枕橋にある蕎麦屋「さなだや」では、正月四日に限り、さなだそばだけを出していた。女房のおこう(山田五十鈴)が、両親の祥月命日にふたりを偲び、母がよく作ってくれたさなだそばを作り、父が好きだった唄を三味線で奏でるのだ。ねずみ大根を入れたそばは、辛みが強く常連の客も寄りつかなくなるが、そんなおこうの思いを知っている平蔵(中村吉右衛門)は、さなだそばを食べに訪れるのであった。ある日、ひとりの客(河原崎長一郎)が、さなだそばを目当てにやってきた。その後、男は正月四日だけ、さなだやに現れるようになる。そんな中、蝋燭問屋「日野屋」が盗賊一味に襲われた。平蔵らの調べにより、亀の小五郎一味の仕業と思われた。おこうは、小五郎一味の配下・前砂の甚七(中村又一)の発見に一役買うが、そこで小五郎に亀の彫り物があることを知って驚く。正月四日の客にも、亀の彫り物らしきものがあったのだ。そして、また明くる年の正月四日がやってきた。
Name | Type | Role | |
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Kei Tasaka | Writer | ||
Yoshiki Onoda | Director |