一平竿の愛用者、博正が夏休みに息子の隆正を連れてやってきた。都会っ子の隆正にも、少年時代に楽しんだ蛍の明かりの中でのカジカの夜突きを経験して欲しいと考えてのことなのだが、かつて蛍の里と呼ばれた博正の村からは蛍も、肝心のカジカの姿も消えてしまっていた。失意の博正親子のため、三平は一肌脱ぐことにする。