数学者を目指す高校生・北田岳は、数学オリンピックで挫折を味わい、その道を断念した。数学への熱意を失った岳は、学食のアルバイトでまかないとして作ったナポリタンをきっかけに、若き天才シェフ・朝倉海と出会う。 一方、数学コンテストに挑戦しないという岳に侮辱されたと感じた理事長は、彼に退学と奨学金の即時返済を求める。窮地に陥った岳は、理事長に会食の料理人として招かれていた海に、 “ある選択”を迫られる。
“数学的思考”に基づいて作られた岳のナポリタンは、理事長が会食に招いた学園の支援者たちを唸らせた。海に学園の象徴として紹介された岳は、理事長が退学させることができない存在となった。 この一件で料理の楽しさを知った岳は海に招かれ、東京のレストラン“K”を訪れる。そこで出会ったシェフ・赤松蘭菜に振る舞われた料理の美味しさに衝撃を受けた岳は、“数学的思考”で料理に隠されたある真理を暴き出す。