強さゆえの孤独から平凡な生活に憧れた《魔王》ヴァルヴァトスは、数千年後の村人アード・メテオールに転生する。夢は人間と友情の絆を結ぶこと。しかし、10歳を迎えても友達を作るという目的は達成できずにいた。そんな中、森の中で魔物と戦う少女と運命の出会いを果たす。
学園長からバトルイベントへの参加を懇願されるアード。受けても断ってもリスクが大きく、頭を抱えてしまう。そんな中、アードはジニーからデートに誘われる。イリーナも割り込んでくるが、ジニーはそれをあっさり承諾。かえって気を遣うイリーナに、ジニーはある野望を語る。そして、デート当日。3人は不審な集団に遭遇する。
モテまくるアードを前に、イライラが収まらないイリーナ。アードが機嫌を取る方法を考えていると、ジニーがやってきてあられもない姿をさらけ出す。誘惑の魔眼でアプローチを仕掛けるジニー。一方、イリーナもまた大胆な格好で迫ろうとしていた。アードをめぐり、一触即発の2人。決闘にまで発展しようとするが……!?
エルザードは世界を滅ぼすため、イリーナを生け贄として邪神の一柱を復活させようとしていた。なぜ、イリーナが生け贄に選ばれたのか? アードはイリーナを救出するために、新たな武器を携えてエルザードの元へとやってくる。立ち塞がる魔族たち。そして、イリーナに隠された真実を告げられたとき、アードは……?
《魔王》の仲間シルフィーが、数千年の時を経て現代に現れた。仮面の男に《魔王》の居場所を聞かされたシルフィーは……? 一方、魔法学園は学園祭を控え、アードは剣王武闘会、演劇、そして“学園祭の中止”を求める脅迫状への対応を迫られていた。アードたちが演劇について話し合いを始めると、学園で大きな騒ぎが起こる。
学園祭が始まり、アードはイリーナと警邏に励んでいた。だが、オリヴィアには剣王武闘大会に勝手にエントリーされ、ジニーの「お色気メイド喫茶」では無理矢理もてなされ、頭を抱えるばかり。そんな中、イリーナ、ジニー、シルフィーが剣王武闘会の出場を決意する。シルフィーには優勝賞品に強い思い入れがあった。
学園祭の目玉である演劇が始まった。《魔王》を演じるアードは《邪神》を演じるシルフィーを前にして、ふいに《邪神》との決戦を思い出す。当時のシルフィーは、リディアに必要とされていないと劣等感を抱えていた。ヴァルヴァトスはリディアの真意を伝え、自由に戦うことを許可するが、シルフィーの招いた結末は……?
修学旅行に向かう道中、アード、イリーナ、ジニーの前に神を名乗る謎の幼児が現れる。謎めいた依頼をされた3人は、知らぬ間にヴァルヴァトスが存命の古代世界に飛ばされてしまう。状況を変えようとヴァルヴァトスへの拝謁を決めた矢先、荒野で魔物と戦う女性に遭遇。そこに現れたのは、3人もよく知る人物だった……。
出撃までリディアの別荘に滞在することになったものの、アードはどこか後ろめたさを感じていた。そんな中、ついに魔族との戦争が始まり、アードたちは後方支援を任される。この戦争には大きな波乱はないと記憶していたアードだが、後方にまで魔族の手が伸びる。その先にある《魔王》との対面を果たすため、アードは……。
《魔王》からの宣戦布告を受け、ヴァルヴァトスは討伐を決定。アードは歴史の変化を実感するが、その行く末を予測しかねていた。考えを巡らせていると、突如として《魔王》が現れる。ディザスター・ローグを名乗る《魔王》から素性を明かされ、驚愕するアード。そして、ある提案を持ちかけられる。
もう一人の自分である《魔王》ローグと対峙するアード。拮抗する二人の戦いの中、《魔王》はアードにある事実を告げる。 《勇者》としての決意を持ち、戦いに身を投じるリディア。リディアの救済に決断を下すアードと《魔王》。それぞれの覚悟が交差する中、己の過去、そして自分自身と向き合ったアードが出した答えとは……