『頭文字D』より未来、西暦202X年。 車の自動運転が普及した日本。 そんな時代に、公道の自動車レースが開催されていた。 世界中で人気を集めるレースの名はMFG。 ポルシェ、フェラーリ、ランボルギーニなど最速を誇る マシンが次々に参戦していた。 一方、イギリスのレーシングスクールを卒業したドライバー、 カナタ・リヴィントンは、ある目的を果たすため 日本に帰国するのであった―
「F4」、フォーミュラ4。 「F1」を頂点としたフォーミュラカーレースの入門カテゴリーで、 上級カテゴリーに優秀な若手ドライバーを輩出しており、 シリーズ発足以来、「モータースポーツの甲子園」としての役割を担う。 そのサーキットに、ひとりの男が足を踏み入れる。 眞賀孝哉。フォトグラファーとして活動しているが、 現在はとある理由によってスランプの渦中にある。 取材に訪れた富士スピードウェイで、高校生「F4」レーサー、浅雛悠の走りを目の当たりにする孝哉。 その愚直なまでのひたむきさに、久しく感じていなかった胸の高鳴りを自身の裡に蘇らせる……。 それをきっかけとして、彼は弱小チーム「小牧モータース」と共に、悠を応援しその夢を叶えようと決意。 いつしか、性格も年齢も全く異なる悠と孝哉の人生は、互いに交錯していく――。
環境問題への配慮、安心と安全をめざした世界は、 少なくとも表面上はその目的を達成していた。 そんななか、突如発表された次世代レース『NEX Race』。 最高時速500km/hオーバー。 最新技術による安全性を担保に、 世界を舞台としたレースシーンは一変した。 熱狂と興奮。挑戦者の瞳が、見る者の心を震わせる。 そしてここに、ひとりの少女がデビュー戦を迎える。 輪堂凜。 世界がその名を知る時、レースは新たな時代を迎える――。
北関東の名立たる峠道を舞台に、主人公・藤原拓海が父親の愛車、AE86型(ハチロク)スプリンタートレノを駆り、誰の目にも圧倒的に速いと思える車を相手に対等な勝負を繰り広げ、“公道最速”を目指す。