夜左衛門(市川海老蔵)、百助(山田純大)、金蔵(前野朋哉)、小雀(高月彩良)の「白波夜左衛門」一座の面々は、身を寄せる奥山公継(益岡徹)の屋敷の庭で芸を披露していた際、近頃油の値が上がり、庶民の生活に支障をきたしていることを知る。そんな中、夜左衛門は金蔵に誘われ花街へ行くことになり、公継の娘・奈々(AnJu)と共に歩いていると、花街の灯りが徐々に消え始める。油の高騰で街の様子が一変する中、油問屋の加賀屋甚右衛門(西村和彦)が浪人に襲われている現場に遭遇。奈々の活躍で浪人を追い払うものの、突然現れた覆面浪人に不穏な空気を感じた夜左衛門は、指笛を響き渡らせ、何とかその場を切り抜ける。難を逃れた加賀屋曰く、何者かによる菜種油の買い占めで値が吊り上り、庶民が使う魚油まで影響を受けているという。そして、その菜種油を人一倍多く扱っているのが同業者の美濃屋なようで…。加賀屋に一役買う事を申し出た夜左衛門は、都の灯りを奪い、私腹を肥やす美濃屋を次の『舞台』に決める。
一方、豊臣屋敷では美濃屋利兵衛(山田明郷)が豊臣秀吉(國村隼)に極上の菜種油を献上。秀吉から買い占めの噂を問い詰められるが利兵衛は否定し、加賀屋の関与を匂わす。これを見た石田三成(丸山智己)は、騒動に乗じて五右衛門を捕える狡知を思いつく。
数日後、加賀屋は三成の企みで買い占め犯の疑いをかけられるが、夜左衛門の機転で事なきを得る。美濃屋が秀吉に油を献上したことを知った五右衛門は、金銀と油をいただくため美濃屋に忍び込むが…利兵衛をはじめ、家人も殺され、油も金銀も消えていた。殺