平蔵(中村吉右衛門)の手にかかって、盗賊・池尻の辰五郎(有川正治)が自害した。それを知った裏の世界の顔役・猫間の重兵衛(石橋蓮司)は、平蔵への復讐を誓う。重兵衛と辰五郎は盃を交わした義兄弟だった。そんなある日、平蔵は覆面姿の浪人に襲われる。逃げた浪人のあとを追うと居酒屋「豆甚」の前で忽然と姿を消した。平蔵は、豆甚の前に立っていた主人の顔に見覚えがあった。主人の人相書きを見た密偵・相模の彦十(江戸家猫八)は、それが盗賊・矢野口の甚七(井上昭文)であることに気づいた。そんな中、与力・秋本源三(山内としお)が、のどを射抜かれ殺される。続いて、難は逃れたものの平蔵の嫡男・辰蔵(長尾豪二郎)が襲われるなど、平蔵の周囲の者が次々と襲われる。平蔵は、自分への恨みによる凶行、挑戦と受け取る。そのころ、江戸の町に十五年ぶりに盗賊・法妙寺の九十郎(早川 保)が現れた。九十郎は辰五郎の妹の亭主で、九十郎一味の盗みばたらきを重兵衛が助けていた。九十郎が、密偵になっているとは知らずに玉村の弥吉(阿藤 海)に接触を図ってきたことで、火付盗賊改方は、九十郎一味の動きをつかみ始める。一方、御公儀の厳しい追及にあっていた平蔵は、これが最後の御奉公になるかもしれないと覚悟を決め、行方知れずになるのだった。
Name | Type | Role | |
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Ei Ogawa | Writer | ||
Yoshiki Onoda | Director |