真は彩が居る風音神杜への石段をのぼっていた。 秋人から、みなもから託された思い―この街と彩を助けたい。それは真の思いでもあった。そして、彩は神杜にいた。友達だから助けたい…そんな、真の思いを彩は拒絶する。それでも諦めない真に彩は自分の記憶の一部を見せる。 ―千年前、彩はこの土地の神社の巫女であった。生き神と称される兄・風音と共にこの土地に住んでいた。一見、平和そうに見えたこの土地だが、その裏ではある儀式が行われていたのだった。