をかける壬流古。 一方、未夏(南乃彩希)と律音(水島麻理奈)から、夏祭りに一緒に行けなくなったと言われる一華(広瀬アリス)。「城之内くん(佐藤寛太)と二人きりなんてムリ!何話せばいいのよ!?」と、動揺が隠せない。そんな一華に対し、千曲川(滝藤賢一)は「そんなに二人きりが嫌なら、私が……」としゃしゃり出てくる。「お断り!絶対にお断り! 付いて来ないでよ!」「なんだ、やっぱり二人きりで嬉しいんだな」「違います!あなたが嫌なの」と、一華は千曲川を突き放す。が、千曲川から、夏祭りは命を狙うには絶好の機会だと聞かされ、5メートル以内には近寄らないという約束で手を打つことに。 夏祭り当日。一華は、初めは緊張していたものの、城之内と二人で楽しく出店を見て回る。千曲川も一華と一定の距離を保ちながら、ヨーヨー釣りに射的に、イカ焼きに、夏祭りを満喫していた。一方、出店には橋田(水野美紀)の姿もあり、完璧なまでのたこ焼きを作り上げていた。橋田は、一華と一緒にいる城之内に声を掛け、「ご出身は? お父様は何のお仕事を?お母様は?ご兄弟は?」などと質問攻めにする。そんな橋田に一華は「ちょっと!止めてよ!」と、困惑で……。 その頃、壬流古は子どもたちにゲームの説明をしていた。「この玩具のナイフでお姉ちゃんの胸を突き刺して、びっくりさせてくれたらクリアだ」と言って、透にナイフを
空腹すぎて倒れた千曲川(滝藤賢一)は、3日振りの食事にありついていた。「私を守るべき人間が、空腹で倒れるなんてどうなの?」と一華(広瀬アリス)。「言っておくが、君を守り始めて、私は一銭ももらっていない。言っている意味がわかるか?働けども働けども、お金をもらえない。もはやこれは働け詐欺だ」と不満をもらす。橋田(水野美紀)は、遺産が入るまで、3日に1回は食事を提供すると申し出る。不満いっぱいの千曲川。 食事後、千曲川、一華、橋田の3人が歩いていると、高級レストランに女性と入っていく城之内(佐藤寛太)の姿があった。ショックを受ける一華。しかし、千曲川と橋田は悪そうに微笑み、好奇心いっぱいに、店にずかずかと入っていく。 一方、息子の壬流古(桐山漣)が重傷を負い、怒り狂っている朱鳥(片平なぎさ)は、探偵を先に始末するよう、娘の麻百合(結城モエ)に命じていた。麻百合は、千曲川が人通りのない道を歩いている隙を狙って拉致しようする――その後、一華を仕留めるよう、指示を出す朱鳥。 その頃、亜謄蛇(神保悟志)も自ら決めた“誰かが殺害を計画しているときは動かない”というルールを無視。プロの刺客を雇い、一華に襲い掛かる……!! 一華は、千曲川が急にいなくなったことで不安を募らせていた。橋田も連絡が取れないという。一華は、友人の結婚式に出席するために京都に行くことになっていたのだが、千曲川と連絡が取れるまでは外出は控えるようにと橋田は言った。するとそのとき、ポストに封書が投函される音が。橋田が中身を確認すると、そこには、椅子に繋がれ血まみれ
屋上から転落した城之内(佐藤寛太)は、一命は取り留めたものの、意識不明となった。一華(広瀬アリス)は千曲川(滝藤賢一)への怒りが収まらず、「契約は白紙に戻してもらう。今後一切、私に関わらないで!」と千曲川を突き放した。が、千曲川は橋田(水野美紀)に雇われたのだと主張し、一華に付いて回る。 一華は、橋田に千曲川を解雇してほしいと訴えるも、「大陀羅一族は金にものを言わせ、どんな汚い手を使ってでもあなたを殺そうとしている……今、千曲川さんを解雇にすることなどできるはずがありません」と橋田は言う。「でも、城之内くんが私を狙っていると分かった時点で、どうしてあの探偵は私に教えなかったの?話してくれていれば、城之内くんはあんな目に遭わずに済んだのに」と一華。「自分なら、彼の過ちを正すことが出来たと?彼を救うことが出来たと言うのですか?千曲川さんは、あなたを守る為に最善の方法を選んだのです」「違う!彼はトリック返しを楽しんでるだけよ!」と口論になる2人。橋田は一華に、千曲川がなぜ事件を未然に防ぐ“早すぎる探偵”になったのか、彼の過去を話して聞かせた。が、「……あの人の過去なんて、私には関係ない」と一華は頑なで。 一方その頃、大陀羅一族の舞輝斗は、“密室殺人”を企み、着々と暗殺計画を進めており――。 城之内が入院する病院にお見舞いに行った一華。そこには、城之内に寄り添う妹・早苗(優希美青)の姿があった。そして、一華は早苗と一緒に食事をすることに。早苗は、兄の事故と大陀羅グループが何か関係しているのではないかと疑っていた。大陀羅グ
一華(広瀬アリス)は、先日見た橋田(水野美紀)の腕の引っかき傷が気になっていた。橋田は敵なのか……味方なのか……。一華はこっそりと橋田と母・純華(新山千春)に接点がなかったか探り始める。が、純華を担当していた看護師に会うことをなぜか千曲川(滝藤賢一)は知っていて……。「私はなんでもお見通しなんだよ。君はここ最近その病院のことを幾度となく検索していた」「なんで知ってんのよ!」「ちなみに君は、京都に城之内(佐藤寛太)と行くと決まった日、デートに最適な京都のファンタジーに包まれたレストランを検索し、更にそこから徒歩5分圏内のエレガントなバーまで検索していた。そして、ラグジュアリーな高級ホテルを――」「最低!!」一華は未夏(南乃彩希)に頼み込み、服を交換し、荷物も財布も預け、千曲川が盗聴できないようにした。 純華の担当看護師にカフェで話を聞く一華。純華の死には不審な点が多いという。橋田の写真を見せると、「あ、この人……よくお母さんに面会に来てました」と話す看護師……。さらに、母親が生きているかもしれない、という新証言を聞き、驚きを隠せない一華。先日、チラッと純華の姿を見たような気がしていた一華は、橋田への疑いが濃厚になっていく……。橋田は大陀羅一族の手下なのか……。 一華はその疑惑を千曲川に打ち明けた。「君の考えが正しいとすれば、彼女に雇われた私もグルかもしれないぞ」と千曲川。「……あなたは違う」「なぜ言い切れる?」「私が死の淵に追いやられることを楽しんで、その相手にトリック返しをしたいだけの変態だから」「正解。だが、そ
大陀羅一族と戦う決意を固めた一華(広瀬アリス)は、橋田(水野美紀)とともに一族の元へと乗り込んでいった。そして一華は「私の父である大陀羅瑛(玉置孝匡)の葬式に私は参列することができませんでした。ですので、百箇日に当たる9日後に法要を行いたいと思っています。大陀羅一族の皆様には、ぜひ参加して頂きたく存じます」と告げる。百箇日にかかる費用は、遺産を受け取ったのちに返すからと、一華は朱鳥(片平なぎさ)に場所と費用の手配を依頼する。一族は怒りの声を上げるも、朱鳥は承諾する条件として、「1日とは言わず、2日間かけて盛大に執り行いましょう」と提案した。 朱鳥は、百箇日の会場として一族が代々受け継ぐ別荘を選んだ。すると亜謄蛇(神保悟志)は「奴らは何を企んでやがる?わざわざ、自分たちを不利な状況に追い込むなんてな」と朱鳥に問う。「遺産を受け取っても命を狙われる。私たちを絶つしかない。そう思ったんでしょうね。いよいよ、最終決戦の時が来たわね」と朱鳥は不敵に笑った。 そして迎えた最終決戦当日――。「パンと練乳をもってこい」と一華に言う千曲川(滝藤賢一)。「なんで?」「これからの戦いに必要だからだ!練乳をパンにかけろ。早くかけろ!」と急かす。「もしかして、相手が襲ってきて刺した時に、ナイフについた練乳が何かの効果を発揮するの?」と一華。……が、千曲川はパンをゆっくりと食べ始める。「戦いには腹ごしらえが必要だろ」と、千曲川はゆっくりゆっくり2時間かけてパンを食べきるという……。あきれ果てる一華。 大陀羅一族の所有する別荘に辿り着いた一華
ナイフで刺され、命の危険に冒された橋田(水野美紀)。激怒した一華(広瀬アリス)は、朱鳥(片平なぎさ)のもとへ乗り込んでいった。「あなたのバカ息子が刺したのよ」と、血が付いた橋田のブラウスを朱鳥に投げつける。「これだけ血が出てたら、危険な状態ね」と朱鳥。一華は、壬流古(桐山漣)が持っていたナイフを机に突き刺した。「……今、ここで殺してみなさいよ」鬼気迫る一華に対し、「コーヒーはいかが?美味しいわよ」と朱鳥は余裕の微笑み。一華は「あなたたちに私は殺せない。大切な人をもうこれ以上失いたくない。やるならとことんやりなさいよ。それは必ずあなたに戻ってくる」と吐き捨て、立ち去った。 さらに一華は、命を狙われたときに助けに来なかった千曲川(滝藤賢一)のことを責めるが、相手にされない。そして、千曲川と橋田の知られざる過去の真相を聞き、驚きを隠せない一華。 その後、一華は、「話がある」と亜謄蛇(神保悟志)に呼び出された。亜謄蛇は「私は降参する。これ以上の争いは無意味だ。私は十川一華が亡くなろうとも、大陀羅瑛が残した遺産の全てを放棄する」と、押印された書類を一華に差し出した。朱鳥が一華の命を狙おうとした証拠まで見せ、「これは取引だ。私が欲しいのは会長の座。この話に乗ってくれるなら、これを君に渡そう」と亜謄蛇。――だが、……! さらに、朱鳥が3人の刺客を立て続けに送り込んでくることに―― その後、一華と千曲川のもとに現れた朱鳥。千曲川と朱鳥は、初めて対面を果たした。「本当にお見事だわ。探偵さん。私の下で働いてみない?」「お金を出してくれ
化粧品会社の研究施設で働く一華(広瀬アリス)は、5兆円もの遺産を相続したものの自由に引き出すことができず、相変わらず家政婦の橋田(水野美紀)と2人暮らしをしていた。 一方、事件が起こる前にすべてを読み解り、事件を未然に解決する犯罪防御率100%の探偵・千曲川(滝藤賢一)は、相変わらず金もないのに飲み歩いていた。そんな中、千曲川の前に、仕事の依頼をしたいという女性・美津山秋菜(宮崎美子)が現れる。 秋菜は美津山財閥の会長で、孫の宗介(萩原利久)、葉子(木下彩音)と暮らしていた。 秋菜は先日、乗っていた車のブレーキが何者かによって細工されていたことが原因で交通事故に遭い、危うく命を落とすところだったと語る。その裏には、美津山家の遺産相続問題が絡んでいるようだった。 秋菜の夫は、海運業を営む大資産家だったが、2年前に他界。秋菜の子供たちは、父親が生きている頃から遺産を狙っていた。 彼らは父親である夫に強い鎮静剤を投与して、遺産の配分が自分たちに有利になるように遺書を書き換えさせようとした。そのことを知った夫は、子供たちには遺産を相続させないという相続廃除を遺書に書き残した。夫の死後、秋菜が彼の事業を引き継ぎ、2000億円の遺産をすべて相続する。子供たちが遺産目当てで自分を殺そうとしていると察した秋菜は、彼らを相続廃除すると決意。数日後は夫の三回忌で、美津山邸には一族が集まることになっていた。 千曲川の仕事は、その席に立ち会って、秋菜の子供たちを相続廃除する条件を満たす証拠を見つけるというものだった。 一方、次男・二郎(和田正人)、長女・成美(MEGUMI)、次女・明日香(ソニン)、三男・純三郎(永野宗典)の美津山兄妹たちは、秋菜から遺産を奪い取るための策略を練っていた。 ある日、一華は橋田から「会わせたい人がいます」と告げられて、出かけることに。 素敵な男性とのお見合いかと思い、喜ぶ一華。橋田が一華を連れて向かった場所はなぜか、美津山邸で…!?
美津山財閥の財産を受け取ることになった一華(広瀬アリス)。彼女は、財産目当ての美津山家の兄妹達から命を狙われ、千曲川(滝藤賢一)が再びボディガードを務めることに。 一華は、またしても千曲川に付きまとわれるのかと橋田(水野美紀)に不満をぶつける。 橋田は、そんな一華を涼しい顔でたしなめる。 千曲川は、朝から晩まで一華の周辺に出没する。予測不能な千曲川の行動に、一華は振り回されるばかり。 一華は、同僚の大谷(塩野瑛久)、真央(新條由芽)とともに宗介(萩原利久)が営むバーに飲みに行く。帰り際、大谷が一華に、タクシーで一緒に帰らないかと声をかける。恋をしたい一華にとって、大谷は気になる存在。真央は気を利かせ、一華が大谷と2人きりになるチャンスを作ろうとする。一華は、大谷の誘いを受けようとするが…。 その頃、明日香(ソニン)と純三郎(永野宗典)は、一華が勤める研究所に潜入。2人は、一華殺害計画を企んでいた。 翌朝、一華は研究所に出勤する途中、常に付きまとっているはずの千曲川の姿が見えないことに気付く。これまでの経験上、千曲川がいない時は何者かが自分の命を狙っていると察する一華。彼女は千曲川を捜すが、どこにも見当たらない。 一華が食堂に来ると、大谷と真央もいた。一華は2人に、千曲川を見なかったかと尋ねる。大谷と真央も、千曲川を見かけていなかった。 不安でたまらなくなった一華は、橋田に電話をかけて泣きつく。橋田は、いつも通りにしていればいいと言うだけで、取り合おうとしない。 一華がカツ丼を食べようとしたその時、火災報知器が鳴り響く! あわてて食堂から駆け出した一華の前に、純三郎が現れ――!?
千曲川(滝藤賢一)は、一華(広瀬アリス)の希望に添って目立たないように警護をする。逆に、それが一華にはうっとうしくてたまらない。 橋田(水野美紀)は秋菜(宮崎美子)から、美津山家の子供たちの話を聞く。長男の宗太(和田聰宏)は宗介(萩原利久)と葉子(木下彩音)の父であり、秋菜にとって頼れる跡継ぎだったが、5年前に失踪してしまった。秋菜は、宗太がいてくれたら相続争いなど起こらなかったのにと嘆く。 一華殺害計画に失敗した純三郎(永野宗典)が重傷を負ったため、残された二郎(和田正人)、成美(MEGUMI)、明日香(ソニン)は、次なる計画について話し合っていた。二郎は、過去に5兆円の遺産を相続した一華を狙った財閥の一族が次々と不幸に見舞われたことを知り、すべては千曲川の仕業で、自分たちも同じ目に遭っているのだと気付く。そんな中、明日香が「今度こそ仕留める」と一華殺害に動き出す。 一華は、大谷(塩野瑛久)と真央(新條由芽)を連れて再び宗介のバーを訪れた。大谷は、一華と真央をキャンプに誘う。話を聞いていた宗介と葉子も行きたいと言い出し、みんなでキャンプに行くことに。 キャンプ当日、一華と一緒に、なぜか橋田が付いてくる。さらに千曲川もキャンプに加わり、一華は困惑。テント張りから食事の支度まで橋田が仕切り、千曲川は余計なことをして橋田に叱られる。キャンプでも千曲川と橋田に振り回される一華だったが、あるアクシデントから大谷と良い雰囲気になり…。 キャンプ場には、従業員になりすました明日香が潜入。明日香は、思いがけない方法で一華を殺そうと企んでいた――!
一華(広瀬アリス)は、大谷(塩野瑛久)のことが頭から離れなくなり、恋の予感に胸をときめかせる。橋田(水野美紀)は、様子のおかしい一華を不審に思う。一方、千曲川(滝藤賢一)は、一華の浮かれ具合にあきれるのだった。 一華は大谷から、彼の大学の先輩で製薬会社に勤める江本を紹介される。江本は入浴剤の開発を手掛けていて、一華に商品開発に協力してほしいと依頼。大谷も一緒だと聞いて、一華は引き受ける。一華と大谷は、江本の会社の会議に参加。千曲川は、一華の行動を逐一見張っていた。 仕事を終えた一華と大谷は、宗介(萩原利久)のバーへ。良い雰囲気の一華と大谷を前に、気にしていない素振りの宗介。そんな兄を横目に葉子(木下彩音)は、大谷に一華のことが好きなのかと尋ねる。大谷は一華への恋心を否定せず、ますます浮かれる一華。その一部始終を見ていた千曲川は…!? 帰宅した一華は、江本から貰ったバスボムの試供品を風呂で使ってみることに。しかし、そのバスボムは、湯に入れると有毒ガスが発生する仕掛けになっていた。実は、江本が一華に商品開発への協力を持ち掛けたのは、一華殺害を企てる二郎(和田正人)の差し金だった。江本は、二郎に弱みを握られて言いなりになっていたのだ。 二郎は一華の家の風呂場の様子を伺いつつ、一華が死ぬ瞬間を待っていた。一華の危機にもかかわらず、千曲川は姿を見せない。ついに一華は、二郎の罠にかかって殺されてしまうのか――!?
曲川(滝藤賢一)から、大谷(塩野瑛久)に命を狙われているのではないかと告げられた一華(広瀬アリス)。彼女の心の中で、大谷を信じたい気持ちと消えない疑いがせめぎ合う。大谷から連絡が来ても、一華は返信できない。そんな一華が、なんとなく気にかかる橋田(水野美紀)。 宗介(萩原利久)のBarでサッカー日本代表の試合を観戦するイベントが開かれることになった。一華は大谷から、そのイベントに誘われる。大谷は、どうしても一華に参加してほしいようだった。一華は、大谷の誘いを受けるかどうか、迷う。千曲川は、そんな一華の気持ちを見透かしていた。 一華殺害に失敗した二郎(和田正人)に代わって、今度は成美(MEGUMI)が殺害のチャンスをうかがう。サッカー観戦イベントを前に、ある計画を思い立つ成美。彼女は、薬物を調合して毒を生成する。その毒はもちろん、一華を殺すためのものだった。街を歩いていた大谷の前に、成美が現れる。2人は目と目を合わせ…!? サッカー観戦イベント当日、一華は真央(新條由芽)とともに宗介のBarへ向かった。店では、すでに千曲川と橋田がいて、勝手に盛り上がっていた。大谷もテンションが上がっているのか、一華にフェイスペイントを勧める。彼の手には、怪しげなペイント液が。その様子を遠くから双眼鏡で眺めていた成美がほくそ笑む。 一華に最大の危機が訪れる――!?
一華(広瀬アリス)は秋菜(宮崎美子)の葬儀に参列し、悲しみに暮れる宗介(萩原利久)と葉子(木下彩音)を気遣う。そんな中、二郎(和田正人)、成美(MEGUMI)、明日香(ソニン)、純三郎(永野宗典)が葬儀場を訪れる。彼らは母親の葬儀を利用して、一華だけでなく宗介と葉子の命まで奪おうと企てていた。千曲川(滝藤賢一)は二郎たちに、殺害計画を止めるようにとプレッシャーをかける。千曲川のトリック返しがトラウマになっている成美、明日香、純三郎は怯むものの、二郎は絶対に計画を成し遂げると意気込んでいた。 葬儀に現れた二郎たちを追い返そうとする葉子に対して、宗介は「好きにすればいい」と告げる。一華は、二郎たちの傍若無人な振る舞いに黙っていられなくなる。葬儀場に不穏な空気が流れる中、橋田(水野美紀)が間に入って穏便に収める。 千曲川は宗介に、二郎たちが宗介と葉子の命も狙っていることを伝える。宗介と葉子を守るのは契約外と千曲川に拒絶された宗介は、自分が葉子を守ると決意する。 橋田と葉子がお茶の準備をしていると、成美と明日香は代わりに自分たちがお茶を入れると言い出す。警戒する葉子を橋田がなだめて、成美と明日香に任せる。 一華たちの殺害計画は、着々と進んでいた。純三郎が成美と明日香に合流し、湯呑みの一つに液体を塗りつける。その液体は、口に入ると中毒症状を起こして1時間後には倒れてしまう毒物だった。 千曲川は、純三郎の企みを見破り、「未然に防がせてもらったよ。残念だったな」と純三郎に言い放つ。またしてもトリック返しが決まった…かと思いきや、なぜか千曲川が倒れてしまい――!?
(宮崎美子)からの遺産相続を断ると決めた一華(広瀬アリス)は、もう命を狙われることもないと晴れ晴れしていた。橋田(水野美紀)は、改めて一華の意志を秋菜に伝えると約束する。一方、秋菜は一華をますます気に入り、遺産を渡す気持ちは揺らいでいなかった。 一華は、大谷(塩野瑛久)から映画に誘われる。今までなら、うれしくて二つ返事でOKするはずが、一華は断ってしまう。彼女は、宗介(萩原利久)に危ないところを助けられて以来、彼のことが気になっていた。 一華が宗介のバーに行くと、千曲川(滝藤賢一)がいた。守ってもらう必要もなくなったのに相変わらず付きまとう千曲川に、一華はいら立つ。 一華は宗介に、助けてくれたお礼を言う。そこに宗介の婚約者・奈々(堀未央奈)が現れる。宗介と親し気な奈々に、一華の心はざわつく。 自分は宗介と大谷のどちらが好きなのか、そして宗介の婚約者である奈々のことも頭にちらつき、一華は眠れなくなるほど悩む。 翌日、一華は大谷に誘われて食事に行くことに。宗介は奈々と一緒になるのだと、彼への思いを振り切ろうとする一華。大谷は一華から告白の返事をもらえていなかったが、「答えは急がなくていい」と告げる。 そんな中、橋田が一華の研究所を訪れる。一華は研究所の入館証を忘れて、橋田に持ってきてもらったのだった。なぜか、千曲川も研究所に来ていた。 仕事中も恋愛のことで頭がいっぱいになり、集中できない一華。その時、そばにあった実験器具から火の手が上がる。一華は、消火器で火を消そうとするが…!? 匿名性が高く簡単にはアクセスできないダークウェブ上で、何者かが懸賞金を懸けて一華を殺してくれる人間を募っていた。遺産相続の権利を失った美津山家の子供たちには、すでに一華を殺す動機がない。一体、誰が何の目的で一華の命を狙っているのか? 千曲川にも、まだ敵が見えていなかった。千曲川は一華に、敵をおびき寄せるためのある作戦を持ち掛ける!一方で懸賞金につられた林田(阿部亮平)と森本(山根和馬)は、一華殺害計画を実行していた――!
華(広瀬アリス)は研究所で起こった騒動の責任を問われて、研究所所長から休職を命じられる。このままクビになるかもしれず、千曲川(滝藤賢一)のせいだと怒る一華。千曲川は一華のクレームを受け流し、マイペースで一華の警護を続けていた。 そんな中、一華は橋田(水野美紀)から、葉子(木下彩音)が階段から突き落とされたことを知らされる。葉子は軽傷で済んだものの、犯人は分からない。一華は秋菜(宮崎美子)に、ダークウェブを介して命を狙われていることを伝える。葉子は、突き落とされた時に一華からもらったコートを着ていた。千曲川は、葉子が一華と間違えられた可能性があると指摘する。美津山家の財産を狙う誰かの仕業と考えられた。美津山家の子供たちの中で相続の権利を失っていないのは、現在失踪中の長男・宗太(和田聰宏)だけ。橋田は秋菜に、宗太について詳しく聞かせてほしいと告げる。秋菜は、宗太とトラブルがあったことを打ち明ける。 宗太が失踪する直前、彼の口座に数億円が振り込まれていた。それは海外の企業からの賄賂で、秋菜の夫・正太郎が激怒。しかし秋菜は、宗太の裏切りが信じられなかった。 橋田は、本当に葉子が一華と間違われて襲われたのか、確信が持てないでいた。彼女は、しばらくの間、美津山家で秋菜と葉子を守ると言い出す。ずっと橋田に頼り切りだった一華は、困惑。さらに千曲川が橋田の代わりになると言われ、一華の不安は募るばかり。 一華と千曲川は、同居生活を始める。一華の心配通り、千曲川は一華の身の回りの世話をするどころか、自分勝手に行動して一華を振り回す。 そして休職を命じられた一華は、宗介(萩原利久)のバーでアルバイトをすることに。 千曲川は、その傍らで飲んだくれていた。一華がすっかり酔いつぶれた千曲川を連れて帰ると、その背後から何者かが襲い掛かり――!?
千曲川(滝藤賢一)のトリック返しに巻き込まれた宗介(萩原利久)が倒れ、病院に運び込まれた。怒った一華(広瀬アリス)は、千曲川に契約破棄を突き付け「私の前に現れないで」と言い渡す。一華は宗介を心配するが、奈々(堀未央奈)に病院から追い返されてしまう。 意識を取り戻した宗介は、退院してすぐにバーへ向かった。宗介の代わりに一華、橋田(水野美紀)、葉子(木下彩音)が店を開けていた。宗介は、店のパソコンを橋田が使ったことに気付く。カクテルの作り方を調べただけだと答える橋田。そのパソコンには、ダークウェブの閲覧履歴が残っていた。 バーには千曲川が来ていなかった。宗介は一華に、千曲川はどうしたのかと尋ねる。一華は、千曲川ともめたことを打ち明ける。 一方、美津山家で暮らす橋田の前に、千曲川が現れる。橋田は、宗介がダークウェブを使って一華を狙った人物なのか、調べた結果を千曲川に伝える。橋田は、千曲川と一華の仲たがいを心配していた。 一華は、宗介と食事に行くことに。食事の席で宗介は何も話さず、周囲の様子を伺っている。一華は、宗介の不審な行動のせいで食事を楽しめない。千曲川が本当に一華の近くからいなくなったのか、確かめたかったと言う宗介。千曲川は、現れなかった。 翌日、大谷(塩野瑛久)とのデートで一華がバーのアルバイトを休む。その日のバーの営業が終わった後、奈々は宗介の気持ちを確かめようとする。しかし、宗介はそっけない。 一華は宗介に誘われて、食材の仕入れに付いて行く。車で郊外の農家を訪ねて野菜を仕入れた後、宗介は一華を寺に連れて行く。宗介は寺が好きで、各地方の有名な寺をめぐるのが趣味だった。 その寺には一華を狙う罠が仕掛けられていた。次々と危機に見舞われる一華。 しかし、千曲川は現れず――!?
想いが通じ合った一華(広瀬アリス)と宗介(萩原利久)が結婚。千曲川(滝藤賢一)は秋菜(宮崎美子)から報酬を受け取り、海外へ旅立つことに。 橋田(水野美紀)は、妻になる一華に家事の猛特訓をする。厳しく指導され、いつものように文句を言う一華だが、こんなやりとりも、これからはできなくなる。一華は、ずっと面倒を見てくれた橋田に感謝を伝える。橋田と離れるのが寂しくなり、泣いてしまう一華。橋田は母親のように、一華の幸せを願うのだった。 一華と宗介の結婚式には、一華の安全を守りたいという宗介の希望で橋田、秋菜、葉子(木下彩音)だけが出席。式を終えて教会を出た一華たちの前に、千曲川が現れる。千曲川と一華は、お互いに万感の思いで別れを告げる。 一華と宗介の新婚生活が始まった。そんな中、帰宅途中の一華が工事現場を通りかかると、鉄パイプが上から落ちてくる!?一華は無事だったものの、まだ誰かが彼女の命を狙っているようだった…。しかし千曲川は、もう現れない。 そして美津山家の別荘で、一華と宗介の結婚披露パーティーが行われる。財界の有力者が集まる中、一華は宗介の妻として秋菜に紹介される。パーティーには凄腕の焙煎士も呼ばれ、最上級のコーヒーを提供していた。宗介が、ふとした隙を突いて焙煎士を襲って気絶させる。 宗介は、焙煎機を操作して換気扇を止める。すると空調からはガスが噴き出し、周囲の人が次々と倒れていく!幸せをつかんだはずだった一華は、絶体絶命の危機に見舞われ――!?