篤蔵(佐藤健)は仏門を志すもののわずか3カ月で破門にされ、戻ってくる。何をやっても長続きしない篤蔵に、父・周蔵(杉本哲太)はしびれを切らし、婿養子に出すことを決意。最初は逃げ出そうとしたが、妻・俊子(黒木華)のため篤蔵は仕事に励む。しかし、次第に飽きてきた篤蔵は軍隊の厨房へ。コック・田辺(伊藤英明)が作ったカツレツのおいしさに感動して通い始める。
料理に興味を抱いた篤蔵(佐藤健)は周太郎(鈴木亮平)の教授である桐塚(武田鉄矢)の紹介で、華族会館の厨房で働くことに。そして篤蔵は、見習い仲間の新太郎(桐谷健太)と辰吉(柄本佑)と共同生活を始める。そんな中、篤蔵は辰吉から料理長・宇佐美(小林薫)の厳格さを伝えられ、怖気づいてしまう。
両親から再婚を強いられた俊子(黒木華)は、篤蔵(佐藤健)に会いに東京へ。篤蔵は驚く中、華族会館の門前で宇佐美(小林薫)と対面し、宇佐美に料理人を目指したきっかけなどを打ち明ける。すると、宇佐美は篤蔵に俊子と自分に料理を提供するよう命じ、篤蔵は緊張しつつも、二人にカツレツを振る舞う。
俊子(黒木華)から「子供を産む許しが出たので離縁の話はなくなった」と手紙が届き、篤蔵(佐藤健)は安堵する。辰吉(柄本佑)は荒木(黒田大輔)から「篤蔵が仕事の合間にどこに行くのか探れ」と言われ後をつけ、篤蔵が英国大使館の厨房に入るのを見てしまう。そんな中、篤蔵と荒木が厨房でけんか騒ぎを起こす。
町の食堂・バンザイ軒の仙之介(佐藤蛾次郎)に拾われ、再び料理人の道に戻った篤蔵(佐藤健)は、華族会館とは違い、客の様子を直接感じ取れることに感激する。一方、華族会館の厨房スタッフたちは篤蔵の行方を気にしていた。そんな中、新太郎(桐谷健太)が篤蔵の元を訪れ、俊子(黒木華)らから届いた手紙を渡す。
俊子(黒木華)に離縁を突き付けられた篤蔵(佐藤健)は、梅(高岡早紀)にうつつを抜かす。そんな中、篤蔵はパリでの修業を考えていたが、茅野(芦名星)に「地道に結果を出すことが大事」と諭される。一方、篤蔵のカレーの評判を聞いた宇佐美(小林薫)が食堂に来るが、その日に限って手抜きをしていた。
宇佐美(小林薫)の包丁を持ってフランス・パリを訪れた篤蔵(佐藤健)は、一流レストランで働きだす。だが、シェフたちは日本人を露骨に差別し、篤蔵はひどい扱いを受ける。篤蔵は、包丁さばきで見返そうと、一心不乱に野菜を切る。実力主義のフランスで認められる篤蔵だったが、日本とはまるで違う味覚に困惑する。
パリに来て3年がたった篤蔵(佐藤健)は、フランス料理界の最高峰と呼ばれるホテルの厨房に転職。そんなとき、篤蔵に宮内省から「新たに即位する陛下の料理番をしてほしい」という依頼が舞い込む。篤蔵は断るつもりだったが、容体が不安定な周太郎(鈴木亮平)に、晴れ姿を見せたいと思うようになる。
パリでの修業を終え日本に帰国した篤蔵(佐藤健)は、実家で周太郎(鈴木亮平)にスープを振る舞った後、宮内省へ。そして、篤蔵は天皇陛下即位の礼での晩さん会の献立を任され、約2000人分もの献立を考え作ることに。その後、篤蔵がバンザイ軒に戻り梅(高岡早紀)と話をしていると、突然俊子(黒木華)が現れる。
篤蔵(佐藤健)は宮中の料理人として働く中、俊子(黒木華)とよりを戻すことに。8歳になった息子の一太郎(藤本飛龍)は、父の職業を曖昧にしか教えてもらえないことに不満を抱いていた。その思いを察した俊子は篤蔵に告げるが、篤蔵は一太郎にうまく伝えられず悩んでしまう。二人の関係がぎくしゃくする中、地震が発生する。
震災後、宮内省の調理場が人手不足になり、篤蔵(佐藤健)は多忙に。そんな中、パリから帰国した新太郎(桐谷健太)が宮城内に侵入し、拘置所に入れられたとの知らせを受け、篤蔵が駆け付ける。その後、新太郎はバンザイ軒に転がり込む。一方、俊子(黒木華)が心不全の発作を起こし、医師から絶対安静を言い渡される。
満州国の皇帝も出席する晩さん会の料理を作ることになった篤蔵(佐藤健)は、精いっぱいの供応を考える。だが、一行は料理人のプライドを傷つける行為を繰り返す。その後、戦争で市民の食糧が配給制になり、食材の入手は困難を極め篤蔵は苦悩する。終戦後、篤蔵にGHQのためサンドイッチを作る仕事が舞い込む。