芥辺探偵事務所でバイトをする佐隈は、ある人物からの依頼を受けた芥辺に連れられ、“開かずの部屋”へ足を踏み入れた。そこで目にした芥辺の正体は、悪魔を召喚・使役し、難事件も解決へと導く悪魔探偵だった。芥辺が喚んだのは悪魔アザゼル。事件を解決するよう命じられたアザゼルは、まず佐隈にセクハラを敢行する…！
芥辺からアザゼルを無理矢理に押しつけられた佐隈は、大学のゼミで植村教授から逃げ出した愛犬の捜索を依頼された。この依頼を芥辺に報告したところ、彼は「試したい悪魔がいるから」と、依頼を引き受ける。芥辺が喚び出したのは便所に座った姿で魔法陣から現れた悪魔ベルゼブブ。この悪魔は恐るべき能力を持っていた…！
芥辺が留守にしている事務所に、岡田という男が、ふんどし姿の悪魔・サラマンダーを連れてやってきた。 岡田の依頼内容は、ある女性を捜し出してほしいというもの。しかし岡田の話を聞いているうちに佐隈は、彼の言う“ある女性”が女性モデルのヘビちゃんで、彼はヘビちゃんのストーカーであると確信する。 そこで岡田の依頼を穏便に断ろうとする佐隈。だがそのとき、サラマンダーの能力が佐隈を襲う！
芥辺を裏切りサラマンダー側についたアザゼルとベルゼブブは、岡田とヘビちゃんをくっつけようと画策。サラマンダーの能力によって正常な判断ができなくなっている佐隈を、芥辺の元にスパイとして潜入させようとする。 こうして事務所に戻ってきた佐隈だが、なぜか芥辺からのお咎めはなし。代わりに芥辺が召喚した半魚人型悪魔・アンダインの“嫉妬”にさらされることになる！
広告代理店のキャラクターを盗作した犯人捜しの依頼を受けた佐隈。ベルゼブブの能力“暴露”で自白させれば簡単に解決できると意気込むが、なかなか犯人が判明しない。 佐隈に軽んじられた腹いせに、これ幸いとアザゼルが罵倒する中、芥辺は“暴虐”の職能を持つ悪魔モロクに白羽の矢を立てる！
悪魔が人間社会に干渉するのを防ぐため、グリモアを回収して悪魔を消滅させることを仕事としている天使。そんな天使の１人であるサリエルは、悪魔を探して渋谷の街を徘徊するうちに客引きに引っかかり 、あるバーに入店する。そこには、支払いをバックレようとした依頼主に絡みながら、グリモア片手にボトルをラッパ飲みする佐隈の姿があった！
“忘却”を司るグシオンという悪魔に記憶を食われたという少年・光太郎に引き合わされた佐隈。彼女は芥辺から、保護者として光太郎と一緒に中学校に行き、転校の手続きをしてくるように命令される。生意気極まりない光太郎の言動にアザゼルと同じ臭いを感じ取った佐隈は、拒否の姿勢を取るのだが……！
光太郎のクラス担任・紐井は、ノリが軽くて頼りにならないダメ教師だが、女子生徒にモテモテの超イケメン。 そんな紐井に惚れてしまったアンダインは、何かと理由をつけて授業に潜り込む。 そして紐井が女生徒と仲よくするたびに、アンダインは“嫉妬”の能力を発動させる！
仕事が終わるとそそくさと帰り、バイトに入る回数も減らしはじめた佐隈。 彼女の変化に不審を抱く芥辺は、アザゼルやベルゼブブに心当たりがないかと尋ねるが、アザゼルのセクハラ行為以外に思い当たる節はない。 そこで芥辺はベルゼブブを真の姿に戻し、犬に変装したアザゼルとともに佐隈を尾行させる！
佐隈が魔法少女・野原野イチゴのコスプレ姿でイベントに参加していた。 彼女は、オタクたちからチヤホヤされる上に、金も儲かるこのバイトに、探偵にはないやりがいを感じ始めていた。 そんな佐隈にベルゼブブが接触する！
ネットに流出した佐隈のコスプレ画像の隅に、自分の真の姿が写っていることに不安を覚えるベルゼブブ。天使がこの画像を見つけ、事務所に乗り込んできたら大変だと力説するが、アザゼルは芥辺の結界があるから大丈夫と気にも留めていない。 しかし、すでに事務所の近くに、天使・ゼルエルが迫っていたのだった！
芥辺の事務所が入っているビルの管理人・金友は、偏屈でごうつくばりな老婆だ。執拗に家賃を請求され、サイフから無理やりお金を取られるなどの被害を受けた佐隈は、サラマンダーの能力“革命”で、彼女を善良な人間にしようと画策する！
佐隈と一緒に買い物に行ったベルゼブブが、帰り道の途中で突然姿を消した。 不思議に思いながら佐隈が事務所に帰ってくると、アザゼルやサラマンダーが涙を流して悲しんでいる。 その様子にただならぬものを感じ、芥辺に何があったのか尋ねる佐隈。彼女は芥辺の答えに大きな衝撃を受ける！
悪魔使いの少年・小山内治と“模倣”の職能を持つ悪魔・オセとともに、今人気の哀☆カレー博のキャラクター・モッさんの人形を大量に複製し、ひと儲けを企む堂珍。実はこのモッさん人形のモデルであり、天使にグリモアを奪われ消滅したモロクには、弟・モッさん二世がいた。彼にモッさん人形を見せようと、アザゼルとベルゼブブは魔界に向かう。死してなお辱めを受ける兄の姿に弟は激昂し、兄の仇・芥辺を亡き者にしようと２人を引き連れて人間界に乗り込む。挙動不審のアザゼル達を怪しむ佐隈をなんとかやり過ごし、芥辺を待つ３人だったが…！？
アザゼルとベルゼブブを引き連れ、モッさん人形として事務所に忍び込み、芥辺を討つ機会を待つモッさん二世。しかし、この日の芥辺は周期的に訪れるというとてつもなく不機嫌なタイミング。モッさんの気配にいち早く感づいた芥辺の注意を逸らそうと、猫に変身して助け舟を出すアザゼルだがあっけなく失敗。芥辺は事務所から全員を追い出してしまう。孤立無援、芥辺と一対一で対峙することになったモッさん二世。運良く居眠りを始めた芥辺に、ここぞとばかりに仇討ちを仕掛けるのだが…
芥辺探偵事務所を切り裂く堂珍の悲鳴。ありえないところからの出血に、早速病院の内科で診てもらうと、なんと痔の診断が下される。内科の老医師から、改めて紹介されたのは“痔のカリスマ”と呼ばれる、女優のような名前の肛門科医・菊川麗華。美人女医を妄想して上機嫌の堂珍と、「女医にケツを診てもらえるなんて！」と堂珍を妬むアザゼル。高まる期待とともに診察に向かう彼らの前に、オネエの肛門科医・菊川麗華が立ちはだかる！
痔になった堂珍の手術当日、担当医師の菊川麗華が突然医師を辞めてしまう。 お見舞いに訪れた佐隈たちは、堂珍と入院患者たちの無気力な態度と、極度に悪化した痔の症状に驚く。 そんな中、隣のベッドの不審な患者・マルコメの傍らに潜む悪魔・エウリノームの存在に気づくアザゼルたち。堂珍たちの無気力の原因は“絶望”の職能を持つエウリノームによるものだった！ はたして、”死の王”とも呼ばれる上級悪魔のエウリノームの目的とは？！
闘病生活を送っていた母親の病状が悪化し、あとわずかの命と医師から説明を受けるアンダイン。 アンダインの花嫁姿が夢だという母親の為に、アンダインは動きだす！まずは仕事を辞めたいと芥辺に相談する。あっさり辞表を受け取る芥辺にヒステリーを起こすが、すったもんだの後、無理やり佐隈たちの合コンに参加することを決める。しかし、その合コンには天使・ガギエルも参加していたのだった！
悪魔・アンダインと天使・ガギエル同席するカオスな合コンも終盤戦。男性陣の人気を集めた佐隈の友人マキが、アンダインの職能“嫉妬”の呪いを受けて倒れてしまう。それを尻目に、佐隈のバックからのぞくグリモアを盗ろうとするガギエルだったが、佐隈に阻まれあえなく失敗。そこでアンダインを利用し、佐隈に近づこうと思い立ったガギエルは、アンダインにデートの約束をとりつけるが…
豊かな緑と水に囲まれた人気の温泉郷・龍神湖温泉には、古くから龍神伝説が伝わっている。 福引で宿泊券を引き当てた佐隈は、初めての一人旅としてこの地を訪れるつもりが、なぜかアザゼルもついてきてしまう。社員旅行でここに来ていたOL・花崎まゆと露天風呂で意気投合し、夕食も共にする佐隈。その夕食の席で女将から龍神湖にまつわる恐ろしい伝説を聞かされる。そしてその夜、龍神湖温泉に惨劇が訪れた……！！
福引で当てた龍神湖温泉への旅行中、事件に巻き込まれてしまった佐隈とアザゼル。なんと知り合ったばかりの花崎まゆの先輩、西村健作が血まみれで廊下に倒れていたのだ。容疑者特定のためロビーに集まる一同を前に、花崎は夕食前に西村とブロガーの小林芳子が揉めていたことを報告する。偶然居合わせた刑事・羽柴総司の追及に小林は突然逃げ出し、荒波が打ち寄せる岬に消えてしまった。次々と浮かんでは消える容疑者たち。捜査は難航しかけたかと思えたその時、抜群の推理(?)によって真犯人『怒れる龍神』の正体を言い当てたのはなんとアザゼルだった!?
博物館で展示中の「賢者の石」の前に犯行予告状が突き刺さる。この犯行予告が、変人48面相の仕業ではないかと推測した泥田警部は、芥辺を呼び出す。芥辺の指示のもと周辺を捜索する佐隈とアザゼルたちだったが、怪しい人物などどこにもいない。しかし、周囲を見渡す佐隈の背後には、悪魔・サルガタナスの職能“隠匿”で姿を消した、変人48面相が確かに潜んでいたのだった。芥辺がそれに気付くも時すでに遅し、佐隈はサルガタナスの作り出した異世界へとさらわれてしまうのだった！
アザゼルの究極奥義が炸裂し、変人48面相は捕らえられた。芥辺への憎悪を隠さない変人48面相だったが、当の芥辺には思い当たるところ全くない。憎しみと哀しみを押し殺しながら語られた変人48面相の衝撃の過去に一同は驚愕する。事件は終わったと佐隈が安堵したのも束の間、ないがしろにされたアザゼルの怒りの究極奥義が再度炸裂！直撃を受けた変人48面相に異変が起こり、事態はとんでもない方向に転がり出す！
変人48面相に盗まれたはずのグリモアは、芥辺がこっそり博物館から持ち出していた。佐隈の追及に芥辺は「自分が持っていたほうが安全だから」と詭弁で言いくるめてしまう。その頃、アザゼルは前回の事件での失敗を気に病み、一週間も無断欠勤していた。母親や恋人のキヨコが夕食に誘って慰めてもアザゼルは荒んだまま。あまりのヘタレっぷりに、とうとうブチギレるキヨコ！キヨコも怖いが、ズル休みをしていたので芥辺たちに会うのも怖い。怯えるアザゼルに、「職場環境の改善を訴える」とキヨコは息巻くが……。
自分の下に新人の悪魔・インキュバスが入ったので、先輩面ができるとご機嫌なアザゼル。ところが与えられた仕事は自分が一番汚しているトイレ掃除だった。このままでは自分の仕事がなくなるとインキュバスを逆恨みし、嫌がらせを開始。しかしことごとく裏目に出てしまう。ついには「仕事ができないのはアザゼル自身に原因がある」ということがキヨコにバレてしまう。「立派な魔王になるために、一からやり直そう」と涙ながらに訴えるキヨコの言葉も耳に入らない。そして、アザゼルの心を壊すような決定的な出来事が起きてしまう……！！
インキュバスにキヨコが寝取られたと思い込んだアザゼル。さらに芥辺からは冷たい言葉で突き放される。とうとうアザゼルは、「悪魔が深刻なダメージを受け、自我が精神の奈落に堕ちた状態―“虚無”」に陥ってしまう。降りしきる雨の中、佐隈たちに発見されたアザゼルだったが、必死の呼びかけにも反応はない。ベルゼブブ曰く、悪魔がこうなったらもう二度と目を醒ますことはないという……。このときアザゼルは虚無の暗闇の中で、もう一人の自分と対峙していた。はたして佐隈たちの声は届くのか？ 絶望の闇からアザゼルは再び甦ることができるのか！？
