絆が、希望を創り出す

大震災発生から3週間、奥田は地元北九州から宮城県入りした。奥田はすでに、ホームレス支援の全国ネットワークと地元九州の生協の協力を得て、被災地での物資支援体制を整えていた。そして、小さな避難所など「公的な支援の網の目からこぼれおちる人々」に向けた支援に乗り出した。この先、自分たちに何ができるか。奥田はこの問いを胸に、石巻市の中心部から離れた牡鹿半島の小さな集落を訪れ、ある夫婦と出会う。仲間を失い、生活の糧であるカキ養殖の道具も船もすべて津波に流された厳しい状況の中で、夫婦が心の拠り所(よりどころ)としていたのは、見知らぬ誰かからの1通の絵手紙だった。 これまで23年間、ホームレスになった人々を社会復帰へと導いてきた奥田。人を支えるとき、何よりも大切だったのは、ひとりひとりと絆を結ぶことだった。被災地で夫婦を励まし続けているあの絵手紙のように、自分もこれまでの経験を総動員し、絆で被災地の人々を支えよう。奥田はそう決意する。

日本語
  • Originally Aired April 16, 2012
  • Runtime 48 minutes
  • Network NHK
  • Created May 2, 2023 by
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  • Modified May 2, 2023 by
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