小野寺和紗は、所属している文芸部で他の部員たちと本の朗読をしていた。今まで読んできた作品とは全く違う大人な世界に戸惑う和紗。 そんなある日の昼休み、一同は部長のり香から好きな作家の新作情報を聞く。作品の話題で盛り上がる中、新菜が口を開く。 「私が死ぬまでにしたい事は……」
泉の⾃慰を⽬撃してしまった和紗は、ますます混乱してしまう。 書店で性についての本を読み漁っていると、新菜から連絡があり、とある頼みごとをされる。 男性の気持ちについて考える和紗だったが、翌⽇の部活ではセックスの代わりとなる⾔葉を考えることに。 「サックス……シックス……ソックス……」
廃部を⾔い渡された⽂芸部の⾯々は、回避するために戦うことを決意する。 ⼀⽅ひと葉は、英気を養うために訪れた書店で、別の⼥⼦⾼校⽣作家のデビュー作を⾒つけてしまう。 編集者に問い詰めるもリアリティがないと⾔われ、チャットルームで相談することに。 「チャットじゃなくて。実際にしてみたい」
髪を切り、コンタクトをつけたり香。 その変わり様に教室は騒然。 騒ぎに居心地が悪くなったり香は逃げるように屋上へむかうが、それを追いかけてきた天城 駿に声をかけられる。 その頃、和紗は泉の発言に悩んでいた。 「自分じゃわからない。もやもやした感情に、名前をつけるために」
泉は新菜に相談を持ちかけた。 移動する電車の中、新菜は演出家の三枝 久を見つけ、泉を彼氏だと偽り紹介する。 近くのカフェに入った二人、そこで新菜は三枝との出会いを話し始める。 一方、百々子と話していた和紗は新菜について語るのだった。 「ただ、なんというか……菅原氏なら、納得しちゃうなって」
文化祭で恋の伝説を作りたいという実行委員の依頼を受けた文芸部。 和紗は、泉と新菜のことが気になり考えがまとまらない。 り香は、付き合い始めた天城との距離感がいまいち掴めずにいた。 そんな中、案をまとめるためにと、ひと葉は合宿に行こうと提案する。 「もう少しだけ待って、もう少しだけ……」
合宿に来た文芸部。 ひと葉は山岸に迫ってみるも、簡単にあしらわれてしまう。 お風呂でのぼせてしまった和紗は、新菜に介抱してもらうが、新菜の焚きつけるような口調に乗せられ険悪なム―ドに。 ケンカになりそうになったその時、り香が止めに入り、とあることを提案する。 「合宿と言えば――。」
文化祭当日、文芸部は朗読劇の準備に追われていた。 先日の三枝とのやり取りを引きずっていた新菜は、泉にちょっかいをかける。 泉とのやりとりの中で、新菜は自分の想いに気づいてしまう。 一方、和紗は文化祭中に泉に告白する決心を固める。 そして、朗読劇の幕が上がる。 「あなたが好き……!」
文化祭後でカップルが増えた校内を横目に下校する百々子は、文化祭での三枝とのやり取りを見てしまったと新菜に打ち明ける。 一方、和紗は何もかもが違って見える景色に浮かれていた。 帰宅途中に泉の家に寄った和紗は、今までとは違い泉と付き合っているということを改めて実感する。 「今までと変わらないって。その今までは、いつのこと?」
天城と下校するり香の前を、ひと葉を乗せた山岸の車が走り去っていく。 慌てて後を追う、り香と天城。 一方、満員電車では、泉が新菜に思いがけない言葉をかけられていた。 そんな中、ついにひと葉は山岸を押し倒す。 あっと言わせるため、一生忘れられない存在にするために。 「本郷ちん、応答せよ!」
それぞれの葛藤によって、ちぐはぐになってしまった文芸部。 新菜は「少女」である自分を終わらせようと三枝のもとを訪ねる……。 翌日、部室に立ち寄った新菜は和紗にあることを打ち明ける。 それを聞いた和紗は、泉の元へと駆け出すのだった。 「……友よ」
り香の退学処分取り消しを訴えるため、学校に立てこもる文芸部。 夜の部室で作戦会議をしていた和紗へ、泉からメッセージが入る。 一方、泉に告白しようとする新菜は、百々子と言い争いになってしまう。 その折、泉に自分の気持ちを聞かれてしまった新菜は、改めて泉に問いかけるのだった。 「私たちは、青い群れ」