ロック界の王者として、今なお絶大な人気を誇るレッド・ツェッペリン。「胸いっぱいの愛を」は、彼らの2ndアルバム『レッド・ツェッペリンII』(1969リリース)の冒頭を飾る彼らの代表曲。多彩な音楽性を持つ彼らの楽曲の中でも、最もヘヴィでハードなナンバーとされ、ハードロックそのものの輝かしいアンセムにもなっている。
アメリカではシングルもリリースされ、最高4位となる大ヒット。ロック界における彼らの存在を揺るぎないものとした。
因みに、アルバムの方も、ビートルズの『アビイ・ロード』を破り、7周連続1位を獲得している。
曲のベースとなっているのは、ウィリー・ディクスンが書き、マディ・ウォーターズが歌ったブルース曲「ユー・ニード・ラヴ」。この曲を、彼ら独自の方法で、よりへヴィでラウドに展開させ、魔法のような曲が新たに誕生した。ジミー・ペイジの繰り出す鋼のごときリフをはじめ、メンバー4人の強靭なプレイが聴く者を圧倒する。
アルバムは、ツアーの合間を縫い、各地のスタジオを転々としながら、少しずつレコーディングが行われ、ニューヨークのスタジオで最終のミキシングが行われた。
番組では、スペシャル・ゲストとしてジミー・ペイジを迎え、曲が生まれた経緯について語ってもらった。
また、エンジニアのエディ・クレイマーや、ミキシングに立ち会った伝記作家のリッチー・ヨーク、バンドの結成を間近に見守ったクリス・ドレヤらを訪ね、名曲誕生の背景を探っていく。