関ヶ原の戦いの後、上杉は会津百二十万石から米沢三十万石へと移され、兼続(妻夫木聡)は上杉の民とともに米沢へ入る。米沢城には謙信のなきがらが春日山から移されていた。家臣を勇気づけようとする景勝(北村一輝)の配慮である。謙信を前に家臣の士気も高まる。 米沢へ入った景勝は、家臣たちに上杉を離れずについてきてくれたことに礼を言い、頭を下げる。その姿に胸を打たれる兼続たち。 藩政を預かる兼続は苦しい財政に頭を痛め、解決策として松川に石堤(いしづつみ)を作ることを提案、さらに家臣から開墾に加わる者を募る。家臣が反発するなか、桜井(松尾諭)が開墾を引き受けると申し出る。 そんな折、兼続の娘・お松(逢沢りな)と本多正信(松山政路)の次男・政重(画面には登場せず)との婚儀が決まる。家督を継ぐと信じていた竹松(加藤清史郎)はショックを受ける。惣右衛門(高嶋政伸)は竹松に、5歳で親と別れた兼続の話を聞かせ、父の愛を疑ってはいけないと諭す。雨にあたって寝込んだ竹松を兼続は必死に看病する。その姿に父の愛を感じた竹松は、家督の件を納得する。 惣右衛門に感謝し、自分も父上のような父でありたいという兼続に対し、惣右衛門は兼続こそ誇りと打ち明ける。 数日後、惣右衛門の娘・お貞(てい・緑友利恵)の祝言が決まる。 後日、惣右衛門は静かに息を引き取った。