小さい頃から「霊」が見えていた天海響(あまみ ひびき)は、霊を怖がるどころか友達になってしまう心やさしい霊感少女。 転入先の学校のクラスメイトは、最初、天海が見えない何かに話しかけたり、よけたりする姿に驚いていたものの、今ではすっかり慣れっこになっている。みんなが天海を「霊感少女」としてすんなり受け入れる中、怖い話が大嫌いな井上成美(いのうえ なるみ)だけは、何が何でもそのことを否定し続けるが……。 霊感少女天海と彼女を温かく見守る個性豊かな少女たちの物語の始まりです!
夢に現れたエロ猫のおかげで睡眠不足になり、授業中に居眠りをしてしまった天海。そんな彼女を気遣う霊たちが代返をしてくれるが、代返要員が多すぎて教室中は一瞬パニックに!? そんな中、最近ウワサの雨の日に現れる少女の霊と出会った天海は、何も知らずに彼女を傷つけてしまったことが気になって、またもや睡眠不足になってしまう。どうしても謝りたい天海は、少女の霊にお詫びの品を贈ろうと……。 天海を取り巻くにぎやかな霊たちとのお話です。
井上がしばらくの間、小学生の従弟・勇希(ゆうき)の面倒を見ることになった。井上は勇希のために毎日、大好きな卵焼きを作ってやるが、いつも「まずい」と言われてしまうようで……。 そこで天海は「絶対おいしい卵焼きを作ってやる!」とがんばる井上の手伝いをすることに。けれども、勇希の様子と知り合いの地縛霊の話から、勇希が本当に食べたいのは、ただ「おいしい」だけの卵焼きではないのではないか? と考える。 心温まる天海と井上の霊感レシピのお話です。
天海たちは、クラスメイトの山田健太(やまだ けんた)の兄に連れられて、みんなで海水浴にやってきた。なぜかほとんど人のいないビーチに大喜びの一同。けれどもそこは、「名所」と言われるいわくつきの場所で……!? そんな中、江角京子(えすみ きょうこ)だけはひとり浮かない表情。かつて「伝説のヤンキー」と言われた江角は、その頃、警察官である山田の兄と会っていた。過去のことに触れられたくない江角なのだが……? もう、戻らない過去―― 少女たちと青い海のお話です。
文化祭の季節。 天海のクラスでは、天海の監修と知り合いの霊たちの協力(?)によるお化け屋敷を出展する予定で、怖くて怯える井上をよそに、クラスメイトたちは「伝説」を作ると大張り切り! 文化祭が間近にせまったある日、天海の父・朝陽(あさひ)が学校にやってきた。朝陽は娘の響と違って霊感はなく、井上と同じくらい怖がりだった。そんな朝陽が娘とクラスメイトたちに誘われ、文化祭を見学することになるが……。 天海の謎のベールが垣間見えるお話です。。
天海が突然「コギャル」に大変身!? あまりの変化にクラスメイトたちは戸惑うが、上原佳菜(うえはら かな)が撮った写真を見て、それが天海にとり憑いた「コギャルの霊」のせいだとわかる。コギャルの霊にはクリスマスにどうしても会いたい人がいるようで……。 この話を聞いて上原や江角は興味津々。けれどもその日は、上原にとっても特別な日で、子供の頃から友達だった江角はそのことを気にするが……。 何だか心が温かくなるクリスマスのお話です。
天海や井上たちは学校で、「もーりゃ」という謎の言葉を話す小さな女の子の霊と出会った。生きていた頃の記憶も、自分が幽霊になった理由も忘れかけている女の子の霊を見て、このままでは思い残したこともかなえられずに消えてしまうのでは? と心配する幽霊・代返侍。 そこで天海たちは彼女に楽しい思い出を残してあげたいと、みんなで友達になる。 そんなある日、保健体育の担任・守屋(もりや)先生を見かけた女の子の霊は? 天海たちと小さなかわいいお友達のお話です。
年に一度のバレンタインデーが間近に迫って、男子も女子もみんなソワソワ。天海はある人のためにバレンタインチョコを手作りしようとしていたが、そんな天海を見た井上たちは、一体、誰にチョコレートを渡すのかと気になって仕方ない。 実は、天海がチョコレートを渡したい相手は……? いろんな思いが、いっぱい詰まったバレンタインデーのお話です。
新学期―― 天海たちも2年生になり、みんな、後輩ができることが少し楽しみな様子。天海もいい先輩になろうと大はりきりで、知り合いの霊たちもそんな天海の手伝いをしてくれる。けれども、そのせいでかえって1年生たちから怖がられて避けられることに。 がっがりする天海を見かねた井上たちは、1年生が天海に親しみを持ってくれるようにといろいろ協力する。 誰もがみんなワクワクしてしまう新学期のスタートです。
七夕をみんなで過ごそうと、井上たちを家に招いた天海。 天海の話では、亡くなった母・夕陽が作った七夕飾りには、願いがかなうふしぎな力があるらしい。それを聞いたみんなは興味津々。けれども天海には、小さい頃からずっとかなわない願いごとがあった。 そんな中、偶然、天海が書いた古い短冊を見てしまった代返侍やコギャル霊は、何とかして彼女の願いをかなえてあげたいと考えて……。 夕陽と響―― 母と娘をつなぐ七夕の夜のお話です。
急に霊感がなくなってしまった天海は、会えなくなってしまった霊たちを探していた。けれども、声や姿だけでなく、気配を感じることもできなくて途方にくれる。大切なつながりが途切れてしまったことで元気をなくし、食事ものどを通らない天海。そんな天海を心配した井上たちは、自分たちにできる方法で、何とか元気になってもらおうとがんばる。 見えなくてもそこにあるもの―― 霊感少女・天海が紡いだ、たくさんの「つながり」のお話です。
天海は、井上たちや知り合いの霊たち、なぜかついてきた山田の兄と遊園地にやってきた。 みんなとアトラクションで遊んだり、写真を撮ったりして楽しく過ごす天海。 父・朝陽の話では、この遊園地は昔、父子で来たこともある思い出深い場所らしい。けれども小さかった天海はよく覚えていなくて……。 そんな天海の前に現れたのは? 霊感少女・天海と彼女を温かく見守る個性豊かな少女たち、そして霊たちのにぎやかな夏の一日です。