2021 年。エグゾフレームの市場流通や利用を制限するザンクトガレン協定に反対する国際的な流れが生まれる。その筆頭とも言えるアザニア共和国の軍事パレードに世界が注目する。内線から奇跡的な経済復興を成功させ、新生アフリカ連合の実質的な指導者と言われるアザニア共和国大統領ライラ・レシャップは、エグゾの積極的利用を推し進めている。先進国への技術依存から脱却し、南北格差を解消する技術的独立論を体現するアザニア陸軍エグゾ師団がパレードに登場する。その機体は謎の部隊アウトキャスト・ブリゲードのものに酷似していた。身分を偽り、世界の戦場を調査していた海兵隊隊員、ボウマン、ミヤジマ、レブナーは集めた情報をもとに、何者かがエグゾの戦場での運用を拡大させている何者がいると結論。すべての黒幕体は、レシャップなのか……?
2022 年。エグゾフレームを解析し、異星人のテクノロジーを解明しようとする試みは、世界各国が莫大な予算と最高の人材を投入したにもかかわらず、すべて失敗に終わった。アメリカ・エリア 51 で行われていた異星人技術解析計画「プロジェクト・ゼノゲージ」も凍結され、今では原理の解明ではなく応用を模索しようとする異端者が後釜に座っていた。そこにはボウマンたち海兵隊員の姿も。レシャップに対抗する力を求める彼らとエリア 51 の研究者の思惑が一致したのだ。そして開発された海兵隊用エグゾの試作機。新たにボウマンの元に配属されたフェルナンドはその存在に驚く。それは形骸化するザンクトガレン協定を決定的に崩壊させかねない存在だった。エグゾの軍事的有用性とアザニアの危険性に関する報告を握りつぶし、曖昧な態度をとり続ける上層部に、彼らは決断を迫ったのだ。そしてもし政府が現実を受け入れることを拒否するならば、その時、彼らは……。
2023 年、エグゾフレームの普及による既存産業への打撃は先進国の経済を弱体化させ、国際秩序の混乱に繋がった。世界各地で勃発する紛争や内戦を止められる者はどこにもいなかった。そのひとつ、エクアドルとペルーの国境紛争は周辺国を巻き込み拡大。謎のエグゾフレーム部隊からの激しい砲撃に晒される前線基地を守るべく出動したペルー軍ジャングル旅団エグゾフレーム小隊は、敵を捕捉できないままスナイパーに次々撃破されていく。姿なき敵の手がかりはカルウィンチョという解読されたコールサインだけ。錯乱した部下の一人は、敵の正体はアンデス神話の火の神・カルウィンチョだと叫び、機外に出ようとしたところを射殺されてしまう。ついに最後の一人になってしまった隊長は、敵スナイパーの痕跡を発見し、これを撃破すべく山を登っていく。山頂には神殿の遺跡があった。数多の血が捧げられてきた生け贄の祭壇で、隊長を待っていたものは……。そしてカルウィンチョの正体は……。
2025 年、メキシコ-アメリカ国境の砂漠を歩くエグゾフレーム郡。それに乗り込む人々は、アメリカへの密入国を手引きする代わりに麻薬を運ぶことを強要されていた。そのひとりである少女は、隣り合わせた少年から死の聖人サンタ・ムエルテのお守りを貰う。そこに迫撃砲弾を搭載したドローンが襲いかかる。積み荷を狙う敵対カルテルの攻撃だ。生き残りは少年少女二人と手引人の「コヨーテ」のみ。追撃するカルテルのエグゾに襲われるが、二人を逃がすため少年が犠牲になる。ようやく辿り着いた国境。そこには建設途中で放置された壁があった。ペドラーとエグゾの出現で、合衆国も崩壊しつつある現実を教え、密入国を諦め自分を手伝うよう諭すコヨーテ。だが、あくまで先に進もうとする少女。国境を越えた彼らは南部の自警団に発見される。コヨーテは少女を逃がすために突撃していく。ただ一人生き残った少女はエグゾを捨て、自分の脚で歩き出す。
2030 年。どんな環境でも稼働可能なエグゾフレームは海中でもその能力をいかんなく発揮。それは水中が新たな戦場になることを意味した。ノルウェー海に隣接するバレンツ海。対潜水艦ソナー網の保守点検に当たる偽装民間会社の作業員ヤンとフレヤ。頻発する海底ケーブルの切断事故は、ロシアによる破壊工作の可能性が指摘されており、彼の乗る水中作業用エグゾにも自衛のため爆破可能な水中無人機が搭載されいる。工作員の存在をただの噂だと一笑に付していたヤンだが、それは実在していた。ロシアの水中工作エグゾの攻撃を受け、これを搭載無人機で回避するも、気絶してしまうヤン。気づくと周囲に敵の姿はない。逃げたか、あるいは近くに潜んでいるのか。状況は膠着するが、ヤン機の酸素残量は残り少ない。一か八か浮上しようとするヤンをフレヤが止め、次の瞬間、残った無人機の爆発の振動で敵機の位置を発見。ヤンは敵に接近し格闘の末に撃破する。フレヤと会話しながら浮上するヤン。だが実は彼女は……。