伯爵家長男の菊乃井鳳蝶に、ある日、 ひょっこり生えたもの。 それは前世の記憶! 同時に思い知ったのは、これまでの自分があまりにワガママだったこと。 今はオトメンだった前世の趣味を生かしたり、家庭教師のロマノフにいろいろ学んだり、心を入れ替えて成長中! そんなある日、庭園の奥で前世の歌を 歌っていたら、花の中から神様が 現れて……!
父と母が帰ってくる!でも、思い返すと鳳蝶は両親にあまり好かれてないようで……。ロッテンマイヤーがためらいがちに教えてくれたのは、両親のドロドロの確執。父には他に愛する人がいて、鳳蝶には母親違いの弟もいるという。これってまさか廃嫡の危機!?――と思ったけど、どうやら父の狙いはロマノフらしく……。
父に弟の家庭教師を頼まれたものの、ロマノフは気乗りしない様子。説得するはずの父も母と醜い争いを繰り広げてばかり。幼い弟レグルスの未来がかかっているのに!もう彼らには任せてはおけないと、鳳蝶は自分が代わりに話をすることに。ロマノフはそんな鳳蝶の立ち回りをおもしろがっているみたいで……?
鳳蝶はどうにか両親とロマノフを説得し、弟レグルスの教育係に。百華公主へのお披露目も済み、さっそく弟に教育を……と思ったら、この世界には子供向けの本がない!ーーそれなら作ってしまえ!ということで、鳳蝶が『青の手』のスキルを活用して作り上げたもの。それは、ロマノフも驚くような「布の絵本」だった。
いつか成長したレグルスに殺されるーー。以前見た夢が現実になると信じる鳳蝶は、弟のお守り役である宇都宮アリスに自分が死んだ後のことを頼もうとする。しかし、その頼みは彼女にうまく伝わらなかったようで……。一方、百華公主は鳳蝶の魂と肉体の繋がりが細くなっていて、倒れやすくなっていることに気づく。
鳳蝶の体について調べるため、百華公主は少しの間不在に。その間に鳳蝶はロマノフに誘われ、帝都に向かうことに。でも、5歳児の鳳蝶は無一文!お土産を買うお金もないと心配する鳳蝶を連れ、ロマノフが向かった先は菊乃井領の冒険者ギルドだった。そこでロマノフが見せたのは、鳳蝶が刺繍したハンカチで……。
菊乃井領の冒険者ギルドの名物料理として鳳蝶が考えたのは――トンカツ!評判は上々、お小遣いも稼いで帰宅した鳳蝶を待っていたのは、号泣するレグルスだった。それ以来、鳳蝶と離れるのを嫌がるようになってしまったレグルスだったが、剣術の先生である源三の言葉で落ち着き、鳳蝶はロマノフと帝都へ向かう。
いつかミュージカルを上演するため、菊乃井領に『音楽学校』を作りたい……!帝都で商業の神イゴールと出会った鳳蝶。彼と話すうちに、ぼんやりしていた将来のビジョンが鳳蝶の中で形作られていく。2週間後のマリアの舞台に来ることを約束して、鳳蝶はたくさんのお土産と未来の夢とともに菊乃井邸へ帰宅する。
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