各クラスでクリスマスパーティーの準備が盛んな中、人形劇で使用する大道具の製作に取りかかる義之たち。 一方、杏はシナリオの終盤を修正するべきかどうかで頭を悩ませていた。 ただのハッピーエンドは安直ではないかと心配していたのだ。そんな彼女に対し、義之は「杏の好きなように書くのが一番」と助言。 その言葉に励まされた杏は、新たなシナリオを書き上げる。 ところが、シナリオのことで悩み寝不足だった上に徹夜を続けていたため、彼女はついに高熱を出して倒れてしまう。
倒れた杏を介抱し保健室に連れていった義之は、その後、自宅療養を勧めた養護教諭の水越とともに、杏の家まで付き添うことになった。 水越の車で辿り着いた雪村家はなんと、和風の豪邸だった。 あまりの大きさに驚く義之だったが、その広さに反して、中に入ってもなぜか人気を感じない。 聞けば杏は子供の頃に両親に捨てられ、養女として迎えてくれた祖母と2人だけで暮らしていたという。 だがその祖母も、杏が風見学園へ入学する直前に亡くなってしまい、それから彼女はずっと一人暮らしだったのだ。 義之は彼女の過去を初めて知り、同じように両親がいない自分の過去と重ねた。 だが、今の義之には朝倉姉妹やさくらがいる。それに対し杏は、本当に孤独な空間で生活しているのだ。 彼女は余計な心配をかけさせまいと、この事実を親友である小恋や茜にも話していないという。 しかし義之は、杏を孤独感から解放しようと彼女の過去を小恋たちに打ち明けたあと、杏に対してあることを提案する。 義之は、彼女を元気づけることができるのか?