火付盗賊改方同心・田中貞四郎(片岡弘貴)は、職務には忠実であったが、同僚の腕利きたたちに比べると、その実績は決して芳しいものとはいえなかった。平蔵(中村吉右衛門)が出張中のある日、この田中が密偵の源助(大杉 漣)とともに、ひとりの火付け犯を捕らえた。焼け跡にぼんやりと突っ立っていたその男は、菓子屋「柏屋」の奉公人・亀吉(小倉久寛)。火を付け八両を盗んだことは認めたが、金の行方はわからなかった。平蔵が留守の間に、亀吉の火あぶりの刑が確定、処刑は間近に迫っていた。だが周囲の話によると、亀吉は『鈍牛』と言われており、少し知恵は足りないが人のいい青年で、誰もが火事場泥棒などできるはずがないと口を揃えていた。報告を受けた平蔵は、不審なものを感じ、処刑を延期するよう申し入れ、この件を念入りに調べ直すことに。平蔵は、火付けの夜に亀吉を見たという柏屋の下女・おさい(春やすこ)に話を聞いた。
Name | Type | Role | |
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Tetsuro Abe | Writer | ||
Masahiro Takase | Director |