翠川誠は幼い頃から、触れた物の記憶を読む力を持っていた。 制御できないその力を隠しながら警察の捜査官として働く誠は、 ある爆発事故の現場で奇妙な記憶を見る。 誠は、人の精神に影響する物質「XM(エキゾチック・マター)」を巡る、 巨大な陰謀に巻き込まれていく。
誠が爆発現場で出会った記憶喪失の女性、サラ。彼女は巨大企業ヒューロンの秘密を握っていたらしい。サラを助けた事により、ヒューロンに追われる誠。共に逃げる2人の前に、ジャックと名乗る男が現れる。彼はXMにより特殊な能力を発揮する「センシティブ」だった。
ジャックの追跡を逃れた誠とサラは、ヒューロンによる陰謀の証拠があると思われる地、京都に向かう。その途上でサラは、誠もまたセンシティブである事を語る。能力を駆使し、サラを護る為に戦う誠。だが、ジャックと、ヒューロンが差し向けた刺客が、彼らを追い詰めていく。
ヒューロンが密かに研究を進めていたのは、XMより遥かに危険な物質「ダークXM」だった。その存在に辿り着いた誠とサラの前に、ヒューロンを率いる男、劉が立ちはだかる。誠を殺してサラを確保しようとする劉。サラは誠を護る為、苦渋の決断をする。
劉に拉致され、海外へ拉致されるサラ。誠はサラを救う為、敵であるジャックと手を組む。ジャックもまた上司のブラントをヒューロンに殺されていた。共通の敵を倒す為、海外行きの飛行機に乗り込む誠たちの元に、ヒューロンは刺客を送り込む。
飛行機の墜落から、奇跡的に生還した誠とジャック。XMを介してサラが送ってきたメッセージにより、彼女がスイスの物理学研究所CERNに囚われている事が判明した。スイスに向かう為、インドの荒野を旅する誠たち。彼らの前に、未だ見ぬ敵が現れる。
インド某所は、エンライテンドとレジスタンスの対立による抗争の場と化していた。ダークXMが採掘される「聖地」を巡り、熾烈な戦いを繰り広げる両陣営。その裏にはヒューロンの暗躍があった。エンライテンドの代表者ハンク・ジョンソンは、抗争を止める為、誠たちにある事を託す。
通信の主は、かつてXMを発見した人工知能「ADA」だった。彼女の協力を得て、サラ救出の為にCERNに向かう誠たち。だがそれと並行し、ジャックの脳裏に奇妙な記憶がよぎる。困惑する彼の前に現れた劉は、ジャックの身に関する、残酷な真実を告げる。
ジャックはダークXMによって造られた、ヒトの模造品「シミュラクラ」だった。残された命を、誠とサラを護る為に使おうと決意するジャック。誠は彼と共に劉を倒し、遂にサラを救出する。だが再会を喜びは束の間、黒幕は更なる計画を実行に移す。
全ての黒幕は、死んだはずのブラントだった。密かに生き延びていた彼の計画により、世界がダークXMに包まれていく。誠たちに未来を託し、身を挺したジャック。彼の遺志を継いだ誠とサラ、そして世界中のエージェントたちによる、最後の闘いが始まる。