亜乃音(田中裕子)はその日、自宅一階の廃業した印刷工場の床下から大量の1万円札の束を見つけ…。一方、ネットカフェに寝泊まりしている通称“ハズレ”こと辻沢ハリカ(広瀬すず)は、札束の入ったバッグが捨てられているのを見たという友人の証言をもとに「柘」という町を目指すことに。「つげ」は、かつてハリカが祖母(倍賞美津子)と暮らした幸せな記憶のある町。しかしそこで彼女を待ち受けていたものとは…。
ハリカ(広瀬すず)は「林田印刷所」の名前を頼りに亜乃音(田中裕子)の元を訪ねる。そこであの札束の衝撃的な真相を知る。さらに床下から15年前に失踪したはずの亜乃音の娘・玲(江口のりこ)が写っている写真が発見され戸惑う亜乃音。一方、舵(阿部サダヲ)が幼なじみの西海(川瀬陽太)にカレー店を乗っ取られようとしているのを見かねたるい子(小林聡美)は…。玲の足跡を辿るハリカと亜乃音が知るのは更に切ない現実で…
ハリカ(広瀬すず)を亜乃音(田中裕子)の娘だと思い込む舵(阿部サダヲ)の話を聞いた西海(川瀬陽太)は、ハリカをだしに亜乃音から身代金を取ろうと言い出す。一方、亜乃音の元をかつて林田印刷所の従業員だった中世古理市(永山瑛太)が訪ねて来て…。そして身代金の取り立てに亜乃音の元へ来たるい子(小林聡美)は、ハリカが亜乃音の娘ではないことを知る。しかし、亜乃音が選んだ行動はとても意外なもので…。
一千万円を持ち逃げしたるい子(小林聡美)は、いつも謎の女子高生とともに過ごしている。しかし、どうやらその姿はるい子にしか見えていないようで…。ふと娘・玲(江口のりこ)の仕事先を覗いた亜乃音(田中裕子)は、下校中の玲の息子・陽人を見かけ束の間の交流をする。一方、ハリカ(広瀬すず)と舵(阿部サダヲ)はるい子を見つけ出しお金を返すよう詰め寄る。やがて、るい子の過去に秘められた理不尽で悲しい現実が明らかになっていく。
亜乃音(田中裕子)の元には、お金を返すことの出来なくなったるい子(小林聡美)が、舵(阿部サダヲ)とともに謝罪に訪れる。亜乃音は行き場のない二人をどうしても憎み切れず、四人の奇妙な共同生活が始まることに。一方、理市(永山瑛太)は秘密の別宅で試行錯誤し、両替機を騙すニセ札を完成させる…。彦星(清水尋也)がゲームにログインしなくなり不安になったハリカ(広瀬すず)は窓越しに彦星の病室が片付けられているのを見てショックを受け…。
印刷機の使い方を教えてほしいと呼び出した利一から、偽造紙幣の製造に協力するよう迫られる。ハリカ、ルイコ、カジはアノネのためにリイチを追い出すが、それぞれに思惑がある。一方、レイが再婚しようとする相手が妻子を持つ利一であることを知った姉根は、利一を呼び出し、レイを傷つけないでほしいと頼むが、その瞬間、利一はある火災事故の話をし始めるが...。
ハルトの悪意のない行動が死者を出すほどの大火事を引き起こしたことを理一から聞いた姉根は、自分の罪を知らないハルトとレイを守るため、偽造紙幣の製造に協力することを決意する。ルイコとカジも協力すると言い出したが、ハリカだけは犯罪に巻き込みたくないと思ったあのねは、ハリカに偽造紙幣の製造を隠そうとするが...。
あのねの怪しい行動を目撃した万平は、ハリカ、ルイコ、カジと一緒に暮らすようになってから行動がおかしくなったあのねの行動を観察するようになる。一方、千円札の偽札を自販機に入れて使用したハリカ、アノネ、ルイコ、カジは、リイチの指導のもと、万円札の偽造紙幣を作ることになるが...。
偽造紙幣の製造現場を万平に見つかったリイチは首を絞めようとし、ハリカ、アノネ、ルイコ、カジは急いで止めに入るが...。
警察に追われる理一は、火事の記憶を辿る春人が罪悪感を感じ始めていることに気づき、動揺する。そして、彦星のために悲しい嘘で別れを告げたハリカは、警察に連行され、一人残された家で何事もなかったかのように過ごすことを誓うが...。