夜左衛門(市川海老蔵)一座が身を寄せる奥山公継(益岡徹)の屋敷に、馴染みの人気力士・岩川次郎吉(渡辺裕之)が息子の礼三郎を連れて訪ねて来る。宴の席で百助(山田純大)は、息子のように可愛がる礼三郎から岩川の想い人を捜して欲しいと頼まれる。だが、その相手は何と…茶々(比嘉愛未)。豊臣屋敷での相撲で見初めたというのだ。茶々をさらって岩川に会わせたいと言い出す百助に、夜左衛門、金蔵(前野朋哉)、小雀(高月彩良)は呆気にとられるが、奈々(AnJu)から豊臣秀吉(國村隼)の許しを得て茶々がお忍びで都見物を行うと聞き、百助はすっかりその気に。実は百助が岩川親子に肩入れする背景には、死んだ息子と女房への思いがあった…。 そんな折、花街で飲んでいた百助は、羽振りの良い市原九太夫(金山一彦)に目を留める。勧進相撲の勝ちクジの元締めで、お上が見て見ぬふりなことをいいことに、からくり屋敷内で違法の勝ちクジを売り、金儲けしているという情報を得る。
翌日、勧進相撲の会場で岩川と鉄ヶ嶽(脇知弘)が人気に恥じない戦いを繰り広げる中、支度部屋に戻った岩川のもとに「息子を返して欲しければ結びの一番で鉄ヶ嶽に負けろ」と書かれた文が届く。その頃、会場を抜け出していた礼三郎は浪人に捕まってしまい…。
一方、町娘に扮した茶々は、前田玄以(榎木孝明)や奈々ら護衛の者に守られ、街を散策していた際、路地裏を浪人たちが足早に進むのを目撃。彼らが抱える麻袋に礼三郎が入れられているのを見た茶々は、護衛が目を離した隙に急いで後を追うが…。
岩川親子の運命は?そして、五右衛門と茶