大吾(山田孝之)は、肌身離さず身につけていたドッグタグ(=認識票)を訓練中になくしてしまう。それは、9歳の時、火事に遭って取り残された大吾を救出してくれた消防士からもらった大切なものだった。そのドッグタグはかなり古いもので、「F531」という刻印がされていた。大吾は、必死に所内を探し回るが、どうしても見つけることが出来ない。大吾のドッグタグを拾ったのは甘粕(塚本高史)だった。甘粕は、大吾をからかうつもりで拾ったことを内緒にしていたのだ。大吾のところにやってきた甘粕は、大吾にはこのドッグタグを持つ資格がないから持ち主に返してやる、と告げた。その持ち主とは、13年前に起きたホテル火災で、重傷を負いながらひとりで逃げ遅れた13名を救出した伝説の消防士だという。しかし、実は甘粕も、その人物の名前までは知らなかった。 あくる日、大吾は図書館に行き、事件当時の記事を調べた。その記事のひとつに写っていたのは、めだかヶ丘出張所の所長・五味(鹿賀丈史)の姿だった。