「実家のことで話がある」と呼ばれた斑鳩に颯月が突きつけた一枚の写真。そこにはアルケミスト社で撮影されたダークエルフの細胞、「ロストマトリクス」が写っていた。タケルに遅れてきた理由を問われ「私が何をしていたか……教えてやってもいいが、お前に真実を知る覚悟があるか?」とさも重要そうなセリフをはいた斑鳩だったが、その後「私、しばらく学校休むから」と告げて小隊室を出ていってしまう。何かが引っかかるタケル。こっそりと斑鳩の後をつけ始めた一同だが、彼女は「境界線(ボーダー)」と呼ばれる危険地帯のそばで姿を消す。一方、境界線(ボーダー)内にあるアルケミスト社の研究棟では、斑鳩とうり二つの外見を持つ赤い白衣の少女・杉波伊砂が、ある人物と顔を合わせていて……?
ホーンテッドの奇襲を受け、串刺しにされたタケル。その姿を目にしたキセキの中の異形は、絶叫とともに暴走を始める。触れたものすべてを侵食し、自らの一部と化してしまう幻想生物・百鬼夜行。ひたすらに増殖を続ける異形は、周囲のあらゆるものを飲み込み始める。今を共に生きる仲間たちのため全てを賭けて戦うことを決意し、遂にヴラドとの契約を果たした桜花。そして小隊の仲間たち――うさぎ、斑鳩、マリもまた、この事態を収束すべく、それぞれに戦いを続けていた。一方、意識を失ったタケルは、異空間でラピスと対峙していた。彼女は再びタケルに問う。「あなたは目的のためならば、大切な物を捨てられますか?」と。そのとき彼の脳裏に浮かんだのは……。