東京で生きる日々。それぞれの葛藤や理想を抱きながら、お金を稼ぐこと、お金を使って誰かと繋がることを求める女性たち―。19歳の女子大生、雪(吉川愛)もそんな女性の一人だ。彼女はお金と引き換えに、誰かのカノジョを演じる”レンタル彼女“として働いていた。顔に残る痕を隠しながら・・・。 そんなある日、雪はサラリーマンの辻壮太(楽駆)のカノジョとして、壮太の友人とダブルデートをすることに。壮太の友人の彼女から嫌味を言われ、嫌な気持ちになりながらも、なんとか笑顔でやり過ごした雪だったが、後日、素顔で外出した際に、壮太と偶然遭遇し、顔の痕を見られてしまう。 雪に好意を抱く壮太は、雪のことが愛おしいと伝えるが…。果たして2人はどうなるのか―。
彼氏が実は既婚者であったことを知り、別れたことで自暴自棄になった雪(吉川愛)の友人のリナ(横田真悠)は、ナンパしてきた2人組の大学生との行為を終えた後、ラブホテルのベッドで横になっていた。どうしても埋まらない孤独。リナは以前から、その孤独を紛らわすために、肉体関係まで持つパパ活をしている。寂しさから、しばらく連絡が途絶えていたパパ活相手の飯田(神尾佑)との関係を再開したリナは、飯田に一番の友だちとして雪を紹介する。そして飯田は、誕生日の近いリナへのプレゼント選びに付き合って欲しい、と雪を誘う。一方でリナは、以前ナンパしてきたうちの1人、雄大(井上想良)と偶然再会する。改めて、雄大とデートをしてみるリナ。誕生日が近づくリナの孤独を埋めてくれるのは・・・誰?
彩(宇垣美里)は、整形を繰り返し、20代とサバを読み、光晴(福山翔大)と付き合っている。そして職業も偽り、実は、雪(吉川愛)と同じ店でレンタル彼女の仕事をしている。彩は異常なほど、見た目の美しさを追求し、内心では客や周りの女性の見た目をけなしながら、整形費用を稼ぐために仕事を続けているのだった。一方、雪のもとには、メイクに興味があるという翼(ゆうたろう)から、一緒にコスメを選んで欲しいという予約が入る。翼は、親身に買い物に付き合い、話を聞いてくれた雪に心を許す。 光晴との結婚に揺れる彩。結婚するまでに済ませたい整形に必要な金額を計算すると・・・お金が足りない!お金を求めて彼女が頼ったのは・・・?嘘に嘘を重ね、自らの美を追求する彩の幸せとは・・・?
レンタル彼女の店をクビになった彩(宇垣美里)は、偶然雪(吉川愛)と会い、2人で居酒屋に行くことに。彼氏も仕事も失ったせいで妙にテンション高く喋り続ける彩は、雪に全てを話し始める。それを聞き、自分の顔の痕のことを打ち明けた雪に、彩は親身なアドバイスを送る。店を出て、砂浜で語り合う2人。彩は、過去を振り返り、自らの思いを話し、自分の信じる生き方を再確認するのだった―。 所は変わって―リナ(横田真悠)のサークル仲間の一人、萌(箭内夢菜)は、自分のルックスや存在に自信が持てずにいたが、自分は周りとは違い”自分“を持っていると思いながら、大学生活を送っていた。萌には、よく通うバーがあり、最近その店で働き始めたのが翼(ゆうたろう)だった。そんな翼に街中で声をかけ、ホストにハマる少女・優愛(齊藤なぎさ)が店にやってくる。優愛と萌は、バーで偶然居合わせて出会い―。
萌(箭内夢菜)にはガールズバーで働いていると言っていたが、実は風俗で生計を立てている優愛(齊藤なぎさ)。担当ホストのハルヒ(藤原樹)の売上に貢献するため、優愛はこの仕事を続けている。仕事後に優愛の家にいく、という約束をすっぽかされ喧嘩し、ハルヒとの関係はぎくしゃくしながらも、優愛は稼いだお金を貢ぎ続ける。 一方の萌は、ホストの楓(高野洸)からこまめに連絡がくるが、営業メールだと思い、返信せずにいた。そんな中、大学の仲間との飲み会に行った萌は、行きつけのバーに彼らを連れて行くことになる。自分の居場所だったバーでも華やかに振る舞うリナ(横田真悠)を見て、惨めな気持ちになる萌。思わず店を飛び出した萌がスマホを見ると、そこには楓からの着信があり・・・。
ゆあ(齊藤なぎさ)は田舎町で暮らす高校生。田舎という狭いコミュニティの中、噂話や陰口が絶えないこの町の生活に嫌気がさしていた。父親は外で家庭を作り、体調の悪い祖母と2人で暮らしているゆあだったが、友達のみぽつとこの町を出て東京へ行くことを日々夢に見ている。そんなある日、ゆあは東京に遊びに行ったときにナンパをしてきた俊介と一夜を共にしてしまう。帰り際に1万円を渡され、複雑な気持ちになるゆあ。後日、みぽつに会いに行ったゆあだったが、帰宅すると祖母が倒れているのを発見し、祖母はそのまま帰らぬ人に。祖母をおいて家を開けてしまった自分を責める中、父親が金目のものだけ手にして出ていこうとする姿を見て憤慨するゆあは、精神的に限界を迎え、手元にあるお金を持ち、そのまま東京へ向かう。しかし、頼りにしていた俊介にも連絡を絶たれ、行く当てもなく新宿を1人彷徨うことに。するとある男性が声をかけてきて……。
スカウトの牧(本田響矢)に声をかけられ、夜職を始めたゆあ(齊藤なぎさ)。ガールズバーなど接客が性に合わず、寮のあるデリヘルで働くことにしたが、地元の友人・みぽつからの連絡にはガールズバーの仕事を始めたと嘘をつく。気が晴れないゆあを気にかけ、牧はデートに誘う。牧は大学の学費を払うためにスカウトの仕事をしているが、3月になったら就職しすっぱりスカウトの仕事は辞めるというが、ゆあのことは放っておけないと、ゆあが稼げるように全力でサポートすることを誓う。頼れる人がいないゆあは、牧と過ごす時間がかけがえのないものとなっていく。牧はゆあも4月から昼間の仕事ができるようにと、短期間で稼げる出稼ぎに行くことを提案する。牧との約束を心の支えに、日々仕事を頑張るゆあ。ある日出稼ぎから帰ってきても、いつものように牧から返信がないことに気づき、電話をかけてみるが……。
女子大学生の留奈(茅島みずき)は、生活費、学費をなど全てを自分で稼いで生きていくために高級ソープランド店で働いていた。そんなある日、団体客の一人で若くてイケメン風の隼斗(綱啓永)を接客することに。隼斗は若いながらもハイブランドに身を包み、客商売をしていると言い、いかにも訳ありな様子だが、留奈は客の一人として通常通りに接客する。 その後、思いがけずも隼斗から再度予約が入る。しかし、現れた隼斗は生気がなくやつれた様子。心配になって話をきくと、隼斗は実はバシモトという名で活動する人気の歌い手アイドルということが判明。しかも、昔交際していた女性からSNSで過去の写真を晒され、炎上しているという。彼を不憫に思った留奈は親身になって相談に乗っていくうちに、隼斗から店外でのデートに誘われる。 営業活動の一環として誘いに乗る留奈だったが、良い雰囲気の会員制のバーで飲みすぎて、帰りのタクシーで寝てしまい……。
お酒の勢いで隼斗(綱啓永)と一夜を共にしてしまった留奈(茅島みずき)。朝すぐに帰ろうとするも「夜までいない?」という隼斗の誘いに負け、二人で時間を過ごすことに。しかし、勤めるソープランドの常連客からの連絡により現実に引き戻され帰宅する。そんな留奈は、友人からのアドバイスもあり、一度は自分を律してソープの仕事に集中しようと決意するも、やはり上の空になってしまう。 そんな留奈に対して隼斗は、「会いたい」とまっすぐなメッセージを送ってくる。もう店には来ないだろうから会うメリットがないとスルーしようとするも、粘る隼斗に根負けし、結局デートをすることになり、そこで二人は付き合うことに。 次第に二人の仲は深まっていき、いつしか留奈は隼斗の家に入り浸るように。しかし、そんな隼斗との関係が深くなるにつれて、ソープの仕事に後ろ向きな気持ちが芽生え、留奈はプライベートと仕事のバランスに悩みを抱えるようになる。
歌い手アイドルグループ“エルスト”のメンバー、バシモト(綱啓永)のファンの女子高生・心音(新井美羽)は、バシのフォロワーの中から、女子大生で風俗嬢の留奈(茅島みずき)の仕事アカウントを発見し、そのアカウントをファンの掲示板に晒してしまう。 一方、交際を続ける留奈と隼斗は、人目につかないよう家デートを重ねていたが、ついに二人で買い物に行くようになる。 交際をキッカケに、隼斗は留奈への想いを作詞作曲し、周りからも評価されはじめ、自信を取り戻していく。対して、留奈は、プライベートと仕事のバランスに悩みを抱えて、仕事での稼ぎが落ち始めてしまう。拠り所にしていたお金が目減りしていくことに恐怖を感じ始める留奈だったが、隼斗への想いを捨てられず、ついにソープの仕事を辞めたいと思いだす。そんな折に、隼斗から「仕事を辞めて欲しい」と切り出され…。そして、ネット上では心音が晒した留奈の仕事アカウントがついに…。
留奈と同じ高級ソープ店で働いている江美(入山法子)は10代の頃から、バンドの追っかけをしていて所謂“バンギャ”だった。20代前半はキャバクラで働き、容姿端麗で愛想の良い江美は皆からの人気者で、バンドマンの真也と付き合い、順風満帆で東京生活を楽しんでいた。 そして、時を経て40代となり田舎に戻った江美は、バンギャ仲間のサチコと再会。サチコは結婚、出産をし、平凡ながらも幸せな家庭を築いていた。その姿を目の当たりにし、自分とサチコに差を感じる江美だった。 そして江美は、ビルの清掃員として働き始める。慣れない昼職に悪戦苦闘し、せっかく雇われた仕事もすぐに辞めてしまう。そんな中、心酔する占い師・レター先生(橋本マナミ)のアドバイスもあり、江美は地元のスナックで働き始める。慣れた水商売の仕事に、気分の上がる江美。すると、スナックにサチコの旦那であるタケが同僚の岩崎(稲葉友)と共にお客としてやってきた。
30代の頃の江美(入山法子)は、若い子に押し出されるようにキャバクラを離れ、ソープ店で働いていた。バンギャ仲間たちも年齢とともにライブハウスを去り、ライブに行っても周りは知らない若い子ばかり。生きる目的を無くしかけていた時に出会ったのが占いだった。以降、占い師であるレター先生(橋本マナミ)に心酔し、依存を深めていく。 そのレター先生から運命の男性との出会いを仄めかされ、その直後、勤務先のスナックにまた岩崎(稲葉友)がやって来た。少しずつ岩崎を意識し始めた江美を、岩崎は二人で食事に行きたいと誘う。まんざらでもない様子だが、その場ではさりげなくかわす江美。 家では施設に入ることを決めた母から好きに生きなさいと突き放され、スナックでは年下の店員の未来(石川恋)に接客について注意を受ける。そしてスナックのママとも…。悩みは深まり思い詰める江美だが、再び岩崎から二人で飲みに行こうと誘われ…。
サチコに誘われて旦那・タケの浮気調査に付き合うことになった江美(入山法子)。そこにやってきたのは女性ではなく、飲みに行った帰り、体の関係を持ってしまった岩崎(稲葉友)だった。 タケとの会話から、岩崎に彼女がいることを知り、また、岩崎と江美の関係、そして、タケが通っているスナックで働いていることを隠していたことがサチコにバレてしまう。 すべてが上手く行かず、絶望の淵に立った江美が、レター先生(橋本マナミ)に伝えた想いとは…。そして、江美はサチコと共に東京に向かい…。 一方、大学に復学した留奈(茅島みずき)は、新たな目標に向かって前に進むのだった。 何かにすがることを否定してきた女性・留奈と、何かにすがりながら生きてきた女性・江美、それぞれが選んだ結末は―。 今を生きる女性のリアルを描き続ける「明日、私は誰かのカノジョ」の続編ドラマがついに閉幕。