報酬さえもらえば、どんな裁判も勝ち取ると公言する弁護士・古美門研介(堺雅人)。そんな古美門に、正義感だけは人一倍強い弁護士・黛真知子(新垣結衣)が出会う。 三木長一郎(生瀬勝久)の法律事務所で働く黛は、殺人の罪に問われた坪倉裕一(中村蒼)を弁護するが敗訴。判決が不当と信じる黛は控訴したいが、三木に反対される。納得できない黛に声をかけたのは秘書の沢地君江(小池栄子)。沢地は、かつて三木法律事務所に在籍した古美門に相談するよう黛を促した。だが、沢地の話は法廷に古美門を引きずり出すための罠。三木は古美門に恨みを持っていたのだ。 黛が訪ねた古美門法律事務所は豪華な民家。黛を迎えた、事務員とは思えない物腰の服部(里見浩太朗)、部屋の調度品など、とても弁護士事務所とは思えない。肝心の古美門もバイオリンを弾きながら現れた。黛は古美門を見て、数日前、電車で会った不愉快な男だと気づく。古美門も思い出したため、黛の相談を受けようとしない。それでも坪倉の事情を説明する黛。しかし、古美門に弁護費用3000万円を突きつけられたため、黛は腹を立てて帰ってしまう。 三木法律事務所に戻った黛は、沢地から古美門の詳細を聞く。沢地によると古美門は最低の人間だが弁護能力は抜群で、無敗記録を続けていた。だが、金になる案件を選び、強引に勝ちに持ち込む手法は三木と対立し、古美門は三木法律事務所から追い出されたそうだ。 次の日、3000万円を用意して古美門の事務所へ。目の前に金を突きつけられた古美門は、ようやく重い腰を上げる。坪倉に接見した古美門は、ある作戦を思い
古美門研介(堺雅人)は因縁のある古巣の法律事務所のトップ、三木長一郎(生瀬勝久)を怒らせ、収入のほぼ全てを依存していた大手クライアントを失う。さらに古美門の事務所には三木のもとで働いていた黛真知子(新垣結衣)が移籍して来た。 黛が仕事を持ち帰る。著作権侵害という、勝てば金になる訴訟に期待を寄せる古美門だが、事務所にやって来たのはパンクロッカーの荒川ボニータ(福田沙紀)とジャンゴジャンゴ東久留米(窪田正孝)。2人はダブルミリオンに迫る勢いの大ヒット曲で、柊しずか(友近)が歌う『あれは恋でした』が、自分たちが作った曲の盗作だと言う。 とりあえず、ボニータたちのライブで問題の曲を聴く古美門と黛。激しいパンクに顔をしかめる古美門に対して、黛はボニータたちの曲は盗作されたと言い出す。 事務所に戻り、報酬を尋ねる古美門に自分たちが出せるのは3万円ぐらいと答えるボニータ。話にならないと言う古美門に、服部(里見浩太朗)が裁判になれば柊しずかに会えるかもしれないと囁く。すると、しずかファンの古美門は着手金はいらないと手のひら返す。ただし、訴訟で勝った場合は賠償金の半額を報酬にもらうと引き受けることにした。 訴訟の対象となるのは『あれは恋でした』を書いた葛西サトシ(鶴見辰吾)で、顧問弁護は三木法律事務所。しかも、裁判には三木が自ら乗り出して来る。 裁判は依拠性が焦点となる。葛西が盗作したのなら、どこでボニータたちの曲を知ったか…だ。ボニータには葛西に曲を聴かせたような記憶はない。また、葛西もボニータたちの曲は聞いたことがないと言
古美門研介(堺雅人)の事務所に、テレビのドキュメンタリー番組の取材が入った。古美門はカメラ映りや、自分のスマートさだけを撮ってもらいたい様子。そのため、黛真知子(新垣結衣)が持ち込んだ国選弁護の話になど見向きもしない。黛はひとりで、村瀬美由希(原田夏希)へのストーカー規制法違反で訴えられた榎戸信也(永山絢斗)の弁護をすることになる。しかし、古美門も番組ディレクターから訴訟に取り組む様子を撮影したいと頼まれた。黛を手伝う気もなく、さりとて当面、仕事の予定のない古美門。すると、助け舟を出すように服部(里見浩太朗)が弁護士会からの依頼を話す。 榎戸は黛に、なかなか思っていることを打ち明けようとしない。仕方なく弁護方針を減刑に持ち込もうとする黛。裁判で原告側につく検察官は、黛が法科大学院時代に教壇に立ったことのある相沢秀臣(東根作寿英)。黛は相沢に対して辛い失恋をしていた。 一方、古美門は汚い野次で球場から強制退去させられたことに怒る望月ミドリ(阿知波悟美)の球団への倍賞請求を始めた。なんとも勝ち目のなさそうな訴えだが、古美門は余裕しゃくしゃく。球団側の弁護についた三木長一郎(生瀬勝久)は、若手の井手孝雄(矢野聖人)を古美門にぶつける。 初公判では、今まで何もしゃべらなかった榎戸が突然無罪を主張したことで黛は混乱。反対にミドリを弁護する古美門は、法廷でお得意の弁舌を繰り広げ始めた。さらに蘭丸(田口淳之介)を使った古美門はミドリに勝利をもたらす。 黛は古美門のような手段を使えず、自分の足で榎戸と美由希の関係を調査。榎戸
昼寝中の古美門研介(堺雅人)に、黛真知子(新垣結衣)が持ち込んだのは、日照権を巡る訴訟。近くに建設中の高層マンションのために、自宅が日陰になるという主婦、桑田久美子(村井美樹)の訴えだ。相変わらず、黛が持ち込む案件に興味を示さない古美門。そんな時、久美子から町内会で弁護士を立てることになったと黛に断りの連絡が入った。 翌日、黛が事務所に行くと、金になる仕事が入ったと古美門に連れ出される。向かった先は、建設会社。黛には聞き覚えのある会社名。それは、久美子が訴えようとしていた建設会社だった。会社の依頼は、まさしく久美子の町内会から訴えられた工事差し止め請求。町内会が選んだ弁護士が、この手の訴訟のプロで企業から多額の賠償金を勝ち取ることで有名な大貫善三(大和田伸也)だった。そのため、多少の費用はかかっても連勝中の古美門に声がかかったのだ。 黛は久美子の話に親身になっていたため、依頼を引き受ける古美門に文句たらたら。一方、会社側から示談での解決を求められた古美門は、黛を引き連れて住民説明会へ赴く。早速、住民代表の大貫とぶつかり合う古美門。裁判で決着をつけようと言う大貫に、古美門はクライアント無視で応じてしまう。 ところが、翌日すぐに大貫が古美門を訪ねてきて示談に応じると言い出す。信じられない黛。大貫の示談金、一世帯当たり500万円の提示に、古美門は5千円で応酬。古美門と大貫。大物弁護士の示談対決は本番に入る。
古美門研介(堺雅人)と黛真知子(新垣結衣)は、収賄罪で実刑2年5カ月の有罪判決を受けた大物政治家・富樫逸雄(江守徹)から、弁護の依頼を受ける。これまで富樫の窮地を何度も救ってきた彼自慢の国内最強弁護士軍団をして、控訴して確実に勝つ自信がないという難しい案件だ。高い報酬を得ることができれば仕事を選ばない古美門も、即答できず考える時間が欲しいと答える。 政治家に良い印象を持たない黛の反対をよそに、古美門は富樫弁護の検討に入る。富樫の収賄事件は、過去に購入したビルの代金が出所不明ということに端を発していた。検察は企業からの不正献金だとして富樫の周辺を捜索し、徹底的に差し押さえを行ったが、金庫番の秘書・浅井信司(藤井宏之)の自殺によって事件は迷宮入りと目された。しかし、浅井の部屋から献金を示すメモが発見されたことから秘書たちが次々と口を割り、富樫は有罪に追い込まれていた。 黛は有罪判決を覆すことは難しいと進言するが、古美門は過去に何度も富樫を有罪にしようとしてできなかった検察が、今回に限って簡単に証拠と証言をつかめたことに違和感を抱く。思い立ったらすぐに行動に移す古美門は、特捜部のエース・辰巳史郎(津田寛治)のもとを訪ね、メモについての疑問をぶつける。だが、簡単に認めるようなたつみではない。さらに、当時の秘書にも話を聞くが、メモは本物だと言われてしまう。 古美門と黛は、控訴に向けての調査を富樫に報告。すると、富樫から暗に控訴断念などするなと脅しをかけられてしまう。仕方なく、さらに調査を進めていると、黛と加賀蘭丸(田口
古美門研介(堺雅人)、黛真知子(新垣結衣)、服部(里見浩太朗)がテレビを見ていると、芥川賞受賞作家の神林彬(鈴木一真)と、フリーキャスターの岡崎安奈(青山倫子)が出演しているトーク番組が流れる。2人は"理想の夫婦ランキング"で1位を獲得するほどの"おしどり夫婦"として有名。黛も、お互い自立し、尊重し合い、支え合っている理想の夫婦だと語るが、古美門は結婚に理想など無いとつれない。 いつも通りの古美門と黛の口論が盛り上がる中、1本の電話がかかってくる。タイムリーに離婚調停の相談だったが、依頼者はなんと神林。事務所を訪ねて来た神林は、ガラス製の置物で殴られたという左手の傷を見せながら、安奈との結婚生活は既に破綻しているので別れたいと切り出す。 一方、安奈も離婚調停の相談をしていた。彼女が相談を持ちかけたのは三木長一郎(生瀬勝久)。安奈の主張は、当然のことながら神林が古美門に打ち明けた内容とはまるで逆。安奈は神林の女遊びやDVに絶えきれず離婚をしたいと三木に訴える。 痴話ゲンカの仲裁に興味はないと、依頼を受けることに消極的な古美門だが、服部に諭されて神林の弁護を決心する。ところが、安奈を弁護するために三木が用意した主任弁護士、圭子シュナイダー(鈴木京香)は、なんと古美門の元妻だった。 古美門は加賀蘭丸(田口淳之介)に安奈を調べさせるが不倫の気配はない。しかし、かつて同じ番組のお天気コーナーに出演していたが小松凛(板東晴)と犬猿の仲だったことを報告。凛はすでに芸能界を引退して、プロ野球選手の後藤順平(中村祐樹)と結婚していた
古美門研介(堺雅人)と黛真知子(新垣結衣)のもとに、地方企業の徳松醤油から遺産相続訴訟の依頼が舞い込む。亡くなったのは徳松醤油社長の徳松嘉平(菅登未男)。嘉平のもとで働いていた黛のいとこ・千春(木南晴夏)からの依頼だ。徳松醤油は辺ぴな片田舎にあり、古美門は現地に赴くことを固辞するものの、報酬目当てに結局行くことに。さらに、その話を聞いていた服部(里見浩太朗)も、休暇をとって彼らと共に徳松醤油に向かう。 現地で、徳松醤油代表取締役の徳松紀介(丸山智己)から至れり尽くせりの歓待を受ける3人。紀介の話によると、亡くなった嘉平には、長男の泰平(皆川猿時)、長女の清江(宍戸美和公)、そして次男の紀介という3人の子供がいるが、嘉平は会社を傾かせた泰平、奔放に生きてきた清江ではなく、紀介にすべての財産を託すという遺言書を遺したという。 しかし、泰平と清江もそれぞれ、ほぼ同じ内容の遺言書を嘉平から遺されたと主張。紀介は、2人に対して証書認否確認訴訟を起こし、すぐに解決するものと思っていたが、泰平、清江もそれぞれに弁護士を雇い、三つ巴の争いに。清江の弁護士は、徳松醤油顧問弁護士の田ノ下久作(山谷初男)、そして泰平の弁護士は、ことあるごとに古美門と対立する三木長一郎(生瀬勝久)、沢地君江(小池栄子)、井手孝雄(矢野聖人)のトリオだった・・・。
古美門(堺雅人)、黛(新垣結衣)、服部(里見浩太朗)が事務所でくつろいでいると、テレビに天才子役・安永メイ(吉田里琴)のドラマが流れる。感動的な親子再会のシーンに、素直に涙する黛。しかし、いつものことながら古美門は「成功する子役は、哀れな操り人形か、マセたクソガキのどっちかだ」と冷めている。 その頃、メイは母親の留美子(小沢真珠)が出かけたのを良いことに、まだ12歳の子供にもかかわらず、ビールを飲み、男友達を家に連れ込む。結果、急性アルコール中毒になったメイは病院へ搬送されることに。病院の廊下では留美子とマネジャーの梶原(おかやまはじめ)が、今回の件のマスコミ対応で口論となる。メイは彼らに気付かれることなく、病室から抜け出してしまう。 マスコミにもメイの荒れた私生活が暴かれるなか、古美門法律事務所に一本の電話が。ホテルのスイートルームに呼び出された古美門と黛。そこに待っていたのは、エステティシャンにマッサージをされながら、ルームサービスを食べるメイだった。ドラマで視聴者の涙をさそう演技を見せるメイとは、かけ離れた印象に面を食らう2人。メイは無敗の古美門の噂を聞いて依頼したという。「マスコミを名誉棄損で訴えるつもり?」と聞く黛。しかし、メイの依頼内容は、想像を超えた驚くべきものだった…。
古美門(堺雅人)と黛(新垣結衣)は、東京地方裁判所で女性霊媒師(千葉雅子)の弁護をしている。原告の浜村(古澤裕介)は、女性霊媒師に合計500万円近くも支払ったにもかかわらず、見合いは失敗続きで恋人ができないと訴える。いつもの弁舌で浜村の訴えを退け、女性霊媒師に勝利をもたらす古美門。その様子を老人たちが見つめていた。法廷を後にする古美門と黛。そこに現れたのは、春夫(二瓶鮫一)、譲二(丹古母鬼馬二)ら老人たち。譲二は突然、古美門に土下座をし、「俺たちの村をお助け下さい」と懇願する。 事務所に戻り、老人たちから話を聞く古美門。彼らは南モンブラン市という、昔は絹美村と呼ばれていた山々に囲まれた美しい集落の出身。必死な反対運動にもかかわらず、5年前に仙羽化学という大企業の化学工場ができてから、住民に健康被害が出ており、裁判で戦うために古美門の元を訪れたという。大企業相手の公害問題訴訟、さらには顧問弁護士が三木(生瀬勝久)ということもあり、これまで依頼した弁護士には全て断られていた。 依頼を受けた古美門は、絶対に勝てない裁判だと断言し、老人たちの依頼をきっぱりと断る。古美門特有の毒の効いた断り方にあぜんとし、怒って席を立つ老人たち。いつもの通り、黛がひとり南モンブラン市に赴くことに。非協力的な古美門を批判する黛だったが、古美門はこの依頼を受けることができない深い理由を抱えていた…。
南モンブラン市の老人たちの戦う姿勢を取り戻させた古美門(堺雅人)と黛(新垣結衣)。彼らと共に戦う決心をした古美門は、仙羽化学から慰謝料として5億円、さらに安全が保障されるまでの工場操業停止を求めることに。 裁判では、ヘルムート38と呼ばれるクロロタスムハリオサプロピレンという有害物質が、実際に仙羽化学の工場から流出しているのかが争点に。古美門は汚染水が貯水されているプールの水質検査結果からクロロタスムハリオサプロピレンが検出されたことを立証する。しかし、仙羽化学サイドの三木長一郎(生瀬勝久)は、クロロタスムハリオサプロピレンが本当に人体に有害なのか、そしてそれは本当に仙羽化学の工場が発生源なのかという2点の根拠が稚拙であると対抗する。 三木に痛いところを突かれた古美門。クロロタスムハリオサプロピレンが研究の進んでいない新物質である以上、それが人体に有害であることを科学的に立証することは非常に困難であることを認識しつつも、裏を返せば科学的な立証ができるのであれば裁判に勝つことができるとし、どんな手を使っても有害であることを認定させると息巻く。加賀蘭丸(田口淳之介)に仙羽化学のリサーチをさせた資料から、クロロタスムハリオサプロピレンが有害であることを立証できる可能性のある1人の人物に注目する…。
古美門(堺雅人)のもとを去った黛(新垣結衣)が、1年ぶりに古美門法律事務所を訪れる。1年ぶりの再会に花を用意し、黛を歓迎する古美門。以前とは異なり、口調も穏やかに黛と世間話をする。 黛は現在、黛法律事務所を立ち上げ、個人で仕事をしているという。今回、古美門のもとを訪ねたのは、彼女が準備している訴訟を共にやらないかという相談のためだった。黛の依頼者は、八木沼佳奈(田畑智子)。佳奈は、1年前の仙羽化学の公害訴訟で、古美門と黛に協力した女性で、裁判での証言後、仙羽化学のライバル社・フロンティアケミカルラボにヘッドハンティングされていた。 黛によれば、佳奈は長期間、会社に飼い殺された挙句、解雇されたという。仙羽化学とフロンティアケミカルラボはライバル関係と見なされているが、両社の社長は大学の先輩と後輩という間柄で、仙羽化学が佳奈に報復人事を行った疑いがあり、両社を訴えるという。「私たちが一緒にやるべき仕事」と古美門に力説するが、古美門はスケジュールがないと断る。 裁判当日、仙羽化学の代理人である三木長一郎(生瀬勝久)、井手孝雄(矢野聖人)らと対峙する黛。緊迫感みなぎるなか、開廷間際に原告側のドアから入廷してくる古美門。一緒に戦ってくれるものと信じて笑顔を見せる黛。しかし、古美門は黛を素通りし、被告側へと歩を進め、三木の隣に立ち、フロンティアケミカルラボの代理人だと宣言する…。
藤井みなみが担任(榮倉奈々)を務める公立うさぎがおか中学校の2年C組の小暮和彦(末岡拓人)が屋上から転落。屋上には和彦の他にも男子生徒がおり、彼らは和彦が隣の校舎に飛び移れると言い出したが、届かず落ちてしまったと話している。 幸い、命に別条はなかったものの、学校側は、いじめではなく友達同士の悪ふざけによる事故だと和彦の母・秀美(堀内敬子)に説明する。和彦が高所恐怖症なことから学校側の説明に不信感を抱いた秀美は、黛真知子(新垣結衣)に相談をする。 正義感にあふれる黛は、自分が請け負うべき依頼だと快諾するものの、1人で確実に勝てるかどうか不安がよぎり、古美門研介(堺雅人)に相談をする。古美門は、黛の相談を「ガキと学校が大嫌いだ」と瞬殺するものの、結局依頼を引き受けることに。 一方、学校側は、古美門に対して敵対心を燃やす三木長一郎(生瀬勝久)に弁護を依頼。三木は、この依頼を弁護士の勅使河原勲(北大路欣也)に一任することに決める。これまで裁判で負けたことのない古美門は、意気揚々と法廷に立つが、裁判長の別府敏子(広末涼子)を見て、がく然とする。 女性をこよなく愛する古美門は、以前バカンスで訪れたスキーリゾートで見かけた別府をナンパしたが、こっぴどくフラれていたのだ。裁判長の心証面において、裁判を争う前から大きな不利を抱える古美門は、裁判で勝つことができるのか!?
古美門研介(堺雅人)と黛真知子(新垣結衣)は、恋愛問題が発覚したアイドル相手に“騙された”と訴えるファンたちを弁護。ハチャメチャな論理で被告を追い詰める古美門は、黛ではなく羽生晴樹(岡田将生)を指名して交代。羽生は人情に訴えて、アイドルに罪を認めさせた。 その夜、古美門法律事務所で祝勝会。検察官の羽生は、弁護士職務経験として古美門法律事務所にいたのだが、この日で終了。古美門は、羽生にほれ込んでいた様子で検察官を辞めて自分の事務所に入るよう誘う。しかし、羽生は自分の道を模索すると古美門に別れを告げた。 その頃、古美門のライバル三木長一郎(生瀬勝久)は、事務所のベテラン弁護士、磯貝邦光(古舘寛治)から担当案件から降りたいと頼まれていた。三木は許さないが、そのクライアントの無実を勝ち取るのは不可能と考えていた。 黛が古美門に骨のある案件が来たと報告。実は磯貝が放り投げた案件で、そのクライアントとは運輸会社社長と、その娘の殺害、殺害未遂容疑で死刑を宣告された安藤貴和(小雪)だった。2審が進行中の貴和には2度の離婚歴があり、元夫たちの不審死から保険金目当ての疑惑も持たれている。黛と拘置所を訪ねた古美門は、やる気は無かったものの貴和のある提案で引き受けることにした。 さらに2人は、羽生の計らいで裁判の担当検事に会うことにも成功。羽生が紹介したのは醍醐実(松平健)という一風変わった主任検事だった。
負けたままでは終われない。古美門研介(堺雅人)は黛真知子(新垣結衣)とともに安藤貴和(小雪)を訪ねる。黛は被告人尋問の前に拘置所に来た吉永慶子なる人物に何かを言われたのではないかと聞くが、貴和は判決の承諾は自分の意思だと言う。それでも古美門は執拗に上告を迫るが、はぐらかされてしまった。 事務所に戻った古美門と黛は服部(里見浩太朗)に動画サイトを見せられる。それは、若くして会社を創設、一流会社を次々と買収し“時代が生んだ天才”と謳われた鮎川光(佐藤隆太)のインタビュー番組。インサイダー取引などの容疑で実刑判決を受け出所したばかりの鮎川は、自分を誹謗中傷したマスコミらを訴えると息巻く。服部は、鮎川が起こす訴訟に絡んで法律事務所に依頼が飛び交っていると古美門たちに教えた。 早速、古美門と黛は鮎川の下に行き、訴訟代理人の売り込み。得意の饒舌で鮎川を持ち上げ、仕事を獲ろうとする古美門だが、あっさり断られる。鮎川は自分自身で全ての訴訟を闘うと宣言し、法廷で闘いたいと古美門を挑発した。 挑発に乗ることを促すかのように古美門法律事務所に、鮎川に訴えられたブロガーが弁護依頼に来た。しかし、古美門は黛に任せてしまう。そこに、『NEXUS』の羽生晴樹(岡田将生)と本田ジェーン(黒木華)が現れた。鮎川に訴えられた漫画家の玉川たま(谷村美月)の代理人となった羽生たちは、共同弁護を頼みに来たのだ。断ろうとする古美門だが…。
古美門研介(堺雅人)と黛真知子(新垣結衣)は、安藤貴和(小雪)に上告させて弁護人になりたいのだが、上手くいかない。弁護人になるための条件として、古美門は貴和から毎朝5キロ走るよう言われるが体力が持たない。黛に至っては、貴和からブスとののしられ、化粧の仕方ぐらい覚えろと命令されてしまう。 弁護依頼が少なくなった古美門法律事務所は火の車。服部(里見浩太朗)は羽生晴樹(岡田将生)の事務所に行ってみたらと言いだす。古美門にその気はないが、服部から事務所運営のアドバイスと言われて…。 羽生の事務所『NEXUS』は古美門も茫然とするほど相談者であふれていた。そんな時、羽生の紹介パネルに目を留めた古美門は“悪徳弁護士Kに見事な勝利?""なる文を発見。怒った古美門は羽生に宣戦布告して帰ってしまう。 黛は仕事に結びつくかもしれないと高校の同窓会に出席。思惑通り同じクラスだった熊井健悟(塚地武雅)が相談を持ちかけてきた。熊井は妻、ほのか(美波)との離婚訴訟の代理人を古美門に依頼。ほのかが離婚に応じないのだ。しかし、熊井の離婚理由を聞いた黛は唖然。美人だと思って結婚したほのかが整形美人だったと言うのだ。黛は受けられないと告げるが、古美門は高額の弁護費用に熊井が応じたため了承。 そんな時、熊井の携帯に着信。ほのかの代理人からと言う熊井から電話を代わった黛は驚く。その相手は羽生だった。
ご近所様と言えども、些細なことでもめ事が起こる昨今。古美門研介(堺雅人)と黛真知子(新垣結衣)も毎度のことだがもめている。古美門の奏でる麗しいとは決して言えないバイオリンの音に、黛がクレームをつけたのだ。黛は自分だけではなく、近所からもクレームが来ると言うのだが、服部(里見浩太朗)は一度もないと否定する。 そんな古美門法律事務所に、近隣訴訟が持ち込まれる。依頼に来たのは東山冬海(猫背椿)。 最近もめ事が多かった隣家の西平なつ(佐藤仁美)にハサミで腹を刺されたのだ。幸い命に別状はなかったものの、先に冬海がゴルフクラブで殴り掛かったという経緯から刑事裁判で、なつは無罪となる。この判決に不服の冬海は民事裁判を起こすことにしたのだ。 冬海の慰謝料を全額弁護費用に充てるという申し出に、古美門は了承。なつの弁護人が羽生晴樹(岡田将生)であることも意に介さない古美門だったが、裁判の日程の連絡を受けた服部から、裁判長の名を聞くと黛とともに驚く。その裁判長とは、かつて法廷を侮辱したとして古美門を牢屋にぶち込んだ別府敏子(広末涼子)だった。 民事法廷が開廷する。やはり別府は、古美門のお世辞に眉ひとつ動かさない。それどころか、古美門の劇場型の意見陳述は厳しく注意される始末。反対に、別府は羽生の柔らかな物腰には好感を持った様子。勝負あったと感じる黛だが、別府は詳細な説明を古美門に求めてくる。
今回、古美門研介(堺雅人)と黛真知子(新垣結衣)が扱うのは、著作権侵害問題。16年前、零細文具メーカーの『あじさい文具』は、倒産の危機にひんしていた。しかし当時、30歳の田向学(野村将希)が、何気なく落書きで書いた犬のキャラクター“おやじいぬ”が空前の大ヒットとなり、現在では社名も『AJISAIカンパニー』に変え、巨大なビルにオフィスを構えるほどに急成長を遂げた。 一方、古美門法律事務所には珍客が現れる。男は、長年勤めた会社を定年退職したが、現役のころは職場環境の改善に取り組み、人権を無視した職場を看過できないと古美門に訴える。てっきり、ブラック企業を訴えたいという依頼かと思った古美門は、帰ってきた黛をいつものように罵倒する。しかし、その男は黛の父親の素夫(國村隼)だった・・・。 会社が大きくなった現在でも、“おやじいぬ”の生みの親で、会社を復興させた功労者の田向は、社内の部署をたらい回しにされるなど、冷遇されていた。田向自身も、その温厚な性格から、会社からの処遇に反発したり、“おやじいぬ”開発の対価を求めるなどせず、淡々と職務を全うしていた。 そんな田向に金になりそうと目をつけた古美門は、黛には内緒で加賀蘭丸(田口淳之介)を田向に接触させる。蘭丸は、あらゆる手法で田向をたきつけ、会社を訴える決意をさせ、古美門法律事務所へ弁護依頼に来た。そして、案の定、会社側の弁護士は羽生晴樹(岡田将生)で…。
古美門研介(堺雅人)が、まだ眠りから覚めやらぬ朝、古美門法律事務所を嶋澄江(高林由紀子)という婦人が訪ねてきた。応対する黛真知子(新垣結衣)に、澄江は嫁の愛子(鈴木保奈美)についての相談をする。 澄江によると、愛子は息子の悟(林泰文)のほかに複数の夫を持つ“一妻多夫”を営んでいるらしい。しかも、その事実は悟も了承済み。だが、澄江には理解出来ないため相談に来たのだ。 話を聞いていた服部(里見浩太朗)は、古美門が面白がりそうな案件とうなずく。しかし、黛は古美門が面白がる案件は危険と判断。しかも、年金暮しの澄江に古美門への高額な弁護費用の出費は無理と、黛は羽生晴樹(岡田将生)の『NEXUS』を紹介する。 ようやく起きてきた古美門を置いて、黛は安藤貴和(小雪)の接見に向かい上告への決断を迫る。しかし、逆に貴和から決めかねているのは黛ではないかと、はぐらかされてしまった。確かに黛は、古美門のもとで働き続けたいのだが、羽生からも事務所に誘われて迷っている。貴和から見事に揺れる心を言い当てられたのだ。 接見を終えた黛が事務所に戻ると相談者が来る。朝方、相談に来た澄江が問題にする嫁の愛子。愛子は悟を含めた3人の男性と一緒で、澄江が弁護士に相談したことを知って来たのだ。愛子は誰とも婚姻関係を結ばずに、内縁関係のまま幸せに暮らしていると言う。話を聞いた古美門は黛の不安通りに興味を持ち、愛子たちの弁護人を引き受けた。
ついに古美門研介(堺雅人)と袂を分かった黛真知子(新垣結衣)は、かねてより誘われていた羽生晴樹(岡田将生)の事務所『NEXUS』に入る。黛は本田ジェーン(黒木華)や磯貝邦光(古舘寛治)にも快く迎えられた。 しかし、黛は自分が去ったあとの古美門法律事務所が少し心配。羽生から古美門が助手を探しているらしいと聞いた黛は、こっそりと様子を見に行く。しかし、すぐに加賀蘭丸(田口淳之介)に見つかってしまった。蘭丸も黛が抜けたことで古美門が困っていると言うのだが…。古美門が困っていたのは助手の選考方法。芸能事務所のオーディションまがいに美女を集め、誰を選ぶかに悩んでいただけ。黛は呆れて帰ってしまう。すると蘭丸は、古美門に黛が『NEXUS』で担当することになった案件を教える。 黛が代理人になったのは、アニメ制作会社で働いていた穂積孝(近藤公園)。穂積は、劣悪な環境と常軌を逸した労働時間、低賃金、そしてスタッフに非人道的な仕打ちを繰り返した、と代表であり監督の宇都宮仁平(伊東四朗)を訴えたのだ。きつい労働に堪えかねた穂積は、職場を飛び出して行方不明になり、現在も自宅療養中。黛は穂積への慰謝料と治療費を宇都宮に求める。しかし、宇都宮の代理人となったのは古美門。古美門は、黛の主張に異を唱え、当然のように請求を拒否した。 古美門は、この裁判のほかにも、『NEXUS』で黛が担当した案件に対立する側の弁護人としてことごとく顔を出して…。
古美門研介(堺雅人)を訪ねて、黛真知子(新垣結衣)と羽生晴樹(岡田将生)が来る。黛と羽生は『NEXUS』で受けた案件の共同弁護を古美門に頼みに来たのだ。古美門は、即座に断るのだがすでに服部(里見浩太朗)は黛たちについて行くことになっているらしい。ひとり残されるのがイヤな古美門は、しぶしぶ同行することにした。 『NEXUS』が受けたのは、奥蟹頭にある“おざおざの森”を世界財産に推奨する地元住民と反対派の訴訟。黛と羽生は、推奨派の赤松鈴子(角替和枝)たちの依頼だった。鈴子の案内で、反対派に会いに行く黛たち。反対派の代表は、赤松麻里奈(遠野なぎこ)。同姓の鈴子と麻里奈には、何か因縁がありそう。だが、それより先に波乱を起こしたのが古美門。なんと、古美門は麻里奈の代理人になっていたのだ。 とにもかくにも、地方の小さな簡易裁判所で双方の調停が始まる。早くも火花を散らそうとする古美門と、黛&羽生たち。ところが、調停員たちと一緒に現れたのは別府敏子(広末涼子)だった。驚く古美門たち。別府本人によると、この地への異動が決まったばかりらしい。だが、性格は相変わらず。古美門どころか、黛たち『NEXUS』チームにも厳しい“別府ルール”が適用されてしまう。しかも、古美門たちには難解な奥蟹頭弁も、別府はしっかり理解している様子。さらに、別府の希望で、古美門たちは“おざおざの森”に現場検証に向かうことになって…。
古美門研介(堺雅人)と黛真知子(新垣結衣)は、上告を決めた安藤貴和(小雪)に面会。しかし、貴和は相変わらず殺人容疑については否定しない。また、地裁での判決前に面会に来た吉永慶子は、昔世話になった近所のおばさんと話す。それでも古美門は、最高裁では貴和の無罪を勝ち取ると言い放った。貴和が真実を何も話してくれないことを気にする黛に、古美門は打つ手をすべて打って無罪にすると、あくまで強気。だが、古美門のこだわりは、裁判の勝率を100%に戻すことの様子。 “打つ手”を選ばない古美門は、マスコミを招いて貴和のイメージを良くするような報道を依頼。しかし、大手マスコミには無視され、招いた記者たちにも金をばらまく始末。挙句、古美門は黛に、移籍先の『NEXUS』の羽生晴樹(岡田将生)と本田ジェーン(黒木華)から検事時代に担当していた貴和事件について、検察のねつ造情報を盗み取れと言い出す。しぶしぶ従おうとする黛だが、羽生たちから情報を得ることは出来なかった。 そんな状態で、古美門たちは公判初日を迎えてしまう。貴和への死刑判決を求めて裁判所前に群がる民衆を横目に入廷する古美門も、さすがに緊張の色は隠せない。傍聴には羽生も駆けつけていた。黛は、検察側に醍醐実検事(松平健)がいることが不安。醍醐が都合良く最高検へ異動になったのも、古美門にとどめを刺すためではないかと思えてしまう。古美門自身は、好都合だと強がるのだが…。
古美門研介(堺雅人)と黛真知子(新垣結衣)は、最高裁判所で安藤貴和(小雪)の差し戻し判決を得ることに成功。しかし、直後に古美門たちは貴和から弁護代理人を解雇されてしまう。古美門は裁判を自分たちが担当して以来、これまでの流れの裏に前回の高裁判決前、貴和と面会した吉永慶子なる人物が関与していたことに気づいた。その吉永が羽生晴樹(岡田将生)であることにも…。 黛が『NEXUS』に行くと、磯貝邦光(古舘寛治)しかいない。羽生と本田ジェーン(黒木華)は姿を消している。その頃、拘置所の貴和に三木長一郎(生瀬勝久)と井手孝雄(矢野聖人)が面会していた。そこには、沢地君江(小池栄子)の姿も。三木たちを差し向けたのは羽生だった。 貴和の差し戻し審が始まる。検察側には羽生と本田の姿があった。羽生は貴和に死刑ではなく、無期懲役を求刑。三木は情状酌量を訴える。つまりは全てが、死刑廃止論者であり、争いを譲り合いで丸く収めようとする羽生の策略だった。 その夜、古美門と黛は蘭丸(田口淳之介)を伴い、磯貝を利用して『NEXUS』に羽生と本田を呼び出す。怒りをぶつける古美門。羽生はすでに古美門には何も出来ないと応えた。黛も事実を追求せずにねじ曲げる羽生のやり方に不満をぶつける。しかし、羽生は愚かな民衆は誰かが導かなくてはいけないと悠然と構えていた。 それでも古美門は、引き下がろうとはしない。なぜ、貴和が羽生の言いなりになったのか? 古美門と黛は、事件の真実を探り始める。
古美門研介(堺雅人)と黛真知子(新垣結衣)のもとに、巨大総合病院から弁護の依頼が入る。依頼は、1年前に病院内で死亡した患者の妻・中原さやか(吉瀬美智子)が弁護士を立て、病院に対してクレームを入れてきた件を処理してほしいという内容。古美門が対峙した弁護士・九條和馬(大森南朋)は、うだつの上がらない中年で、依頼人の夫が死んだ原因を院長である赤目義二(古谷一行)の医療過誤と決めつけ、お金を巻き上げようとする“たかり弁護士”であった。もちろん、百戦錬磨の古美門に、九條がかなうわけもなく、あっさりと追い払われてしまう。しかし、その後、古美門のもとに、九條が病院を正式に訴えてきたと赤目から連絡が入る。 初めは、余裕を見せていた古美門だが、法廷で“たかり弁護士”ならではの戦い方を見せる九條に苦戦を強いられることに。そして、裁判は、古美門に対して激しい敵対心を燃やす三木長一郎(生瀬勝久)や、三木の秘書・沢地君江(小池栄子)をも巻き込み、やがて大きな裁判へと発展していく。果たして、古美門は勝利を収めることができるのか。 他にも、赤目の次女・好美役に剛力彩芽、赤目のもとで働く若手内科医・広瀬史也役に東出昌大と豪華ゲスト陣がずらり。「法律」と「笑い」、相反する2つの要素を絶妙に組み合わせ作り上げる、「弁護士ドラマ」史上、最も笑える極上のリーガルコメディーに乞うご期待。