2002年1月、東京、原宿、朝7時――。 『3ピース』の看板を掲げた一軒家に同居する3人の男がいつものように目を覚ました。彼らの名は前田前(香取慎吾)、山田太朗(松岡充)と大坪拳(加藤浩次)。前が二十歳のころこの一軒家を購入し、前の中学時代の先輩、太朗と拳は月2万という格安の家賃で住んでいた。 3人の朝はタバコを使ったくじ引きから始まる。一日の料理係、掃除係、洗濯係を決めるためだ。その日、一番辛い洗濯係になってしまった前がぶつぶつ言いながら牛乳を取りに外へ出ると、そこには分厚い封筒が落ちていた。
3ピースの朝が慌ただしく始まった。目を覚ました前(香取慎吾)、太朗(松岡充)、拳(加藤浩次)の3人。なかなか起きない明(須賀健太)の布団を前がめくると、なんと明はおねしょをしていた。 出勤時間となった3人。くじびきの結果、とりあえず太朗が明の面倒をみることに。しかし明を持て余した太朗は拳に届け、拳も明のことで店長と口論になってしまいという調子で、結局、明は前のアウトドアショップに連れて来られる。そこに訪れた日向(陣内孝則)から明の学校のことで質問された前は、明を学校に行かせなくてはと気がつく。 明が通っていたのは都内でも超一流の有名私立小学校。憂(りょう)に母親代わりを頼んで、前は明を小学校に連れていく。しかし、授業料が未納だったため明を除籍したという校長の冷酷な対応に、前は怒って明を連れて帰って来てしまった。 前は教育委員会に事情を説明し、明はようやく地元の原宿小学校に通うことができるようになる。前が明を連れて原宿小に行くと、担任として現れたのはのぞみ(星野真里)だった。前ものぞみも、思わぬ場所での再会にびっくりする。 早速、明は教室に連れて行かれるが、のぞみから「みんなに自己紹介して」と言われても、もじもじするばかり。のぞみはクラスメイトとは違うランドセルのせいで、明が同級生にとけ込めないのではないかと心配する。 のぞみは前をレッドラインに呼んだ。最初、のぞみの話を真面目に聞こうとしない前だったが・・・。
3ピースの朝。前(香取慎吾)、太朗(松岡充)、拳(加藤浩次)の3人が声をそろえて明(須藤健太)の布団をはがすといつもどおりの大きな地図が現れた。「パーフェクト記録更新」と前。「ごめんなさい」と明。朝の仕事の分担にも参加するようになった明は3人のパパにも馴染み、徐々に元気を取り戻しきたようだ。そんな明を見てのぞみは「前や拳のバカが移る」とちょっと心配そう。憂(りょう)は「随分、元気になった」と安堵していた。 前が商店街の福引きで当てた蟹鍋セットを持って帰ってきた。その夜、早速のぞみや憂を招いて3ピースでパーティーが開かれ、蟹を前に6人は大はしゃぎ。パーティーが終わると「朝まで飲むぞ」と太朗や拳は憂と一緒に夜の街へと繰り出していった。取り残された前が明と一緒に渋々のぞみを送っていく途中、明は白いコートの女性を目撃する。 「ママ・・・」女性を追い始めた明は道路に飛び出して、オートバイにはねられてしまった。
「鬼はソトッ!」「明、豆よこせ!」「イテッ!痛いって!」 前(香取慎吾)、拳(加藤浩次)、明(須賀健太)は、節分の豆まき合戦の真っ最中。「晩飯にするから豆回収」という太朗(松岡充)の声で、スリーピースの豆まきは終了。もっと遊びたそうな明に前は「明日オレの実家について来い」と言う。 翌日、前は明を連れて原宿つぐみ学園にやってきた。 つぐみ学園は、親のいない前が子供時代に生活した養護施設だった。毎年、前は節分の時期になると、後輩の子ども達を元気づけようとつぐみ学園を訪れていた。しかし今年は子ども達のノリが悪く元気がない。保育士に理由を聞くと、皆の親代わりの園長先生が疲れから糖尿病を悪化させ入院したためだと言う。「いつ園長先生は帰ってくるの?」子ども達の声を聞いた前は、「学園の奴らを元気付けてやろう」と決意する。 その夜のレッドライン。つぐみ学園のことを皆に話す前にのぞみ(星野真里)が「お祭りじゃないんだから」と漏らす。それを聞き逃す3人ではなかった。「いいじゃんお祭り!」「朝までドンチャン騒ぎだ」と前。「騎馬戦も見てみたいなぁ」と憂(りょう)。「原宿の仲間にも声かけて盛大にやろうぜ!」ととんとん拍子に話は大きくなっていった。 翌日、前は原宿の街頭ビジョンで「祭りをやるぞ。今晩レッドラインに集合」と呼びかけた。太朗は女性達を積極的に誘い、拳はリサイクルショップの軽トラックで原宿を廻り、それぞれの人脈で人集め。その夜のレッドラインには、呼びかけに応えた商店街のおばちゃんから競馬新聞を手にしたギャンブル仲間、果ては教会のシスターまで百人の仲間たちが集まった。「盛り上がるぞ」「騒ぎまくるぞ」とノリにノリまくる一同につぐみ学園を代表してやってきた佑介(生田斗真)達もびっくり。 翌日、前はつぐみ学園で一緒だった野村稔(檜山豊)を誘いに職場を訪ねた。今では立派なサラリーマンになっている稔は結婚したい女性がいると前に打ち明ける。しかし養護施設で育った過去を彼女に言い出せず悩んでいるらしい。「後輩を助けている場合じゃないんだ」と言う稔に、前はある考えを巡らして・・・。
3ピースの今夜のメニューは肉の代わりにパンが入った特製すき焼きだ。「意外とうまいな」とパクつく前(香取慎吾)、太朗(松岡充)、拳(加藤浩次)だが、何故か明(須賀健太)はボーっとしている。「好きな子でもできたのか?」とすかさず尋ねる前に、明の顔色が変わった。どうやら図星のようだ。数日後に明の授業参観があると分かり「俺らが恋のキューピットになってやる」と3人は大はしゃぎ。明は不安を隠せない。 明の初恋の相手は亀山リカといった。リカちゃんの前で明が難しい問題を答えればリカちゃんは明のこと好きになるに違いない。どこまでも単純な3人はのぞみ(星野真里)に「絶対に明を指せ」と迫る。 授業参観の日がやって来た。他の父母に明をPRする前、若い母親を早速口説く太朗、「明を指せ」とのぞみに叫ぶ拳。明の不安が的中し、3人のおかげで授業参観は大騒ぎとなった。のぞみは遂に「いい加減にして下さい!」と切れた!! その夜のレッドライン。前は明に逆バレンタイン作戦を持ちかける。バレンタインの日に明からリカちゃんに告白するのだ。しかしのぞみの口からリカちゃんがもうすぐ転校してしまうことが明かされる。「じゃ、なおさら好きって言わなきゃな」と前。 そんなとき店に入ってきた太朗に、一人の女性(高岡早紀)が声をかける。彼女は太朗の元妻だった・・・。
原宿小一年一組の体育の時間。カッコ良く飛箱を飛ぶ、翼(砂川正人)に、リカ(大後寿々花)らの声援が上がる。その様子を明がうらやましそうに見ていた。勉強は翼より出来る明だが運動はからっきしダメだった。 夕方、レッドラインで明は前たちに「運動ができなきゃ女の子にもてない」と散々あおられる。明はシュンとするばかり。「じゃ、飛箱を飛べるようになろう明!。リカちゃんの前でカッコイイところを見せよう!!」と前が提案、憂が「勝ったらキスをプレゼント」と言いだしたため、前ら3人は違った意味で張り切り出す。 翌日、太朗はカフェでのぞみが格好いい男と食事しているのを目撃した。のぞみの相手は翼の父親の小林(沢村一樹)で、パリの仕事に区切りをつけ一時帰国、根が女好きであることから、翼のことを口実に、小林はのぞみを連れ出したのだった。 「のぞみが男と密会」。その夕のレッドラインは、しばらくこの話しでもちきりだったが、いつしか前ら3人の話題は誰が一番カッコイイかへ。そんな話しに油を注ぐように明が「翼のお父さん、英語もフランス語もペラペラで、スポーツもなんでもできるって、リカちゃんが・・・」と言い出したため、前たちは、翼の父親に対し対抗心がむき出しになる。 その翼が父の小林と共に翌日レッドラインにやってきた。小林を見て「あ・・・」と思わず声をもらす憂。