妻を亡くした父親が不器用ながら男手一つで息子を育てる、親子の絆を描いた物語。トラック運転手のヤス(内野聖陽)は妻・美佐子(常盤貴子)と息子・アキラ(五十嵐陽向)と幸せな日々を過ごしていた。アキラが3歳になった時、ヤスの仕事場に行った美佐子が事故に巻き込まれてしまう。
美佐子(常盤貴子)の死から2年、ヤス(内野聖陽)とアキラ(荒川槙)は寂しさを抱えながらも、周りに支えられ懸命に生きていた。再婚する気はないヤスだったが、アキラのことを考え心が揺れ始める。一方、保育園ではふざけたはずみで美佐子の写真が破れ、アキラは友達とけんかしてしまう。
11歳になったアキラ(福崎那由他)は、小学校の野球チームでピッチャーに。ライバルとエースの座を競っていると聞き、ヤス(内野聖陽)は練習に付き合おうとするが、野球経験者の照雲(野村宏伸)に先を越される。二人の姿に嫉妬したヤスは、練習を見に来てほしいというアキラの誘いを断ってしまう。
ヤス(内野聖陽)はアキラ(福崎那由他)が美佐子(常盤貴子)の事故のことを聞いて回っていると知り、真実を伝えるべきか悩み始める。一方、たえ子(麻生祐未)は元夫・肇(小林隆)に呼び出され、結婚が決まった娘・泰子(徳永えり)に会ってほしいと懇願されるが、たえ子は会えないと言う。
海雲(柄本明)が入院した。もう長くはないと聞いたヤス(内野聖陽)はアキラ(佐藤健)に見舞いに行くよう告げるが、アキラは野球部の練習を休むわけにはいかないからと断る。後日、アキラの高校に立ち寄ったヤスは、後輩に暴力を振るうアキラを目撃。アキラに理由を問うも、伝統だと主張する。
アキラ(佐藤健)が東京の大学を受験したいと言いだし、地元で進学すると思っていたヤス(内野聖陽)は驚く。さらに、葛原(音尾琢真)から「東京に出たら普通は帰ってこない」と言われ、ヤスは言葉を失う。一方、ヤスを一人残して東京に行くことが不安なアキラは、照雲(野村宏伸)に相談する。
ヤス(内野聖陽)は、東京の大学に進学したアキラ(佐藤健)が正月に帰省するのを待ちわびていたが、アルバイトで帰れないと言われる。さらに将来は雑誌の編集者になりたいと打ち明けられ、アキラが弁護士になると思い込んでいたヤスは激怒する。そんな中、アキラがけがをしたと連絡が入る。
ヤス(内野聖陽)は、死んだはずの父親が東京で生きていたことを知る。義理の弟だという島野(内倉憲二)から現在危篤状態だと聞かされ、会いに来てほしいと頼まれるヤスだが、東京には行かないとアキラ(佐藤健)と約束した手前ためらう。そこでヤスは、仕事を理由に上京しようと考える。
アキラ(佐藤健)から結婚したい人がいると聞いたヤス(内野聖陽)は、アキラを出迎える準備に張り切る。美佐子(常盤貴子)に似た女性が来ると勝手に想像していたヤスは、由美(吹石一恵)を見てぼうぜん。さらに由美が7歳年上で離婚歴があると聞くと、ヤスは猛反対。そんなヤスにアキラは腹を立てる。
アキラ(佐藤健)は成長し、文芸編集部に異動。仕事も充実し、由美(吹石一恵)らと幸せに暮らしていた。一方、ヤス(内野聖陽)は事務所で遊んでいた葛原(音尾琢真)の孫の成長に目を細める。そんな時、頭上にある積み荷が落ちてきそうになるのを見たヤスは、孫をかばい、荷物の下敷きになってしまう。